【PS3】バイオハザード5
発売元 | カプコン (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2009-03-05 |
価格 | 8800円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(Alternative Edition) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:サバイバルホラー ■ プレイ人数:1〜2人(オンライン時:最大4人) ■ PlayStation Move:対応 【Alternative Edition(オルタナティブ エディション)版】 ■ 発売日:2010/02/18 ■ 価格:4,990円 通常版のDLCと同内容です。 http://www.capcom.co.jp/bio5/dl_contents.html 【廉価版】 ■ 発売日:2010/11/11 ■ 価格:2,990円 |
GOOD!
※かなりの長文になりますが、よろしければお付き合いください。
◆オリジナリティ
4のシステムをもとに作られたという点。やはり今時1〜3のようなシステムでは古いですから。
coopも、バイオシリーズでいれる必要はあったのか等の疑問はありますが、coopそのものは非常に楽しいです。
マナーの良い人と当たると、こっち側の弾薬が尽きかけている時に弾薬を分けてくれたりと、何とも言えない嬉しさを感じます。
当然、マナーの悪い人もいますが(アイテム独占、助けても礼を言わない等)、そういう人はキックするなり離脱するなりしましょう。
更にバイオシリーズお馴染みのマーセナリーズも二人で協力して出来るので、とても面白いです。
マーセ自体も4からステージ数が大幅に増え、使用キャラが増え(水増しですが)、ランキングも閲覧できるようになり、下手すると本編よりハマる人もいるでしょう。
◆グラフィックス
グラフィックはバイオシリーズ最新作だけあって、世界でもトップクラスだと思います。
ただ単に画が綺麗なだけではなく、小物などの背景物や砂埃など、雰囲気として完成されています。
夕日から夜へと徐々に移行するマップは特に印象に残りました。
◆サウンド
BGMはオーケストラ調で、盛り上がる場面ではちゃんとそれにあったBGMが流れています。
SEも銃声や足音、歩いた時の装備の音など、細かいところまで作り込まれています。
◆熱中度
熱中度はcoopだとかなりあります。特にマーセ。
本編coopも熱中度は結構ありますが、初プレイ時にやると、やたら強い武器を持ち込んだり、ひたすらに先導していったりと、空気読めない人もいるので注意が必要です。
◆満足度
満足度は前作の4をやったかどうかで大きく変わると思います。
前作より良くなった点もある反面、やはりそれ以上に悪くなった点が目立ってしまうためです。
バイオシリーズとしてはイマイチですが、一本のゲームとして見れば良作です。
私は4を何周もするほどやり込みましたが、5は不満点も沢山ありますがなんだかんだいって楽しめているので4点としました。
◆快適さ
武器が方向キーのみでサクっと変えられるようになったのはとても快適です。
ロードは、頻度は割とありますが一回一回の時間がかなり短いので、特に気になりませんでした。
BAD/REQUEST
◆
まず第一に怖くない。バイオらしさが皆無。何故に夜の集落のマップを用意しなかったのか。最初がアフリカの昼の集落から始まるので、良い対比になったと思うんですが。
4の時も、最初に来た村が夜になっただけで随分と印象が変わったというのに。5もチャプター2-3あたりで普通に入れることが出来たでしょうに。
光と闇による恐怖を演出したとか言ってますが、基本的に全編明るめなので全然怖くないです。やっぱり人間は見えないものに恐怖するんだと思います。
何だか製作途中にディレクターが入れ替わってかなり作り直すハメになったらしいですが、初期の頃のトレーラーの方が光と闇が上手く表現出来ていたような。というか無理にcoopを取り入れずとも、初期の方向性で十分通用すると思うんですけど…。
参考トレーラー⇒ ttp://www.youtube.com/watch?v=ILuP43jcaXw
◆
第二に全編coop対応にもかかわらず、マップ構成がそのシステムを全然活かせていません。
二人が協力するにしても片方を高台へ上げるだけだったり、扉を開けるだけだったり、しょうもない仕掛けばっかりです。特に、中盤に光を導くパズルがあるのですが、その光に触れると即死なので、パズルを解く役と高台で待機する役とで分かれる必要があり、coopのシステムを全否定するような仕掛けです。
謎解きの仕掛けを作るにしても、片方が狭い部屋に閉じ込められ多数の強敵に囲まれて、もう片方がその部屋を開けるためのパズルと解く、とかにした方が断然面白いと思うんですが。
逆に、真っ暗な洞窟で片方がライト役でもう片方が攻撃役に分かれるところは、非常に良いアイディアだっただけにもっと増やせばよかったと思います。欲を言えばボス戦が欲しかった。ライト役がボスから優先的に狙われて、攻撃役がそれを守るとか、面白い戦闘になりそうじゃないですか?
◆
雑魚戦は、登場するたびに画面が切り替わる場面が多すぎです。タイミングも、【重要アイテムを拾ったり仕掛けを作動させたりする→敵増援】という印象しか残りません。【重要アイテム拾う→あれ、敵が来ない?→油断してる間に背後から突然襲われる】とかもっと考えようがあったと思います。
敵が存在している限り鳴り続けるBGMもどうかと思います。
◆
ボス戦も基本的につまらないです。ほぼ全てのボス戦で、そのマップにボスに対して有効な武器が設置されているので、戦略性なんてありません。片方が敵を引きつけてもう片方が回り込んで攻撃する等という戦略はほとんどありません(あるにはある)。一部のボスで背面が弱点の敵はいますが、それよりもマップに置いてある武器を使う方が強力かつ簡単です。
あとはボスの弱点が露骨で、さらにその弱点への攻撃を強要されるボスが多いです。【弱点以外=ダメージゼロ】ではなく、もう少し弱点を狙いにくくした上で、弱点に攻撃すると与えるダメージが2倍になる程度におさめたほうが面白くなったと思います。【弱点を狙う=ハイリスクハイリターン】の方式にして欲しかったです。
◆
そしてクリア後のおまけに関して。
特定の条件を満たすと武器の弾数を無限に出来るのですが(ONOFF可能)、銃本体を無限にすることで、武器性能のリロード時間と装弾数が死んでいます。銃本体よりも弾のアイテムを無限にしたほうが、どのタイミングでリロードするか等の戦略は残るので、どう考えてもこっちの方が面白いです。
今回はチャプター毎にS〜Cのランクがつくようになったのですが、無限アリだろうがナシだろうが評価には一切関係しないので、無限銃を使うことのリスクが全くありません。とあるトロフィーの条件を満たすためには全チャプターのランクをS(難易度不問)にする必要があるのですが、無限ロケランがあれば余裕すぎて達成感なんてほとんどありません。
さらに本編のクリアタイムのランキングがあるのですが、これも無限アリとナシで分けるべきだった。というか今からでもパッチで無限ナシ部門を増やしてほしい。
最高難易度であるプロフェッショナルは、一発くらえばほぼ死亡というオワタ式に近い形式なので、気軽に楽しめません。敵の攻撃頻度や耐久力が非常に高いとか、序盤から普通に強敵(リーパー等)が配置されているとか、そういう方向で難しくしてほしかった。正直一通りクリアしたらまたやる気にはなりません。
◆
味方AIに関してはどう考えても使用できる指示が少なすぎる(二種類しかない)。ちょっとプレイすれば誰でもわかる不満点なのに、なぜ追加しなかったのか。オンライン時には言える「ウェイト」が何故にオフライン時には言えないのか。何もせずその場で待機させる指示があるだけで、味方AIの評価はだいぶ変わったと思います。
本当にユーザーのことを考えて作ったんですか、このゲームは。それともこれが製作者のいうバイオらしいストレス要素ですか?だとしたら何を勘違いしてこのような仕様にしたのかと問い詰めたい。
◆
メイキングムービーによるとイベントシーンに金をかけまくっているようですが、確かにイベントシーンの出来は素晴らしいです。人物の挙動ひとつひとつが綺麗ですし、カメラワークも良いです。手ブレ感が少ししつこかったかなとも思いましたが。
ですがユーザーはゲームを「やりたい」からゲームを買うのです。「見る」ために買う人はほとんどいません。要するにイベントシーンよりも、マップ構成や敵の配置、ギミック、ゲームシステムや操作性など、そっち方面でもっと練ってほしかったということです。
COMMENT
率直な感想としては、「もったいない」。
もっと面白く出来る要素は沢山あったのに、もったいない。シナリオに関しても。
それでも、今作がバイオシリーズ初めてという方は非常に楽しめると思います。逆にバイオシリーズが好きな人ほど不満が多い出来となっています。
スタッフの方には、今回でのユーザーの声を真摯に受け止め、バイオ6では驚くような進化を遂げて欲しいと思っています。
というかそろそろゾンビを復活させてください。撃つ度に痛がる敵よりも、撃っても不動な敵の方が恐怖感が出ると思うんですが。
最後に、バイオに銃撃戦はいりません。