プレイ時間は26時間だが、稼ぎプレイをしなければ必要な時間は20時間前後。 アイディアファクトリー製としては良質だが、一般的な良作と比べると物足りなさばかりが残るので注意。 ■快適性・ロード 戦闘のモーションをスキップ可能なおかげで、雑魚戦が1戦10秒で終わる。 インストールすればロードも一瞬で、稼ぎプレイは捗る。 ■キャラクターのモデリング 女キャラは総じて可愛い。本当に可愛い。 アクセサリを変えては眺め、変えては眺め。 ■シナリオ 個人的に前半部分は苦痛だったが、中盤からは話が盛り上がり終盤まで惹きつけられる。 主人公の熱い成長を感じる内容で中盤からはお薦めできる。 ■音楽 FFの植松さん作曲という触れ込みだが、実際に作曲したのは1曲。 しかし、それでも全体的に雰囲気のある曲が多く、フェアライズ(変身)など歌付きの音楽以外にも熱さを感じる良曲は多いと思う。 ■自由に配分できる自由度の高い成長要素 レベルが上がればステータスも上がるが、レベルとは別にWPを消費してステータスやスキルを習得できる。 ステ関連では物理攻撃、物理防御、魔法攻撃、魔法防御、攻撃範囲、変身強化、コンボなど、スキル関連は必殺技、魔法、アビリティ、各種武器コンボがあり、限られたポイントで成長させる楽しさがある。 コンボを増やすと剣、大剣、銃、弓、鎌、拳、ランチャーなど攻撃の種類と攻撃回数が増える(フューリーが変化するので武器が増えるわけではない)。 ■ゴッドリプロダクト 多数のフューリー(魔法武器)が刺さった女神(もしくは邪神も可能)の封印を解く為に別のフューリーが必要となる。 入手したフューリーに封印のフューリーの力を移す事で封印を解いていく。 『元のフューリーの力』と『封印されていた力』を組み合わせる事でパワーアップするが、一度決めた組み合わせは変える事が出来ないので、組み合わせを考える楽しさがある。 戦闘関連とは別に後述のワールドインフルエンス用の能力もあり、選定が毎回悩ましい。 ■ワールドインフルエンス 各ダンジョンの周辺に入手したフューリーを刺す事でボーナス効果を得られる。 経験値アップ、WP取得アップ、ドロップ率アップ、ダメージ2倍などのプラス効果から、SP回復禁止、HP回復禁止などのマイナス効果もある。 基本的にプラスとマイナスのセットなので組み合わせをどうするのかもこれまた楽しい。 ワールドインフルエンスで大地に刺したフューリーは装備する事もレベルを上げる事もできないので、前述のゴッドリプロダクトで大いに悩むことになる。 例えば主人公は火属性のキャラだが、火属性のフューリーにWP取得アップを付けると戦闘で使うか大地に刺すかで……。 ■クエスト 討伐クエとアイテムクエスト。 雑魚を討伐していれば勝手に達成していくものも多く、基本サクサク終わるが、特定の敵が落とす(盗める)ものなど調べて狙って行かないといけないものもある。 一つ一つが面白いというよりは、手軽に数をこなしていく楽しさで、レベル上げとWP稼ぎと並行すると止め時を見失う時もあった。 ■シュケスーの塔 スペクトラルタワーではないが、大地に剣を刺す毎に階層が伸びていく不思議な塔。 要は景品のある闘技場で、フューリーを一つ入手する事でまた一つ階層が、と地味に楽しみだった。
■難易度、満足感が低い理由 敵が弱い。このゲーム最大の欠点がこれに尽きる。 雑魚もボスも非常に弱く、苦戦する事は数える程。 基本的に敵の攻撃力が低く全体攻撃も少ないので歯ごたえのある敵というのも居ない。 特に物語の要となる四天王はもっとしっかりして欲しい。 本気を出す発言をされても実際の攻撃はただの弱い単体攻撃で、しかも雑魚敵と同じ姿というのは辞めて欲しい。 戦闘はスキップのおかげで快適だが、RPGとしての楽しさは少ない。 一応状態異常魔法とかもあるが、必要となる敵が居ない。 一回の戦闘を楽しむよりは、サクサク雑魚を倒す事を重視している作りだが、 上を目指す理由がないのでシステム関連の良さを完全に殺してしまう程の欠点。 ■キャラクター 序盤はテンプレートな会話ばかりで面白みがなく、中盤の流れの為に前半は完全に話もキャラも捨てている印象。 最終的に主人公とメインヒロイン二人とイロモノ、ラスボスは愛着が沸くが、上記以外の仲間や敵が殆ど無個性。 少なくともあのキャラはどうだったかと何か語れる程個性がない。 ■グラフィック つなこ絵は可愛いが、モヤがかかっているような薄さが気になった。 コンセプトアートがFFの天野喜孝さんだが、特にゲーム中に反映されている気はせず……。 ■会話・イベント・フィールドのない作り 街やダンジョンを選択してフィールドがないシステム。 基本立ち絵進行で表情もそこまでパターンがないので、立ち絵が左右に動いたりとかエフェクトがかかったりとか、ADVみたいなイベントばかり。 何よりも最低なのが、戦闘を強制終了→会話→敵のHPが回復して戦闘再開という黄金パターンが何回もある事。 戦闘で楽勝で勝っても驚愕しながら敵に敗北しているのは今どき古臭すぎて脱力する。 ■クエスト 大体のはサクサク終わって問題ないが、クエストランクを上げる重要クエが鬼畜。 特定の石を探してこいというが、隠し宝箱の探索や敵から盗む必要があるが、完全に運ゲー。 敵から盗むにも超低確率だったり、何回もエリアに入りなおして隠し宝箱を探しては入りなおして探しては入りなおして。 IFらしいマゾ仕様。 ■メニューの操作性 R1L1でキャラ変更、R2L2で必殺技と魔法の切り替えだが、R2L2の操作が不便。 装備画面でも△を押さないとステータスが変化しないのが見えなかったり、全体的にユーザーインターフェースにB級っぽさを感じる。 ■シナリオやキャラの粗 色々と突っ込みどころが多い。 基本的に四天王などの敵キャラは個性が死んでいるし、ラスボスが何故ああなったとか、危険な洞窟の最奥に子供がいきなりやってきたり、仲間が一時離脱する理由が最期まで不明だったり、キャラの変貌とか強さとかもなんか全部○○○で解決していたり。 剣の道に生きるキャラが実は○○○の為に働いていたのに、何故か武人として○○したり。 ■エンディング数 メインヒロイン二人のエンドとノーマルエンドの三種類はちょっと……。 しかも(現状の暫定)条件が『両方のイベント会話を見ること、片方だけ会話イベントを見る事、両方みない事』のはRPGとしてどうなのかと。 もっと選択肢を積み重ねてとか、終盤に分岐ポイントがあるとか、そういうのが一般的だと思うのだが。 ■着せ替え要素。衣装DLCが『無い』事 せっかくのキャラモデルが素晴らしいのに何故か衣装が少ないし衣装DLCがない。 ゲーム中では通常服以外に水着しかないので、非常に物足りなかった。 衣装などのカスタマイズ要素が多ければもう少しやり込みを長く遊んでも良かったと思うのだが……。
ボリュームも少なく、粗のある完成度の作品。 サクサク稼ぎをするのは楽しいし、キャラを成長させる時は良ゲーだなと思ったが、最終的には安っぽさを感じる残念な出来だったと思う。 会話もキャラも薄い、敵が弱いので少し鍛えると面白くなくなる。 せめて敵が強いなら話にも重みを感じられたのだが。 ただIFゲーの中ではシナリオもシステムも一般向けで、息抜きにお手軽快適なゲームをプレイしたいという人にはお薦めできる。
GOOD!
プレイ時間は26時間だが、稼ぎプレイをしなければ必要な時間は20時間前後。
アイディアファクトリー製としては良質だが、一般的な良作と比べると物足りなさばかりが残るので注意。
■快適性・ロード
戦闘のモーションをスキップ可能なおかげで、雑魚戦が1戦10秒で終わる。
インストールすればロードも一瞬で、稼ぎプレイは捗る。
■キャラクターのモデリング
女キャラは総じて可愛い。本当に可愛い。
アクセサリを変えては眺め、変えては眺め。
■シナリオ
個人的に前半部分は苦痛だったが、中盤からは話が盛り上がり終盤まで惹きつけられる。
主人公の熱い成長を感じる内容で中盤からはお薦めできる。
■音楽
FFの植松さん作曲という触れ込みだが、実際に作曲したのは1曲。
しかし、それでも全体的に雰囲気のある曲が多く、フェアライズ(変身)など歌付きの音楽以外にも熱さを感じる良曲は多いと思う。
■自由に配分できる自由度の高い成長要素
レベルが上がればステータスも上がるが、レベルとは別にWPを消費してステータスやスキルを習得できる。
ステ関連では物理攻撃、物理防御、魔法攻撃、魔法防御、攻撃範囲、変身強化、コンボなど、スキル関連は必殺技、魔法、アビリティ、各種武器コンボがあり、限られたポイントで成長させる楽しさがある。
コンボを増やすと剣、大剣、銃、弓、鎌、拳、ランチャーなど攻撃の種類と攻撃回数が増える(フューリーが変化するので武器が増えるわけではない)。
■ゴッドリプロダクト
多数のフューリー(魔法武器)が刺さった女神(もしくは邪神も可能)の封印を解く為に別のフューリーが必要となる。
入手したフューリーに封印のフューリーの力を移す事で封印を解いていく。
『元のフューリーの力』と『封印されていた力』を組み合わせる事でパワーアップするが、一度決めた組み合わせは変える事が出来ないので、組み合わせを考える楽しさがある。
戦闘関連とは別に後述のワールドインフルエンス用の能力もあり、選定が毎回悩ましい。
■ワールドインフルエンス
各ダンジョンの周辺に入手したフューリーを刺す事でボーナス効果を得られる。
経験値アップ、WP取得アップ、ドロップ率アップ、ダメージ2倍などのプラス効果から、SP回復禁止、HP回復禁止などのマイナス効果もある。
基本的にプラスとマイナスのセットなので組み合わせをどうするのかもこれまた楽しい。
ワールドインフルエンスで大地に刺したフューリーは装備する事もレベルを上げる事もできないので、前述のゴッドリプロダクトで大いに悩むことになる。
例えば主人公は火属性のキャラだが、火属性のフューリーにWP取得アップを付けると戦闘で使うか大地に刺すかで……。
■クエスト
討伐クエとアイテムクエスト。
雑魚を討伐していれば勝手に達成していくものも多く、基本サクサク終わるが、特定の敵が落とす(盗める)ものなど調べて狙って行かないといけないものもある。
一つ一つが面白いというよりは、手軽に数をこなしていく楽しさで、レベル上げとWP稼ぎと並行すると止め時を見失う時もあった。
■シュケスーの塔
スペクトラルタワーではないが、大地に剣を刺す毎に階層が伸びていく不思議な塔。
要は景品のある闘技場で、フューリーを一つ入手する事でまた一つ階層が、と地味に楽しみだった。
BAD/REQUEST
■難易度、満足感が低い理由
敵が弱い。このゲーム最大の欠点がこれに尽きる。
雑魚もボスも非常に弱く、苦戦する事は数える程。
基本的に敵の攻撃力が低く全体攻撃も少ないので歯ごたえのある敵というのも居ない。
特に物語の要となる四天王はもっとしっかりして欲しい。
本気を出す発言をされても実際の攻撃はただの弱い単体攻撃で、しかも雑魚敵と同じ姿というのは辞めて欲しい。
戦闘はスキップのおかげで快適だが、RPGとしての楽しさは少ない。
一応状態異常魔法とかもあるが、必要となる敵が居ない。
一回の戦闘を楽しむよりは、サクサク雑魚を倒す事を重視している作りだが、
上を目指す理由がないのでシステム関連の良さを完全に殺してしまう程の欠点。
■キャラクター
序盤はテンプレートな会話ばかりで面白みがなく、中盤の流れの為に前半は完全に話もキャラも捨てている印象。
最終的に主人公とメインヒロイン二人とイロモノ、ラスボスは愛着が沸くが、上記以外の仲間や敵が殆ど無個性。
少なくともあのキャラはどうだったかと何か語れる程個性がない。
■グラフィック
つなこ絵は可愛いが、モヤがかかっているような薄さが気になった。
コンセプトアートがFFの天野喜孝さんだが、特にゲーム中に反映されている気はせず……。
■会話・イベント・フィールドのない作り
街やダンジョンを選択してフィールドがないシステム。
基本立ち絵進行で表情もそこまでパターンがないので、立ち絵が左右に動いたりとかエフェクトがかかったりとか、ADVみたいなイベントばかり。
何よりも最低なのが、戦闘を強制終了→会話→敵のHPが回復して戦闘再開という黄金パターンが何回もある事。
戦闘で楽勝で勝っても驚愕しながら敵に敗北しているのは今どき古臭すぎて脱力する。
■クエスト
大体のはサクサク終わって問題ないが、クエストランクを上げる重要クエが鬼畜。
特定の石を探してこいというが、隠し宝箱の探索や敵から盗む必要があるが、完全に運ゲー。
敵から盗むにも超低確率だったり、何回もエリアに入りなおして隠し宝箱を探しては入りなおして探しては入りなおして。
IFらしいマゾ仕様。
■メニューの操作性
R1L1でキャラ変更、R2L2で必殺技と魔法の切り替えだが、R2L2の操作が不便。
装備画面でも△を押さないとステータスが変化しないのが見えなかったり、全体的にユーザーインターフェースにB級っぽさを感じる。
■シナリオやキャラの粗
色々と突っ込みどころが多い。
基本的に四天王などの敵キャラは個性が死んでいるし、ラスボスが何故ああなったとか、危険な洞窟の最奥に子供がいきなりやってきたり、仲間が一時離脱する理由が最期まで不明だったり、キャラの変貌とか強さとかもなんか全部○○○で解決していたり。
剣の道に生きるキャラが実は○○○の為に働いていたのに、何故か武人として○○したり。
■エンディング数
メインヒロイン二人のエンドとノーマルエンドの三種類はちょっと……。
しかも(現状の暫定)条件が『両方のイベント会話を見ること、片方だけ会話イベントを見る事、両方みない事』のはRPGとしてどうなのかと。
もっと選択肢を積み重ねてとか、終盤に分岐ポイントがあるとか、そういうのが一般的だと思うのだが。
■着せ替え要素。衣装DLCが『無い』事
せっかくのキャラモデルが素晴らしいのに何故か衣装が少ないし衣装DLCがない。
ゲーム中では通常服以外に水着しかないので、非常に物足りなかった。
衣装などのカスタマイズ要素が多ければもう少しやり込みを長く遊んでも良かったと思うのだが……。
COMMENT
ボリュームも少なく、粗のある完成度の作品。
サクサク稼ぎをするのは楽しいし、キャラを成長させる時は良ゲーだなと思ったが、最終的には安っぽさを感じる残念な出来だったと思う。
会話もキャラも薄い、敵が弱いので少し鍛えると面白くなくなる。
せめて敵が強いなら話にも重みを感じられたのだが。
ただIFゲーの中ではシナリオもシステムも一般向けで、息抜きにお手軽快適なゲームをプレイしたいという人にはお薦めできる。