【PS4】LOST SPHEAR(ロストスフィア)
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2017-10-12 |
価格 | 6264円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 犯罪 言葉・その他 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ネオ・トラディショナルRPG ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 58
- (難易度)
- 2.00
- レビュー数
- 3
スコアチャート
GOOD!
〇正統派の日本製RPG
古き良き、という言葉がよく似合うJRPG。
全体的に王道なスタイルであり、世界観やシナリオ、舞台装置と全てが分かりやすい作品になっている。
ひょんな事から旅に出る主人公がやがて世界の命運を賭けて戦う、という実直なストーリーとなっている。
〇分かりやすい戦闘システム
戦闘システムは前作『いけにえと雪のセツナ』と同じセツナシステムを採用。
まああくまで精神的続編であって、シナリオ的な繋がりはないので、知らなくても問題はない。
スキルに法石を装備させ、カスタマイズしていくというのが大きな特徴。
これにより攻撃しながら回復したり、追加効果を発生させたりと、自分の望むような成長をさせられる。
また前作で猛威を振るった合体技は廃止しており、代わりに「機装」というちょっとしたロボットに搭乗可能。
機装は強力な連携攻撃が可能なものの、ゲージはパーティで共有しており、いざという時にガス欠しやすいので、よく考えて使わなければいけない。
また前作では戦闘中の移動は出来なかったものの、今作は位置取りがひとつ重要な要素になっている。
より多くの敵を巻き込む場所に移動したり、敵の攻撃から避ける位置に移動したり。
移動自体は攻撃のついでに動けるものであり、特に制限はないので、そこまで難しく考える必要がないのもプラスではある。
これによってより直感的な攻撃が可能になった部分もある。
また戦闘外の要素として、「アーティファクト」と呼ばれる建造物が存在する。
これを建てる事で、戦闘を有利にしたり、あるいはフィールド効果を発生させたりなど、様々な恩恵を受けられるようになる。
割と強力な効果もあるので、勝てない時はとりあえずアーティファクトをいくつか建てるだけでもかなりの効果が得られる。
〇より広がった世界観
前作で特徴的だったピアノBGMも引き続き採用。
とはいえピアノソロはなく、ピアノ伴奏のBGMになった、という感じ。
また幻想的な雪景色から世界が消滅していくというロスト現象に変わってはいるものの、どこか物悲しい世界観は相変わらずである。
BAD/REQUEST
〇ありきたりとも言えるJRPG
良く言えば王道だは、悪く言えばありきたりとも言える世界ではある。
世界に不自然に点在している街々ややたら高圧的な帝国など、RPGのお約束とも言えるような要素はてんこもりである。
ストーリー自体も、多少は捻ってはいるが、ある程度は予想できるような展開なので、これもお約束と言えるだろう。
また機装も割と唐突というか、別になくても良かったんじゃないか、と思わないでもない。
〇深いようでシンプルな戦闘
法石によるカスタマイズ要素はあるものの、戦闘は割とシンプルである。
というのも装備が武器と防具程度しかなく、アクセサリなどによる補助が存在しないからだ。
これによって敵の状態異常をどうやって防ごう、というのは割と薄く、やられないように祈れ、というのが割と一つの攻略法になってしまっている。
またこの手のRPGで重要なスピードもキャラごとに設定されており、これを強化する方法もない為、必然的に遅いキャラと速いキャラが分かれてしまう。
なぜか敵ボスが異常に速い為、遅いキャラで編成してると行動する前にボコボコにされる事もあり、キャラ差が顕著な部分もある。
この辺りのキャラごとのカスタマイズ要素はシンプルな分、間口は広いのかもしれないが、結局は力押しするだけのパワーバトルになりがちなので、もう少しカスタマイズ要素を取り入れてほしかったところでもある。
〇微妙に不要な要素「料理」
前作に引き続き「料理」が採用されている。
これはフィールドに落ちている野菜を入手し、各地の宿屋で料理をしてもらうというもの。
しかし野菜の種類が異常に多いくせに、無駄に要求される野菜が多く、そのくせ落ちている野菜は時間回復というストレスの溜まる要素ばかり。
しかも料理の効果自体は微妙なものが多く、さらに効果時間も短いという、誰がやるんだというものばかり。
料理というシステム自体はある意味、他のRPGでもお馴染みではあるが、その中でもかなり評価は悪い部類になるだろう。
COMMENT
単純ながらもよく出来たRPGではある。
細かい部分に不平不満はあるものの、全体として見るならば良作とも言える。
少なくとも前作よりはボリュームはアップしているし、正当な進化は遂げている。
とりあえず人に薦めやすいタイプのゲームではある。
ただ尖った部分が無い為、特筆する部分が無いので点数的には辛くなりがちだろう。
オリジナリティやグラフィックも現行機の水準と考えるなら平均以下とも言える。
(ただSwitch初のコマンドRPGという点はもう少し考慮してもいいと思うが)
ネタバレになるので言及は避けるが、ラストの選択肢あたりは前作に似ているあたり、シナリオライターはこういう選択肢が好きなのかな、と思わないでもないが。