【PS3】TOMB RAIDER(トゥームレイダー)
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-04-25 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:サバイバルアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン:1~8人) |
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発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-04-25 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:サバイバルアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン:1~8人) |
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GOOD!
長らくアクションアドベンチャーの後塵を喫していたトゥームレイダーを今のAAAタイトルのレベルに一気に引き上げた完成度は「アンチャーテッド」と嫌でも比較されるのだろうが、そこでの違いとはこのジャンルでの女性主人公の描き方をもリブートしたララ・クロフト像が面白い。
ネイトは無条件で強いキャラだが、ひとりの女性のララが強いキャラとなっていく根拠となるシーンを追いかける形になっている。実際女性主人公のこういうアクションやるものってモデル体型でグラビア体型でみたいなのでオッパイ太もも強調させる強い女性主人公というのがほとんどだが
、今作のララはゲームを遊んでみれば気付くが背も低いしくびれもそこまで無いそこいらの図書館の司書くらいのスタイルというのが異質。DLCの衣装もセクシャルになり過ぎないように考えているなと見えた。
今作で象徴的な武器が旧作の二丁拳銃ではなく弓というのもいい。動物を狩ることから音も立てずに暗殺していったり、ロープを撃ちこんで道を作るという攻略に加えて、豪快なアクションの多いゲームだけど、その裏のナイーブなテーマを表現する武器をモチーフにしたのが良かった。
全体的にハリウッドのアクションと一体化した、ムービーとゲームがかなり綺麗に融合したリニア進行で、銃の入手から新たなアイテムを入手してからのどう使って攻略していくかを自然に分からせるステージ構成も良くグイグイ進ませる一方で、フリーで探索するチャレンジとして従来シリーズの謎解きである「墓荒らし」のポイントを分けておくという物語の流れを楽しむライトさと、コアに向けて謎解きのチャレンジを配置するというスタンスもいい。(しかし・・・ここはBADに)
BAD/REQUEST
現代のAAAタイトルの水準に合わせるに当たって、上に書いたようにララのパーソナルの成長を中心としたシネマティックなアクションにしたことでゲームの方向性が大きく変わってしまった。まず謎解きは直感ですぐに解けていくくらいに簡単になっている。メインストーリーでのこれはゲームの物語的な勢いを殺さないためだと思うが、フリーで探索できる墓の謎解きでさえも簡単にされている。ライトとコア双方を満足させようとするスタンスはいいのだが決して成功し切れてない。
シネマティックなアクションというと近年ではQTEの問題が上がると思う。が、本作でのQTEはほとんどのタイミングを取るボタンの統一やわずかな瞬間に起こるのがほとんどで、「アスラズラース」を最悪のケースとすればこれは良く出来ている方だ。
本作で真に問題なのは、いや現代のアクションなどAAAタイトルで真に問題なのは、マルチプレイヤー前提のシューターの構造を含めていることだ。それを前提にすることで「探索」をテーマとしたこのシリーズからすれば不自然な、必要以上の銃撃戦が次から次へと現れ、また明らかにマルチ用ステージと分かる場所が見受けられるのだ。それによって実に繊細なテーマで作られたものがかなり崩れた面が大きい。かつてFF・MGSのムービーがゲームの方向をぶらすと批判されていたが、現代の問題はこのシューター問題だと新たに提示したいくらいだ。
これがリブートに当たって「アンチャーテッド」を目標にすることともう一つ、ライトにキャンペーンでコアにマルチなCODなどの爆発的なヒット以降、シューター化はパッケージビジネスを成立させるためのポイントだったのかもしれないが、図書館の司書みたいにおとなしかった女性がみるみるうちにライフルとショットガンを撃ちまくり邪馬台国を第二次世界大戦の戦場へと変貌させる光景にはなんとも言えなくなる。
COMMENT
ビデオゲームのアクションにおける女性主人公の描写をネクストへ持っていくスタンスが非常に面白く、セールスの結果も含め第一線にシリーズが復帰したと言っていい。弱々しい女の子のアクションアドベンチャーでの成長のゲームという原型的な面白さがストーリーからゲームデザインまで遺憾なく含まれた内容だ。
一方で、様々な問題がある一作。次回作の製作はおそらく可能・・・だと思うのだが、その時は武器は弓を拳銃二つでシューターではなくアクションと謎解き中心で行ってもらいたい。