【PS4】ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2018-12-20 |
価格 | 8424円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ブロックメイクRPG ■ プレイ人数:1人(オンライン:最大4人) 【PS Plus加入必須】オンラインマルチプレイを楽しむにはPlayStation®Plus(有料)への加入が必要です。 |
- 総合ポイント
- 76
- (難易度)
- 1.00
- レビュー数
- 4
スコアチャート
GOOD!
〇前作から正統進化した続編
前作「DQB」はDQ1の世界を下地にしていたが、今作はタイトルからも分かる通りDQ2の世界観を使っている。
原作を知っているとニヤリと出来る部分も多いが、むしろ細かく知らない方が楽しめるのかもしれない。
とにかく大事な点は、ビルダーとなってドラクエ世界で壊したり作ったり出来る、それに尽きるのである。
いわゆるサンドボックス型のクラフトゲーではあるが、本家と違うところはRPG要素がメインである、という点。
これは目的のないゲームが苦手なタイプの人を上手く取り込んでいると思う。
かくいう私もこの手の目的のないゲームだと、どうしても延々同じ事ばかり繰り返してしまい、最終的には効率を重視して地下暮らし、という事が往々にある為、ある程度筋道を作ってくれた方が動きやすいというもの。
〇仲間との共闘が嬉しい
今作は主人公一人だけではなく、仲間と一緒に戦う事が出来る。
というよりも、はっきり言ってしまえば仲間の方が強い。
勇者でも何でもない単なるビルダーである主人公と違い、名前からして強そうな相棒キャラのシドーを始め、共に戦ってくれる仲間はかなり強力である。
また、モンスターを仲間にする事も可能になっており、ドラクエお馴染みのモンスターを従えて共に街作りを行う事も可能。
さらにキラーパンサーに乗って駆け回る事も出来たりと、まさにドラクエ世界を上手く生かした作りになっている。
さらに拠点では仲間たちも農作業したり料理を作ったりと色々と活動を行ってくれる。
夜になったらバーで飲んだくれたり、プールで泳いだりと、自分の作った拠点で生活する彼らを眺めているだけでも案外楽しい。
〇きれいな世界
この手のゲームにありがちなブロックだけで構成された世界という訳ではなく、ある程度の小物は通常のグラフィックで表現されている為、無機質な世界でありながらも、十分にきれいな世界である。
建材も結構豊富にある為、ある程度絞って作るだけで、それっぽい作りになるのも嬉しいところ。
巨大建造物を作って楽しむもよし、ちまちまと部屋の内装に凝るのもいいだろう。
BAD/REQUEST
×NPCのAIがちょっとおバカ
拠点で共に生活してくれる仲間たちだが、どうやら少し頭が悪いらしい。
折角用意した机と椅子で食事せず、立ったまま飯を食ったり。
たくさん空いている机があるのに、一つの机に行列を作って順番待ちしてたり。
作った料理を食べずにキャベツを丸ごと齧ってたり。
近くに水場を作ってもやたら遠くまで水を汲みに行ったり。
とにかく全体的に行動が定型的であり、ランダム性はほとんどない。
見てるだけで楽しいとは書いたものの、何日分か見てればキャラの行動パターンは分かってしまうので、あまり見なくなるだろう。
まあ定期的に街中を整備してやれば、行動も変化していくはずなので、キャラに合わせて街づくりをするのもいいかもしれない。
×分かりづらい部屋レシピ
部屋を作って中に小物を置けば、それに対応した部屋になる、というのが前作からのシステムであるが、ちょっと分かりにくい部分もある。
特に何を置けばその部屋になるのか、というのが分からない点。
開発側からすれば、試行錯誤して部屋を作ってほしい、という事なのだろうが、ヒントも何もなしで部屋を作れというのは、あまりにも乱暴ではないだろうか。
せめていくつかアイテムを置いた段階で、残り何を置けば完成するかくらいは教えてくれてもいいのではないか。
この部屋飾りがあるから、きっとこういう部屋が作れるんだろうな、と思って置いてもずっと「空き部屋」と表示されるのは少し悲しいのである。
×食事が偏りがち
本作には「満腹度」というシステムがあるので、食事を定期的に摂る必要がある。
しかし安定して供給できる野菜がメインの食事になってしまい、肉や魚はほとんど食べれないという偏食になってしまいがち。
キャベツなんかは種撒いて放っておけば山ほど収穫できるが、肉となると自分で狩りに行くしかない。
一応、牛や羊、ニワトリなんかも飼う事は出来るし、屠殺すれば食用肉になるのだが、繁殖速度や成長速度が遅く、さらに動物一頭も拠点の住人と数えられてしまう為、大規模な牧場を作る事も難しい。
さらに魚に関しては入手手段がかなり限られる為、モンスターを倒したらいつの間にか手に入れていた、というレベルになってしまう。
結局、最終的にはキャベツを齧って飢えをしのぐという、NPCと同じ結論に到達するのである。
×やや理不尽なバグ(あるいは仕様)もある
壊したり作ったりする関係上、イベント系のバグはそこそこ多め。
手あたり次第に壊しちゃう人は詰む可能性もある為、やたらめったらハンマーは振らない方が無難。
一応、壊れちゃいけない系のブロックは破壊できないような処理になっているが、たまに壊れちゃう事もある。
×セーブが一個しか作れない
本作では任意セーブ一個とオートセーブが一個しか存在しない為、同一アカウントで最初からやる場合はどうしても以前のデータが消えてしまう。
データの整合性の為か、何らかの理由があるのだろうが、せめて二つくらいは作れても良かったのではないだろうか。
COMMENT
総じて見ると前作から正統に進化した続編であり、前作が楽しめたユーザーなら十分楽しめる出来だろう。
若干作業的な部分もあるが、まあこの手のゲームは作業がメインなところがあるので、そういう作業が楽しめない人には向いていないだろう。
特に意味もなく整地をしてみたり、段差が気になるから均して階段を置いてみたり、木の位置が気になるから動かしてみたり、川を流してみたり、住民に合った部屋を作ってみたり、無意味に壊してみたり、一大穀倉地帯を作ってみたり、巨大建築物を作ってみたり、無意味に壊してみたり、ひたすらモンスター集めをしてみたり、住民を全部モンスターにしてみたり、全員バニー服を着せてみたり……
メインストーリーも十分楽しめるし、クリアしてからも楽しみを見いだせるタイプの人は延々と楽しめるかもしれない、これはそんなゲーム。
欲を言えば、もうちょい拠点の広さが欲しいところ。