【PS3】プロ野球スピリッツ2015 レビュー
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015-03-26 |
価格 | 8208円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:プロ野球 ■ プレイ人数:1~2人(オンライン:1~2人) |
- 総合ポイント
- 69
- (難易度)
- 2.00
- レビュー数
- 4
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 2pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
71pt
GOOD!
※自分は熱狂的な実況パワフルプロ野球シリーズ(以下、パワプロ)支持者であるため、パワプロとの比較表現を多く用いています。
また、対戦が野球の肝であると考えているため、他のモードについての評価は少々控えています
○無料で配信される選手データ
個人的に、これが一番の魅力
常に最新のプロ野球選手を使ってプレイできるのが、野球ゲームの最大の醍醐味であると思うからである。
パワプロでは最新の選手データで遊びたいがために、大して進化もしていない最新作を買わされて来た為、
このデータ配信はとてもありがたいものである。
ネット環境が必要となるが、金を搾り取る事しか頭に無い作品が目立つ中、無料という点は大いに評価できる
一方、各選手の能力査定には若干の不満はあるものの、見方は人それぞれであるし、
万人が納得できるデータなどあり得ないので、許容範囲であると思う。
○リアルなグラフィックに実況解説
一見、プロ野球中継を見ているかのような錯覚を覚える。
選手の特徴をとらえた顔、打撃投球フォーム、見事に再現された球場、捕球送球動作…
毎日プロ野球中継を見ている身としては、感激の一言である。
さすがに実写のようだ!とまでは言わないが、野球中継の雰囲気は十分に味わえる
パワプロには無い要素として解説者の存在も大きい
『さすがにこの場面、安易にストライクは取りませんでしたね』
『ここはストレートの使い方を考えてほしいですね』
『ボール球で誘って三振を狙いたいです』
など、実況者以上にうるさいくらい喋る。
時折『?』な解説もするが、臨場感が増す要素なのは間違いない
○細かい試合設定
飛ばないボールや飛ぶボールを使ったり、WBCのような特別延長に投手の球数制限、雨天コールドや試合イニングなど
とにかく、自分好みの設定を行えるため、様々なプレースタイル要求に応えてくれる。
※一部設定はゲーム内ポイントを使用しないと開放されない
○人を選ばない操作性に演出
投球時はテレビ中継のような投手視点や打者目線での投球が選べ、さらに3パターンの視点から好みのスタイルを選択可能
打撃時も同様に3パターンから選べる作り。
また、球の速度も細かく選べ、『本当のストレートはこんな遅くないだろ!』という本格派にはリアルスピード
『こんな速い球打てるわけ無い!』というゲームが不得意な人にはスロースピード
特にリアルスピードは本当に速く、150kmの速球とスローカーブの緩急を使われるだけでお手上げってくらい難しい
中継を見て『何でこんな球に手を出すの?』と思われている方は、少しは選手の気持ちが味わえると思う
とはいえ、ミートポイントが自動で動いたり、タイミングだけで打てるアシスト機能も搭載されているので、
野球好きなら誰でも楽しめるように作られた親切設計であるので、
本格的な速度を体験したいが打撃が苦手という人にも安心。
○リアルな球の挙動
縦のスライダーがストンと真下に落ちたり、チェンジアップ速度が遅すぎて丸分かりだったり、
フォークはそれと分かるよな落ち方をする作品まであり、実際の野球には程遠い駆け引きが面白みを削いでいたが、本作のそれは、とてもリアルに作りこまれている
直球を狙ってフルスイングした結果、見事にフォークで空振り三振を喫したときには、思わずニンマリとしてしまった。
この辺りは、ハッキリ言ってパワプロとは比較にならないくらいリアルである
○2Pとの協力プレイ可能
対戦はもちろん、ペナントモードさえも協力プレイできるのは大きい
投手と捕手操作、打撃は交互に行うといった程度であるが、兄弟や友達と協力して対戦出来るのは思いの他楽しい
特に守備時は『ここは落としたほうが良い。』『いや、インハイに真っ直ぐや!』『それなら外からスライダーを曲げて…』
なんて、まさにバッテリーのサイン交換を再現出来たりもする
一人でCPU相手にするだけでも十分楽しめるが、
やはりこの手のゲームは生身の人間とやる方が10倍楽しめるのは間違いない。
対戦してギスギスしたムードを経験した人もいると思うが、協力プレイならそんな事はなく、純粋に楽しめるはず。
BAD/REQUEST
○一部選手の顔が似ていない
菅野、藤浪といった選手はソックリだが、阪神のゴメス、ソフトバンクの内川、松田などは微妙に違う
注意書きに書いてある事項なので仕方ないが、こだわるのなら徹底的に作りこんでほしかったと思う
○アレンジチームが作れない
パワプロのようにオリジナルチームが作れないのはこの作品最大のマイナス要素
各球団のアレンジは出来るが、トレードという仕組みなので、選手を他球団に追加すると、
その選手は所属チームから居なくなってしまう。
最強の日本代表チームを作って各球団と対戦するというのが個人的な楽しみであるので
この点は非常に残念である
一応、オールスターチームで選抜すれば擬似的には可能であるが、やはり全員揃ったユニフォームで戦わせたいものだ。
また、クラスの友達や職場のチームを作ってプロと対戦させる…といった楽しみ方も出来るため
この点でもアレンジチームが作れないのは非常に残念。
○応援歌設定が雑
応援歌は複雑で、序盤のチャンス時や終盤の最高潮の盛り上がり時のみ使われる曲もある
これは設定として存在はしているものの、実際に設定できるのは二通りのパターンに限られる
この場面にはこの曲、こういう時はこれ…といった自由な曲選択が出来ないのはいかがなものか。
また、応援歌を自作できるのはいいが、選手の名前を叫ばせる設定をしても、実際には呼んでくれない。
日本プロ野球において応援歌は欠かせない要素であるため、もっとこだわってほしかった。
○選手作成『スピリッツモード』の難易度
対戦形式、試合形式、カード形式から選べるのは良い
しかし、大きく運に左右されたり、長時間プレイさせられた挙句、思い通りの選手を作るのは極めて難しい。
いっそ、『ウイニングイレブン』で採用されている選手エディット機能を搭載すれば良かったのではないか。
選手を作成する過程を楽しむのであれば、パワプロのサクセスの方が数段面白いのだから。
○ストライクゾーンの広さ
慣れの問題であると思うが、等身がリアルに再現されているため、ストライクゾーンがかなり広く感じる
特に高めの球はボールと思ったら見逃し三振…という事が多々ある
パワプロに慣れている人は、まずストライクゾーンを体で覚える必要があるだろう
もちろん、長時間プレイすれば次第に馴染んでくる些細な問題ではある。
○世界選抜チームが無い
『プロ野球』スピリッツなので仕方ないが、強靭な肉体のアメリカやパワー野球の韓国などと対戦出来れば面白かったと思う
ただ、リアルさにこだわった作品であるため、版権の問題もあり、似ても似つかない顔に偽名の世界チームと戦っても
面白みは全く無いので、この点は致し方ないとも思える
次回作にはWBCモードのような世界戦を搭載してくれれば、言うことなしである
COMMENT
良い点悪い点共に、とても書ききれないので、ほんの一部ではあるが、少しでも参考になれば幸いである。
残念な点も多々あるものの、『プロ野球』が好きな人ならば、買って後悔の無い作品であると言える
悪い点はプロ野球に詳しい人ほど気になるもので、
野球は好きだが、それほど詳しくは無いという人ならば、全くといってよいほど気にならないかもしれない
権利の問題で、いまや野球ゲームをするなら、ほとんど『パワプロかパワスピ』の二択になってしまっているが、
パワプロが一番!と思っている人でも、騙されたと思って一度プレイすると新たな野球ゲームの可能性を見出せるかもしれない。
最後に一言添えて、筆を置く事にしよう
『プロスピ2016が出たら、自分は絶対に購入するだろう』
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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3pt | 4pt | 3pt | 3pt | 4pt | 4pt | 2pt |
71pt
GOOD!
全作プレイ済み、過去作と比較し、完全な主観で簡単にレビューします.
◎3Dスキャンの導入、フォームの手直し…過去作に比べ、顔、体系、フォームのグラフィックは格段に良くなったと思います。特に顔グラは劇的な進化あり、似ているという事で感情移入しやすく、3Dスキャンの導入は大正解だったと思います。また体系について、スリムな選手はスリムに、監督等はちゃんとおじさん体系になってます(笑)
◎ロード時間の短縮…試合前のロードはやや長めですが、試合中のリプレイ、ハイライト等のロードの長さはほぼ感じられませんでした。実際の中継のようにテンポ良く、リプレイが入るのは気持ち良いです。
◎サウンド、フォーム等の設定…選手のアクションの音量、打撃音、フォームなど、ある程度ユーザーの任意で設定、変更可になりました。地味かもしれませんが、ユーザーにより好みは違うので、幅広い要望に応えるためにやはり自由度は必要かと思います。個人的に打撃音1が、リアルかつ爽快です。
◎投打の駆け引き…打席中、得意・苦手コース・球種、投球履歴等が表示されるようになりました。駆け引きを楽しみたいユーザーには必須かと思います。個人的には打たれた、抑えた打席、過去打席の履歴も見れれば尚良しかと。(ただ、COMバッターの思考について改善要望ありです。BAD欄にて)
◎選手の能力査定…査定の妥当性は個人の感覚にもよるので判断は難しいですが、能力により選手に個性をつけようとしている印象は受けました。例えば守備が上手い選手がいたとしても、守備範囲は広いが雑さが目立つ、逆に確実性のある選手など、ある程度パラメータにより再現しようとしています。
◎守備モーション…まず全体的に滑らかになっているように感じました。一部モーションも見直されたり、ボールに触れない選手の動きも追加されたり、非常に嬉しいです。打撃・投球フォームに埋もれがちですが、いつも違和感を覚えてしまうのが守備走塁動作です。リプレイを見て、フィールド上の選手が、審判が、観客が自然に動いているのをいつか見てみたいです。
◎各モードのマイナーチェンジ…各モードにてユーザーの要望を受け、あるいはマンネリ化を避けるため、少しテコ入れがされています。大幅なアップデートではないですが、ユーザーにより要望は多岐にわたるので、今回の改善は嬉しいユーザーもいたのではと思います。
BAD/REQUEST
×…今作で残念だった点 △…次回作への要望点 ※シリーズ作品のファンとして、率直に思ったことを書きます
×COMバッターの思考…全体的に選球眼が良すぎる気がしました。際どいコース・つり球に手を出さず、ストライクゾーンの失投をしっかり打てきます。当たり前といえば当たり前なのですが、実際はボール球に手を出してしまったり、カウント、状況により打ち方を変えたり、もう少し人間っぽい思考が感じられたらいいなと思いました。(この球種にタイミングがあってないからこれで行こう、2球続けて裏をかこうなど)ユーザーが考えながら、何故打たれたか、抑えられたかを試行錯誤し、楽しみながら駆け引きできたら最高だと思います。
×COM采配…ここはピッチャー交代、あるいは代打のタイミングでは?、と思ってしまう状況でも代えない。同じ失点数でも流れや内容、選手によって最良な采配を行うことが多いと思いますが、全体的にピッチャーを引っ張りすぎる傾向にあると思いました。
×オリジナル選手の顔パーツ…オリジナル選手、架空選手の顔パーツの更新がない。かなり前のシリーズより変化がない為、似たり寄ったりの顔ばかりになったり、作りたい顔が作れないです。3Dスキャンの導入により、実在選手との差が顕著に出てしまい、感情移入しにくかったです。
×海外移籍選手のグラフィック等…過去作の使いまわしと思います。致し方ないですが3Dスキャンとの差を感じてしまいました。査定はさておき、現在の顔、年齢が良かったです。ペナント内での若々しいメジャー復帰選手は違和感を感じてしまいました。あと、やはりイチロー選手の登場を期待した人は多かったのでは…(色々制約で難しいのかな?)
×VP、LPのシステム…初めての方には良いのかもしれないが、シリーズを毎回買う人にとっては毎度毎度VP稼ぎをするのは正直なところ面倒な作業。なんらか措置をとってほしいです。
△ピッチングシステム…個人的に毎作コントロールが良いピッチャーよりも、悪いピッチャーのほうがベストピッチしやすく感じます。(コントロールが良いと円が縮まる速度が遅すぎる気がします)なので、円が縮まる速度は球種にかかわらず一定(縮まる速度は変更可能)にし、コントロールの能力によりBPのタイミングの幅、コースのぶれ幅が決まるのはどうかと思いました。
△実在選手のエディット…今作より顔やフォームが実際の選手にかなり似てきたので、選手の能力ももう少しこうしたい等、どうしても欲が出てきてしまう。(かゆい所に手が届きそうで届かない…)また顔グラもしわや髭等、エディット出来れば、ペナントで今の若手がベテランになったときの再現など、色々とシミュレーション出来て夢は広がる気がします。かなり昔からエディット追加の要望は多いのでいっそ思い切って、潔く取り入れてみては個人的に思います。(取り敢えず何らかの新しい意見が生まれるとは思います)
△HR時の演出…やはりホームランは野球の醍醐味なので新しい演出を色々追加してみてはどうかと思いました。ホームランの後は悠然とゆっくり歩いてみたり、バットを投げたり、観客総立ちになったり、全体的に試合進行のテンポがいいので余韻が薄い気がします。あと逆に実況のパターンでHRか分かってしまうので、入らないと思った打球が意外に入ったみたいな落ち着いた実況があってもいいのかなと思いました。
△選手の打席入場曲…HDDから読み込み設定できたら面白いのではと思いました。
△選手の感情表現、表情…3Dスキャン等によって選手により個性が出てきたので、選手により表情や感情表現を分けてみてはと思いました。クール、熱血、お調子ものなど。極端に言えばイチロー選手や鳥谷選手がタイムリーの後、大げさにはしゃいでいたら違和感があります。
△流れの導入…打たれ強さ、動揺、ピンチ等、特殊能力で表現されているが、ピッチャーの心境やささいなリズムの崩れで制球は乱れたりするし、打線も繋がれば乗っていける、またチャンスを逸せば逆に相手を乗せてしまったり、流れを何かで表現できればいいなと思いました。
COMMENT
色々と書きましたが個人的な総評は『ユーザーの要望を取り入れつつ、テコ入れを行い正当進化した良作』だと思います。
ユーザーにより満足度はそれぞれかと思いますが、PS3のプロスピという作品でのほぼ完成系ではないかなあと思います。ユーザーの意見を取り入れてみたり、3Dスキャン、チューニングの見直し、データ導入、どれもプラスの方向に働いたのではと思います。前よりこの作品には、批判、改善要望が多くあったので、今回それらをいくつか解消したことによって、これからある意味、また新たな意見、発想が生まれるのではと思います。もちろん選別は必要ですが、いっそ意見はとことん取り入れてみて、どんどんチャレンジしていって欲しいです。
正直なところ近年の作品はマンネリを感じていましたが、今作にはすごい可能性を感じました。(こうしてみたい、こうだったらもっといいのになという欲が出てくる)一番の要因は3Dスキャンで、選手が似てくると意外に愛着が湧いてくるし、例えばチャンスでいつもゲッツーを打つ選手がゲーム内でゲッツーを打っても、あるあるこういうシーンあるなあと感心してしまいます(笑)でもそういったときに、観客の反応がこうだったらなとか、選手が、審判がこう動いてくれたら、もっと熱中できるのになあと思ってしまうのは、少しづつリアルに近づいているからこそかもしれません。そういう意味ではPS4などの次世代ハードならどのくらい表現できるのだろうと、次回作はPS4で遊んでみたいと期待してしまうのが本音です。
最後にゲームの内容とは関係ないことですが、個人的に残念なことが一点だけ、通販サイト等でこのソフトのレビューを見ると、(この作品に限らないけれども)極端な点数、感情的な批判が多く見られて、少し寂しいなあと思いました。レビューは自由なので自由に書けば良いとは思いますが、製作者への感謝、労りや尊重するという気持ちがなく、自分の意にそぐわない怒りを、上から目線で感情的にぶつけるのは勿体無いなあと思ってしまいました。いい意味で対等な立場が築けて、良いゲームが作れるよう、建設的なレビューがたくさんあって欲しいなと少しだけですが思いました。さてでは、次回作さらなる快作を心待ちにしつつレビューを締めたいと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 3pt | 3pt | 4pt | 2pt | 2pt |
66pt
GOOD!
以前持っていたのが2013のため、前年版(2014)との比較ではありません
■実在の人物に近い映像
見た目もそうだが、投球フォームやバッティングがかなり似ている
2軍でくすぶっている若手は使用していないため、全員が似ているかは分からないが
昨年の1軍経験者や新人、新外国人に関しては、似ていると思います
■実際のプロ野球とのリンク
オンラインで実際のプロ野球に対する勝敗予想クイズが行われており、全試合の結果を予想するのが楽しい(勝ち負けと引き分け予想だけ)
また、各試合のターニングポイントをプレイするモードもあり、「1本出ていれば」「打ち取って入れれば」といったifが楽しめるのも良かったです
■チャンステーマなどを設定できる
チャンテについては発動条件(○回以降時のみなど)毎に3曲ずつ登録でき、出塁時やアウト時、ホームラン時などの曲も設定できます
また、有料(1曲200円)ですが公式から応援曲(歌)をDLできるのも良かったです
BAD/REQUEST
■ロードが長い
パワプロより長いと思います
試合開始前など、30秒は待たされている印象です
■プレイヤーモードで選手の成長が面倒
架空プレイヤーを作成して好きなチームの一員にできるのですが、試合で活躍しないと能力値が上げられません
2軍で活躍して経験値を稼ぐと、1軍に昇格されますが、代打専門になってしまい経験値を稼げません
ある程度育てると、3割30本30盗塁が容易にできてしまうというのも、飽きやすいです
COMMENT
野球ゲームとしてみるとパワプロの方が面白いと思います
プロスピの良さは実際の選手ににているという点や、プロ野球とのリンク(オンライン)だと思います
野球ゲームが欲しいと思う人は、パワプロを購入し
プロ野球が好きという人は、プロスピが良いと思います
監督モードなどものあるので、ゲームが苦手な野球ファンでも楽しめると思います
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-07-05
監督や選手が今とは違うので、2017を出して欲しい
GOOD!
・総合的な作品の完成度
ここ数年進化が無く、代わり映えしないといわれているプロスピシリーズですが、改めて過去作を何作かやってみると全体のクオリティは確実に良くなっていると感じられました。特にグラフィック面では客観的に見てみても顕著で、過去作品ではモヤがかかっているような印象や不自然なテカリ、選手の体形の違和感などが感じられましたが今作では改善されているように感じます。さすがに15年も続くシリーズともあって、きちんと基準以上ののクオリティは有り、プロ野球ファンならばしっかり楽しめる作品になっていると思います。
・3Dスキャンの恩恵
今作から導入された3Dスキャンの恩恵は凄まじく、選手の顔や体形はかなり実際に近くなった印象を受けました。例えば日ハムの大谷選手であればスラリとした体形に小さな顔、長い手足そしてそっくりの顔、視覚的に選手の個性が表現されており、ファンならばそれだけでも楽しめます。このクオリティ以上のものを求める声もありますが、ライトユーザーや一般的なユーザーには十分だと思いますし、現状でこれ以上のリアルの質感を求めるのもあまり現実的ではないと思います。
・選手の投球・打撃フォームの再現
選手のフォームがしっかり再現されているため、同様に選手に愛着が湧き視覚的に楽しめます。これもまた同じくしてフォームが似ていないという意見もありますが、一般的なユーザーには必要十分の印象を受けました。コアなファンを満足させるためにはフォームをエディット出来る機能(バットの角度、足の上げ方)などがあってみても面白いかもしれません。
・プレー以外での細部の表現
例えば東京ドームのお客さんを見たらタオルを回していたり、球場ごとの演出、イニング間のアナウンスや音楽、売り子の声、観客の溜息、ボールを持たない選手の動き等、よく見たり聴いていたりすると細かい表現が描かれています。プレーしている選手だけでなく球場の雰囲気を再現したり、TV中継のようなリプレイ映像は今後とも追加していってほしい要素の一つです。
BAD/REQUEST
・チャレンジ的な要素や遊び心が少ない印象
モンハンなど長く続くシリーズにつきものなのがマンネリというもので、この作品も老舗のような安心感がある一方、挑戦的な試みや遊び心は少ないように感じました。プロ野球という実在の題材をゲームだからこそ出来る事に挑戦して欲しいです。
例えばベタなところでOB選手の登場、自分で球団を作りペナントに参加したり、自由なリーグ戦(試合数、交流戦の数、チーム構成)、スタプレのオンライン化など、OB選手の登場で言えば、往年の名プレーヤーと現代の名プレーヤーの共演や対決(例えばゴジラ松井VS大谷など)は楽しめるファンも多いのではと思いました。
他に遊び心として、スポーツ新聞の再現(ダジャレのような見出し)を作ってみたり、スマホで撮った顔写真をオリジナル選手の顔に取り込めたり、スマホアプリのプロスピAとの連動、他にはプレー中の演出として選手がファルフライでベンチで飛び込んだり、振ったバットがすっぽ抜けたり、ワイルドピッチが大事な所に当たったり、辛辣なヤジ、誤審や乱闘(選手の肖像権で難しい?)、あまりやりすぎると作品の雰囲気を壊したりしかねませんが、機能のON・OFFをつけたり配慮することで思い切った挑戦や遊び心を取り入れたりするのもアリなのではと思いました。
・自由度・ユーザーの裁量が少ない
このシリーズでは毎回、投打のゲームバランスや選手の能力査定についての不満を良く見かけます。この不満はおそらくメーカーの方が素晴らしいバランスに設定しようと、どう査定しようと消えることはありません。なぜならゲームバランスにおいてはユーザーの好みがあるので、爽快感を求めて遊ぶ人とリアルを求めて遊ぶ人とでは着地点が違うからです。さらに細かくなるとユーザーの趣向は多様になり守備がもっさり感じる人や野手の肩が強すぎると感じる人、いろんな捉え方が出てきます。さらに選手査定についてはユーザーの主観が入る為、ある人は守備力を評価する際UZR(守備指標)のようなデータこそ客観的評価に相応しいという人もいれば、数字で表現出来ない巧さがあると考える人もいます。加えてユーザーごとに贔屓のチームや選手への愛着もある為、こちらも妥当な選手査定というのは難しく、納得する妥協点は各ユーザーによって違ってきます。
ゲームバランスについては野手の動作速度やCPUの思考など、各要素を調節できるようスライダーをつけてみたり、選手査定についてはエディット(但しつけることによって、一気につまらなくなるという否定的意見もある)若しくは現行のスピリッツモードで実在選手の顔と体形を選べるようにし、作り直す(形式上は架空選手)くらいは遊びの幅としてあっても良いのではないか思います。この辺りは個人的な感覚にもよりますが、料理に例えるとメーカーの方が作った作品にそれぞれの好みの調味料を加えるという感じで、本来のゲーム性を大きく損なう物でなければむしろあって良いと思います。
・人間っぽさ、選手の個性・キャラクターの追求
良い点にも書いたように、3Dスキャン等で視覚的に選手のソックリ度は増し非常にクオリティはアップしました。また視覚的に似てくることで個性やキャラクターも感じられるようになりました。なのでより人間っぽい動きをパターンとして追加して見たり(ポップフライを打ち上げたらトロトロと走って見たり…)、人間っぽいブレ(走塁・打球の判断ミス)もたくさんあっても面白いかと思いました。また一部の選手に固有の特殊能力(例えば最優秀救援投手=守護神とか)を与えてより演出して個性をつけるのも良いのでは思いました。
・打球・守備モーションのバリエーションが少ない
技術的なことは分かりませんが、実際の試合に比べて打球のバリュエーションが少ないように思います。ライン際、内野の間、外野の間、似たようなパターンのヒットが多く感じました。打球に高低差が感じられたり、打球のスライスやゴロのバウンド感、土の球場のイレギュラーバウンドなど、打球が立体的に感じられたら面白いだろうなあと思います。それと守備モーションについては全体的にもう少しスピード感が欲しいと思ったのと、汎用パターンがもっと増えてくれれば嬉しいと思いました。また実際の試合を見ていると選手によって守備の時も動きが違うので、それを表現してみるのも面白いと思いました。(※身体能力が高いタイプ、巧いタイプ、外国人タイプなど)
・観客のリアクション
近作ではホームランボールに観客が手を伸ばしたり、ホームビジターで観客比が変わったり、臨場感のある歓声があったり、間違いなく試合の雰囲気には欠かせない演出になっています。それ故にHRやタイムリーを打った時の観客のハリボテ感が気になってしまいます。観客の視線がボールへ向いたり、メガホンを叩くような演出があるだけで随分変わると思います(あまり観客を動かすと負荷がかかってカクカクするのかもですが…)あとは遊び心として良くある観客席のパネルを持った人を再現してみたり、反対に大差がついた試合では歓声も減ったりお客さんも少なくなるのも面白いかもしれません。
・ハイライトのBGM
試合途中、終了後のハイライトはBGMと解説のみで行われるのですが歓声や効果音も一緒に流したほうがより臨場感があるように思いました。
COMMENT
プロ野球ファンならば楽しめる良く出来ているスポーツゲームだと思います。冒頭にも書いたように長く続いているシリーズなので安定した仕上がりで、このゲームとしての根幹はしっかりと出来上がっています。今までのノウハウや蓄積した資産を活かしつつ、新たなコンテンツへの挑戦もはかっていってほしい作品の一つです。また前項にも書きましたが、現状では決められた枠の中での遊び方しかありませんが、自由度や幅を持たせてユーザーが派生させていけるような楽しさもあれば面白いかと思います。
少し心配なのは売り上げ本数が少し減っているようなので、次回作を作るにしても開発コストはあまりかけられないように思う事と、コンシューマーゲームを取り巻く環境を見てみれば、ソーシャルゲームへの移行、ソフト売り切りではなく課金モデルへの転換は避けられないのかという事です。個人としてはスマホアプリのガチャの課金は、一部の人にとっては依存性の強いものであまり賛同しかねますが、企業としての利益なしにはコンシューマーのソフトの開発も行えませんので仕方ない状況なのかとも思います。
最後に海外の野球ゲームと比較されがちなこの作品ですが、開発コストや市場、環境が全く違うので単純比較するのはあまり意味がないし、それぞれの味や面白みはあります。また自分なりに調べてみると、費用や人員、期限や権利、想像以上に色々な制約がある中での開発だと思います。ただこのタイトルを楽しみにしているユーザーは多く、無くしてしまうには惜しい作品と思うので『プロ野球スピリッツ2016』を楽しみにしながら待っています!