PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

オリジナリティー
飲み物を飲むとき「持つ」「振る」「飲む」「戻す」等一々操作が必要なのだがそれがキャラクターへの感情移入というか一体感を呼んでいる　
ムービーの表示に従ってコマンド入力を行うシステムもアドベンチャーゲームではこれほど生きるものなのかと感心させられた（アクションゲームでは多く採用されているがあれは邪魔としか思えない）
また特筆すべきなのは操作キャラクターの一人FBI捜査官の持つ「ARI」である
これを操作するのがとにかく面白かった　「証拠を集める」「仮想空間で推理を行う」etc
これだけで一本ゲームを作ってもいいんじゃないかと思えるほどだった
しかしこの「ARI」は使うキャラクターを蝕むという副作用がある　キャラクター的な設定だけなら問題ないのだが、ゲームシステム的にも「制限」（使うたびに一々安定剤を飲むか飲まないかを迫られる、時間制限がある等）があるのは非常に疑問だった

グラフィックス＆サウンド
グラフィックスは気持ち悪いくらいにリアル　サウンドは重苦しく焦燥感を煽るような曲が多い　それがこのゲームの雰囲気作りに一役買っている

全体的にゲームの雰囲気作りは良く出来ており非常に楽しめるゲームだった

BAD/REQUEST

快適さ
良く言われるフリーズだが筆者も一回フリーズしたのでフリーズが我慢できない人は注意
だがそれよりも周回プレイ時ムービーがスキップできないのが苦しい、クリア済みのムービーは展開を選択してスキップなどの機能が欲しい

キャラクター描写の比重
このゲーム主人公が4人いる（「子供を失った父親」「FBI捜査官」「ジャーナリスト」「私立探偵」）のだがメイン主人公と思われる「子供を失った父親」のキャラクター描写の比重が大きすぎ、他の3人が非常に薄い
よって他の3人がストーリーの展開上必要なキャラなのでただ出しましたとしか思えない
自分は子供もいないのでFBI捜査官に感情移入したのだが、「彼の」ストーリーの薄さには満足できなかった（なおこのゲーム自体のストーリーを評価すると十分面白いと思える出来である）
ARIの制限も彼のキャラクター付けに無理やり押し込んだのじゃないのかと思えてくる

COMMENT

総評としては「確かに面白いのだが不満点も多々ある作品」と言った所である
ゲームの全体的なデザインとしても「一人の子供を失った父親が残された子供を救うために殺人鬼に立ち向かうサスペンス」なのか「折り紙殺人鬼は誰なのかを見つけるミステリー」なのかどっちつかずといった印象である
ある程度両方とも楽しめるゲームとはなっているのだが・・・中途半端な印象である
新たな時代のアドベンチャーゲームとしてやりたいことを入れ過ぎてしまった結果がこうなってしまったのかなと思った
しかしやはりキャラクターへの一体感やARIの操作の魅力は素晴らしいものがある

悪い所は多々あるがこのゲームは面白いのでアドベンチャーゲームが好きな方は是非やってみては如何だろうか