PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

・無双OROCHIの派生の様な、ソフトの垣根を越えたキャラ勢揃いというお祭り要素は、この点だけでも
わくわくして面白さを搔き立てます。
特に今回はOROCHIでは出てこなかったアトリエシリーズ・影牢等の新規キャラも多数出ているので、新たな
キャラで無双が出来るという点は、ファンにも嬉しい所です。


・ストーリーはお祭りゲーなので完全オリジナルですが、まぁ可もなく不可もなく。出来ればもう少し
ひねりがほしい点もありましたが、少なくとも悪いとは感じませんでした。


・今作独自の「無双フィーバー」は、キャラの組み合わせによっては異様に寒々しいものがありますが、
お祭りゲーとして考えたら面白い要素です。


・キャラ同士の掛け合いが豊富にあるのは好印象。
いつも高慢な呂布が今作は妙に他のキャラに甘いのは、ギャップがあってかなり楽しめます。
垣根を越えたキャラ同士の会話は同じお祭りゲーのOROCHIより格段に増えているのは高評価ですね。


・アクション面はどのキャラも基本使いやすく、爽快感があって無双らしい出来です。
当然好みもありますが、一人一人きちんと作られているのは良いですね。

BAD/REQUEST

・戦国無双３の頃結構不評で叩かれた敵味方ＡＩの強さのバランスの悪さが、殊の外足を引っ張っています。
クリア敗北条件が特定拠点が陥落や特定キャラ敗走等が多いのですが、バランスの悪さのせいでしょっちゅう
救援要請ばかり。
しかも即座に対応しないと味方の耐久度が極端に低いのですぐ敗走。更に移動手段に今回は馬がない。
他にやりたいことがあっても、要請が来たら兎にも角にも行かざるを得ない。
もう途中からうんざりでした。
まぁ今後パッチが充てられるかもしれませんが、現状ではこのせいでひじょうにストレスが溜まり、続けたいと
思えません。


・今回も一部の主要敵は固有スキルを使用してくるのですが、それ自体は良いとしてもこの点もバランス調整が
おかしいです。
敵に戦闘不能無効効果や無敵効果は、単に戦闘のスピード感やバランスを崩す要因。しかもかなり高頻度で
使用してくるから質が悪い。
上記２点はいずれもパッチで改善できるとはいえ、テスト段階で分かるだろと言いたいくらいのレベルだった
ため大減点。
快適さは決して良いとは言えません。


・ストーリーはまだ１００歩譲って可もなく不可もなくとしても、それぞれのキャラがまったく活かされて
おらず、盛り上がりに欠けます。
シリーズでは必ず上位に入る程人気の真田幸村や趙雲ですら、特にイベントや見せ場もなくあっさり討伐。
他キャラもほとんどあっさり登場し、あっさり仲間になる。
OROCHIの時は、呂布対本田忠勝の最強同士の対峙イベント等あって盛り上げてくれましたが、今回は特に
何もなし。
大した絡みも盛り上がりもないなら、これなら誰でもどんなキャラでもいいのではないでしょうか。

キャラ数もあえて厳選したとの事ですが、ここまで内容がない作品だと、ただ登場キャラを多くすると製作が
面倒だからとしか思えません。
せめてもう少し三国・戦国等から参戦させてもよかったかもしれませんね。


・カード収集はやり込み要素としてはまだ良いと思いますが、新たに実装された「友情アビリティ」が
ひじょうに面倒な仕様。
なぜかプレイヤー側幸村と趙雲間で友好度を上げても、幸村⇄趙雲という相互関係ではなく、なぜか
幸村→趙雲だけという謎の一方通行仕様。
なのでこの際は、必然的に趙雲でプレイして幸村の有効度を上げなければなりません。
これがひじょうに面倒で、ただただ時間を食うだけの状態になっています。
この点も後ほど修正できるレベルではありますが、現状はマイナスなだけ。

COMMENT

無双シリーズは、ベルセルク・英傑伝等どのシリーズも満足いくレベルの物ではなく、完全に衰退気味ですね。
真田丸・戦国無双シリーズだけはかろうじて良作に入るのですが、それ以外のシリーズは軒並み低評価。
こんなになるくらいなら、いっその事派生物はやめてほしいですね。
制作側とユーザーが求めるものがかけ離れすぎて、ただただお金の無駄です。
特にシリーズが好きで購入してきたユーザーには残念としか言えません。

「無双」という爽快アクションを生み出してくれた事は素晴らしい事ですが、それがシステムやバランス等で
かなり足を引っ張られてしまい、結果的に面白さに繋がらずただストレスばかりかかるソフトに仕上がって
しまっているのは残念でなりません。

OROCHI・スターズ共にこうしたお祭りゲー自体はひじょうに良いと思います。が、それを面白さに繋げれて
いない制作側には腹が立ちます。
キャラやアクション等はひじょうに良いだけに、本当に勿体ないですね。