PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

大概の事は他の方が指摘済ですので、補足的に書きます。

・高密度。イベント発生システムを一新、前作までの「出会うと起こる」から
新設の行動マップ（六角すごろくの様な一覧表）から「選んで起こす」になった。
その結果いわゆる「空振り」が無くなり全体的にペースアップしたが、それでも
ボリューム不足を全く感じさせない程イベントの量も半端無く増えている。
また非ランダム性を活かした（発生順が決まっている）連続イベントも多く、
キャラ描写の深化はかなりのもの。ここだけで満足感５点の価値有り。

・原因（行動／会話の選択）と結果の関係が明確。特にイベント関係は
曖昧にするゲームが多い中、発生／消滅を行動マップできっちり
確認出来るのは個人的にかなり好印象。会話も新設の「ターンマップ」
（話題の場合分け一覧表）で「いつ」「いくつ」ヒット話題
（あやふやじゃない会話）が有るのか一目で解る。

・上記のデータが蓄積される。過去の成功／失敗が実際のマップなり
アイコンなりの上にどんどん溜まってゆくので、「このコマ
何だっけ？」とか「外れの話題どれだっけ？」と迷う事が無い。
それが周回プレイに持越しなのも有難いが、「朝に戻る」機能を
使ってもその日の分がリセットされず残るのがとにかく便利！
場数さえ踏めば正解が見えてくるし、マップを埋めてゆくのは単純に楽しい。
本来なら「快適さ」に５点付けたいんですが…（バグ参照）

・何気にフェティッシュ度アップ。解る人には解る（笑）。
主人公の煩悩への正直ぶりと合わせて引いている方もおられるようですが、
自分は大いに笑わせてもらいました。

・システム面の充実。既読／未読／高速スキップ、音声付きバックログ、
呼び出した場面に応じたヘルプ画面等、死角無し。

BAD/REQUEST

・行動マップの導入。他のゲームにたまに有るフローチャートの様な物で、
必ずしも「悪い」とは言えないが、中心に据えられるとさすがにミもフタも無い。
結果、シリーズ特有の「校内をブラついてイベントを探すゲーム」から
「スケジュールの許す限り進めるすごろく」へと大きく味わいが変わった。
また選んだイベントを「必ず起こせる」代償として「意外な事が起こる」
楽しみが無くなったのも寂しい（神風イベントとか…）
クリアキャラの周回特典、的な位置付けでも良かったのでは？
よってオリジナリティ減点。

・同マップが少し見難い。画面外の派生イベントを見逃しがちなので
（手動で確認は出来るが）、画面端に何か目印が欲しかった。

・大きなバグが有る。またそれが「会話で仲良くなる」ゲーム性に
関わるモノなのが痛い。普通は大丈夫だと思いますが、
会話コンプ目指す方は要注意。よって快適さは大きく減点。
（既読会話数に上限が有り、それを越えてセーブしたシステムデータを
ロードするとフリーズ、つまりプレイ再開不可能に。メーカーで
データ修復サービスはして頂けます。ちなみに対応はとても丁寧でした。）

・高速スキップ解除がちょっとストレス（メッセージウィンドウが
閉じた状態からだと開くまで要ボタン連打、押しっぱなしではダメ）。

・ゲーム内季節と発売時期のズレ。まあしょうがないんですが、
結構影響大きかったのでは？できれば吐く息が白い時期のプレイ推奨。

COMMENT

キミキスが面白かったので、シリーズを遡りざっとプレイした後の感想です。

単独作品としてはほぼ文句無し。始めこそ行動マップの無機質さに戸惑いますが、
それにさえ慣れてしまえば後は好きなだけ可愛い女の子達とじゃれ合えます（笑）。
バグも会話コンプさえ目指さなければ避けられる物ですので、
パッケ絵で気に入った方は是非どうぞ。

シリーズを通して見ると、得た物も失った物も大きかった、という感じ。
イベント増強による各キャラの掘り下げは圧巻だが、
シリーズ恒例「出会いシステム」の廃止は良い方向への変化とは思えない。
そのどちらを求めるかで評価が分かれるでしょう。

「描き込み」と「ランダム性」、相反する要素をいかに両立するか
（出来るのか？）、今後の展開が気になる作品でもあります。

自分は始めこそずいぶん「攻略派」向けにアレンジしたな〜と思いましたが、
それでもシリーズならではの「自分で行動を起こしている感」は充分に
保たれていたので、プレイが進むにつれ印象が良くなっていった感じです。
皆可愛いしね、ホント。やっぱりこれ基本（笑）。