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13人の少年少女の群像劇で進むSFジュブナイルストーリー。 1985年の日本の街を舞台に、謎の巨大ロボットやら怪獣やらが現れて、その謎やら追っていく話になっている。 本作は大きく分けると3つのパートがあり、ストーリー中心のADVパート、タワーディフェンス風味な戦闘パート、用語集なども含んだイベントアーカイブである。 〇ADVパートについて それぞれの主人公が各時系列においてストーリーが進行していく。 行動によって多少イベントが変化し、それによって得られる情報も変わっていく。 このキャラがあそこにいたのは、ああいう理由だったのか、というのが他のキャラのストーリーで描かれていたり、また新たなる謎が増えたりで、非常に奥深く緻密ナストーリーになっている。 また本作の特徴として、全キャラクターがとても個性的で、目立たないキャラがいない、という点がある。 この手の群像劇の場合、どうしても地味なキャラが生まれがちだが、本作はその辺がとても上手く描かれており、どのキャラも何かしら重要な意味があり、ストーリーを進めるとどんどん引き込まれていく作りになっている。 この辺は演出の妙というか、正直グラフィックは現行機のレベルとしてはそこまで高くないのだが、しかしその辺を補ってあまりある演出の上手さがある。 〇バトルパートについて 戦闘面はタワーディフェンス風味な防衛ゲーである。 製作者をして「ガンパレ」を意識したというだけあって、インターフェイスなどはよく似ている。 地形や敵を簡素化したUIにしており、非常にあっさりとしているが、この手のゲームにしては操作性も良い。 13人のキャラがそれぞれ異なる機兵に乗っていて大きく分けると、 移動力や火力は高いが、集団敵や飛行敵に対応しにくい第一世代。 設置兵装を召喚でき武装も豊富だが、鈍重で器用貧乏な第二世代。 長射程、広範囲な武装を持つが、移動が遅く燃費の悪い第三世代。 飛行移動でユニークな兵装を持つが、脆くてやや火力不足な第四世代。 という感じで、上手く組み合わせて戦っていく必要がある。 また同じ世代の機兵でも、兵装が若干異なっていたり、アビリティによる差異もあるので、うまくシナジーを考えて組み合わせる事もできる。 難易度も3種類から選べるので、一番簡単な難易度なら割とテキトーにやってても問題ないので、この手のゲームが苦手な人でも問題はないだろう。
×緻密な作品ゆえの問題点 非常に練り込まれたストーリーなのだが、それ故に理解できないと一気に置いていかれる事になる。 特に中盤くらいから結構重要なワードがポンポン出てきたり、ある程度世界設定を理解した上で話が進む為、ストーリー理解度がゲームの評価を大きく変えるだろう。 一応、用語集で多少は補完されているものの、基本的にはストーリー内の説明がそのまま載っているだけなので、分からない部分は何度見たって分からない可能性もある。 時系列の大事な作品だけに、もう少し年表というかタイムラインのようなものがあっても良かったかもしれない。 (しかしこの作品でそういうのを用意するとなるとかなり大変そうだが) ×バトルはやや単調 バトルはあっさりしていて楽しいのだが、ある程度進むと作業的になりがちである。 防衛ゲーの常としてどうしてもパターンが限られており、敵種類もそこまで豊富ではないので、基本的な構成は一緒になってしまう。 敵も「アーマーがあるかないか」と「デカいかデカくないか」というくらいの差でしかないので、結局どれと戦っても変わらない。 また簡素化したUIゆえにに、今一つ敵の巨大さ、恐ろしさが伝わってこない、というのもある。 ゲームとしては数分で1マップが終わるくらいにサクサク進むので、個人的にはアプリゲーとかにあったら嬉しいけど、もう少し色々なパターンがあってもよかったかもしれない。 ×第二世代がちょっと不遇 機兵はどれも強いのだが第二世代が若干不遇。 というのも、他の世代に比べてやはり行動速度が遅い、というのっぴきならない弱点があるのが痛い。 また万能型というだけあって兵装も豊富だけど、それがそこまで利点になっていないのも残念。 一応、敵のヘイトを集めて攻撃を集中させるデコイを召喚できるたり、敵を自動攻撃する砲台を召喚できる最大の特徴はあるが、召喚だけやってると本当に機兵なのか、と思わないでもない。 ただ召喚だけやってても結構役に立つ、というのがとても悲しい。 まあ不遇と言っても、他の機兵に比べて少し残念というだけで、普通に強いから問題はないのだけれど。
このゲームは人を選ぶ、それは間違いないだろう。 逆に言えば、巨大ロボ×少年少女×世界の謎、というワードだけでご飯3杯くらいいける人は、間違いなく刺さる作品である。 ADVがメインのゲームではあるが、しかしアニメや漫画ではこれほど上手くは表現できないだろう。 ストーリーだけならアニメでも表現できるかもしれないが、その場合はオムニバス形式の内容は分かりにくいし、ADVとバトルが分けた表現もしにくいだろう。 そういう意味ではゲームというメディアを上手く生かした作りになっている。 また一番良かった点は、この手のゲームにありがちな謎のまま放置した設定や後味の悪い展開があまりなかったのも好印象である。
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GOOD!
13人の少年少女の群像劇で進むSFジュブナイルストーリー。
1985年の日本の街を舞台に、謎の巨大ロボットやら怪獣やらが現れて、その謎やら追っていく話になっている。
本作は大きく分けると3つのパートがあり、ストーリー中心のADVパート、タワーディフェンス風味な戦闘パート、用語集なども含んだイベントアーカイブである。
〇ADVパートについて
それぞれの主人公が各時系列においてストーリーが進行していく。
行動によって多少イベントが変化し、それによって得られる情報も変わっていく。
このキャラがあそこにいたのは、ああいう理由だったのか、というのが他のキャラのストーリーで描かれていたり、また新たなる謎が増えたりで、非常に奥深く緻密ナストーリーになっている。
また本作の特徴として、全キャラクターがとても個性的で、目立たないキャラがいない、という点がある。
この手の群像劇の場合、どうしても地味なキャラが生まれがちだが、本作はその辺がとても上手く描かれており、どのキャラも何かしら重要な意味があり、ストーリーを進めるとどんどん引き込まれていく作りになっている。
この辺は演出の妙というか、正直グラフィックは現行機のレベルとしてはそこまで高くないのだが、しかしその辺を補ってあまりある演出の上手さがある。
〇バトルパートについて
戦闘面はタワーディフェンス風味な防衛ゲーである。
製作者をして「ガンパレ」を意識したというだけあって、インターフェイスなどはよく似ている。
地形や敵を簡素化したUIにしており、非常にあっさりとしているが、この手のゲームにしては操作性も良い。
13人のキャラがそれぞれ異なる機兵に乗っていて大きく分けると、
移動力や火力は高いが、集団敵や飛行敵に対応しにくい第一世代。
設置兵装を召喚でき武装も豊富だが、鈍重で器用貧乏な第二世代。
長射程、広範囲な武装を持つが、移動が遅く燃費の悪い第三世代。
飛行移動でユニークな兵装を持つが、脆くてやや火力不足な第四世代。
という感じで、上手く組み合わせて戦っていく必要がある。
また同じ世代の機兵でも、兵装が若干異なっていたり、アビリティによる差異もあるので、うまくシナジーを考えて組み合わせる事もできる。
難易度も3種類から選べるので、一番簡単な難易度なら割とテキトーにやってても問題ないので、この手のゲームが苦手な人でも問題はないだろう。
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×緻密な作品ゆえの問題点
非常に練り込まれたストーリーなのだが、それ故に理解できないと一気に置いていかれる事になる。
特に中盤くらいから結構重要なワードがポンポン出てきたり、ある程度世界設定を理解した上で話が進む為、ストーリー理解度がゲームの評価を大きく変えるだろう。
一応、用語集で多少は補完されているものの、基本的にはストーリー内の説明がそのまま載っているだけなので、分からない部分は何度見たって分からない可能性もある。
時系列の大事な作品だけに、もう少し年表というかタイムラインのようなものがあっても良かったかもしれない。
(しかしこの作品でそういうのを用意するとなるとかなり大変そうだが)
×バトルはやや単調
バトルはあっさりしていて楽しいのだが、ある程度進むと作業的になりがちである。
防衛ゲーの常としてどうしてもパターンが限られており、敵種類もそこまで豊富ではないので、基本的な構成は一緒になってしまう。
敵も「アーマーがあるかないか」と「デカいかデカくないか」というくらいの差でしかないので、結局どれと戦っても変わらない。
また簡素化したUIゆえにに、今一つ敵の巨大さ、恐ろしさが伝わってこない、というのもある。
ゲームとしては数分で1マップが終わるくらいにサクサク進むので、個人的にはアプリゲーとかにあったら嬉しいけど、もう少し色々なパターンがあってもよかったかもしれない。
×第二世代がちょっと不遇
機兵はどれも強いのだが第二世代が若干不遇。
というのも、他の世代に比べてやはり行動速度が遅い、というのっぴきならない弱点があるのが痛い。
また万能型というだけあって兵装も豊富だけど、それがそこまで利点になっていないのも残念。
一応、敵のヘイトを集めて攻撃を集中させるデコイを召喚できるたり、敵を自動攻撃する砲台を召喚できる最大の特徴はあるが、召喚だけやってると本当に機兵なのか、と思わないでもない。
ただ召喚だけやってても結構役に立つ、というのがとても悲しい。
まあ不遇と言っても、他の機兵に比べて少し残念というだけで、普通に強いから問題はないのだけれど。
COMMENT
このゲームは人を選ぶ、それは間違いないだろう。
逆に言えば、巨大ロボ×少年少女×世界の謎、というワードだけでご飯3杯くらいいける人は、間違いなく刺さる作品である。
ADVがメインのゲームではあるが、しかしアニメや漫画ではこれほど上手くは表現できないだろう。
ストーリーだけならアニメでも表現できるかもしれないが、その場合はオムニバス形式の内容は分かりにくいし、ADVとバトルが分けた表現もしにくいだろう。
そういう意味ではゲームというメディアを上手く生かした作りになっている。
また一番良かった点は、この手のゲームにありがちな謎のまま放置した設定や後味の悪い展開があまりなかったのも好印象である。