PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

私は普段やるゲームはほとんどミリタリーのSLG、STGで、これまで純然たるRPGはまったく手を出したことがない初心者です。また当該ジャンルのみならず、本にしろ映画にしろ魔物退治の中世ファンタジーという世界そのものが、まったく興味の対象外、どちらかというと嫌い。そんな人間が初めてプレイした感想ですので、お含み置きください。

本作については、日本語版ＰＶを見て不思議とプレイしたくなり購入に至りました。実際にプレイしてみると完全にハマってしまい、時間を忘れるほど取り組んでいます。前述の通り、馴れないため時間がかかり、「男性・人間・貴族」で60時間かかって１週クリア、現在「女性・魔道士」で２回目の途中20時間目プレイ中です。

本作、ひと言で表現すると「大人も楽しめるＲＰＧ」、というか「大人だからこそ倍味わえるＲＰＧ」でしょうか。

１）物語がよく構築され、ストーリーの展開にあまり無理を感じませんでした。インタラクティブに自分でシナリオを書き込んでいく映画的体験とでもいうか、大したエンタティンメントだと思いました。

その最大の理由は、主人公とNPCの会話量・選択肢の膨大さ、ディベートの駆け引きの面白さです。

活かすか殺すか苦渋の決断を迫られる時の言葉のやり取り、ゲームとは解っていながらも漂う妙なリアルさ、自分の判断と招いた結果に対して深く考えさせられることの深みなどなど、私みたいなイイ歳こいたゲーム好きにこそ一度本作をプレイしてもらいたいと思うほど。

男性で１週クリア、現在女性で２回目の途中ですが、性別や立場の違いによる台詞の変化が細かくなされています。プレイヤーの言葉遣いは男女の差はありませんが、シナリオにしろ、台詞にしろ、よく作り込んでいると思います。

また道中の際、他のメンバーが言い合う台詞も気が利いてます。

２）キャラが「ニッポン的白人風」ではないこと。
私がこれまで日本製ＲＰＧに手が出なかったのは、アニメチックなキャラがまったく肌に合わないため。ところが本作はアチラのゲームならではの、いかついオッサン風がメイン、そこが「リアルでいい」と思いました。

３）私はアクションゲームの細かいボタン操作が苦手なので、敵をアクティブしておけば基本自動で闘ってくれるのはありがたい。どちらかというと戦略メニューで技とタイミングの組み合わせに頭を使う部分が主で、RTS的というか。

４）グラフィックは細密だとはいえませんが、十分だと思います。

BAD/REQUEST

１）処理落ちなのか画面が停止、カクカクなどが結構頻繁に発生する。ちょっと多いですね。

２）フリーズの頻度は、自分の場合10数時間に一回程度と多くはありませんでした。ただ１周目の最終局面、諸侯会議の時に２度凍結したときは泣いた。

３）戦闘中に、敵や味方とゴチャゴチャ団子状態になることがあり操作がややこしくなる。その上、コマ落ちなどが時折発生する。

４）戦略が組めたり、スキルを組み合わせたり、薬を組み込んだり・・・メニュー関連のUIが使いにくく設定が難しい。時間かけていじり倒す必要あり。私が鈍いのでしょうが、実際50時間くらいやってみて、「なるほど、こういう操作をすればいいんだ」と解ったことなどもあり、解説書だけではまず無理だと思いました。

５）アイテムがすぐに一杯になるため。管理が面倒。２回目では慣れたので何でも拾わないでやっているんですが、それでもすぐ満タンになる。ソルジャーズピークを先にクリアして倉庫の確保をした方が無難です。

COMMENT

以下、善し悪しを決めにくい点について：

ロードは結構あります。しかし時間そのものはそんなに長いとは思いませんでした。本作の前にプレイしていたアクション系洋ゲー２作で本作以上に長くイライラするロードを味わっていたので、まだいい方だと思いました。

慣れないこともあって、難易度最低でやってますが、初心者にはノーマルでも相当難しく、戦略、スキルなどの組み合わせに頭を使う必要があります。さすがに本作ハードモードクリアのために人生を費やすほどの気力もないので、カジュアルでキャラ違いによるトロフィー集めをちまちま楽しんでいます。

本格的なＲＰＧを初めてプレイしましたが、結果として良かったと思います。エピソードも細かく作り込まれて、時間を忘れて楽しむことができました。次回作もローカライズされたら買うつもりです。