【PS3】セインツロウ ザ・サード
発売元 | THQジャパン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-11-17 |
価格 | 7770円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:クライムアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン:1〜2人) 【廉価版】 ■ 発売日:2012/09/06 ■ 価格:3,990円 |
GOOD!
今回レビューを書かせていただきますが、このレビューを参考にして貰えるといいと思います。
私はこのシリーズを累計1600時間プレイして、PS3版で全国最速でプラチナを取ったほどのセインツシリーズの熱狂的なファンです。
それを踏まえた上でレビューを書かせていただくのでよろしくお願いします。
まず長所ですが、前作よりどう進化していて、どれくらいの質かを書いていくと
グラフィック…前作より進化している、格別綺麗ではないが次世代機としては十分なレベル。
オリジナリティ…GTAのパクリだと言われるこのシリーズは続編が出るごとにもはやパクリとは言わせない「セインツ色」が固まってきており、箱庭ゲームでもかなり自由度があり面白いほうです。
熱中度…キャラ・ギャング・車など様ざまなものが自分で作成可能で、他のゲームのキャラを似せて作って遊んだりしたりもできる。そのアレンジ方法は十人十色で底がない。
今作3からストーリーに分岐ができるようになった、なお分岐により得られる報酬が違う。
空爆要請や衝撃波キャノン砲、ドローンミサイル、ロッ●バスターなど普通の箱庭ゲームではまずないだろうというユニークな武器などが増えている。
武器のアップグレードが可能になっている。アップグレードで銃弾で着火したりなど、ファンタジー的な要素が追加されたりもする。
などなど他にもありますが、長くなるので簡単にまとめると大暴れできる要素がたくさん存在しており、カスタマイズ要素豊富なゲームになっています。
BAD/REQUEST
残念ながらシリーズ熱狂的なファンの私も今作には絶望しました。BADが沢山あります
まずストーリーモードが非常によろしくない。
セインツロウにはアクティビティというミニゲームがシリーズ通して存在し、チャレンジするもしないもプレイヤーの自由だったが今回はストーリー上でそれを絶対にプレイしなければならないと言う仕様に変化していた。
これによってストーリーを進行する上でテンポが悪くなった、あきらかにストーリーモードの進行時間稼ぎ
前作までは複数存在する敵ギャング団を好きなグループから潰すことが可能だったが、今作は順番が決まっており、自由度がなくなった。
ネタバレになるので詳細は書けないがミッション個々の演出はいいが、全体評価するとつまらない。特にエンディング
GOODにも記入したストーリー分岐だが、一度選択してしまうと元に戻せない。
セインツロウシリーズはミッションリプレイ機能が搭載されていたが今作では何故かなくなっており、それによってもう片方の分岐選択を確認する際もう1週しなければならなくなった。
前述のBADを全て踏まえると、とてももう1週する気にはなれず何故リプレイ機能を搭載しなかったのかと疑問だけが残る。
戦闘システム面は敵がシリーズより硬くなっており、何か銃弾をばら撒くゲームに感じてしまう。ゲームテンポが悪い。
アップグレードで銃弾のダメージ無効や無限弾薬・リロード不要などバランスブレイカーなものが普通に存在しているため後半になれば緊張感のない非常に単調なものとなる。
この点に関しては適用のON/OFF機能を最低限設定しておくべきだった。
格闘が弱い、というか前作は格闘スタイルを変更して戦うことができ、それによってスタイリッシュな格闘ができたが、今作はスタイル変更はないので格闘を使う意義が感じられない。
前作は路上のポストやゴミ箱、道路標識などを武器として拾ったりして戦うことができたが今作は出来ない。
やりこみ要素の皆無
これは箱庭ゲームでは致命的要素であり、前述のミッションプレイの存在も1つあるが、自由に街を探索する楽しみがなくなった。
その理由としてはシークレットエリアの消滅である。
前作は「なんでこんなところには入れるんだ!?」と言うような感じでいろいろな施設や場所が存在し、それを探す喜びがあった。マップに映らない無人島などがいくつも存在してるなど、作り手の精神がそのままゲームに乗り移ったかのような手の込みようだった。
今作ではそれがほとんどない。これは論外である。
移動面での不便
今作は移動が非常にやっかいである。その理由は3つある
1つ目は前作までできたタクシー移動が出来なくなっていること、しかし街でタクシーは走っている
2つ目は前作では町全体が一本の高速道路で繋がっていたので便利だったが今回は高速がない、舞台が違うので仕方がないかもしれないがこれは残念なポイント。
3つ目はストーリー後半から各小島を結ぶ跳ね橋が上がってしまうのだが、これがクリア後になっても上がったまま。そのため跳ね橋の着地に失敗して車が横転して大破することや徒歩移動の不可や重い車では跳ね橋を飛び越えられない、CPUの車が跳ね橋に刺さったり上れなかったりしてよくバグるなど様々な問題を引き起こしている、戻る仕様にするべきだった。
クリエイトの問題点
変に男キャラの体格がムキムキすぎる。
性別アピールが海外版と日本語版では少し大きさに差がある、これは実はあまり知られていず、公式発表にも未記入だった隠れた規制。私個人で検証済み。
前作まで服装は下着・シャツ・上着で組み合わせる楽しみや服にロゴを入れたり、帽子を後ろ向けにかぶったりなど様々なオプション機能があったが、今作はプリセットでもともと決まった服装セットしかなく、オプション切り替え機能は全て削除されている。
ネックレスやピアス、手袋の詳細な設定が出来ない。こちらも上記服装と同じような感じ。
車のカスタマイズはアンダーネオンが新登場で良いがステッカーなどが張れない上に敵ギャングの車は改造できなくガレージ登録されているものは削除することが出来ない。
アジトのカスタマイズが非常に手抜きになっている。
前作はアジトの内装を自由に変えることが出来たが、今回はアジトを進化させても中身がまったく変化しません。
ゲームの根本的な問題だが、アップグレードにせよ、武器改造にせよとにかくお金が沢山必要で金さえあれば何でも出来る金策ゲーになってしまっている。そのため沢山の店や土地を買収する作業が要求される。
最初にストーリー上の演出で「いつからセインツは金ばかり考えるようになったんだ?もっと伝統的なギャングの活動に戻るべきだ」とプレイヤーが幹部から問いかけられるシーンがありますが。今作をプレイしているとその意味が深く思い知らされます。
箱庭ゲームなのに時間経過の概念がない!!←これは非常に重要であり一番ひどい点です
画面に映るキャラが若干左寄りのTPS視点で切り替えのスイッチ機能が存在しない。見にくい。
DLCでムテキパックと言うのがあるが、そもそもアップグレートだけで無敵仕様にできるのでムテキパックというチートを購入する必要が全くない。
ラジオの音楽の音量が小さい。そしてBGMの音量変更はできるがラジオ音量調節のオプションがない。
COMMENT
このレビューはさすがに前作をやり込んだ私の視点が含まれているので
比較的「前作と比べて」という劣化表現が多かったと思います
正直このゲームは1つのゲームとしてみると非常に優秀で面白いゲームだと思います
しかしシリーズ経験者からすると劣化点があまりにも多く、評価は必然的に低くなってしまいます。
とても2と3の製作チームが同じだとは思えません。どっか別の会社が作ったような作品です
何故1や2パクりと蔑まされながらも評価を得る作品だったかを再確認しなければならない必要がある今作だと思います。
もしこのゲームで十分に楽しめた方は是非ともセインツ・ロウ2を遊んでください。
今回はどちらかというと「子供向けな演出」が強かったですが過去作は「大人向けな演出」を保ちつつバカゲーとして確立されている名作です。
個人的な意見ですがBADに書いてある幹部のセリフ通り
「いつからセインツは金ばかり考えるようになったんだ?もっと伝統的なギャングの活動に戻るべきだ」
のように今のバカゲーさを維持しつつもっと1や2のようなストリートギャングなドラマを描く作品に戻ったほうがいいと私は考えます。