【PS3】テイルズ オブ グレイセス エフ
発売元 | バンダイナムコゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010-12-02 |
価格 | 8379円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:守る強さを知るRPG ■ プレイ人数:1人(戦闘時最大4人) 【廉価版】 ■ 発売日:2012/08/02 ■ 価格:3,800円 |
GOOD!
期待のテイルズ最新作。
アビスやヴェスペリアはプレイ済みですが、グレイセスのwii版はやってないので、グレイセス初見の方にとって参考になれば幸いです。
●戦闘面
PS2版のDでも採用されたCC制、さらに新システム「スタイルシフト」により、戦闘面での自由度は高いです。
スタイルシフトというのはいわば、術師的な位置づけのキャラでも武器を使ってそれなりに戦えるし、剣士的な人でも銃を使ったりできるといった感じです。
言うなれば某アクションゲームのデビルハンターのようなもので、まったくタイプの違う攻撃方法を瞬時に切り替えられるため、操作していて飽きにくいです。
また今作では後ろ・横方向への回避のために、敵の攻撃方法を見切る必要性があります。
そのため今までの3D戦闘のテイルズ作品よりも遥かに、3D戦闘ならではの良さが活かされていると思います。
ただ奥行きが存在するというだけではなくて、奥行きを使った駆け引きのある戦闘というものが、同シリーズにおいて初めていい形で実現できているという印象を受けました。
とりあえず戦闘面に関しては、歴代のテイルズと比較しても引けは取らないかと思います。
●システム
印象に残ったのは、称号を育てることで技を覚えたり、ステータスを強くしていく、というありそうでなかった発想。
称号の数は膨大なので、育成方針にも多少ではあるけれど自由度があって良いです。
武器防具の強化に関するシステムは「デュアライズ」によってかなり充実しており、そういうのが好きな人には嬉しいシステムだと思います。
ただ強化しなくても問題なく進めるので、細かいことが嫌いな人も安心かと
あと物語の終盤になると、地図から行きたい場所にワープできるようになるのも、うれしい。
テイルズのワールドマップは空を飛びながら魅入ったりできるほど美しくはないので、別にプレイヤーが操作して空を飛ぶ必要はないと思う。
味気ない感じはしないでもないですが。
●グラフィック
キャラクターや街なんかは親しみやすいやさしい感じで、よく作りこまれてると思います。
●音楽
個人的に音楽が大好きなD2やS、Rほどのインパクトはありません。
ですが、それぞれ特徴のある国や地域、その雰囲気にはそれぞれマッチしていて、音楽と世界観の間に違和感を感じることはありませんでした。
一番よく聴くことになるであろう戦闘BGMは、少年期のかわいい曲風が、青年期に入ると勇ましくなって、主人公の成長をうまく表現できていたと思います。
●かなり細かいガイド
最近のテイルズは説明書を読まなくても、ゲームの中で説明書より詳しくシステムが解説されていくので、僕は好きです。
そんなことわかってるよって突っ込みたくなるくらい丁寧で、好感がもてます。
今作では戦闘面での作りこみが充実しているため、解説もかなり充実しています。
また、フィールドでL1押すと次の行き先が表示される、というのも個人的には○。
サクサク進みたい人たち、前回プレイ時から時間が空いてしまってどこに行けばいいか忘れた人たちへの優しさ。
●やりこみ度
称号集め、コレクター図鑑コンプリート、隠しダンジョンなど充実していますし、サブイベントなども豊富、かつ周回引き継ぎも勿論あるので長く遊べると思います。
とにかく戦闘の面白さ・充実度がピカイチなので、違うキャラ使ったりして戦ってるだけで結構楽しめます。
●戦闘中に操作キャラ変更できる
十字キー押すだけで変更できる、かつ変更前のキャラは自動でCPUが操作してくれるので、たいへん便利だと思います。
BAD/REQUEST
●ストーリー
このゲームで一番残念な点だと思う。
というのは、話を追っていく過程の中で驚きや感動が少なく、どこが山場なのか?と尋ねられると困ってしまう。
決して平坦ではなくきちんと起承転結があるはずなのに、登場人物たちに感情移入できない。
これはメインテーマが友情や仲間との絆といった最早散々使い古されたものであると同時に、僕が過去のテイルズ作品をプレイしているということが原因かもしれませんが、もう少しあっと驚く展開があってもよかったかもしれません。
登場人物たちがどれも個性的で、このゲームの入門段階として少年期編まで導入してキャラクターの成長描写をしっかりと行っているだけに、青年期以降のストーリー展開に関しては勿体ないというほかないです。
●主人公
主人公が普通すぎる、というのが僕の意見です。
この時代にこんな、まじめで爽やかな典型的ヒーロー、みたいな主人公はウケるんでしょうか?
ヴェスペリアやアビスの主人公が少しクセのある奴だっただけに、今作の主人公はあまりに主人公という役割に徹しすぎていて、他の仲間たちのほうが印象が強いです。
●ダンジョン
テイルズ全般に言えますが、仕掛けが苦痛なだけ。
単調な作業的ギミックではなく、もっと解いた時に達成感のある面白いものにしてほしい。
ダンジョンの外の世界はすごいよく作りこまれているだけに、ダンジョンの仕掛けにはやっつけ感を感じずにはいられませんでした。
●本編で手に入るアタッチメントやコスチュームについて
ヴェスペリアでいろいろ着せかえながらイベントを見たり戦闘したりするのが楽しかった記憶があるので、少なすぎて残念としか言えませんでした。
●作戦について
なぜ作戦を複数作成しておくことができなくなったのか、僕はかなり疑問に思っています。
雑魚戦とボス戦とは明らかに攻め方が違うのに、いちいち一人ずつ変更していくというのは、ひじょうに面倒です。
今作の戦闘面での高いクオリティを、唯一低下させている要素。
COMMENT
ゲームらしいゲーム。
戦闘そのものの面白さ、そして戦闘に関する要素(成長システム、武器強化、エフェクト、操作性など)はほぼ完成されていると思います。
それだけに、ストーリーが勿体ないな、と。
ストーリーに関しては上述のとおり文句たらたらでしたが、登場人物どうしの会話ややり取りはけっこう笑えるものが多かった(とくにパスカルやマリク)ですし、主人公と主人公を取り巻く人々の気持ちとかはきちんと描かれていたので、単なる戦闘狂のためのゲーム、ってわけでもないかもしれませんね。
とりあえず、歴代のテイルズをプレイしていない人や、そもそもテイルズには戦闘の面白さだけを追求しているような人にはとくにおすすめです。