【PS3】スリーピングドッグス 香港秘密警察 レビュー
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2012-09-27 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:オープンワールドアクション ■ プレイ人数:1人 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
78pt
GOOD!
・舞台が香港で主人公が刑事
・潜入先の犯罪組織と警察側とでミッションが分かれていて新鮮さがある
・難易度が低め
・ストーリーとサブミッションのボリュームが丁度いい
・自動車の種類が多い
・アクションが多彩
BAD/REQUEST
・言語が英語ばかりで広東話と北京話(普通話)が非常に少ない
・戦闘アクションは慣れないと難しく感じる
・主人公の体力が少なくて死に易い
・レースゲームではないのですからストリートレースは必要がないと思います
COMMENT
わたし以前中国(香港ではないです)に留学していて親しみがあるのオープンワールド型ゲームが好きで買いましたけど期待通りでした.
言語以外に大きな不満点がありません.
ただ,LAノワールみたいな要素を取り入れてくれたら嬉しかったですし,DLC戦略はユーザーを失望させると思いますので止めてほしかったです.
とてもいい作品ですので続編が発売されることを願います.
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 3pt | 3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
74pt
GOOD!
当初は買う気など一切なかったのですが(むしろこんなの誰が買うんだよくらいに思っていました)、トゥルークライム:ホンコンが名を変えて発売にこぎつけたのが本作だと聞いて即購入を決断しました。
以前のシリーズでは銃撃戦:格闘が7:3くらいだったと思いますが、本作では2:8くらいで圧倒的に格闘が多いです。「アメリカと違って銃をあまり見かけないだろ」と本作中でも言われているくらいです。
フィールドの広さはちょうどいいくらいです。狭くもなく、広すぎずといったところです。思いっきりスピードを出してカッ飛ばせるハイウェイなども用意されており、また、タクシーを拾えば(金はかかりますが)ファストトラベルも可能なので移動にストレスを感じたことはほとんどありませんでした。
そのフィールドにも宝箱が隠されていたり、体力上限アップのポイントがあったりと、ミッションそっちのけで探索するだけでも楽しいです。
後半になるとそういった隠しアイテムがミニマップ上に表示されるようになったりと、かなり親切なつくりにもなっています。
戦闘システムは龍が如く+バットマンアーカムシティといった感じです。
カウンターで敵を華麗にいなしつつ、掴んで壁や換気扇に叩きつけたりと派手な格闘戦を繰り広げることができます。最初は技も少なく体力も少ないので雑魚敵にボコられてしまうこともあるくらいですが、後半になると十人以上の敵を相手に無傷で無双できるようになります。
ストーリーも、中国マフィアに潜入した秘密捜査官が主人公ということで、「いつ正体がバレるんだろう」と緊張感を持続しつつ、マフィア同士の激しい抗争に巻き込まれていく……といった内容で楽しめました。欲を言えばラスボスが「え、こいつがラスボス!?」と言いたくなるくらいショボイ相手なのが残念でした(一応エンディングで補足はされますが、だったら自分でやらせろと)。
キャラクターも、最初は新入りの主人公にキツく当たる嫌な奴ばかりでしたが、次第に主人公の実力を認めて仲良くなっていくと「俺もう警察やめて本職のマフィアになる!」と思うくらい愛着が湧いてきます。
BAD/REQUEST
グラフィック自体は並といったところですが、舞台が香港なだけに、登場人物のほとんどがいわゆる「中国人顔」です。ここまで強調しなくてもいいだろと言いたくなるくらいに。
主人公も異様に目が小さいので、私は絶えず主人公にサングラスを着用させてプレイしていました。(サングラスを着用すると経験値にボーナスが入るあたり、公式も主人公の目を隠すのを推奨しているのかもしれません)
食事をすると防御力や攻撃力アップなどの恩恵が受けられますが、ミッション中に「チェックポイントからやり直す」を選んだりすると、そういった効果が全て消えてしまいます。この底上げ効果がかなり大きく、消えてしまうと一気に辛くなったりするので、ここは少し考えてほしかったところです。
また、食事できるポイントも、密集しているところもあればあまりない場所もあり、食事したいのに店がない!といった事態が結構頻発しました。
戦闘で傷つくと服や顔が血だらけになりますが、一度その状態になったら着替えるか顔を洗うかしないとずっと血だらけのままになります。顔を洗えるのは自室だけなので、プレイ中の結構な時間を血で汚れた服装のまま過ごすことになります。時間経過ですぐ元に戻るか、それか街中に洗面ポイントがもっと多く用意されていればよかったのにと思いました。
COMMENT
オリジナリティはあまりありませんが、すごく丁寧に作られた作品だと思います。
強いてこの作品のオリジナル部分を上げるとすれば、悪いことをすれば警察に追われるのはGTAなどと同じですが、警察を振り切る手段として、「警戒地域から逃れる」以外に、「追ってくるパトカーに体当たりして破壊する」という手段が用意されているのがなかなか斬新だと思いました。普通はそんなことすれば逆に手配度が上がりそうなものですがw
暴力表現などもなかなか過激で、デモ中でもプレイ中でも結構過激なシーンがあったりします。また登場人物がマフィアばかりなだけに、下ネタ等も普通にべらべらしゃべるので、人によっては気になる部分かもしれません(私としては両方ともグッドポイントでしたが)。
素直に買ってよかったと思えるゲームです。一気にクリアまでやったのでしばらくはやる気も起きませんが、しばらくしたらまた引っ張り出して、意味もなく香港をうろついては肉まんをかじってチンピラに喧嘩を売りつつパトカーを破壊して回ろうと思います。
次の舞台がどこの街になるかはわかりませんが、是非とも続編をお願いしたいです。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 3pt | 4pt | 3pt | 2pt |
72pt
GOOD!
何にも増して香港という舞台を持ちだしたことが大きい。「シェンムー」や「クーロンズゲート」などビデオゲームで重要な(かつ異質な)作品の舞台としてたびたび出てくるが、その系譜の最新版であり、ゲームの完成度としてはそれらの中で最高のものと言える。
上の二つは香港返還前を舞台にした作品だが、本作は返還後の現代の香港の風景を緻密に描いている。露店がひしめく場所、電線が乱雑に配線される路地、そしてあの漢字のネオンがひしめく街のグラフィックを見る快感というのが大きい。
本作がベースにしてるGTAシリーズが映画のエッセンス(というか、ほぼパクリみたいなもの)を持ち込んでいるやり方でミッションのゲームデザインをやってるけど、そうしたゲームデザインのスタンスによって、歴史的な香港映画のブルース・リーからジョン・ウー、「インファナル・アフェア」までの過去から現在までのエッセンスを落とし込んでいる点が優れている。
そのエッセンスが凝縮されているのが、格闘から銃撃戦に至る、スローモーションやエフェクトを生かしたアクションの快感原則を増幅させる演出であり、この点においてGTAの個別のアクションのつまらなさをはるかに超えている。「障害物を乗り越えて敵を蹴り倒し、そこから武器を奪いスローモーションの中、一気に周りの敵を撃ち殲滅させる」なんてシーンを操作することが可能なのだ。
あとささいなことなんだけど、敵を追いかけっこする時のパルクールアクション、あれで柵を越える、壁をよじ登る、高いところから着地するときにローリングして受け身など、きっちりアクションボタンをタイミングよく押さないとスムーズに登らないなどの仕様はよかった。アサシンクリードのアクションボタン押しっぱなしでポンポンどこでも進んじゃうっていうのはまったく面白くないと思ったから、こういうリスクが加味されたほうがずっといい。
BAD/REQUEST
このゲームのクオリティのかなりの部分を保証してるのはGTAルールのオープンワールドの流れを徹底的に踏襲していることなんだけど、面白いものでGTAに忠実であればあるほど、メインミッションなど遊んでいて「ここ香港なんだっけ・・・」という気分になっていくという。出てくる登場人物は見事にアジア的であるというのに。
なので、GTAの構造を超える期待があったのは「警察とトライアドをまたにかける潜入捜査官」という背景だったのだけど、ところがこれがミッションをクリアする際のスコア程度の働きしかしなかった。ミッション中に車ぶつけたり公共物壊しちゃったりすると警察のポイントが下がるという減点制で、敵を倒す、残虐な倒し方をするなどでトライアドのポイントが増えるという加算制、って潜入捜査の微妙なバランスは生かされないのかよ!
なのでその背景があくまでスパイス程度にしか生かされなかったというのが不満であると思う一方、こうしたメインストーリーの背景をゲームシステムに全開にした場合オープンワールドである必要性ってのは無くなるケースがいくつか見られ(「LAノワール」「prototype(日本未発売ですが)」などを思い出してみてください)、本当にストーリーや背景を優先させると広大な街の意味が無くなってしまう。ただこれは「スリーピングドッグス」の問題というよりかは、オープンワールドの問題ではあるけど。
麻雀ポーカーの糞さ加減から、「北米の人達は麻雀のルールを知らないのではないか。だからこんな処置なのではないか」という仮説を思いつく。「同じ牌が5枚の役」は笑った。
COMMENT
極めて香港的な要素を落とし込めている一方で、GTAが作り上げた構造があまりに強く、安定した出来である一方で香港という場が持っている違和感・異質さといったものがスポイルされてしまっているという部分もある。(これを「香港返還後の現代香港映画が、その環境変化によって異質さといったパワーが無くなった」と照らし合わせてもいいんだけど、別の話で)
制作したユナイテッド・フロント・ゲームズはカナダのゲーム会社で向こうのオープンワールド制作のメソッドも熟知しているといっていい、達者なところが作っているゆえに、かつての「シェンムー」や「クーロンズゲート」的な、香港の異質さに忠実だった作品のような歪んだ部分が薄い。香港を舞台にしたゲームの中で随一の完成度があることに疑いはないが、伝説的に語られ続けるような異様さが足りないのも確かだ。
変な話、本場の北米の開発ではない「完成度の低いオープンワールド」みたいなのが見たかった、というのもある。一応例えを出すと、セガの「龍が如く」みたいにGTAルールは「都市を再現」までで後は俺ルールの歌謡曲にしちゃったのもあれば、グラスホッパー・マニファクチュアの「ノーモアヒーローズ」みたいな「特に意味はないが主人公が生きる街として」ということで存在している、みたいな。オープンワールドのメソッドのない日本の以上の作品こそ、ハリウッドと別のルールで動く香港映画みたいなずれだろ、という感じのルール無視っぷりというか。
なにを言わんかといているかというと、GTAルールともうそろそろ別に、広大な都市を生かしたオープンワールドは可能なのではないか、という思いがあり、GTA?日本発売からそろそろ10年、もう変なレースしたり集め物したりは違うんじゃないかなという気がする。それを求めるのはもう一匹の犬「watch dogs」に任せるべきなのか?
Amazonレビュー
レビュー日: 2012-11-02
MAPの広さ、プレイ時間はセインツロウサードと同じくらいです。
ストレスフリーの要素として、
・車がどんなに衝突しても壊れない、修理という概念がない
・4階くらいから落ちても生きれる
・極端な話、バイクに乗ったまま自分の部屋に帰ったりできる、コンビニ入って買い物できるなど
・金稼ぎが関係ない
良い点
・主人公が警官なので、警官ちょっかいのうざさが無い
・ハッキングシステムが独特
・香港という日本人には比較的馴染みある観光地が舞台なので、ビクトリア・パークやTシャツ街などが馴染みある
・ストーリーはベタだが、しっかりしている。
・香港マフィア映画お馴染みの残虐ムービー、プレイがあります。
・ラジオがスタッフの選曲ではなく、太っ腹なことにwarpやninja tunesなどレーベルそのものが局になっている
残念な点
・最終チャプターなど主人公が無双すぎる
・回復アイテムは常時持つことができず、毎回買わなくてはいけない
・基本的に夜が長く、敵が見にくい
・詰め込みだけど、それぞれのミッションがオーソドックス
GOOD!
5pt:熱中度
オープンワールド型として完成度が高い。ファーストタイトルである事実を踏まえると、驚きモノ。
舞台は香港。少々異色であるが、臨場感があり、「あ、こんな感じ」て思える。
ストーリーに中だるみがない。ストーリーを進めてしまう勿体なさからサブミッション他に手を出して、ついついゲーム全体を網羅してしまった。
5pt:快適さ
プレイヤーの99.9%がYESで答える設問に対して「Yes/No」の選択肢がない。
プレイヤーの入力に期待通りの回答が返ってくる。だから街をブイブイ言わせられる。
ロードは最初だけ。あとはフリー。
個人的にツボ:
店の内装が凝ってる(他同様タイトルと比べてズームが利いてるに関わらず)。
食い物に強い意味がある(ふらっと立ち寄り食べる楽しみを噛み締められる)。
フリーラン、喧嘩バトル、銃撃戦、カラオケ、成長要素etc(近年で高評価を得たアクション・システムを再評価しバランス良く盛り込んでいる)。
BAD/REQUEST
ストーリーが短い。
いや、短くはない。
しかしもっと詰め込める筈だ。
いや、むしろもっと詰め込んでくれと言いたくなる。
主人公の鼻の穴はなぜ、ああも黒ずんでいるのか。
主人公の顔の真ん中にブラックホールを詰め込む作業を命じたウォーリーを探さなければならない。
COMMENT
この手のジャンルではGTAが先行し、SaintsRowが巻き返したとの総評ですが、第三極にSleepingDogsが登場したと宣言しても大袈裟ではないと思う。
素晴らしいの一言。
ただ、GTA(リアル)SaintsRow(お馬鹿)の対立構造に一石を投じる「何か」があるかといえば、心もとない。
PS3だとinFamouse(超絶系)なんてものもありますし、余計そう感じる。
とはいえ、本タイトルが優秀であるとの評価は揺らがないと思う。
二番煎じだろうが楽しいが全て、という身も蓋もないゲーマーの欲求に応えてくれたメイドインチャイナなオープンワールド。
セカンドまたはDLCに期待せずにはいられない。