PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

○FF13の欠点潰し
一本道を止め、カジノを作り、好評だったミッションはゲーム全体に点在させるなど、ゲーム性は大きく改善され、遊びの幅が格段に広がりました。

○非常に面白いバトル
この点は前作と変わりません。前作から数年経ちますが、このシステムよりも面白いRPGにはまだ出会えていません。
バトルの中身そのものだけではなくリスタートやバトル後の自動回復も健在です。
またロールの切り替えが瞬時に行われるようになったのは、小さいながらも重要な改善です。

○グラフィック
背景も人物も非常に細かくきれいに描かれています。
何か1つ具体例を挙げるとすれば髪でしょうか。未だにベタっとした感じで、風になびく時も1本の帯か縄のように動くゲームもありますが、
本作は細い毛が独立して動いており、丁寧なものだと感心しました。
また、非常に動きの激しいムービーでも絵の汚さを感じることはありませんでした。

BAD/REQUEST

○バトルメンバー
事前に聞いていた情報ではありますが、まさか本当に、最後の最後まで固定2人+モンスターだとは思いませんでした。
散々宣伝に使われた（＝求める人がいることは分かっているはず）ライトニング、主人公と同じく時を渡る力を持ったホープ・スノウ…前作キャラは誰も入りません。
特にセラの婚約者という誰よりもセラの傍にいるべきスノウは、作中でほとんど生きない設定をつけられてパーティー加入を断られます。

その代わりに枠を埋めるモンスターは無駄に力が入っていました。
種類も装飾も多いのですが、成長アイテムの奪い合いになるので使うのは結局数種類ですし、FFのリアルな見た目のモンスターに装飾をつけてもギャグにもなりません。
その反面、バトルでできることは一部の希少種を除いて人間の足元にも及びません。

○ストーリー・エンディング
途中まではかなり楽しく進められましたが、時間移動ものの宿命か、後半に進むにつれて苦しい感じになりました。
そしてエンディングは論外です。衝撃の質は若干違いますが、「前作でやったことは何だったんだ…」という徒労感はFF10-2のオープニングに通じるものがあります。
それでもFF10-2は衝撃を乗り越えれば4・5からのATBやジョブシステムを洗練したバトル、見知ったキャラクター、前作ファンのことを考えたエンディングと楽しめましたが、本作はバトルはいいものの、よく分からないストーリーの果てに前作・本作と2本分の徒労感が待っていました。

○シネマティックアクション
せっかくいいムービーなんだからじっくり見せてくれればいいのに、このシステムの表示が出たとたんにボタン表示が出るところを見続けなければなりませんでした。残念です。
「ムービーが長くて退屈」という批判にこたえたつもりでしょうが、結局ムービーの長さが変わったわけではないので完全に応えたわけではない、中途半端なやり方です。

○ロードが長め

COMMENT

FF13の欠点克服をするのはもちろん大切ですし、それをアピールして離れていったファンを呼び戻そうとするのは当然の行いですが、やはり新ナンバリングではなく続編である以上、メインターゲットはFF13に満足して続編まで買おうという人でしょう。
そう考えると、バトルメンバーから始まりエンディングに至るまで、FF13ファンほど残念な思いをする仕様にしたことが理解できません。
そもそもFF13の段階で見限った人に続編は勧めにくいし、こんな出来では13ファンにも勧められません。いったい誰を満足させたかったんでしょうか。

それでもシステムの各部分は確かに面白いので、FF13に思い入れがなければ楽しめる作品なのかもしれません。