【PS3】バイオショック インフィニット
発売元 | テイクツー・インタラクティブ・ジャパン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-04-25 |
価格 | 7770円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションアドベンチャー ■ プレイ人数:1人 ■ PlayStation Move:対応 |
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発売元 | テイクツー・インタラクティブ・ジャパン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-04-25 |
価格 | 7770円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションアドベンチャー ■ プレイ人数:1人 ■ PlayStation Move:対応 |
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GOOD!
初代「バイオショック」が徹底して主人公=プレイヤーという形の一人称での「体験」を重視した作りだったのと対照的に、本作「インフィニット」は、基本は一人称視点の体験をおう形であるがブッカー・デューイットというパーソナルを有する主人公を演じ、ヒロインであるエリザベスの謎を追いかけるという三人称での「観賞」という形に近づき、深海から天空へと舞台が変わったように、ナラティブの前提となる方向に変化がある。
3人称での観賞的なストーリーと言えばFFやMGSのようなムービーを多用したナラティブが大半なのだが、今作がそれらと違い特徴的なのは一切のムービーシーンを使わずに9割がたプレイヤーが操作できる余地があるままに、目の前で物語が進むのをリアルタイムで目撃していく形となる。
つまりそれは、ムービーを使って物語を加速的に語り進行させる、あるいはQTEなど使用してムービーとアクションなどプレイヤーの操作とミックスさせて没入感を呼び込むと言った形の映画的なゲーム体験ではなく、限りなく演劇的なゲーム体験と言う方が近い。そこがAAAタイトルでの3人称観賞型の物語のゲームでは類を見ない。特異な体験になる。
そしてスカイライン使用とエリザベスの能力ティアを駆使したハイスピードで戦略的な戦闘が実現できるのも良い。初代バイオショックはだらだらと敵が出てやっぱ鈍さやごり押しみたいな作業感が強かったのに対して戦闘シーンのデザインは非常に良い。(ただ初代はサバイバルホラー寄りであり、戦闘の意味が違うので好き好きだけど)
BAD/REQUEST
セーブがチェックポイントでしかできない。
次の目的地に行けと言う指示が効果音とともに現れるというのは、分かりやす過ぎる指示のせいで没入感が途切れるのに加え、やらされているというふうに思ってしまうのが良くない。ここはブッカーの一人ごとやエリザベスが教えてくれるなどの方法で解決できたはず。
上に行ったようにイベントの最中でもムービーシーンに移り変わることなくリアルタイムでやりとりして物語を進めるのだが、やはり長過ぎれば没入感が削がれてしまうので、語れる量に限りがあるようで展開が2足くらいすっとばして進んでいるように見えてしまう。
その情報の穴埋めを登場人物の証言を残したボックスフォンが担っているのだが、これが普通に遊んでいれば簡単に全部集まるものではない上に、物語の真相に関わる情報があるにも関わらず取りはぐりやすく、メインの展開が理解不能なまま進んでしまう可能性が少なくない。
COMMENT
ゲームはリニアで豪華な映画に近い体験にするよりも、ライブであり時に即興もあり、同じ舞台は無いという演劇の持っている性質の方に近づくことのほうがナラティブの成功率は高いと思っており、いくつかのゲームでそうした試み(FFにしたって6でオペラ、9で劇やったりとどっかしらメタな暗示はあった。分かってやってんのかはしらないが)が見られる、可能性が見えると思われたのを見かけたが、今作は現代演劇をゲームで遺憾なく実現している意味で特筆すべきものがある。
そして現代演劇というのが国家や人種と言った歴史から記憶や心理と言ったテーマを土台に上げ、多重に入り組む物語を演じるように、本作は体験と鑑賞がハーフの形でありながら積極的にプレイヤーに意識参加させる仕掛けが遺憾なく施されており、くだらない物語をリニアで眺めているという代物ではなく気が抜けない。
主要製作者であるケン・レヴィン氏の経歴に大学で劇と脚本を学んだというのを見たが、このバイオショックシリーズにてビデオゲームのナラティブに変化をもたらしたり、自分が演劇的と感じたのもそのあたりに関係あるのかもしれない。