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【PS3】ディスガイア D2

発売元 日本一ソフトウェアオフィシャルサイト
発売日 2013-03-20
価格 7140円(税込)
レーティング 【A】全年齢対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:史上最凶のシミュレーションRPG
■ プレイ人数:1人
■ 初回限定版:11,340円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
2pt 2pt 3pt 4pt 4pt 4pt 2pt
総合点
71pt

GOOD!

実質プレイ時間50程度、ゆっくり時間をかけてメインストーリーを一周してみた。ここで、要所の感想を述べたうえで併せて簡単なレビューを書いてみたいと思う。
 まずシステム面であるが、ここは総合的に高い評価を与えることができると思う。当シリーズはこれまで4タイトルと変遷を重ね、他のRPG作品では得られない優れた面、そして独自性を醸成してきたことは確かである一方、長い流れの中で不必要に煩雑になってしまった一面ももっている。しかしながら、さすが「ディメンション(次元)2」と銘打つだけあって、この作品においてそれまで脈々と受け継がれてきたシステム面の根本からの見直しが図られたことが伝わってくる。それでいながら、「これでこそディスガイア」とファンをも納得させる内容にまで仕上げてきた開発グループはさすがといえる。仔細にまでは言及しきれないが、不必要なものが淘汰され、本質的に必要十分な要素が詰まっている。たとえて言うとするなら、化粧でケバケバした女性から精悍な男性に変わったようである。
 システム面の中でも、特にメインのシステムである戦闘システムについて少し具体的な評価をしておきたいと思う。思うに「ディスガイア3」辺りからであったが、戦闘において重要な戦術が特殊技に偏ってきた。要するにキャラの特殊技が強力すぎて、とにかく先に特殊技をぶち当てたほうが勝ち、食らったら即死という見方が強くならざるを得なくなってきた。反面、通常攻撃の威力は相対的に低下し、通常攻撃で発生するキャラ同士の連携攻撃の重要性も大きく低下した。しかし今作では特殊技の威力が抑えられ、反対に通常技と連携攻撃に威力が激増した。これによりキャラの配置や純粋なステータスが重要になって、結果としてゲームとしての戦術性は大幅に向上したといえる。また、強力化した連携攻撃と新システムの「アクマコネクト」システムもよく組み合わさっており、気を使わなくてはならない範囲(プレイヤーにとってのゲーム性)を広げることに成功している。

BAD/REQUEST

システムについて述べ続けていると際限がなくなるので、ここらへんでもう一つの主な要素であるメインシナリオについての評価に移りたいと思う。こちらの評価はシステム面の評価とは真逆と言ってよい。要するに、日本一ソフトウェアはもう少し腕の良いシナリオライターを雇うべきだった。
 レビューを需要するのが主に本作を未プレイの方々であることを踏まえて、極力ネタバレになるような言及は避けるが、本作のメインストーリーの主軸は公式ホームページでも紹介されている「ユイエの花」による魔界の異変と、それを阻止しようとするラハール一派の活躍である。まずこのストーリー主軸と、キャラクターのロール(役割)が一致していない。確かにラスボス撃破はここに続く目的となってゆくのだけれども、途中のクリチェフスコイ派の方々などはこの文脈で見ると明らかに不自然だった。ストーリーの主軸とは別に、このゲームが「悪魔どうしの繋がり・絆」というテーマをバックグラウンドにおいているということは理解できた。家族を失ったラハールに突然降ってわいた「妹」という肉親、父親クリチェフスコイと比べられ彼に複雑な感情を持つラハールやエトナ絡みのストーリー、そしてクリチェフスコイ派とバルバラのとても信頼とは呼べない即席の主従関係といった人間関係(正確には悪魔関係)がそのテーマに沿って語られていることは明らかだし(一部にこれを理解していないプレイヤーもいるだろうが)、これはシステム面に関する言及になるが、その文脈の中で初めて登場するのが今回新たに実装された「アクマコネクト」システムだということもわかる。しかし、クリチェフスコイ派やバルバラにしても、ランサローテは言うまでもなく、もうちょっとメインの軸とマシな絡ませ方をしてもよさそうなものである。と言うかほとんど絡んでいないからこそ、それぞれの話が宙ぶらりんになってどこに持っていったらよいのか分からなっている。
 これは少々蛇足になるが、特にバルバラの話は後日談までひどかった。おそらく容量の関係で内容を削ったのだろうが、結局自分のやりたいことが見つからずに殿下に付き従うしかなくなるというシーンはおそらくギャグっぽくまとめたつもりなのだろうが、これを笑えるのはそれこそ悪魔くらいだろう・・・。

COMMENT

 以上および、今作がシステム面に重きを置く作品であること等諸々を勘案して、総評は上記のとおりとした。ちなみに、これは個人的な嗜好が強い記述だが、初回限定版特典のフィギュアは興味がなかったので開けていない。設定資料集や特典CDは堪能させていただいたが、こちらはとくに可もなく不可もないといったところ。過度な期待はしないで欲しい。レビューの需要として、ソフト本体のレビューを期待されている場であると判断してこのような記述量とした。

   
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
ミドルゲーマーさん  [2013-04-12 掲載]

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総合ポイント
71
(難易度)
1.62
レビュー数
13
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【60点以上】
76.9%
【標準偏差】
10.83