【PS3】ウィザードリィ 囚われし亡霊の街
発売元 | アクワイア (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-01-27 |
価格 | 2000円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(パーフェクトパック版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:3DダンジョンRPG ■ プレイ人数:1人 ■ ツインパック版:6090円(前作、魂の迷宮同梱) 【パーフェクトパック版】 ■ 発売日:2011/12/08 ■ 価格:6,090円 「魂の迷宮」「亡霊の街」セット。 及び「残魂の迷宮」が含んだ内容です。 |
GOOD!
匍匐前進的な迷宮探索で、アイテムを収集していくという流れに変わりはありません。
強くなるほどに行動範囲が広がり、達成感を得るという内容です。
前作もそうでしたが、シナリオ1の「狂王の試練場」に似たバランスかもしれませんね。
アイテム収集には昔ながらの中毒性があり、依存症にも似た状態になるほどプレイヤーを引き込む魅力があります。
剣聖、妖術士、野伏、僧兵、召喚士が追加されていて、育成に若干の幅が出ました。
ダンジョンが複数あり、気分が変わります。
ダンジョン内に、CONTRA-DEXTRA-AVENUEのような、メッセージが多数あるのですが、気の利いたユーモアだと思うかどうかは個人によると思います。
プレイヤーの顔グラフィックや、ダンジョンの情景等は進化していますが、線画時代のイマジネーションをかきたてる部分も生きているとは思います。
BAD/REQUEST
セーブ不能になる、ダンジョンが消える等のゲーム続行が不可能になる致命的なバグがあります。
それも、結構発生頻度が高いです。
シナリオがクエストという形で進んでいきますが、分岐する場面でセーブを残すことが出来ず、他のルートをプレイする場合は最初からということになってしまいます。
アイテム収集が重要な意味を持つゲーム性で、このセーブデータが一つのみという部分は、かなり問題があるような気がしますね。
製作側の意図が難易度アップや、それに伴う緊張感増加にあったのか、MOBの攻撃力や特殊攻撃が強力で、一撃死する場面が非常に多いです。完全にリセット前提のバランスです。
最強ランクの武器がお店で販売されており、それを使用すると戦闘が途端に大味になります。
上記の通り、攻撃力については完全にインフレが起こっていて、先に攻撃を当てた側が勝ちというバランスになっています。
結果、緊張感が増加しているのではなく、戦闘自体が非常に大味でつまらなくなっています。
そういったバランスの為に、範囲攻撃スキルを持つ職に偏りがちになってしまいます。
EXPやお金の増殖ができるので、一部ランキングは上手く機能していません。
COMMENT
致命的なバグについては「中小メーカーのソフトウェアだから」と許容できる人であれば問題ないでしょう。
また、リセットを前提としたバランスも「ウィザードリィであれば当然」と考えられるプレイヤーであれば障害にもなりません。
つまり、このゲームは概ねファン向けに製作されているということではないでしょうか。
ウィザードリィという世界における約束事や、職や種族やアライメントに関する説明は、ゲーム内では一切説明されず「プレイヤーが自ら調べる」という態度は前作から一貫しています。
それを不親切であると考えるか、調べて情報を得るという昔ながらの楽しみとして考えられるかで、感想は違ってくるでしょう。
公式を読むと、ウィザードリィルネサンスというプロジェクト自体、ウィザードリィシリーズを再び認知させる為のものだということです。
手に汗握り、困難を実感できる難易度を再び復活させたいということですから、ユーザーライクではない内容でも、それを意図しているのであれば問題はないのかもしれません。
マニアックさを追求し、新規ユーザーやライトな層を完全に排除した為に、廃れていったオリジナルのウィザードリィシリーズを彷彿とさせるようなアプローチですね。
アップル版やFC版の楽しみをもう一度という思いがあるのかもしれません。
それが、この時代に通用するかどうかは、まさしくプレイヤー個人にかかってくるのではないでしょうか。