PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

・遊びやすくなったシステム面
　分かりやすいチュートリアル、いつでもセーブできるクイックセーブ機能。序盤より使用可能　なマップ画面でのワープ機能等過去作より遊びやすくなった。
・美麗なグラフィック
　ufotableによるアニメムービーは歴代最高レベル。
　キャラグラフィックも頭身が上がり、街等の背景も幻想的で美しい。特にイル・ファンと　
　シャン・ドゥという街は圧巻である。
・戦闘システム
　当作品の目玉であるリンクシステムが楽しい。二人で敵を挟んで敵をハメ倒す感覚は過去作品
　にはない爽快感。共鳴術技も演出が派手で爽快感がある（実用性に差はあるが）。

BAD/REQUEST

・せっかくの戦闘システムを活かせてないバランス・仕様
　シリーズ恒例の秘奥義はやはりＯＶＬ状態になる必要があるのだが、ＯＶＬ状態になるには一　定回数共鳴術技を使用しなければならない。この時点でシステムを「使わされてる」感があ　　る。ところが敵は無条件でＯＶＬを使用してくる。筆者プレイ時にはバトル開幕と同時にＯＶ　Ｌ→そのまま秘奥義発動→パーティー半壊そのまま全滅なんてことがあった。その間約３０秒　（笑）。
　リンク時のＮＰＣのＡＩは基本プレーヤーキャラに付き従う仕様なのか前衛操作時に後衛とリ　ンクすると術を唱えずに前に出てくる。その逆となると今度はいつまでも後衛にはりついて棒　立ち状態になる（詠唱時にはフォローしてくれるが）。そのため前衛キャラ同士でないとリン　クシステムを活かすことが出来ない。
　その上今ソフトの難易度調整はかなり曖昧になっており、ノーマルがぬるいと思って一つ上の　セカンドにしたら急に敵が強くなって詰むということが多々ある。
　しかも今回のボスキャラにも鋼体が搭載されているのだが、なぜか一定時間たつとコンボ中で　も鋼体が復活する使用になっている。なのでボス戦時にはなかなか綺麗にコンボを決められな　い。
・難ありのＷ主人公仕様、キャラの魅力を損なうストーリー
　今作の固有ジャンル名は「揺るぎなき信念のＲＰＧ」とあるが正確に言うと「ミラの信念を貫　くＲＰＧ」である。とにかく作中で女主人公ミラがパーティーを中心に持ち上げられる。最早　パーティー一向がマクスウェル信仰集団といってもあながち間違いではない（果てはメンバー　の一人があるシーンで「ミラが全て正しい」と言ってしまう始末）。
　テイルズオブヴェスペリアのユーリに共通するところがあるといえばわかりやすいか。
　ミラ本人は凛としたたたずまいと時折見せる天然ボケな所等魅力はあるのだが、精霊の主とい　う立場からか人間とは価値観がかなり異なっており、それからくる身勝手な行動、言動等、万　人受けするキャラではない。
　他のキャラもシナリオの展開で評価を落としてるキャラも少なくなく、内面描写も軒並みサブ　シナリオにまわされており、メインストーリーだけではキャラを理解することは難しい。特　　にアルヴィンのサブシナリオやってるかそうでないかで見方が180度変わる。
　さらに今回のシナリオは両主人公でプレイしないとその全貌を理解することは難しく（両方プ　レイしても理解できないところがある）、特にミラ編から始めると本当に意味不明である。な　ので初回プレイ時はジュード編から始めることをオススメする

COMMENT

シリーズ初心者ならともかく、シリーズファンとしては残念な出来といわざるおえないだろう。
キャラゲーとまで言われるほどキャラ描写に力を入れているテイルズオブシリーズでキャラ描写が批判点にあげられるのはかなり問題だろう。