PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

〆オリジナリティ
　無法者の主人公になって開拓時代の米国西部を駆けめぐるゲームです。
　・めまぐるしく変わる天候の変化
　・夜の見回りをしたり、牛を牧草地に連れて行ったりするカウボーイの仕事
　・無法者（アウトロー）との銃撃戦
　・早撃ち（デッドアイシステム＆決闘）
　・賞金首のバウンティハント
　・野生動物の狩り
　などなど。
　洋画で見た西部劇の世界が非常にこってりと再現されているのは、とても良かったです。

〆ストーリー
　牧場でのイベントを除いては、オープニングから最後まで徹頭徹尾、実にむか
つく差別全開のクソッタレな会話で綴られるストーリーが、むしろその 何でも
ありの世界を魅力溢れるものにしています。
　このあたりはロックスター社お得意の味付けといった感じでしょうか。
　ただ、ＧＴＡの様な軍人崩れで頭のネジが飛んだ主人公が適当にハチャメチャかつ無計画に行動するというシナリオではなく、敵対者に対する主人公のジョン・マーストンの理性的かつ合理的で冷徹な行為を肯定しやすくしている点ではＧＴＡとは違った話の作り方をしています。
　また、家族や信頼できる人間に傾ける愛情がイベントのあちこちで語られていて、それが主人公に対する好感・救いになっているといった具合に、上手く演出がされています。
　脇役はかなり胡散臭いイカレポ○チばかりですが、基本的に主人公は西部劇の主人公として申し分のない義賊っぽいスタンスで話を進めていきますので、この辺りもとても楽しめました。

〆グラフィック
　箱庭でここまで表現するのは凄いと思います。
　オリジナリティで挙げたアイデアをよりリアリティのある世界にしているのはこのグラフィックあっての事です。
　動物の解体は、血が画面に飛び散る演出で、西部に生きる厳しさというか、そういう味を出しています。雨が降れば見通しが極端に悪くなるし、夜の銃撃戦は敵を見分けるのも難しくなったり、あのゴロゴロと道端を転がる枯れ草まで再現されていたりと、西部撃のリアルさを表現する部分に妥協が全く見受けられません。

〆サウンド
　西部劇定番の口笛のメロディが堪りませんね。
　どの曲も余りに合いすぎて、まったく不満を感じませんでした。
　役者さん（向こうは声優さんって職業はないんだっけ？）も良い感じだしてたし。
　息子の声は、別の人が良かったかなとも思うけど、まあ、些細な事。

〆熱中度・満足度
　メインイベント、サブイベント、チャレンジ（宝探し・狩り・射撃・薬草摘み）、賞金首、突発イベント、コスチューム集め、武器収集、やることは結構あってそこそこ熱中できました。
　宝探しとサブイベントも面白かったです。

〆走りながら馬に乗れる
　今作のシステムで一番感動したのがここの部分。
　これが西部劇のイメージ通りで、もの凄く格好よくてしかも快適なのです。
　馬に乗れる他のゲームでも是非見習って欲しい。

　町の人：「泥棒だーっ、誰か捕まえてくれー」
　なんてこったい、すぐさま追跡だ。犯人の方にダッシュしながら
　私：「かもーん、ブラ○クサンダー号！（注１）」
　口笛を吹きながら、立ち止まらずにそのまま馬と合体。全速力で犯人を追いな
がら、
　私：「まてえぇぇ、ルパー○ーン　逮捕だあぁぁぁ！（注２）」
　西部は今日もめったやたらに犯罪者天国です。

　注１）実在する駄菓子とは一切関係がありませんが予約特典の馬は使用してい
ます。
　注２）実在するアニメとは…以下同文。

BAD/REQUEST

〆エンディング
　正直、納得いかないです。
　なぜあのエンド固定にする必要があるのか？
　せめて息子は保安官の道を選ぶとか、彼なりの正義を貫くような、せめてマルチエンド的な終わり方をして欲しかった。

〆チュートリアル不親切
　説明１回で覚えられる程あまり的確じゃないんですよね。
　一番最初の乗馬で馬の走らせ方を×、止め方をＲ１って教えてくれるんですが、しばらく後の早駆けで止まり方の方をもうすっかり忘れてしまって、谷底とか水の中に馬ごと突っ込んだり。
　紙のマニュアルも内容薄いし、ミニゲームや細かい操作を参照できるオンラインヘルプは充実させて欲しかったです。

〆吹き替えでお願いします
　アクション主体なので、銃撃戦とか馬を全速力で走らせているときに会話は厳しいです。
　次のチェックポイントの指示が出てるときの会話は翻訳表示が飛ばされるし。

〆武器に不足はないけれど
　武器の種類はもっと多くして解説付きだと収集しがいがあってよかったのになあと。
　まあ、武器多くても撃つだけだから、あまり変化を付けられないってのはあるけど。

〆走る後ろ姿がちょっとかっこ悪い
　もうちょっと格好良く走って欲しい。
　なんで、がに股でドスドスはしるのよ(笑)

COMMENT

〆オンラインは微妙
　場所だけ用意してますオンライン。
　パブリックの何でもアリというのは、逆に言うとどんな目的の人でもそこに集まっちゃうって訳で。
　結局、自分も含めてみんな勝手に適当に始まって、みんな適当に出て行って終わります。
　意味無く、理由も判らず、突然後ろから撃たれて死ぬ事もしょっちゅうだし。
　経験値溜めると色々武器とか馬とかアンロックされるけど、アンロックされたものの使い道というか、それで何か楽しみが拡がるのかというと、今のところよくわからないし、あんまり熱中してやる気が出ないというのが今のところの感想です。

〆悪人プレイをする人なんて居るのかな？
　主人公は基本義賊的なスタンスだし、ストーリーも基本固定。
　善人を殺せばＮＰＣの反応が変わるから、それで２周目をやりたくなるかというと、そういう訳でもないんですよね。
　ジョン・マーストンはこういう人間だというのが、みんな最初から固まっていると思うので、悪人プレイは殆どの人はやらないで、１周したらおなかいっぱいになる。そういうゲームかなと思いますね。


プレイ環境：PS3(120GB)+松下Viera(TH-26XL70)26インチ+パイオニアサラウンドヘッドホン(SE-DRS3000C)
　クリア時間は約５０時間前後、トロフィ３９％時点でのレビューです。
　ほぼオフラインで、オンは５時間程度しかやってません。

　ちょいと否定的な意見も多くなりましたが、ズバリ、雰囲気重視の楽しいゲームです。
　箱庭系で、基本一本道だけどここまで質の高い安定したストーリーはこれまで無かったんじゃないかと思います。その点ではとても面白かったです。オフラインは西部のアウトローを満喫できます。
　オンラインを期待する向きの人には、うーん、ちょっと当てが外れるかも。レベルアップはいくらでも出来るみたいなので、ずっとやってる人も結構居るみたいですが、オンラインの方は私個人はあまり興味をそそられませんでした。