PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

▼オリジナリティー
世界観の独自性は群を抜いて素晴らしい。
アメリカと中国による核戦争後の世界という、
世界が一歩道を間違えれば有り得たかも知れない、と思わされる設定。
そして舞台となる荒廃した50’sのアメリカの異常なリアルさと、
敵として登場するロボット、ミュータント動物・人間。
そこに「オブリビオン」のシステムを搭載することで、
味わい深い、完成度の高い空間が生まれた。

▼グラフィックス
美麗の一言。細かいモノまで入手出来たり、持てたりする。
特に舞台に相応しいデッドな配色による緻密なデザインが素晴らしい。
荒野、地下鉄、廃墟、人物…全てにおいて隙のない書き込みが
SFで有りながら、どこか牧歌的な50’sの空気を感じさせる。
この作品でしか味わえない感覚だろう。

▼サウンド
控え目で有りながら、しっかりとした効果音が臨場感を生み出している。
ゴキブリが這い回る音には背筋がゾッとする。
また警戒ロボット等の敵が登場した際の戦闘BGMには
盛り上がること請け合い。
日本語音声はバリエーション自体は少ないながらも、実力のある声優を
起用しており違和感は無い。

▼熱中度
オブリビオンと同じく、極序盤こそ慣れが必要かも知れないが
一旦世界に入ってしまえば、やめ時が分からない。
適当にブラついて敵を倒したり、未知のダンジョンにおっかなびっくり
入り込んだり。重量に限界が来たらFTで街に帰還したり。
サブクエストの種類も多様で、当然順番も選択も自由。
武器、装備品も好きな物を使えばいい。
よほど受動的なゲームしか受け入れられない人間でない限り、
熱中度は最高となるはず。

▼満足感
個人的には最高。DLC等の話題もあるが、特に欲しいとも思わない位
満足している。日本版の規制についてもミュータント等は部位欠損するわけで
特に雰囲気が損なわれているとは思っていない。

▼快適さ
特に不満無し。
ショートカットを上手に使えばアイテムの使用も楽に行える。
まるで映画の様なV.A.T.S.システムには感動した。
人それぞれの名場面を作りだせる、と言ったら大袈裟かも知れないが
いきなり画質が変化し、スローモーションになる演出に感嘆。

▼難易度
可もなく不可もなく。調整バランスという意味では序盤がややキツい位で
後半に行くに連れて楽になる。ここまで自由度が高い作品だと
結局、各人のプレイ方法・方針によって変わってくる。

BAD/REQUEST

▼フリーズ
散々指摘されているだろうが、（特に）V.A.T.S.中に
フリーズするケースがある。
確かに汚点ではあるが、個人的にはベセスダを擁護したい。
例えば、最終的に「V.A.T.S.を諦めるか、フリーズを容認するか」
となった場合、もしあなたが本作品の総括ディレクターであったなら、
どのような決断を下すだろうか。

▼ステータス
LV20が限界となる点。
単純に敵のHPや攻撃力を増大させることで上限LVを上げたら…と
思わないでも無いが、バランス的に難しかったのだろうか。

COMMENT

PS3史上最高の作品の一つ。
こういった作品をプレイすると、アメリカにおいて
「文化として捉えられているゲーム」の在り方を見せつけられた感じがする。
国産でこのスケールの世界観を持った作品は、まず出てこないだろう。
FPSが苦手な人でも、比較的容易にプレイ出来ると思う。
先入観なしでやって見て欲しいと思う作品。