【PS4】バトルフィールド ハードライン
発売元 | エレクトロニック・アーツ (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2015-03-19 |
価格 | 7884円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:シューティング ■ プレイ人数:1人(オンライン:2~64人) |
- 総合ポイント
- 49
- (難易度)
- 2.63
- レビュー数
- 8
スコアチャート
GOOD!
※オンラインは興味ないので、キャンペーンモードのみのレビューになります。ご了承下さい。
※FPS・TPSはアンチャ1~4、ラスアス、ウォッチドッグス、ディスオナード、SWBF、クライシス1などをプレイ済です。
※BATTLEFIELD 4と同時購入し、本作を先にプレイしています。
主人公はマイアミの刑事。あまり好かない女性刑事と組まされ麻薬がらみの事件を担当しますが、裏に警官汚職の実態があり、捜査を進めるうちにとんでもない運命に巻き込まれていく・・・というストーリーです。
銃殺を避け、テイクダウン=逮捕を目指していくゲーム設定になっています。敵の真っ只中に潜入していく捜査もありますし、ストーリー上の演出で「少量の武器のみ持ってひたすら逃げる」展開もあります。従って隠密系の要素が多く入っています。もちろん面倒くさければ銃に物言わせてもOKですし、強制戦闘もあります。
ストーリーや舞台設定はそれなりによく吹き替えもよかったです。ゲーム終了・再開時は海外テレビドラマ風の次回予告・前回のおさらいがつきます。ご都合主義やどんでん返し頼みなど、安易な部分も多いですが、それもまたよし。演出の内容と要求されるアクション、時折訪れるぶっとんだ展開など、総じてひとつの作品として調和が取れています。刑事ものやギャングもので、ちょっとどたばたした感じが好きな人にはいいと思います。
以上・・・。
他にも「いい」と思える要素はいくつもあるんですけど、ゲームシステムが悪すぎて生かされていないものばかり。しかも、実際に生かしてみせている他作品がほかに沢山あるので、この作品固有の良さとしては到底カウントできません。
実は、その「システムの悪さ」にあまりに我慢ならず、3章の頭で一度投げたんです。でも一応最後まで、と頑張ってやってたら、話が面白かったのでわりとやれた、という結果に。
BAD/REQUEST
例えば、主に捜査時に出る「付近に証拠品があるよ。R1でスキャンモードを開こう!」とバイブレーションつきで知らせる機能を、大量の敵に囲まれ篭城戦になる強制戦闘でも出してきます。カレー食ってる最中「デザートにみかんゼリーどうぞ!」と、皿にぶちまけるような感覚で邪魔をしてきます。
演出の調和のことをGOOD欄に書きました。「大興奮のゲーム体験をさせよう」という意気込みは、ストーリーや演出を考えたスタッフにはあったように思います。しかしプログラムやスクリプトを実装した開発スタッフは、その調和の輪に入ってなかったのでは。
戦闘が終わってからいくらでも周囲を探る暇があっても、そのマップに着くや否やせっかちにアラートを出す。システム上こういうところを簡単に直せるだろうに直さないのは、手間を惜しんでいるか無神経かのどちらかなのでしょう。
その他、1~2行で説明できる悪い点を中心に、ざっと書いておきます。ほんとうはもっとあるんですけど、説明が煩雑なので割愛します。
また、幾つかの不満点はBF4にも同じくあったのですが、あっちではそれほど気になりませんでした。本作で戦場ものから刑事ものに変わった、あるいは隠密系の比重が高くなったのに、システムの練りなおしを怠った結果ではないでしょうか。
■マップと進行ポイント
・詳細マップはない。事前のブリーフィングも無い。いつも現地集合口頭説明。しばしば説明すらない。
・ミニマップが狭い。敵がこちらを見て気付く距離くらいしかカバーしておらず、銃撃でダメージを受ける距離はことごとく取り漏れる。まるで役に立たない。
・ストーリーの進行ポイントはミニマップに出るだけで、肉眼視界には決して出ない。だが10章中の第8章で突然、しれっと出るようになった。以降また出ず。
・上記、ミニマップに出るは出るが、上述のように狭いのでほぼ常に範囲外。しかも範囲外でも範囲内でも同じアイコンで出すから、近いのか遠いのかまるで分からない。
・他の階に進行ポイントが有る場合、通常は上下の矢印つきで示されるが、矢印が無い場合もある。行ってみたら何もなくて困惑。ほんとーに役に立たない。
■スキャン
・スキャンモードで証拠品をスキャンする場合、壁の向こうのものでもスキャンできてしまうことが多い。上の階にあるものでも天井を突き抜けて可能なときがある。
・その割に大型で丸見えのものでも、手前に1人立ってたり鉄柱があったりするとスキャンできない模様。
・スキャンモードで遠くの敵を盗聴中でも、構わずに主人公が仲間と会話する。しかも盗聴音にかき消されてよく聞こえない。
■AIと隠密設定
・ひたすら端っこ歩いて邪魔な奴1~2人眠らせたらストーリー進行可能、という面多し。
・角で出会い頭にぶつかっても、敵がこちらに気付かないこと多々。密着したせい?
・バンの中に篭城してると、4人+ヘリに取り囲まれた。おずおずと順番に踏み込んでくる敵を3人倒したら、4人目とヘリは時間切れになったのか、こちらを見失ってしまった。
・高所からロープを張って滑り降りるガジェットあり。ところが敵だらけのど真ん中を縦断して行っても、敵は「何かが通り過ぎた」と思って眼前のみを調査し、滑っていった先を目で追ったりはしない。だもんで、端っこを歩く必要すらなく目標地点までいけたりする。ガジェット使わず猛ダッシュで何とかなる場合すらある。銃撃戦も隠密もしなくていいとは一体何なのか。
■移動アクション
・見つかりたくないから屈んでるのに、バックした先にソファがあると勝手に乗る。
・しゃがみでゆっくり歩いていただけなのに、勝手に直立状態になることが多い。オブジェクトの角に当たったとき?
・車のボンネットさえも登れないことが多い。だが登れることもあり、このあたり不確定なのがなおつらい。胸の高さの壁は勿論超えられない。
■その他
・通路の角で様子を見てても、後ろから来た仲間に押されて丸見えにされてしまう。
・ダメージを食らっても、画面エフェクトや主人公の声にイマイチ緊迫感が無く、HPゲージも小さい。初見間も無いうちは、瀕死に気付かないうちにあっさり死ぬでしょう。(その後BF4をやったら普通に血みどろになってくれてものすごく安心)
・その割に、遮蔽物に着弾してダメージゼロの時にも主人公は「んふっ」「ううん」とひっきりなしに言う。エフェクトも当てにならないため、その都度HPゲージを確認しないとならない。
・麻薬の苗木?に少し触れただけで「バサーッバリバリグシャーッ!」と大音響。でも誰も気付かない。
・隠密で近づいてテイクダウンする時にはバッジを見せて「逮捕する!」と怒鳴る。でも誰も気付かない。
・仲間がゴミ箱か何かを派手に倒して大音響を立てる。心臓に悪い。誰も気付かない。
・防毒マスクを装備してると、主人公を第三者視点で見るムービーもマスクの視界になる。作ったゲームの味見しないんですかね。
COMMENT
この手の作品の大半の購入者には、キャンペーンはあくまでオンラインゲームのおまけ・初心者用の練習モードなのかも知れませんが、通常のアドベンチャー作品と同様に評価しました。
全体的な水準は低いです。全ての面で BATTLEFIELD 4 のキャンペーンの、一段か二段下の出来でした。
オリジナリティ:2点。他タイトルを真似て、いいところをたくさん引いたような作品です。もうちょっと真似たままにしてください。
グラフィックス:3点。つきぬけるほどいいわけでなく、しかも美術的にも味がない。色使いも単調で、特にドライブシーンが見難くて辛かったです。主人公の表情の変化がちょっとよくて印象に残ったので、おまけで3点。
音楽:2点。問題はBGMではなく諸々のサウンドです。隠密系とは相容れない音量調整。自分も敵も足音がろくに聞こえないし・・・。
熱中度:3点。ストーリーは無理のあるとこもあるけど、ちょっと軽いノリでまぁまぁよし。
満足感:2点。セール中に432円で買いましたが、それでちょうどいいぐらいかな。だって購入済みのはるかにいいシューターを一杯持ってるんだもの・・・。
快適性:1点。いろんな素材はいいのに、何でこんな風に作れるんでしょう。
難易度:主人公が脆すぎるので強制戦闘はかなりきつめですが、隠密面は簡単です。強制戦闘のしのぎ方はFPS慣れ、またはある程度のゲーム勘が必要(例:一目散にここ入って篭城してたら楽じゃね?という発見)。ゲーム初心者にはまったく不向きなので難しいとしておきます。