【PS3】アルトネリコ3 世界の終焉の引鉄は少女の詩が弾く
発売元 | バンダイナムコゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010-01-28 |
価格 | 7329円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ムスメ調合RPG ■ プレイ人数:1人 【廉価版】 ■ 発売日:2011/08/04 ■ 価格:3,800円 |
GOOD!
好意的な解釈をすれば、無難にまとまっている箇所は多いのですが
前作までで特化していた要素が、軒並みパワーダウンしているので列挙する事が困難です。
[インターフェース]
シリーズ通して、一番快適なのでは無いでしょうか。
メニューウィンドウを開くだけでウェイトが掛かった1に比べると大きな進歩だと思います。
BAD/REQUEST
[音楽]
折角力を入れた自動戦闘曲生成システムですが、著しく人を選ぶ内容となっております。
アルトネリコシリーズは、これまでは如何にもゲーム音楽らしい戦闘BGMを採用しておりましたが
今作の戦闘BGMは電波系萌えソングという作風です。
そういった楽曲が好きな人には良いかも知れませんが、過去作のような雰囲気を求める方には
絶対にお奨め出来る曲調ではありません。
フィールド、ダンジョンのBGMも極一部以外には印象的なものは無く
危機的状況のシリアスなイベントシーンの際に掛かる音楽に関しては
何故かコメディ調という失笑する出来栄えです。
[戦闘]
魔法の充填率を上げて、発動してトドメという黄金パターンを繰り返す内容です。
魔法以外では倒すのが非現実的な雑魚敵も多く、戦闘の流れは必然的に固定されます。
問題となるのはプレイヤーの介入出来る余地があまり無い事。
スターオーシャンシリーズのような斜め上見下ろし型のリアルタイム戦闘ですが
プレイヤーは、ひたすら壁役に徹して魔法の充填を待つデザインです。
リアルタイム戦闘なのに、回復アイテムの使用ディレイが皆無のため
十分なストックさえあれば、どんな敵が相手でも問題無く倒す事が出来てしまいます。
全体的にテンポの悪い戦闘ですが、過去作に比べて演出面での退化が残念でなりません。
1キャラクター1種類の魔法のみで食傷気味になる上に
魔法発動時のヒット演出も爽快には程遠く、ようやく一戦終わったという開放感しか感じられません。
[キャラクター]
1人のヒロインに複数の人格を当てはめた結果、主人格とも言うべきキャラクターの
掘り下げが過去最低のレベルとなってしまいました。
これまでの作品では、ADVパートで一人ヒロインの精神の多面性を描く事によって
本編中のヒロインの行動理念が説得力を増したのですが、
今作のヒロインは掘り下げが不十分な為、記号的なキャラクター付けとなっています。
良く言えばわかりやすいキャラクター付けですが、悪く言えば表面上だけの都合の良いキャラクター付けです。
[シナリオ]
当座の目的の為に行動して、それが解決したらまた次の目的地へ・・・という
典型的なたらい回し型のシナリオプロットとなっています。
ゲームとしての最終目標は勿論設定されているのですが、それが明らかになるのは終盤も終盤。
良く言えば変化に富んだ、悪く言えば目的の確定しないご都合主義と言えます。
イベントシーンでパーティメンバーの一人が脱落している事に気づかず
次のイベントシーンまで通常にゲームが進行するような、あからさまに不自然な描写や
世界観を知った上で考察すると首をかしげる大小の出来事まで、品質はお世辞にも高いとは言えません。
COMMENT
旧作ファンとして、かなり厳しい評価をさせて頂きました。
ヒロインがHD画質で脱衣する「パージ」システムは話題作りに貢献したかも知れませんが
代わりに、何か大切な要素を忘れてきてしまったように感じられます。
アルトネリコシリーズは今作で一旦完結のようですが
その締めとなる作品が、このような出来栄えだったのは残念でなりません。