オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 3pt | 3pt | 4pt | 3pt | 1pt |
70pt
GOOD!
【グラフィックと世界感】
PS2発売当時から注目されていた日本昔話のアニメの世界に入り込んだような幻想的な世界感が絶景版になり、より色鮮やかに表現されています。
日本画風に描かれる景色やキャラデザインが、リアリティ至上主義のCGとは対照的な柔和な印象を与えてくれます。
また、日本画風にデフォルメされたアニメとは別に、「絵巻」として閲覧できる様々なコンテンツの中(例えばストーリー進行や妖怪データの閲覧)で、日本画風ではなく「日本画」としてしっかりと描かれており、絵心のない私でもその色使いや画力には圧倒されました。
主人公である白い狼のアマテラスの着地の際に足元に広がる草花、ジャンプした際に舞う紅葉、水面を走る際に足元に残る蓮の葉(※水面を走る為の特殊アイテムが必要)、飛び散る水飛沫や疾走感のある風の演出等、様々なアクションで起こる日本画風のエフェクトやBGMが世界感を更に盛り上げています。
【ストーリー】
アマテラス、ヤマタノオロチ、スサノオ、イザナギ、イッスン、ヒミコ、キュウビ、ウシワカ、カグヤ、アベノ(安倍清明)等…日本書紀や古事記などの神話、昔話や寓話を取り入れて構成されたストーリーになっており聞き覚えのある個性溢れるキャラクターが、その逸話に準えて登場してきます。
妖怪によって呪われた土地を浄化して恵まれた自然を取り戻しつつ、その根源を討ち果たすのがメインとなるストーリーですが、それぞれのキャラが巧みにストーリーと絡み合い、心温まるシーンや感動、粋な演出、時にコミカルに描かれています。特にアマテラスの仕草は、犬好きの方には堪らないかと思います。
【システム】
フィールド、ダンジョンでは様々な「筆調べ」と呼ばれる筆を使ったアクションを用いて攻略を進めていきます。
壊れた橋や枯れた木を再生したり、風や氷、火を巻き起こして足場を作ったり、蔓を伸ばしてワイヤーアクションさながらに飛び移ったり、雷を落としてカラクリを発動させたり等々…大きく分けて13種類の筆調べを状況や場合に応じて使い分け攻略するシステムは、当時から評価も高かったようですが、今やってみても新鮮な感じがします。
【戦闘システム】
装備できるのは、鏡、勾玉、剣の3種類。それぞれ「裏」と「表」と装備を入れ替えられ、同じ種類でも違う武器であればアクションも多少変化します。また「筆調べ」を利用した攻撃も可能であり、各種妖怪の弱点や特徴に応じた「筆調べ」を使用することで戦闘の幅を広げ、また各妖怪がアイテムを落とす特定の「筆調べ」が設定されており、それをどううまく発動させるかといった戦闘の楽しみも飽きさせない一工夫であると思います。
BAD/REQUEST
【グラフィック】
日本画風の3Dアニメが特徴とは言っても、やはりイベントシーンやムービーシーンにおける物足りなさは否めません。それと割り切ってしまえばそれほど気にはならないかもしれませんが、技術的なクオリティーをゲームに求める方は気になることと思います。
【ストーリー】
少々コミカルになりすぎているシーンも見受けられるため、興を削がれる方もいるかもしれません。
また、サブイベントは存在しても単発或いはミニゲーム的要素が強く、サブストーリーは皆無と言っていい程存在しないので、1本のストーリーでは少々物足りないと思われる方も多いと思います。
レベルが存在せず、攻撃力の上昇は武器のみ(武器の強化と言っても1回のみ)で、戦闘に直結する成長は生命力を上げる程度であり、お金に困ることはそうそうありませんから、苦痛なレベル上げやお金稼ぎといった作業は比較的少なく済みます。裏を返せば無駄な戦闘しなくてもいいという仕上がりになっています。
これの善し悪しは個人差がありますが、成長させるという楽しみは削がれてしまうのでBADの方にあげさせて頂きました。
【難易度】
比較的低いです。
前述したようにレベルや防具の概念がなく武器も数少なく、更に体力が失われても体力を自動で回復、最大で3回被弾するまで体力を削られない“バリア”のような救済システムがあり、回復アイテムは勿論、一定時間無敵や攻撃や防御力アップの道具も安価で開始の町から購入できますから、ゲームオーバーの危険性をクリアまで1度も経験せずに済む方も多いと思います。難易度の設定もありませんから、アイテムの使用や初期武器のみでのクリアなど、自分で制限を掛けることでしか難易度を上げることはできません。
ただ、各妖怪には特定の筆調べの攻撃方法を用いないと、一切ダメージを与えられないことが多いので、そこに気付けない場合一方的にダメージを受け続けるだけの不毛な戦闘にもなりかねません。
しかしながら「妖怪絵巻」を閲覧すればそのヒントが書かれてあり、各種攻略サイトを閲覧していったん攻略法を見つけてしまうと、被弾せずに瞬殺してしまえる程なので、この辺りも人を選ぶゲームかと思います。
またフィールド上でのアクションをする為のキーポイントが発見しにくい場所に多く、移動のタイミングや筆の置き方や線の引き方などシビアな事も多いので、それをうまく攻略できずに心が折れそうになる方もいるかもしれません。
【カメラワーク】
戦闘時のカメラ固定は多少難があるもののそれほど気になりませんが、フィールドでアクションする場合、一部見にくい場面などが多く筆調べをするためのポイントを見つけるのに苦労することもあります。
その為細かな移動や視点変更やカメラ位置を変えることが必然的に増える為、3D酔いしやすい方は特に注意が必要かもしれません。
COMMENT
【総評】
BADにも挙げたように難易度は低く特殊なアクションが多いことから、戦闘を繰り返して敵を駆逐していくアクションゲームではなく、アクションと雰囲気を楽しみながらストーリーを進めていくゲームであり、戦闘はおまけのようなものと思って差し支えないと思います。
周回プレイも可能で、あるアイテムをすべて集めるととんでもないチートプレイができるのも、製作者側にそういう意図があってのことかと感じます。
和の世界観や画風、共に旅するイッスンの粋な生き様や江戸弁で繰り広げられる掛け合い、アマテラスや動物の姿をした神の愛くるしい仕草や微笑ましいシーンが、呪いで暗く淀んでしまった世界に恵みと光を取り戻すアマテラスのように、シリアスなゲームや鬱ゲーなどで緊張し疲れたユーザーに、ほっと息のつけさせるような、そんな粋な作品です。
PS2発売当時は、購入したもののPS2故障の為にストーリー前半で投げ出してしまった作品だったので、HDリマスターと聞いたときからプレイするのを楽しみにしていました。
久しぶりにプレイしてみると日本画風の背景を走り回るアマテラスの動きに懐かしくもあり、新鮮な感覚もあり一息を付きながら楽しめる作品でした。
新品でも3,000円前後とリーズナブルなので、日本画の色合いが好きな方や戦闘よりも冒険や散歩が好きな方、犬が好きな方にはお勧めです。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 5pt | 5pt | 5pt | 3pt | 1pt |
93pt
GOOD!
【オリジナリティー】
ストーリーは日本昔話をくっつけたような感じで基本的には王道です。
しかしながらそれを楽しませる雰囲気は独創的で
コミカルな演出や感動させる演出など非常によく出来ています。
システム的には太陽器などどっかで見覚えのある感じですが
世界観や表現、筆しらべなどの個性は今でも類を見ないです。
【グラフィックス】
あくまでHD版ということで
昨今の洋ゲーと対比すればそこまででもないのかもしれないですが
元の作品の圧倒的な個性を引き立たせ
まさに絶景版の名に相応しい作品になっていると思います。
HD版になって大神降ろしはもちろん
水捌けの石簡をとってから美しいフィールドを駆け巡る楽しさも倍増。
【サウンド】
PS2版の時点でサントラ購入済みなくらい良曲揃いです。
神州平原、両島原、シャチ丸、カムイ、神木祭り、クシナダを乗せて、
勇者オキクルミ、別れの時、など他にもまだまだありますが
フィールドや戦闘、イベントを際立たせる音楽は圧巻。
ラスボスの“太陽は昇る”ではPS2版をプレイしていたにも関わらず
やはり涙線が緩んでしまいました。
その後の“旅は続く”も物語の終わりを惜しませられます。
【熱中度&満足度】
PS2版でも5周はしたので、絶景を見ながらまったり進めようかと思っていたら
意外と忘れていたり、当時気づかなかった台詞のおもしろさにハマり
1周目は寝る間も惜しんで一気にやってしまいしました。
クリア後も当時と変わらぬ満足感を得られました。
もの凄く期待して待ちわびたHD版ですが
その高いハードルを軽々と越えてくれる素晴らしい出来だったと思います。
BAD/REQUEST
【難易度】
評価の高い作品ですが
当時から言われているのはゲームの簡単さ
個人的にはこのゲームにはストーリーや雰囲気を求めているので
気にならないのですが
ゲーム性を追求する人達には安易におすすめはできません。
【快適さ】
操作性自体はよくロードも改善されているのですが
PS2版からのちょっとした不満点として
カメラが遅いのでカメラ速度を変えられたらよかったなと思います。
また昼夜がそれぞれもう少し長いとよかったなと当時と同じように思いました。
HD版でそういう調整はされるとは思っていませんが。
COMMENT
時間は経っても名作は名作
そう思わせてくれる素晴らしい作品でした。
PS2版でかなりやったので、美しい景色だけを楽しむつもりで購入したのですが
それ以外にも新たな発見や楽しみ方を見出すことが出来て
非常に楽しむことこができ、それと同時に
HD版になっていなくても過去に名作と呼ばれたものは
ちゃんとやってみようと思わされました。
PS2版で楽しめた人はもちろん、このタイトルをプレイしていない人達にも
是非触ってもらい作品です。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 2pt | 2pt |
54pt
GOOD!
PS2版(DSの大神伝も)プレイ済
PS3に移植してからロードが早くなり
画像の劣化もなく
初期はブラウン管テレビからやっていたものが
液晶でやると大画面で綺麗な大神の和の世界を味わえました。
和物のゲームがやりたい方にはお勧めBGMも聴き応えあり。
喋らないアマテラスをイッスンがぺちゃくちゃと代弁して
表情や感情もイッスンが全て口で説明してくれる可愛いコンビです。
キャラクターたちも独特的で覚えやすいです。
授かった技を筆で披露してゲームを進めていく
ボス戦や雑魚敵との対峙には発想力が必要なゲームだと思います。
ミニゲームがところどころあり
難しさは最初だけで、慣れたら簡単です。1度もゲームオーバーにはならずに済むし
物語は淡々と進むので難しく考える必要ないのでとても簡単です。
BAD/REQUEST
カメラ視点に苛立ちを覚えるところがあり
残念だと思えるトコは普通に進んで終った感じでもう一度やりたいと
思えるサブストーリー?のような裏話も2週目にはないが
2週目はスキップ機能が全体につくので全制覇したい人にはありがたい。
良い曲ばかりですが、ボス戦独自の曲はなく使いまわしがちょっと残念。
COMMENT
ここまで和を強調したゲームはあまりないかな?と思いましたが
ストーリーの内容に頭をつかわなくていい
とてもわかりやすい構成
勧めていくうちに絵がチラホラでてくるので
画集でまとめてみたいとおもい買ってしまった。
かなり分厚い画集でした
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-04-23
綺麗な風景と面白いストーリーでやり甲斐があるゲームです。
GOOD!
PS2版プレイ済・クリア+トロフィー全取得済
グラフィック・サウンド・満足感 5pt理由
○ グラフィック
・和風テイスト(筆絵)で一貫した世界観
・神降ろしイベントにての、瘴気を吹き飛ばして、草花を咲かせる壮大な表現
・キャラクターの特徴やアマテラスの武器が動いていたりなど、細微までのこだわり
・綺麗な表現と反対に妖怪などのおどろおどろしいグラフィック
○ サウンド
・グラフィック同様に、和風の世界観に合わせたBGM
・EDの「Reset」とそれを導入してきた最終戦のタイミング
・ザコ妖怪やボス戦などの臨場感のあるBGM
○ 満足感
・上記や下記の通りの内容の品質の高さ
・プレイヤーに負担をかけない難易度
・プレイ後の物足りなさのない満足感
・トロフィー集めのしやすい仕様
以上が理由
下記、その他の良い点
○ システム
筆しらべシステムでの、敵の苦手攻撃や状態変化など、凝ったシステムだと思う。
更に、人や動植物を幸せにすることで手に入る幸玉でのステータス強化や、ちょっとしたミニイベントやゲームなども楽しんでプレイ出来る難易度だった。
○ ストーリー
日本神話をベースに作られたストーリーは、惹きこまれる内容だった。
愛らしいキャラクターたちなのに、妖怪からあっさりと殺されるような残酷な表現や悲しい話。
それに立ち向かおうとする人々の強い心情など、心揺さぶられるものがあった。
アマテラスと相棒のイッスンの絆を描く、最後の戦いは涙なくしては見れないと思う。
○ 難易度
子供にも可能なレベルの易しい難易度だった。
BAD/REQUEST
× 難易度
GOODにも書いたが、認識としては分かれるので、両方に書く。
はぐれ珠を集める際にやる強妖怪10連戦などの部分的に難しいところはあるが、アイテムを少し使えば簡単に勝てる。
難しいのが好きな人の為にも、ハードモードなどあると良かったかもしれない。
× 絶景版ならではがない
確かに画質はあがってはいるが、ストーリー内容やサブイベント、武器やおまけの一通りに変化がない。
絶景版ならではの何かがあれば、オリジナリティーも5ptいく可能性もあるが、ただの移植はいただけない。
× 不明な点が残ったまま
おおまかに言えば、最終ボスがいた理由などが分からない。
分からなくてもいいような、きつく言えばごまかし方で終わらせたのはマイナスだと思う。
続編は絶望的に感じる分、絶景版では何とかしてほしかった。
COMMENT
HDMI・42インチ
PS2でプレイはしていましたが、またやりたくなって購入し、やはり名作だなと感じました。
でも、絶景版として出るならば、何か追加されてた方が、もっと評価出来たとは思いました。
それでも、全体としては変わらず良い作品ではあります。
ストレスも大きく感じないので、未プレイの人は一度はプレイしても損はないかなと思います。