【PS3】アーマード・コア フォーアンサー
発売元 | フロム・ソフトウェア (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2008-03-19 |
価格 | 7140円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ハイスピードメカアクション ■ プレイ人数:1〜8人 【廉価版】 ■ 発売日:2008/12/18 ■ 価格:2,940円 前作AC4の約2倍・200種以上の新規パーツの他,460種類以上収録 新たなイベントシーンの追加 マルチエンディングシステム 前作セーブデータ(機体図面データ、ペイントデータ)のコンバート ミッションクリア後のハードモード ゲーム中の5.1ch オンライン時ボイスチャット可能,無料オンラインプレイ 時速2000kmを超えるヴァンガード・オーバーブースト(VOB)などの高速戦闘で刺激的なハイスピードメカアクションが君に驚きと刺激的な体験を与えるだろう!(転用元:GDEXより) |
GOOD!
<良い所>
本格ロボットアクションゲームとして、他の追随を許さない出来だと思います。
このシリーズは1作目からやっていて、長年のファンなので、そこは差し引いて読んでいただけると幸いです(ただし、前作“4”はやっていません)。
PS3になって、マニア向けから上手く脱却、進化しており、入門者にもお勧めできます。
■簡単な紹介
多彩なパーツの中から好きなものを選んで、自分だけの機体を組み、ミッションをクリアしていくゲームです。
○「武器」
非常に多いです。そしてその割にかなりいいバランスだと思います。ライフル、ミサイル、スナイパーライフルのような標準的な武器があれば取り合えずクリアできると思いますが、他に弾数は少ないが高威力なエネルギー兵器、一発で敵を倒す可能性のあるコジマ兵器、爆風で巻き込むグレネードランチャーなど、多彩です。
私は過去作ではあまり使ったことがなかったバズーカなど、今作ではなかなか使いやすいと思いました(特に散弾)。PA(後述)に大ダメージを与えるショットガンなども今まであまり使っていなかったので新鮮でした。
○「脚」
脚を替えると、機体の雰囲気ががらりと変わります。
【二脚】:汎用性がある。軽量、中量、重量と同じ二脚でも多彩な機体が組める。
【逆関節】:ジャンプ性能に優れ、飛び初めが楽。
【四脚】:旋回が速く、地上戦が得意。エネルギー消費が高いので飛ぶのは苦手。
【タンク】:積載量が多い。脚に格納機能があり、大型武器でも格納して持っていける。重量の割には移動速度が普通程度に速い。フロート脚がなくなって、統合された感じかも。
■満足感 オリジナリティー グラフィックス
◎「ハイスピード」
速い!気持ちいい!これを体感するともう昔のアーマードコアには戻れないです。
◎「巨大な敵」
通常のこちらと同じスケールの敵に加えて、はるかに大きい(数十倍?)敵がいます。圧倒的な“存在感”がいいですね。動きが遅くて防御力が高いという特徴から、高威力になったブレードに活躍の場ができました。
○「ずっと飛んでいられる」
今回は中量機でもかなりの時間飛んでいられます。最終的には本当にずっと飛んでいられます。満足満足(笑)
○「PAの存在」
体力とは別に、プライマルアーマーという“バリアー”が存在しています。これをはがすと一気にダメージ量が増加します。武器によって、体力に対するダメージが大きいもの、バリアーに対するダメージが大きいものなど多彩です。
ショットガンのように、バリアーをはがす能力の高い武器だと、表示されている攻撃力よりはるかに高いダメージを受ける(または与える)ことになります。威力は弱いが連射できる武器でPAをはがし、他の高威力武器でダメージを与えるという戦略もとれます。
○「僚機(いっしょに出撃して戦ってくれる味方)の存在」
このシステムは過去作にもあったと思います。色々しゃべるので一緒に出撃すると楽しいです。ただ、誰と出撃してもストーリーに全く影響しないのが残念。
戦闘評価を上げるには一人で出た方がいいのですが、誰かと一緒は楽しい。
○「スタビライザー(機体の安定度調節)の存在」
機体の“外観を飾れる”ので、自己満足感が得られます。製作者側もそういう使い方も想定しての導入ではないでしょうか。これはいいアイデアですね。
■熱中度
◎ハードモード
敵の攻撃力、防御力がただ強くなるものとは違い、“状況が変化する”という非常に面白い構成になっています。
敵に増援がきたり、故障したり、味方が敵になったり。ノーマルモードとの違いを楽しめるので、楽しさ2.5倍です。
■快適さ
○「図面登録」
パーツさえ持っていれば、図面を指定し、その通りの機体をすぐに構築できます。
また、自分の設計した機体だけでなく、最終的には、ゲームに登場した敵や味方の機体の図面までもが手に入ります。ゲーム中に出てくるカッコいい機体でミッションに出撃できたりします。
ただし、アンドゥ機能がないため、間違って上書きすると目も当てられません。
○「ロックオン」
今までと違い画面に入ってさえいればロックオンしてくれるようになりました。スピードが速いのでそれで丁度いいぐらいです。
また、自動で機体が旋回し、敵をある程度追尾してくれるので、速い敵にもついていけると思います(しかし、これが邪魔になる場面も)。
○「コントローラー」
私はB操作でやりました(自分で好きなようにも変えられます)。A操作だと旋回と攻撃が同時にできず、自動追尾に頼ることになります。B操作は過去作とは違いますが、やればできますね。操作に関しては過去作よりずいぶん楽になったと思います。
BAD/REQUEST
<悪い所>
■満足感
×「ストーリー」
マルチエンドなのですが、どれもちょっと変です。
最終ミッション一つ前ではじめて御一緒させていただいた御方の確固たるパートナーとして最後の敵に立ち向かっていく…そ、そんな。今までの行動や、どの企業寄りかでパートナーが替わるとか取り入れるのは簡単だと思うのですが。
“彼”に関しては、こちらが負けたとき「貴様がORCAを名乗るとは、ちょーしこくな」というようなニュアンスのセリフを吐きますが、今でもぜーんぜん意味がわかりません。二重人格という設定なのかな!? 話として浅いよ。
△「マルチエンド」
マルチエンドか…確かにノベルゲームのような多数の分岐はできないと思うのですが…
折角、ゲーム最初に支援企業を選ぶのに、企業側エンドはまとめて一つしかありません。どの企業の依頼を多くこなすかによって、店に並ぶ武器の種類が多少違ってくるところは良かったですが、結局まとめて企業側か反企業側かとしかならないのは、期待はずれでした。
そもそも、ロボットですから、企業の造った武器を利用しなければ生きていけないわけで…反企業って立場自体おかしいんじゃないかな。どの企業の味方をするか、というマルチエンドでないと。
また、全ミッションを見るために確か5周したと思いますが、一つのエンド直前で3つに分岐しているだけのところなど、無駄に周回数を増やしているだけだと思いました。
△「オペレーター」
いままでは、機体に乗ることになったときに挨拶なりあったのですが、何もなしにパートナーとして色々言ってきます。このあたり、前作4と関係あるらしいのですが、やっていない私は何のことかさっぱりで、とまどいました。オペレーターも色々選べたらいいのに。
また、“誰が敵か”や“敵は何体いる”をあまり言ってくれません。「敵の数が想定よりも多いぞ…」って興奮してないで、何体いるか早よ言わんかい!遠距離戦が多く、誰が敵なのかさえわからないまま終わるというのは、盛り上がりに欠けます。
実は、ゲーム根幹部分以外は、はじめからあまり期待していなかったので、これらの欠点はあまりマイナスではありません。むしろ、今作はこのシリーズにしては頑張った方なので、満足感はプラス方向に傾いたと思います。アクションゲームでマルチエンドはステージ数が増加してしまい、作るの難しいですよね。
■快適さ
●システム
××「ロード時間」
今回は、長いロードをやり直すのが嫌で、はじめからいろんな状況に対応できる本気の標準機体を投入せざるを得ませんでした。インストールって一体何をしているのでしょうか。
他の機体との対戦でも、せめてフリープレイの方では再戦するかどうか聞いてくれないと、無駄なロードが増えるばかりです。また、テスト運転のマップは過去作のように単純なものにすれば、もっと早く読み込めたはずです。
××「新しく販売された武器がどれかわからない」
“Newマーク”をつけるなりなんなりしないと、数が多いので厳しいです。追加販売されるたびに全部見て回らなければなりません。凄く時間がかかります。
×「手持ちの武器の整理」
よく使う武器をお気に入り登録できるとか何かないと。武器関係が豊富なのはよいのですが、全シナリオをクリアすると、全武器が手に入ってしまうため、もの凄い混雑に。
このゲーム、根幹の部分は良く出来ているのに、細かい周辺のシステムが今ひとつなのですよね。昔からずっと。
●ゲーム中
××「ロックオン」
ロックオンに成功したのが分かりにくいです。ハイスピードバトルということで、敵との距離がいままでより遠くなりがちになり、視認しにくいのです。そこで、ロックオンに頼りたいところなのですが分からない…ここは勘で勝負することになります。
また、標的を変えることが簡単にはできません。より遠くの敵にロックオンしてはずれないなど不便です(画面からはずすとロックオンもはずれます)。L3はロックオンの標的を変えるボタンにすればよかったのに…
××「レーダー」
過去最高に見にくいです。レーダーに何もかもが映りすぎなのです。今までは、ミサイルの表示、非表示はプレイヤーしだいだったのですが、今回は強制的に全部表示されます。また、破壊した敵機体がレーダーに残るのは真にやっかいでした。
他に、拡大縮小がどの程度の縮尺なのかが全くわかりません。よって、あまりレーダー範囲が広いと敵が近いのか遠いのか、訳がわからなくなります。
×「カメラ」
四脚、タンクという横に大きい機体は、自機が邪魔で前が見えにくくなります。接近戦や、バックしながらの戦闘はできません。タンクはまだ全高が低いからいいのですが、四脚はほぼ勘で戦うということに。
×「弾が足りない」
全体的に不足ぎみです。そのステージを知った上で、効率よくやると足りないことはないのですが…
初めの頃の作品では、“追加弾装”というメイン武器の弾数を増やす装備がありました。格納武器なんて入れる場所があるなら、そこに追加の弾を詰めて持っていく方が自然ではないのでしょうか。
×「マガジン取替え」
ライフルやマシンガンなどは約30発撃つと、マガジンの取替えが起こります。武器の攻撃力はこの時間も考慮しておかねばなりません。接近戦中は非常に長く感じてテンポが悪くなります。
過去作でこれがない時代は、マシンガンがアンバラスなほど強かったため導入されたようなのですが。ハイスピードの今作ではマシンガンを当て続けることは難しいですし、いらないと思いました。
COMMENT
<感想>
このゲーム面白いですよ。いままでのマニア仕様から上手く脱却しています。一般向けに降りてきつつ、既存のマニア層をもグッと引き付ける素敵さがあります。
特にハードモードは秀逸で、1つ1つの敵の強さが変わるのではなく、取り巻く状況が変わるというものです。全面Sランクを取りましたが、難易度的に歯ごたえはありつつも無茶ではなく、ノーマルからの変化を楽しみながら攻略できました(ただし、最終面は難しい)。
反面、ストーリーや、武器整理などのシステム関係が非常にお粗末。これはもう昔からずーっとで、もしかすると専門家をおいていないのでしょうか。
ロード時間も長いです。これが嫌で遊びができず、結局どんな状況にでも対応しやすいライフルとミサイル持った中量二脚で取り合えず出撃…となってしまいました。
お遊び要素として、何か称号のようなものが欲しいですね。ブレードとロケットのみでクリアするとか、タンク脚固定でのプレイすると、何かの称号が得られるなどの縛りがあれば面白そうです。自ら進んでロケットを使うほどマゾくはないので(笑)