無双シリーズはこれより過去のものは猛将伝やエンパイアを除きほぼ全てプレイしています。北斗の拳に関してはアニメに熱中した世代です。 ■グラフィックス キャラクターの再現度はかなり高いと思います。ケンシロウだけは少々顔が微妙ですが・・・。 荒廃した世界観もよく表現できていますし、いろんな物が壊れたりするのは北斗らしいと思いました。 ■サウンド 全体的に北斗の拳のイメージに合った曲が多いです。違和感はほとんどありませんでした。 よく言われるボイスに関してですが、たしかに声が変わってしまったこと自体は残念に思いました。しかし、アニメ放映からの時間経過を考えれば受け入れざるを得ない時期に来ているのだと思います。何気にキャスティングも豪華ですしね。 ■満足度 原作再現度が高いと思います。あくまでエピソードのみですが・・・。 伝説編(ストーリーモード)ではケンシロウだけでも14話もあり、それ以外のキャラも含めればラオウを倒すまでの原作ストーリーのほとんどを網羅していると言っていいんじゃないでしょうか。 あくまでエピソードのみと言ったのは、各エピソードの名シーン全てが再現されているわけではないという事です。北斗の拳をあまり知らない人なら大筋のストーリーは理解できる、ディープなファンなら不満が残るという感じでしょうか。 この点を良いと感じるかどうかはプレイヤーの原作愛に左右されるでしょう。 ■快適さ ロードの長さが気になることはありませんでした。 あと、伝説編のオートセーブ機能は地味に便利です。
悪い点はかなり多いです。1作目(シリーズ化するなら)なのでしょうがない部分もあるとは思いますが・・・。 ■オリジナリティー 北斗の拳らしさを出そうとしている部分はたしかに見て取れるが、どれも練り込み不足の感が否めない。 成長システムである経絡究明図は一見斬新だが、獲得できるスキルなどが同じでパラメータも全キャラMAXまで育てる事が可能なので最終的に個人差など無くなる。 せめて北斗タイプ、南斗タイプ、特殊タイプそれぞれスキルを分けたりして差別化を図るくらいはして欲しかった。 その他にミッションポイントなどがあるが、演出が北斗っぽいというだけで別に目新しさは無いと言っていい。 ■熱中度 とても熱中できる代物ではない。 まず、何よりも問題なのは爽快感の無さ、次に移動の不便さ、この二つが過去の無双シリーズでも類を見ないほど悪い。 最初に感じるのは操作性のもっさり感と敵の強さであろう。 このゲームは基本的に敵が異常に強く尚且つアグレッシブ。雑魚は全てボウガン標準装備で常に遠距離攻撃の脅威に晒される上に爆弾や火炎瓶まで投げてくる。 指揮官レベルになるとガードが固い敵とハイパーアーマー装備の敵の2種類がいるが、これらは攻撃速度がこちらよりも速い上に無敵時間まである攻撃も持っているのでこっちが攻撃してても簡単に割り込まれる。しかもこれらの攻撃は一発入ると連撃全段ヒットがほぼ確定する。さらに体力が減ると無敵とふっとばし効果のある本気モードが発動、これのせいで畳み掛けていても無敵時間に攻撃を透かされ、さらにふっとばしでダメージまで喰らう事になる。 こんな感じで特に敵の多い幻闘編では常に吹っ飛ばされながら闘うことになりがち。 ボスが強いのは良いが、せめてそこに至るまでの過程は爽快感重視にして欲しかった。 次に移動の不便さについてだが、このゲームはマップが非常に広い。しかしそれに対してキャラの移動速度が極端に遅いのだ。 一応バイクと黒王号という移動手段は有るが特定のステージにしかバイクは無いし、黒王号は基本ラオウ専用である。 ミッションポイントや技能ポイントを重視してステージをクリアする場合、ステージの隅から隅まで行ったり来たりする必要があるのでステージクリアにかなり時間がかかる。 やり込み要素が少ないという点も無双シリーズらしからぬ点。 装備品を集めるなどの要素は無く、全キャラで伝説編・幻闘編をクリアすればもう終わりといった感じ。やるとすれば全キャラMAX強化と全ステージSランククリアくらいだがここまでするほどのモチベーションを保てるとは思えない。 ■満足感 伝説編の無双闘武というシステムがかなり不満。 無双闘武とは伝説編でボスを倒した際にランダムで現れるボタン入力を成功させることでボス敵に奥義でトドメを刺すというものであるが・・・、 これをミスるとせっかく減らしたボスの体力が回復してしまうのである。要するにこれを成功させない限りボスを倒せないのだ。 しかも、発動させた奥義はほとんど同じものばかりの使いまわしという体たらく。 強制させるからには原作の決着シーンを再現するとかこだわりを見せて欲しかった。それが出来ないならば成功すれば技能ポイントボーナスが貰えるという程度のものでよかった。 使用できるキャラがたったの8人だけというのもかなり不満。 これもまた無双シリーズでは類を見ない少なさですが、せめてユダ、シュウ、リュウガ、ジュウザ、フドウの5人は入れるべきだったでしょう。これらがモブ扱いというのは納得出来ません。 DLCでハートと無法者が使えるようになりますが、パッケージ版に入ってないので数には数えません。 細かいことかもしれませんが、敵のやられボイスのパターンの少なさとインパクトの無さには少々ガッカリしました。 「あべし!」や「ひでぶ!」に代表されるやられボイスは北斗の拳に於いて手を抜いてはいけない重要なポイントだと思うのですが・・・、自分だけでしょうか? □闘い方が単調になりがち。 上で述べた敵のガードの固さに加え、こちらの攻撃パターンの少なさも相まって非常に単調になりがちです。 北斗キャラならガードブレイクして連続攻撃、南斗キャラなら見切りから連続攻撃、特殊キャラなら射撃をメインに攻撃という感じで大体それぞれのキャラで戦い方が固定化してしまいます。 これは今に始まったことではなく最近の無双シリーズは大体この傾向にあります。 □プレイヤーキャラとしてのマミヤの必要性 はっきり言って必要無いんじゃないでしょうか? 伝説編もすごいテキトー感溢れる出来ですし、本来なら他のキャラとは比較対照にするのもおこがましいほどの実力差があるはずなんですけどね。 女性キャラの存在が不可欠というのも分からなくはないですが・・・。 □ケンシロウが一番の不遇キャラ 一通り全キャラ使ってみた上での感想ですが、主人公のケンシロウが一番性能面で不遇すぎるキャラでした。 他のキャラはみんな雑魚をまとめて倒せるような広範囲技や遠距離技があったんですが、ケンシロウはひたすら肉弾戦オンリー。 ちなみに伝説編の最終話で黒王号に乗れるのだが、その圧倒的な破壊能力と移動速度に今までケンシロウを使ってここまで進めてきたことが馬鹿らしく思えた。 □幻闘編のストーリーは必要でした? ネタバレになるので言えませんが、あのオチなら最初からストーリー性なんて無くても良かったんじゃないかと思いますね。 □DLCが悪質。 どれも最初からソフトに入ってて当たり前の内容。 それを後出しした挙句にコスチューム1着に300円とか正気でしょうか? 今は全て値下げされましたがそれでも買う気にはなれません。 そもそも衣装チェンジなんて今までのシリーズならデフォルトで搭載されてたし、ハートと無法者も使用キャラの少なさを考えれば始めから入ってて当然と言える。
◆トロフィー関連◆ トロフィーコンプはかなり容易な部類に入ると思われる。 最初から全ての獲得条件がオープンになっているうえ、伝説編・幻闘編を全キャラでクリアすれば9割方獲得可能。類型撃破数系トロフィーを意識したプレイをするならば全キャラクリアでコンプ可能。 コンプにかかる時間は30時間以上50時間未満といったところ。プレイ時間30時間というトロフィーがあるので30時間未満は不可能。 ◆総評・感想など。 以前、何かのゲーム雑誌で「この作品は従来の無双とは違い一騎当千の爽快感ではなく一撃当千の爽快感を目指した」という開発者インタビューの記事を見た覚えがあるのだが、このゲームの何処にそれがあったのかは結局分からずじまいであった。 無双シリーズとしては間違い無く駄作。北斗ファンにも満足していただける内容とはとても思えない。 そもそもケンシロウを始めとした北斗キャラがボウガンの連射に吹っ飛ばされたり、名も無い雑魚に攻撃をあっさりガードされた上に攻撃の合間に割って入られて棍棒でボコボコにされたり、挙句の果てには放り投げられてパイルドライバーを喰らわせられたりする姿をファンが望んでいる訳が無い。 ラオウがパイルドライバー喰らう姿を見たときには涙が出そうだった。 シリーズ化するつもりならかなり課題が多い出来でした。無双ならではの爽快感を感じれるような調整と、ゲーム全体のテンポアップが一番の課題だと思います。 トロフィー目的でもない限りはスルー推奨。 北斗ファンの方は不快感を感じる恐れがあるので覚悟してプレイしたほうが良いでしょう。
GOOD!
無双シリーズはこれより過去のものは猛将伝やエンパイアを除きほぼ全てプレイしています。北斗の拳に関してはアニメに熱中した世代です。
■グラフィックス
キャラクターの再現度はかなり高いと思います。ケンシロウだけは少々顔が微妙ですが・・・。
荒廃した世界観もよく表現できていますし、いろんな物が壊れたりするのは北斗らしいと思いました。
■サウンド
全体的に北斗の拳のイメージに合った曲が多いです。違和感はほとんどありませんでした。
よく言われるボイスに関してですが、たしかに声が変わってしまったこと自体は残念に思いました。しかし、アニメ放映からの時間経過を考えれば受け入れざるを得ない時期に来ているのだと思います。何気にキャスティングも豪華ですしね。
■満足度
原作再現度が高いと思います。あくまでエピソードのみですが・・・。
伝説編(ストーリーモード)ではケンシロウだけでも14話もあり、それ以外のキャラも含めればラオウを倒すまでの原作ストーリーのほとんどを網羅していると言っていいんじゃないでしょうか。
あくまでエピソードのみと言ったのは、各エピソードの名シーン全てが再現されているわけではないという事です。北斗の拳をあまり知らない人なら大筋のストーリーは理解できる、ディープなファンなら不満が残るという感じでしょうか。
この点を良いと感じるかどうかはプレイヤーの原作愛に左右されるでしょう。
■快適さ
ロードの長さが気になることはありませんでした。
あと、伝説編のオートセーブ機能は地味に便利です。
BAD/REQUEST
悪い点はかなり多いです。1作目(シリーズ化するなら)なのでしょうがない部分もあるとは思いますが・・・。
■オリジナリティー
北斗の拳らしさを出そうとしている部分はたしかに見て取れるが、どれも練り込み不足の感が否めない。
成長システムである経絡究明図は一見斬新だが、獲得できるスキルなどが同じでパラメータも全キャラMAXまで育てる事が可能なので最終的に個人差など無くなる。
せめて北斗タイプ、南斗タイプ、特殊タイプそれぞれスキルを分けたりして差別化を図るくらいはして欲しかった。
その他にミッションポイントなどがあるが、演出が北斗っぽいというだけで別に目新しさは無いと言っていい。
■熱中度
とても熱中できる代物ではない。
まず、何よりも問題なのは爽快感の無さ、次に移動の不便さ、この二つが過去の無双シリーズでも類を見ないほど悪い。
最初に感じるのは操作性のもっさり感と敵の強さであろう。
このゲームは基本的に敵が異常に強く尚且つアグレッシブ。雑魚は全てボウガン標準装備で常に遠距離攻撃の脅威に晒される上に爆弾や火炎瓶まで投げてくる。
指揮官レベルになるとガードが固い敵とハイパーアーマー装備の敵の2種類がいるが、これらは攻撃速度がこちらよりも速い上に無敵時間まである攻撃も持っているのでこっちが攻撃してても簡単に割り込まれる。しかもこれらの攻撃は一発入ると連撃全段ヒットがほぼ確定する。さらに体力が減ると無敵とふっとばし効果のある本気モードが発動、これのせいで畳み掛けていても無敵時間に攻撃を透かされ、さらにふっとばしでダメージまで喰らう事になる。
こんな感じで特に敵の多い幻闘編では常に吹っ飛ばされながら闘うことになりがち。
ボスが強いのは良いが、せめてそこに至るまでの過程は爽快感重視にして欲しかった。
次に移動の不便さについてだが、このゲームはマップが非常に広い。しかしそれに対してキャラの移動速度が極端に遅いのだ。
一応バイクと黒王号という移動手段は有るが特定のステージにしかバイクは無いし、黒王号は基本ラオウ専用である。
ミッションポイントや技能ポイントを重視してステージをクリアする場合、ステージの隅から隅まで行ったり来たりする必要があるのでステージクリアにかなり時間がかかる。
やり込み要素が少ないという点も無双シリーズらしからぬ点。
装備品を集めるなどの要素は無く、全キャラで伝説編・幻闘編をクリアすればもう終わりといった感じ。やるとすれば全キャラMAX強化と全ステージSランククリアくらいだがここまでするほどのモチベーションを保てるとは思えない。
■満足感
伝説編の無双闘武というシステムがかなり不満。
無双闘武とは伝説編でボスを倒した際にランダムで現れるボタン入力を成功させることでボス敵に奥義でトドメを刺すというものであるが・・・、
これをミスるとせっかく減らしたボスの体力が回復してしまうのである。要するにこれを成功させない限りボスを倒せないのだ。
しかも、発動させた奥義はほとんど同じものばかりの使いまわしという体たらく。
強制させるからには原作の決着シーンを再現するとかこだわりを見せて欲しかった。それが出来ないならば成功すれば技能ポイントボーナスが貰えるという程度のものでよかった。
使用できるキャラがたったの8人だけというのもかなり不満。
これもまた無双シリーズでは類を見ない少なさですが、せめてユダ、シュウ、リュウガ、ジュウザ、フドウの5人は入れるべきだったでしょう。これらがモブ扱いというのは納得出来ません。
DLCでハートと無法者が使えるようになりますが、パッケージ版に入ってないので数には数えません。
細かいことかもしれませんが、敵のやられボイスのパターンの少なさとインパクトの無さには少々ガッカリしました。
「あべし!」や「ひでぶ!」に代表されるやられボイスは北斗の拳に於いて手を抜いてはいけない重要なポイントだと思うのですが・・・、自分だけでしょうか?
□闘い方が単調になりがち。
上で述べた敵のガードの固さに加え、こちらの攻撃パターンの少なさも相まって非常に単調になりがちです。
北斗キャラならガードブレイクして連続攻撃、南斗キャラなら見切りから連続攻撃、特殊キャラなら射撃をメインに攻撃という感じで大体それぞれのキャラで戦い方が固定化してしまいます。
これは今に始まったことではなく最近の無双シリーズは大体この傾向にあります。
□プレイヤーキャラとしてのマミヤの必要性
はっきり言って必要無いんじゃないでしょうか?
伝説編もすごいテキトー感溢れる出来ですし、本来なら他のキャラとは比較対照にするのもおこがましいほどの実力差があるはずなんですけどね。
女性キャラの存在が不可欠というのも分からなくはないですが・・・。
□ケンシロウが一番の不遇キャラ
一通り全キャラ使ってみた上での感想ですが、主人公のケンシロウが一番性能面で不遇すぎるキャラでした。
他のキャラはみんな雑魚をまとめて倒せるような広範囲技や遠距離技があったんですが、ケンシロウはひたすら肉弾戦オンリー。
ちなみに伝説編の最終話で黒王号に乗れるのだが、その圧倒的な破壊能力と移動速度に今までケンシロウを使ってここまで進めてきたことが馬鹿らしく思えた。
□幻闘編のストーリーは必要でした?
ネタバレになるので言えませんが、あのオチなら最初からストーリー性なんて無くても良かったんじゃないかと思いますね。
□DLCが悪質。
どれも最初からソフトに入ってて当たり前の内容。
それを後出しした挙句にコスチューム1着に300円とか正気でしょうか?
今は全て値下げされましたがそれでも買う気にはなれません。
そもそも衣装チェンジなんて今までのシリーズならデフォルトで搭載されてたし、ハートと無法者も使用キャラの少なさを考えれば始めから入ってて当然と言える。
COMMENT
◆トロフィー関連◆
トロフィーコンプはかなり容易な部類に入ると思われる。
最初から全ての獲得条件がオープンになっているうえ、伝説編・幻闘編を全キャラでクリアすれば9割方獲得可能。類型撃破数系トロフィーを意識したプレイをするならば全キャラクリアでコンプ可能。
コンプにかかる時間は30時間以上50時間未満といったところ。プレイ時間30時間というトロフィーがあるので30時間未満は不可能。
◆総評・感想など。
以前、何かのゲーム雑誌で「この作品は従来の無双とは違い一騎当千の爽快感ではなく一撃当千の爽快感を目指した」という開発者インタビューの記事を見た覚えがあるのだが、このゲームの何処にそれがあったのかは結局分からずじまいであった。
無双シリーズとしては間違い無く駄作。北斗ファンにも満足していただける内容とはとても思えない。
そもそもケンシロウを始めとした北斗キャラがボウガンの連射に吹っ飛ばされたり、名も無い雑魚に攻撃をあっさりガードされた上に攻撃の合間に割って入られて棍棒でボコボコにされたり、挙句の果てには放り投げられてパイルドライバーを喰らわせられたりする姿をファンが望んでいる訳が無い。
ラオウがパイルドライバー喰らう姿を見たときには涙が出そうだった。
シリーズ化するつもりならかなり課題が多い出来でした。無双ならではの爽快感を感じれるような調整と、ゲーム全体のテンポアップが一番の課題だと思います。
トロフィー目的でもない限りはスルー推奨。
北斗ファンの方は不快感を感じる恐れがあるので覚悟してプレイしたほうが良いでしょう。