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【PS3】剣と魔法と学園モノ。3

発売元 アクワイアオフィシャルサイト
発売日 2010-10-07
価格 7329円(税込)
レーティング 【A】全年齢対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:本格3Dダンジョン学園RPG
■ プレイ人数:1人

【廉価版】
■ 発売日:2011/08/11
■ 価格:2,940円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 2pt 3pt 3pt 4pt 3pt 2pt
総合点
64pt

GOOD!

★想像力の手助けを前提にしたシステム。
かつてのWiz系のダンジョンRPGは現在の多くのRPGとは違いプレイヤーが作成したキャラクターに想像力を働かせて感情移入する楽しみ方がありました。今作はその辺りの嗜好をうまく突いていました。
40以上ある学科(職業)に、最高で単位習得率50%までのスキルしか使えないという制限はあるもののサブ学科も選べる。パーツの少なさに不満はあるもののキャラの髪型、色、声が選べる。パーティーのキャラ間の相性を設定してスキルを発生させる。
など想像力を補完する材料が豊富に用意されていてよかったです。
思いをよせる仲間の攻撃に続く仲間や、いがみ合う二人の合体技のギスギスしたボイスににやりとしたりできます。

★錬金とペナルティーなしの転科が崩れがちな戦闘バランスをフォロー。
40以上学科があるWiz系RPGという時点で、想像力重視であり、芸術的な戦闘バランスの追求は捨て去られているいっていいでしょう。
加えて、本家Wizでさえ中盤までは控えることが多い敵4列の大群を最初のダンジョンからやったり、かと思えば物語中盤で初期レベルの雑魚しかいない戦闘を強いたり、疑問符のつくシーンが多かったです。
このままいけばゲームのモチベーションも崩壊するところですが、錬金と転科がそれをなんとかフォローしています。

錬金では武具の作成や強化が行なえますが、面倒なだけの雑魚との戦闘で得られたガラクタも合成で上位の武器に必要な材料にできたり、強化に必要な磨石や硬石も序盤レベルの敵からちょくちょく入手できたりするので、辛うじて戦闘に意味を見出すことができます。

転科(転職)にはペナルティーがなく戦闘シーン以外、自由に行うことができます。歯ごたえのない戦闘が強いられる難度の低いサブイベントなどでは、履修単位の少ないサブ学科用の学科をメインにしてスキルを開放したり、能力の底上げを図り、大一番に備えるといったプレイの仕方も可能でモチベーションの維持に役立ちました。

★ボイスと断末魔が豊富
BGMはまずまず。SEもそこそこ。PS3版にイベントボイスがつくといってもフルボイスではない。但し、戦闘時のボイス等の豊富さは評価したいです。
戦闘でのキャラのボイスはせいぜい掛け声程度のものですが、それが選択できる20以上のパターン分あります。個人的には敵がやられる時の断末魔(?)も種族ごとに用意されてるのもよかったです。

BAD/REQUEST

★ボタン連打せざるを得ないコマンド式戦闘
敵の攻撃モーションがもっさりしているため、明滅時○か×ボタンで飛ばすため連打。戦闘メッセージは○長押しで高速化できますが、敵モーションも飛ばしたいので結局連打。それに加えて、通常攻撃の火力がアップするスキル・ヒートアップを発動させるためR1ボタンをカチカチ押し、協力技の火力アップのためコマンド入力も成功させたいのでボタンをガチャガチャ。
これだけアクションゲームみたいに押しまくって、戦闘のテンポはようやくドラクエ系の戦闘の最低限のレベル…。みてるだけになりがちなコマンド式戦闘をなんとかしたかったのかもしれませんが、せめてモーションはオプションで自動キャンセル可能にする。ヒートアップや協力技確率アップも入力だけではなく確率により発動するモードも用意するくらいできないものなのでしょうか…。辛いです。

★不便なメニュー・システム周り
無数にあるのでワースト3を挙げると
1、店がとにかく不便。まとめ売りができない。購入時、所持数が示されないため買ってだぶらないかどうかわからず困る。
2、道具選択時、錬金術師がパーティーにいると捨てる、使うの上に錬金が表示されるためそれをつい選んでしまう。逆に錬金術師に錬金させたい時には適当な道具を選び錬金メニューを開いて、さらにまた一から錬金する材料を選ばなければならない。
3、転科時、装備が全部剥がされる。基本的に今作は学科による装備の制限はないはずで、外す必要が生じる可能性があるのはスキル・二刀流で装備した二本目の武器だけのはず。で、道具袋が満タンだったら外す装備一式が溢れるため転科できないとくる。イライラ…。
そのほか、地図もってるなら道具欄開いて使用えらばなくても1ボタンの入力で見れるようにして。クエストのログをもっと詳しく表示して。等、数時間もプレイすれば5つ、6つと不満点が出てくるレベルです。
キャラ絵もカスタマイズできるなら、いっそメニューも僕らにカスタマイズさせてと叫びたくなります。

★グラフィックに残念な点が多々ある。
PSPとのマルチタイトルなのでグラが繊細でないのはしょうがない。ボイスもPSP版にとってつけただけなのだからリップシンクしなくても不思議ではない。
が、一番納得できなかったのは敵のグラフィック。モンスターのグラフィクはダンジョンRPGの華の一つであり、個人で画集も出す実力派絵師の入魂の原画から書き起こした作品もあります。
その中でも本作は突出して敵の絵が簡素です。ゆるいキャラにあわせただけとも言えますがもっとがんばってほしかったです。特に脱力したのが風船系のモンスター。カラー風船に目と口つけただけ。それの色違いが3つ、4つ…。思わず溜息が出ます。

★その他バグについて
特に、錬金周りにバグ・フリーズが多いです。特にダンジョンで錬金術師の錬金で錬金メニューを開けばフリーズなりバグなりほぼ確実に何かが起こります。錬金は街に帰ってからにしましょう。
その他、こまごまとしたバグの報告もあるので、環境のある人で不安な人はネット上で一度確認しましょう。

COMMENT

シリーズは初プレイ。不満は多々ありながらも、ダンジョン数も豊富で、三学園からメインシナリオを選べ、転生による周回引継ぎ要素もあるので、Wizが好きで、たまにもぐりたくなる自分は楽しめました。
難易度は、ダンジョンRPGなので普通のRPGより高め。ただ、死んで灰になることもなければロストすることもなく、全滅しても所持金半減で学園に戻されるだけなので、ダンジョンRPGにおける引き際をわきまえているプレイヤーならばさほど苦労はしないでしょう。

プレイヤーにマニュアルを開かせたら不親切というくらいゲーム内の誘導が発達している昨今において、説明書をちゃんと読まなければ分からないことがあるのも本作のいけないところ。
とりあえずもぐりたい方は、Rスティック下+○で戦う→防御の順でオート戦闘。オプションで戦闘時のカーソル記憶のON/OFF。移動中L1、R1でカニ歩き。辺りはちゃんと意識した上で潜ってみましょう。

21.5インチPCモニターHDMI接続。ステレオサウンド。

☆追記:11月9日修整パッチを受けて。

ver1.01修整パッチにていくつか改善点があったので快適さ1を3に引き上げました。
特に戦闘アニメーションのスキップとミニマップの方向アイコン表示が大きいです。
ボタンを押し続けなければならないのは相変わらずですが押し続けた見返りに戦闘が倍以上に高速化します。
方向アイコンの表示によりターンテーブルを踏む度、いちいちマップを開かなくてよくなりこれも探索の効率化に役立っています。

ダンジョン内での錬金のバグ修整も大きいです。これでやっと錬金術師が使えない子から脱却したかも。
まだまだBADで挙げた点で解消されてない点は多々ありますが、平均値の快適さにはなったと思います。

 
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
101匹足利尊氏さん  [2010-11-13 掲載]

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総合ポイント
60
(難易度)
2.33
レビュー数
9
スコアチャート 剣と魔法と学園モノ。3レビューチャート

剣と魔法と学園モノ。3 購入する
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11.1%
70-79
0%
80-89
0%
90-100
【60点以上】
55.6%
【標準偏差】
16.06