「15年前の文通相手から届いていた不可解な手紙の意味を解明する」という設定に惹かれました. ・オリジナリティ(3点) 手紙の返事によってストーリーが分岐するのは設定を活かしていて良いと思います. ・グラフィックス(4点) 島根の風景が美しく描かれており,特有のタッチで描かれたキャラクターがマッチしていました. 旅情ミステリとして,非常に良い雰囲気を作れています.
主人公の行動に何一つ感情移入できず,キャラとしての魅力も一切感じないので,「主人公を操作しなければならない」というのがとにかく苦痛でした. サウンドとグラフィックス,設定からなる雰囲気作りには成功しているのに,主人公の傲岸不遜な態度がすべてをぶち壊しています. 身体的特徴を論い,過去の黒歴史を掘り起こして脅しをかけることで真実に迫るという一連の流れには快感も何もあったものではなく,ただただ罪悪感が募るばかりでした. ・熱中度(1点) 一つ目のルートが終わったあとには,期待を込めてとりあえず他のルートも見てみようとは思いました. 全ルートクリアした今となっては,もう一度やり直したいとは微塵も思いません. 再プレイする気にならない理由としては,ミステリと言うにはあまりに伏線がお粗末であり確認する意味を感じないこと,主人公に対する嫌悪感に耐えられないことが挙げられます. さくさく進めれば10時間以内でトロコンまで可能です. ・満足感(1点) 全体的にテキストにユーモアを感じず,台本を読まされている気分でした. 基本が一本道であることは置いておくにせよ,正解でない選択肢に対する会話は大抵一言二言で終わるため,必要性をまったく感じません. ホラー展開でも主人公の言動も相まって緊張感がなく,ギャグに見えます. テキストがあっさりしているせいで主人公の行動がなおさら唐突に感じられますし,前述の性格に加え心情描写が雑なせいで行動原理が理解しがたいものになっています. ミステリを謳っている割にはトゥルーエンドと思しきエンドには驚きが少なく,むしろバッドエンドのほうが意外性がありました. あと,プレイヤーにとってのわかりやすさを重視したにしても,友人同士とはいえ「ビッチ」「デブ」「ガリ」呼ばわりはないでしょう.更に,初対面の相手をビッチ呼ばわりして怒られた理由がわからない主人公には生理的嫌悪感を覚えます. ・快適さ(1点) システムは良く言えば昔ながらのADV,悪く言えば手抜きです. カーソル選択のオブジェクトに判定が小さいものがあり,ただストレスがたまります. 調べられる箇所も少なく,調べた際に出てくるテキストも特に面白いところはありません. 会話中にセーブロードができないので,手紙を読む直前にセーブポイントがないのが非常に面倒です. また,ムービーは1周目から「ムービー中に○ボタンを一度押すだけで確認なくスキップ」され,見返すことができません.ゲームとして論外です. テキストにも誤植がいくつか見られ,句点があったりなかったりします. どこかの章で手紙の○通目の数字が間違っており,伏線かと勘違いしてしまいました. 2週目以降の章スキップはプレイヤーのことをよく考えた要素だと思ったのですが,その分8章をスキップ不可能にした理由が気になります.5週も同じ動作を繰り返すのは苦痛でしかありません. それから,これは私が気づいていないだけかもしれませんが,タイトル画面に戻る方法が見当たりませんでした.
前述の設定と,角川ゲームミステリーの第一弾ということで力が入っている作品を期待して買いました. バグのないアドベンチャーゲームでこれほど腹がたったのは久しぶりです. 松江市の名所を巡るたびに主人公の奇行が頭をよぎるのかと思うと憂鬱でなりません.
GOOD!
「15年前の文通相手から届いていた不可解な手紙の意味を解明する」という設定に惹かれました.
・オリジナリティ(3点)
手紙の返事によってストーリーが分岐するのは設定を活かしていて良いと思います.
・グラフィックス(4点)
島根の風景が美しく描かれており,特有のタッチで描かれたキャラクターがマッチしていました.
旅情ミステリとして,非常に良い雰囲気を作れています.
BAD/REQUEST
主人公の行動に何一つ感情移入できず,キャラとしての魅力も一切感じないので,「主人公を操作しなければならない」というのがとにかく苦痛でした.
サウンドとグラフィックス,設定からなる雰囲気作りには成功しているのに,主人公の傲岸不遜な態度がすべてをぶち壊しています.
身体的特徴を論い,過去の黒歴史を掘り起こして脅しをかけることで真実に迫るという一連の流れには快感も何もあったものではなく,ただただ罪悪感が募るばかりでした.
・熱中度(1点)
一つ目のルートが終わったあとには,期待を込めてとりあえず他のルートも見てみようとは思いました.
全ルートクリアした今となっては,もう一度やり直したいとは微塵も思いません.
再プレイする気にならない理由としては,ミステリと言うにはあまりに伏線がお粗末であり確認する意味を感じないこと,主人公に対する嫌悪感に耐えられないことが挙げられます.
さくさく進めれば10時間以内でトロコンまで可能です.
・満足感(1点)
全体的にテキストにユーモアを感じず,台本を読まされている気分でした.
基本が一本道であることは置いておくにせよ,正解でない選択肢に対する会話は大抵一言二言で終わるため,必要性をまったく感じません.
ホラー展開でも主人公の言動も相まって緊張感がなく,ギャグに見えます.
テキストがあっさりしているせいで主人公の行動がなおさら唐突に感じられますし,前述の性格に加え心情描写が雑なせいで行動原理が理解しがたいものになっています.
ミステリを謳っている割にはトゥルーエンドと思しきエンドには驚きが少なく,むしろバッドエンドのほうが意外性がありました.
あと,プレイヤーにとってのわかりやすさを重視したにしても,友人同士とはいえ「ビッチ」「デブ」「ガリ」呼ばわりはないでしょう.更に,初対面の相手をビッチ呼ばわりして怒られた理由がわからない主人公には生理的嫌悪感を覚えます.
・快適さ(1点)
システムは良く言えば昔ながらのADV,悪く言えば手抜きです.
カーソル選択のオブジェクトに判定が小さいものがあり,ただストレスがたまります.
調べられる箇所も少なく,調べた際に出てくるテキストも特に面白いところはありません.
会話中にセーブロードができないので,手紙を読む直前にセーブポイントがないのが非常に面倒です.
また,ムービーは1周目から「ムービー中に○ボタンを一度押すだけで確認なくスキップ」され,見返すことができません.ゲームとして論外です.
テキストにも誤植がいくつか見られ,句点があったりなかったりします.
どこかの章で手紙の○通目の数字が間違っており,伏線かと勘違いしてしまいました.
2週目以降の章スキップはプレイヤーのことをよく考えた要素だと思ったのですが,その分8章をスキップ不可能にした理由が気になります.5週も同じ動作を繰り返すのは苦痛でしかありません.
それから,これは私が気づいていないだけかもしれませんが,タイトル画面に戻る方法が見当たりませんでした.
COMMENT
前述の設定と,角川ゲームミステリーの第一弾ということで力が入っている作品を期待して買いました.
バグのないアドベンチャーゲームでこれほど腹がたったのは久しぶりです.
松江市の名所を巡るたびに主人公の奇行が頭をよぎるのかと思うと憂鬱でなりません.