○グラフィックとサウンド 相変わらずの美しいグラフィック、そして特にサウンドに関しては 質・量ともにシリーズを通して例が無い程にレベルが高いです。 RPGでは陥りがちな「余りにも繰り返し聴く街や戦闘の音楽で不快になる」 という点が全エンディングを達成するまで通して感じませんでした。 音楽を編集して変更できたり、様々な場所や状況で戦闘音楽が自動変化します。 各BGMに個人的な好みの差は有るにせよ、この点は凄い事だと思います。 ○戦闘(全般) 旧来からのシリーズでは、戦闘に関しては余り重点が置かれておらず 前3部作からいきなりの進化を始めた戦闘面ですが。 今作もしっかり進化しており、距離の概念や演出面も優れています。 範囲攻撃で誰が対象になってるのか、しっかり出るのも良い感じです。 ○エンディング分岐 達成したフラグに対して優先順位ではなく最後に選択肢で選ぶ方法となり これによりセーブロードを繰り返してフラグを調整する事が無くなりました。 この点に関しては非の打ちどころのない改良だと思います。 ・調合と採取に関しては賛否両論となると思われますが。 良い面と悪い面が半々ずつを、GOOD/BAD両方に記載させて頂きます。 △採取 素材が99個を超えてスタック出来るようになったため、 素材が溢れてコンテナに移しに行くという従来のやり方を しなくて良くなった。非常に単純になっています。 従来までのシリーズで占めていた、 ゲームの7割が採取と言う状況は無くなっています。 △調合 これも単純になっています、アトリエシリーズの根幹を成す調合システムを、 大胆にいじってきたなぁと言うのが感想です。 質や素材によって完成個数が増えるのも好印象。 また錬金術レベルが非常に上がり易くなっており、50達成も容易です。
×シナリオ 正直薄いです。 プレイ期限が3年での強制終了となっており、期間内に初期目標を達成し、 期限延長を行って第2目標以降に挑むという形ではなくなっています。 採取と調合に時間が掛からなくなったための処置なのか、 都合によりそこまで作り込めなかったのかは分かりません。 各キャラのイベントも薄く、キャラの背景も全達成しても分かりにくい。 唯一キースだけはしっかり作りこまれている感じですが、 彼だけクリアフラグが特殊で、普通にストーリーを追って行ってもクリアできません。 あと黄昏の錬金術師というタイトルですが。 キャラのノリのせいか余りにも整った町並みのせいか、 世界観を演出しきれておらず「どこが黄昏なんだ」と感じさせる事が多いと感じました。 これらは明らかに作り込み不足です。 ×戦闘(個別の不満点) 戦闘アシストシステムに関しての説明が不足しています。 攻撃時にアシストが発生しても最初にカーソルが合っている左のキャラばかり アシストを使用してしまうと言う状況に陥りますし、 防御時にも誰が攻撃誰がターゲットになってるのか分かりにくいとも感じました。 どのキャラに対してでもアシストし、アシストされる事が可能になった面の反動です。 主人公のアーシャについても戦闘向けのMP消費スキルが何一つ無く、 周回が進むごとに戦闘力面で空気になっていきます。 雑魚だけに有効な強力な広範囲爆弾をガンガン投げて大味に進むか、 アーシャが動くと時間が進んでしまうため、 時間が進むのが厭なのでもう何もせずにじっとしてろ、と言う事になってしまいます。 攻撃アイテムを劣化無しで登録・量産できるので旅の準備に時間は掛りませんが、 これではちょっと寂しいですね。 ×快適性 とにかくイベントの割り込み発生が多すぎます。 指定期日に指定の場所に行く、という従来の進行とは異なり 条件を満たしたイベントが怒涛のように移動中にも発生するため プレイ1〜2年目などは移動中に引っかかりまくってイライラします。 イベントの量自体は決して多くは無いのですが、 MAP移動中のイベントに関してはほぼ根こそぎが自動発生してしまい、 そのMAPイベント後には決定した移動先がキャンセルされているために、 また行き先を選び直さなければならないのが大変に面倒です。 あと装備しているアイテムの特性や性能が、何故か外さないと見れない。 防具やアクセサリーは装備なしにする事が出来るため、まだ参照できますが、 他に装備できる武器が無い場合、性能が全く参照できなくなっています。 これは話にならない減点です、何故その機能を付けなかったのか理解できない。 △採取 99個以上のスタックできるという事は、 素材の潜在能力も含めて差が無くなっているという事。 凄い装備を作るために素材の採取と吟味を繰り返す事が一切なくなりました。 どこで何を採取しても、同じ素材なら全く同じものです。 △調合 これも説明不足、各スキルや素材の特性についての説明も分かりにくく、 プレイ最初の方は「何故入れる順や特殊スキルを変えると結果が変わるのか?」 という基本的な事すら良く理解できない状態に陥ります。 慣れれば過程を楽しめて面白いのですが、大胆に調合を変えたのであれば、 くどいほどに大胆な説明を入れるべきだったと思います。 素材に関しては全て同一の物となってしまっており、 中間素材に関しても品質と潜在能力以外の物は引き継げないため 素材の吟味が不要になった部分を相まって、とにかく差が生じにくく。 慣れれば最強装備・アクセサリーを簡単に量産出来てしまいます。 調合自体が別物になり、薄くなってしまったという感想です。 ストーリーに絡む調合も4回?と少ないのも寂しい。
今作において煩雑な採取と調合周りに大幅で大胆な調整を加えたのは、 前3部作との差を明確にし多くの客層を取り込むための判断だと思われるのですが、 今作においてはその良い面と悪い面が、モロに表に出てしまっています。 総合で判断すると前3部作の質と量を上回る作品には、残念ながらなっておりません。 全体的にゲームが薄くなってしまっている点も、言い訳が出来ないですし、 そのせいか難易度も大幅に下がってしまっている感じです。 しかしそれはあくまでも、前3部作との比較においての話。 単体の作品で評価するのであれば、やはり良作ラインにはきちんと仕上がっています。 この点は流石だと思います。 アーシャをベースにして、次回作以降を作っていくならば大変期待できそうです。 無理して1年周期に出さなくても、もう少し作りこんでから出して欲しかったですね。 特に今回は、新作として世界観ごと変わったのですから。
GOOD!
○グラフィックとサウンド
相変わらずの美しいグラフィック、そして特にサウンドに関しては
質・量ともにシリーズを通して例が無い程にレベルが高いです。
RPGでは陥りがちな「余りにも繰り返し聴く街や戦闘の音楽で不快になる」
という点が全エンディングを達成するまで通して感じませんでした。
音楽を編集して変更できたり、様々な場所や状況で戦闘音楽が自動変化します。
各BGMに個人的な好みの差は有るにせよ、この点は凄い事だと思います。
○戦闘(全般)
旧来からのシリーズでは、戦闘に関しては余り重点が置かれておらず
前3部作からいきなりの進化を始めた戦闘面ですが。
今作もしっかり進化しており、距離の概念や演出面も優れています。
範囲攻撃で誰が対象になってるのか、しっかり出るのも良い感じです。
○エンディング分岐
達成したフラグに対して優先順位ではなく最後に選択肢で選ぶ方法となり
これによりセーブロードを繰り返してフラグを調整する事が無くなりました。
この点に関しては非の打ちどころのない改良だと思います。
・調合と採取に関しては賛否両論となると思われますが。
良い面と悪い面が半々ずつを、GOOD/BAD両方に記載させて頂きます。
△採取
素材が99個を超えてスタック出来るようになったため、
素材が溢れてコンテナに移しに行くという従来のやり方を
しなくて良くなった。非常に単純になっています。
従来までのシリーズで占めていた、
ゲームの7割が採取と言う状況は無くなっています。
△調合
これも単純になっています、アトリエシリーズの根幹を成す調合システムを、
大胆にいじってきたなぁと言うのが感想です。
質や素材によって完成個数が増えるのも好印象。
また錬金術レベルが非常に上がり易くなっており、50達成も容易です。
BAD/REQUEST
×シナリオ
正直薄いです。
プレイ期限が3年での強制終了となっており、期間内に初期目標を達成し、
期限延長を行って第2目標以降に挑むという形ではなくなっています。
採取と調合に時間が掛からなくなったための処置なのか、
都合によりそこまで作り込めなかったのかは分かりません。
各キャラのイベントも薄く、キャラの背景も全達成しても分かりにくい。
唯一キースだけはしっかり作りこまれている感じですが、
彼だけクリアフラグが特殊で、普通にストーリーを追って行ってもクリアできません。
あと黄昏の錬金術師というタイトルですが。
キャラのノリのせいか余りにも整った町並みのせいか、
世界観を演出しきれておらず「どこが黄昏なんだ」と感じさせる事が多いと感じました。
これらは明らかに作り込み不足です。
×戦闘(個別の不満点)
戦闘アシストシステムに関しての説明が不足しています。
攻撃時にアシストが発生しても最初にカーソルが合っている左のキャラばかり
アシストを使用してしまうと言う状況に陥りますし、
防御時にも誰が攻撃誰がターゲットになってるのか分かりにくいとも感じました。
どのキャラに対してでもアシストし、アシストされる事が可能になった面の反動です。
主人公のアーシャについても戦闘向けのMP消費スキルが何一つ無く、
周回が進むごとに戦闘力面で空気になっていきます。
雑魚だけに有効な強力な広範囲爆弾をガンガン投げて大味に進むか、
アーシャが動くと時間が進んでしまうため、
時間が進むのが厭なのでもう何もせずにじっとしてろ、と言う事になってしまいます。
攻撃アイテムを劣化無しで登録・量産できるので旅の準備に時間は掛りませんが、
これではちょっと寂しいですね。
×快適性
とにかくイベントの割り込み発生が多すぎます。
指定期日に指定の場所に行く、という従来の進行とは異なり
条件を満たしたイベントが怒涛のように移動中にも発生するため
プレイ1〜2年目などは移動中に引っかかりまくってイライラします。
イベントの量自体は決して多くは無いのですが、
MAP移動中のイベントに関してはほぼ根こそぎが自動発生してしまい、
そのMAPイベント後には決定した移動先がキャンセルされているために、
また行き先を選び直さなければならないのが大変に面倒です。
あと装備しているアイテムの特性や性能が、何故か外さないと見れない。
防具やアクセサリーは装備なしにする事が出来るため、まだ参照できますが、
他に装備できる武器が無い場合、性能が全く参照できなくなっています。
これは話にならない減点です、何故その機能を付けなかったのか理解できない。
△採取
99個以上のスタックできるという事は、
素材の潜在能力も含めて差が無くなっているという事。
凄い装備を作るために素材の採取と吟味を繰り返す事が一切なくなりました。
どこで何を採取しても、同じ素材なら全く同じものです。
△調合
これも説明不足、各スキルや素材の特性についての説明も分かりにくく、
プレイ最初の方は「何故入れる順や特殊スキルを変えると結果が変わるのか?」
という基本的な事すら良く理解できない状態に陥ります。
慣れれば過程を楽しめて面白いのですが、大胆に調合を変えたのであれば、
くどいほどに大胆な説明を入れるべきだったと思います。
素材に関しては全て同一の物となってしまっており、
中間素材に関しても品質と潜在能力以外の物は引き継げないため
素材の吟味が不要になった部分を相まって、とにかく差が生じにくく。
慣れれば最強装備・アクセサリーを簡単に量産出来てしまいます。
調合自体が別物になり、薄くなってしまったという感想です。
ストーリーに絡む調合も4回?と少ないのも寂しい。
COMMENT
今作において煩雑な採取と調合周りに大幅で大胆な調整を加えたのは、
前3部作との差を明確にし多くの客層を取り込むための判断だと思われるのですが、
今作においてはその良い面と悪い面が、モロに表に出てしまっています。
総合で判断すると前3部作の質と量を上回る作品には、残念ながらなっておりません。
全体的にゲームが薄くなってしまっている点も、言い訳が出来ないですし、
そのせいか難易度も大幅に下がってしまっている感じです。
しかしそれはあくまでも、前3部作との比較においての話。
単体の作品で評価するのであれば、やはり良作ラインにはきちんと仕上がっています。
この点は流石だと思います。
アーシャをベースにして、次回作以降を作っていくならば大変期待できそうです。
無理して1年周期に出さなくても、もう少し作りこんでから出して欲しかったですね。
特に今回は、新作として世界観ごと変わったのですから。