【PS3】ワンダと巨像
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-09-22 |
価格 | 3980円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション・アドベンチャー ■ プレイ人数:1人 ■ Limited Box:6,980円 |
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発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-09-22 |
価格 | 3980円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション・アドベンチャー ■ プレイ人数:1人 ■ Limited Box:6,980円 |
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GOOD!
■グラフィック
PS2版は未プレイなので、比較は出来ないものの、特に不満を感じることもなく概ね満足の出来。このゲームはHDリマスターなので、他のHD大作ゲームと比べれば、当然ディティールに劣る部分があるとは言える。だが、同時に肝心なのはそこに実際に映し出されている世界観やアートワークの方で、HDの開発費高騰等のよくある業界話は実は然したる問題ではないこともこのゲームは証明している。別に高度なグラフィックがなくとも、印象強い世界観を構築することは可能と言う事実をこのゲームは確かに証明している。
■馬(乗り物)
このゲームでは、巨像との戦い以外は、ただひたすら相棒の馬と共に地を駆ることとなるが、この馬の操作性や挙動に関しては、いい意味で「扱いづらく」調整されている。多少難易度が高い操作性の為、最初こそ取り扱いが難しいが、慣れてくると普通に操作出来る様になってくるので、取り扱いにうまくなってくるとちょっとした達成感と喜びがある。また、乗馬時の爽快感も他のゲームでは味わいがたいものがあり、特にこの馬と共に疾走しながら弓を用いて戦うボス戦は、特筆に価する程面白い。
BAD/REQUEST
■カメラ
ICOと同様、こちらのゲームもカメラの動作や挙動がよろしくない。特に巨人戦闘時のカメラに至っては、プレイヤーの動作そのものを阻害することすらしばしばあり、お世辞にも良い出来とは言えない。ただ、このゲームはICOと違い、オプションでカメラの補正や調整が可能なので、ある程度自分に合ったカメラ設定にすることは出来る。
■アクション
あまりICOから改善されていない部分であると言わざるを得ない。初心者でも誰でもアクション可能と言うコンセプトの元、アクション性をシンプルにすること自体には何も問題も間違いもないのだが、それ以前に、操作性や挙動そのものに問題がある。一言で言うと、移動やクライミング、攻撃、馬への騎乗を含めたどのアクションも「有効範囲、適用範囲が明確でない」と言う印象が強い。その為、メリハリ感をアクションに求めることが出来ず、アクションから爽快感や確実性を得ることが出来ない。この点については、シンプルなアクション性だからこそ、しっかりと調整して欲しかった。
また、ローリングの使い道がイマイチよくわからない部分もある。巨像との戦闘では、地上に居る限りは、おおざっぱな攻撃を避けるだけとなり、あまり細かい操作を要求されない為、ローリングの使い道がほとんどない。(少なくても初見のボス戦では、馴れた上級プレイヤーでもない限り、それを具体的に用いる術がほぼ無い。)もう少し、積極的にローリングが使用出来ると良かった。
■ボス戦
全般的にかなりおおざっぱな戦闘であると言え、作業感を感じる戦闘も多かった。ほとんどの戦闘で、「この巨像はこの方法で登る」と言う「戦闘順路」が決まっている為、二度三度と巨像に登ったり掴まったりする場合は、繰り返し作業にしかならない。また、その方法と戦闘順路を把握してしまえば、巨像から攻撃も何も食らい様がない為、ある程度クライミングや掴みの立ち回りを理解していれば、初見でもあっさり巨像を倒せてしまう。プレイヤーにもう少し選択の余地を持たせて、巨像に登ったり掴まったり出来ると良かった。
COMMENT
ICOのHDリマスターと一緒に購入しました。世界観については、ICOと近い部分が多いと思う反面、自分が予想していた程には、雰囲気重視の世界観でもありませんでした。ただ、やはりICOもこのゲームもそうですが、物語性や社会性、他者との関わりが希薄である分、ややもすると、箱庭的妄想に直結しかねない部分があるので、自分の場合、その部分でその世界へ没頭することへの危惧が自動的に働いてしまう面が多いです。
「そういうゲーム」「それがこのゲームのオリジナリティ」と言う解釈も理解は出来ますが、そろそろ、その手のノリの作品も各ジャンルで終焉を迎えているのも確かですし、その定義のままニッチ化してしまうのも惜しいとは思いますので、次作のトリコではその辺をうまく解消出来てれば良いなと個人的には思います。(ただ、エンディング時の主人公の終末等は、いい意味で漫画アニメっぽく、また、主人公の熱さや葛藤を若干でも感じることが出来る演出があり、自分としては少しほっと出来た部分でもあります。)
また、シンプルな物語性も手伝ってか、ゲーム進行もそれに引きずられてあまりにもシンプル過ぎる構成になっていたのは、マイナス点です。祠→乗馬→ボス→祠の繰り返しで、全般的にゲームのテンポがかなり単調に陥りやすく、飽きやすいゲーム性である点は否めません。「探索」の面白みも理解してるつもりですが、このゲームの場合の探索は馬に乗って各地を駆け巡るだけになってしまうので、次回作では、各地で人との出会いや小イベント等があれば良いなと思います。
最後に、私の採点につきまして、厳しめの点数として多くの人の目に映るかも知れませんが、今の時代に真っ向からこのゲームを評価するのなら、自分としては、この位だと思っております。