【PS3】The Last of Us(ラスト・オブ・アス) レビュー
| 発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント （オフィシャルサイト） |
|---|---|
| 発売日 | 2013-06-20 |
| 価格 | 5980円（税込） |
| レーティング | 【Ｚ】18才以上のみ対象 暴力 (CERO について) |
| ショップ/リンク | Amazon |
| タギングトップ3 |
   |
| タイトル概要 |
■ ジャンル：サバイバルアクション ■ プレイ人数：1人（オンライン：2〜8人） |
- 総合ポイント
- 80
- (難易度)
- 2.70
- レビュー数
- 63
640人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2pt | 5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 3pt | 3pt |
81pt
581人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4pt | 5pt | 4pt | 3pt | 4pt | 5pt | 3pt |
81pt
GOOD!
あのアンチャーテッドシリーズを製作したノーティドッグ最新作。そしてCEROレーティング「Z」とという過激なゲーム。
【没入感に自然に陥る美しさ】
グラフィックは勿論のこと、その表現力は素晴らしいの一言。
現代を退廃的なものにしたと聞くとダークな印象を受けるが、ビルに生い茂る草木や花々など、自然本来のあるべき姿を再現したデザインは、グラフィックの高さもあいまって、むしろファンタジーなポップな印象にも受け取れる。
だがその世界観の奥底に進むと、おぞましい者達が徘徊する闇の世界へと変貌する。
そのメリハリ利いた描写は、プレイヤーにその特異な世界観を伝えるに足りる緊迫感を与えてくれている。
【徹底的な映画的演出】
このゲームの凄いところは他ゲームと比べて、ゲームだと認識させる要素を徹底的に排除していること。
キャラクターは常になにかしら動いている。それはゲーム的になくてもいいものだが、その無駄な動きが、キャラクターが実在しているようなリアリティを生み出している。
辻褄が合うモーションを展開し、画面内ではまさに映画のワンシーンが繰り広げられているかのように見ることが出来る。
余計なインターフェイスは極力出さず、プレイヤーの視覚にはキャラクターと、周りの景色を見続けることになる。
そしてそれはこのゲームのいち要素であるステルスアクションをプレイヤーに意識させる役目をになっている。
【サバイバルとステルスの掛け合い】
肝となる部分であるサバイバル要素とステルス要素はガッチリこのゲームに嵌っている。
落ちているアイテムが限られ、ピストルの弾がゲームらしからぬ貴重さを醸し出し、それを補うようにステルス要素が用意されている。
物資が足りず、攻撃手段が限られることにより、プレイヤーに求められるスキルは単調なものではなく、あらゆる要素が必要になってくる。
今ここで回復していいものか。ここでコレを使って後々苦しくならないだろうか・・・・そんな葛藤をしながら進むゲームが、ラストオブアスでは基本になってくる。
【映画的演出と脚本】
昨今のゲームの主な見所である、映画のような演出はこの作品にもいかんなく発揮されており、むしろそれはアンチャーテッド生み出した会社だからこそのクオリティを持っている。
感情移入しやすいよう作られたうえ、物語は一言では言いきれない重厚で哀しい雰囲気を持っている。
設定だけ聞けば、映画の「I am a legend」や漫画の「アイアムヒーロー」のような印象を受けるが、この作品では世界観を構築した“感染”というキーワードは鳴りを潜め、いち物語を作るためのファクターでしかない。
なぜなら主人公達の物語だから。
タイトルの通りこれは彼らの物語であって、世界の物語ではない。
主人公達のために書かれたシナリオで、それに集中できるように、他の余分な部分は描かない。
だからこそプレイヤーはキャラクターに感情移入し、余計な描写がないため純粋にキャラクターの内面を覗うことが出来る。
シンプルな物語。だが簡単ではすまされない物語が描かれた、極めて高いレベルの脚本だと言える。
【極小ロード時間】
先に書いた映画的要素はロード時間にも組み込まれている。
このゲーム、起動してタイトル画面からゲームスタートすると、一分強の長いロードが入る。
退屈に感じるかもしれない。だがそれ以降、ロードはない。
リアルタイムレンダからプリレンダに変わる際も、一秒以下の暗転で終わる。勿論、エリア移動や次のチャプターへ進むときもロード時間はない。
つまり、ゲーム始まってからエンディングまで、ノンストップで画面上でラストオブアスは続いているということ。
巷で言われる「やめ時がわからない」の声は、この極小ロード時間の賜物だと言える。
プレイヤーにゲーム的な都合を感じさせない、映画を見ている感覚にさせる一番大きな部分がこれだろう。
【終末観ならぬ悲哀感な音楽】
この退廃的な設定ならば、普通ならダークな、いかにも世界の終わりを感じさせる音楽をバックで流し、プレイヤーに訴えるだろうが、
ラストオブアスではギターの優しい、物寂しげな音楽がほとんどである。
そこに恐怖などはあまり感じられない。
音楽にはなにかしらの「哀しさ」が乗っかっている。
ゲーム中に繰り広げらられる展開には確かに恐怖な部分もある。だがそれ以上に、この物語が「哀しさ」を感じさせる部分が多い。
それをうまく醸し出した音楽であると言える。
プレイ中も余計な音楽は流れない。ここぞというときにピッタリの音楽が聞こえる。
映像だけではない、音楽も、物語を鏡のように映し出し、プレイヤーになにかしらの感情を与えてくれるものになっている。
【控えめだが、説得力があるデザインの感染者】
冬虫夏草（とうちゅうかそう）という、虫に寄生しそこから草を生やして胞子を飛ばし、子孫を増やすという素材をモデルにした今作のパンデミック（感染症の流行）。
敵となる異形のデザインは、どれも控えめなデザインである。
牙が伸びてたり、頭が二つあったりといった、もっともらしい特徴のものではないが、ゾンビのようにほぼ人間そのものの姿かたちをしてるわけではない、頭に残りやすいもの。
モデルにした冬虫夏草らしいデザインで、頭になにかしらデキモノが出来てしまっているというシンプルなものだが、それはいままでにないインパクトを持っていると言ってもいい。
説明をせずとも「このゲームにおける感染は、冬虫夏草をモデルにした」と聞けば、誰しもが納得できるような、わかりやすく、故に説得力があるデザインになっている。
BAD/REQUEST
【疲れる】
果たしてこれは悪いところなのかどうかはわからないが・・・。
ステルスアクション・・・と聞くとMGSのようなものを思い浮かべるだろうが、このゲームはスネークのように屈強なキャラクターを操るわけではない。
（多少は屈強だけど・・・多少は・・・うん）
おまけにアイテムも限られ、手段もそのときの状況によって固定化されてしまうというゲームの性質上、プレイするにあたって非常に緊迫するシーンが数多くある。
数ある銃器をドンパチしてやるようなものでもないし、それをやると後々苦労する。
敵に見つかると途端に不利になり、シビアになるため、一歩一歩が慎重になる。
更にロード時間が極端に無いため、やめ時がわからなくなる。
そうなると、やっていくうちに主人公よりもプレイヤーの気力が断念してしまう。
気楽に休める拠点のようなもので一休みとかあってもよかった気がしないでもない・・・。
COMMENT
一見するとダークで人を選びそうな印象なのは否めない。
けれども描かれているのはタイトル通り、キャラクター達の人間ドラマが主だ。
若干高めの難易度や、恐怖を感じる演出などといったことを我慢してでも味わう価値がある物語がある。まさしく映画と言ってもいいほどに。
勿論、ドンパチとは違う、サバイバルなステルスアクションという性質上、その緊迫感はゲームプレイでも十二分に刺激となる。
平均プレイ時間は２０時間とのこと。自分は１８時間でクリアした。
濃密で、ここまでゲームのキャラクターたちを「休ませたい」と感じたのは初めてかもしれない・・・。
それぐらい、主人公のジョエルとエリーに感情移入してしまった。
569人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 3pt | 5pt | 4pt | 5pt | 4pt | 3pt | 4pt |
81pt
GOOD!
＜ストーリー＞
まず最初に、このゲームにおいてなくてはならないものだと思います。
謎の菌により感染がおき、荒廃したアメリカが舞台という米ドラマにあるような設定ではありますが、その中で必死に生き抜く人間のドラマです。
感染やゾンビ（正確には違いますが）はどちらかというと『設定』『時代背景』であり、対ゾンビというよりも、人間同士の繋がりや争い、個々の決断に重点が置かれています。
＜グラフィック＞
やはりノーティドッグとしか言いようがありません。さすがの一言。
アンチャでも十分綺麗だと思いましたが、それに輪をかけて美しいです。
荒廃したアメリカと言っても完全に崩壊しているわけではなく、自然は残っています。
人間が作ったものの崩壊と残っている自然の調和というか対比というか、人間の文明は荒廃しているのに、自然は生き残っている・・・何とも言えない世界観が広がっています。
＜システム＞
銃や打撃武器があり、主人公のジョエルは、アンチャーテッドの主人公「ネイト」ほどではありませんが十分強い主人公ではあります。
ですが、アンチャよろしく突っ込んでいってしまえば、あっという間に敵の餌食に・・・
限られた物資で戦略を練り、時には退避、時には突っ込むという臨機応変さが必要になります。
＜エリー＞
この作品になくてはならない存在、ヒロインのエリーがとにかくかわいい。
小憎たらしい発言もあったり、吹けなかった口笛が吹けるようになって喜んだり、年相応でありながらも、ジョエルと旅を共にするにつれ、心を開き信頼し、心も体も強く成長していきます。
BAD/REQUEST
＜味方＞
ある意味雰囲気を壊す時がありますね。他の方も書いておりますが、やはり残念。
「気づかれないように、足音を立てるな」なんて言った瞬間に敵の目の前をドタドタと走ったり。
弾薬がなく体力もなくどうしようかと考えている時に「こっちだよー」なんて瓶を投げつけたり・・・
『おい・・・』と思えるような立ち回りが結構あります。
＜爽快感＞
このような設定なので爽快感はほとんどありません。
銃や武器はあるけど「アンチャ」ではない、ということを認識しておかないと「う〜ん」となるかもしれません。
敵を殲滅するのが目的ではありませんので、アンチャのノリでプレイするとえらい目を見るかもしれません。
ここが評価の分かれ目になるかもしれませんね。
COMMENT
・ゾンビは出てくるが『ゾンビゲー』ではない
・敵を殲滅する『ドンパチゲー』ではない
この部分が何より重要だと思います。
このゲームは、荒廃した時代を生き残るために、限られた物資を利用して行動、決断する主人公であるジョエルとエリーの『生き様』を見るゲームだと思います。
「敵を倒すために何をするか」ではなく「自分が生き残るために何をするか」を考えるゲームですね。
自分が生き残ることが目的であり、敵を倒すのは目的のための「手段」。
敵を倒すことを目的と考えてしまうような、ＴＰＳゲーのような感覚でプレイされると、相当違和感があるし不便極まりないと思います。
先にも書きましたが、その部分をどう見るかで、評価が分かれると思います。
ＴＰＳの部分だけでみるなら、駄作ですよ。
設定はありがちではありますが、何度も書いているとおり「生き抜く」ために考え、決断し、行動する「ドラマ」です。
見捨てられた人間は徒党を組み、敵となり暴虐の限りを尽くす。これも「生き抜く」ための術。
家族を作り、集落を作り安定を求める。これも「生き抜く」ため。
そして、荒廃した世界を救うことができるかもしれないという一つの希望・・・その上で出した決断もまた「生き抜く」ため。
このゲームは、そんな人物の生き様を描く作品であるといえます。
592人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4pt | 5pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt |
82pt
GOOD!
４６型テレビにＨＤＭI接続して遊びました。トロフィー取得率は５割ほど
です。
『The Last of Us』のアメリカ
20年前、アメリカで、走るゾンビが大量になぜか発生してしまいました。走
るゾンビは人を次々と襲いました。これは怖いですね。そして、ゾンビにかま
れた人は、なんとゾンビになってしまいました。これは怖い怖い。
現在(20年後)、アメリカは、ゾンビから隔離された地域と、隔離されていな
い地域があるようです。隔離された地域は、アメリカ政府軍が統治し、インフ
ラ(電気など)も使えます。
○オリジナリティー：４ｐｔ
走るゾンビは、時間が経つと、頭からキノコが生えてきます。その理由はな
ぜでしょう？知りません。さらに、時間が経つと、ゾンビピノキオは、全身キ
ノコゾンビとなります。これらのキノコゾンビはオリジナリティーあるんじゃ
いですか。
また、ゾンビから隔離された地域には、反政府組織(ハンターとファイアフラ
イ)があるようです。で、ハンター(反乱軍)が政府軍に勝利した地域もあるよう
です。その地域が、政府軍からみた放棄地域であり、ハンター(反乱軍)からみ
たハンター区域です。それで、放棄地域で反乱軍(ハンター)が暴徒化しちゃっ
て、さあ大変という展開があります。この暴徒化した反乱軍(ハンター)と、ジ
ョエルとエリー(主人公たち)が戦うんですよね。この展開もゲームじゃけっこ
う珍しい気もします。
さらに、何といっても、ある女の子どもの死闘がなかなか珍しいと思います。
ある女の子ども(プレイアブル)が、複数の武装した大人に、本気で殺しにこら
れる展開があります。しかも、女の子どもは最初ほとんど丸腰です。その舞台
は、視界の悪い吹雪の真っただ中。彼女は凍えながら逃げ続けます。これは操
作してる私がマジで怖かったです。
○グラフィックス：５ｐｔ
グラフィックスはPS3で五本の指に入る気がします。
まず、主人公であるエリーのカットシーンでの表情がお気に入りです。プレ
イアブルシーンで、かがんで物陰に隠れるジョエル。そして、そのジョエルの
懐にすべりこむエリーもいいですね。
また、ジョエルのしわの陰影と表情も好きです。それと、細かく描かれた背
景もすばらしいと思います。
○サウンド：４ｐｔ
プレイアブルシーンでも主人公たちがよくしゃべってくれます。特に、○療
○設へ行くまでの、ジョエルとエリーの会話が泣かせます。○ターや○泳、○
きなところへ行こうなど。また、出会ったころのデ○ッドの猫なで声にちょっ
と誘惑されちゃいました。
○熱中度：４ｐｔ
難易度中級で一周するのに15時間ほどでしょうか。
○快適さ：４ｐｔ
最初に数分の読み込みがあって、その後は待ち時間がほぼゼロです。インス
トールなしでこの快適さです。
○難易度：２ｐｔ
中級だと、物資は豊富に配置されてます。R2を押せば、主人公から一定範囲
の敵の動きが丸分かりです。この能力は壁越しでもわかりますし、いくらでも
使い放題です。
BAD/REQUEST
気になったところです。
○オリジナリティー：４ｐｔ
人との撃ち合いが多いです。ゲームの大半がこれです。これは、限られた物
資をめぐる同種間の生存競争を描きたいためかもしれません。しかし、うち捨
てられた○療○設の上の階にいるジョエルが、ライフルでいきなり狙われるの
はどうでしょうか。その後、刃物をもった相手が待ち伏せてて、ジョエルがい
きなり襲われます。
ジョエルとエリーは物資を豊富にもっているわけではないと思うのですが…
また、いきなり相手を銃撃して、その相手に仲間がいたとします。その仲間が
銃を持っていることも十分考えられるわけです。さらに、今は感染爆発直後の
混乱期ではありません。20年がもう経ったのです。
ですから、いきなり銃撃するのは、私はちょっとよくわからないです。ただ、
ジョエルとエリーの旅は一年近くにのぼります。その間に、一回くらいこんな
よくわからない目に会う事もあるかなとも思います。
○グラフィックス：５ｐｔ
人と朽ちていく人工物はたくさん出てきます。それに比べ、自然(人以外の動
物)があまり出てこない気がします。隔離地域の外は、インフラが使えなくなり、
人がほとんどいなくなって数十年は経つはずです。だから、人以外の動物(野生
化した家畜など)がもう少し出てきてもいい気がしました。ただ、プレイヤーが
見たり操作したりするのは、1年近くの旅の15時間ほどですからね。プレイヤ
ーが見てないところで、狩猟などたくさんしたのでしょう。
それから、拷問表現が数回あることが、すごく気になりました。これをみて、
ひどく嫌な気分になりました。2週目からは、これらの拷問表現のカットシー
ンは必ず飛ばします。これらはただの絵ですけど。
○サウンド：４ｐｔ
陰うつな感じのサウンドが多いです。
○熱中度：４ｐｔ
気が滅入るシーンが多い気がします。
○快適さ：４ｐｔ
ゲームをはじめるまでの読み込みがけっこう長いです。
○難易度：２ｐｔ
最後の最後の警備兵のエイム能力が高すぎる気がしました。ステルスでスル
ーが可能ですが。
COMMENT
○満足感：４ｐｔ
突然ですが、このゲームは、ヒロインにセックスアピールがないと思います。
エリーは14歳ですからね。テスとは違います。さらに、拷問表現が数回出て
きます。さすがCERO:Zですね。これらが気にならなければ、上で述べたよう
に、この作品はグラフィックス・サウンド・快適さなどが高い水準でまとまっ
たＰＳ３の傑作ではないかと思います。この作品に満足です。
Amazonレビュー
レビュー日： 2017-03-25
いやぁ，おもしろい。４回はやり直したね。
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GOOD!
○世界観
人から人へと感染する菌が発生し、世界人口の6割が滅亡してしまった世界。
感染すると数日(1〜3日)をかけて理性を失い、人を襲う化け物になってしまう為、感染者と疑わしき者は軍に弾圧され、一般市民は行動を著しく制限されています。
ほとんどの町は隔離され、隔離地域は長い間放置されているせいで町は荒廃し、廃墟になって、更に多くの場合は感染者が徘徊しています。
しかし一部の人間は置き去りにされた隔離地域の物資を求め、危険を侵してでも食料や売れそうな物を探しに向かいます。
その一部の人間を狙う盗賊(ハンター)や反政府組織のファイアフライ等、この世界ではただ生きることすら難しいと言うことが充分に伝わって来て、いつ何が起きても、誰が死んでもおかしくないので緊張感が凄いです。
世界観の練り込みが半端じゃないので、不可解なことはほとんど起きることはなく、「まぁ所詮ゲームの中の世界だし」なんて割り切ることもなくひたすらのめり込んでしまいました。
○グラフィック
PSmk2の5点満点の採点基準「これまで例がないほど素晴らしい！」に間違いなく該当してます。
ビジュアルの美しさもさることながら、モーション、仕草、表情など、まるでそこで本当に生きている人間を見ているかの様な気分になります。
廃墟や自然物やロケーションの豊富さにも驚きました。
○サウンド
BGMがホントに素晴らしいです。
壮大な曲ではないのがこのゲームの雰囲気にピッタリです。
また、効果音等もとてもリアルで、静かな場面では思わず耳をすましてしまいます。
登場人物もよく喋ってくれるのも良いですね。
○サバイバル感
物資を集めたり、探索して遺物を見つけたりなど、思った以上に自然なゲームプレイでした。
戦闘における選択肢はそれほど多くは無いものの、一つ一つの行動が効果的で、型にハマったプレイをしてるだけではないと感じさせてくれました。
○快適さ(ゲームバランス)
難易度上級で始めましたが、いい具合に素材が足りなくて程よい緊張感で楽しめました。
どんなに素材がなくても工夫次第でクリア出来る様に作られている点は素晴らしいです。
○キャラクター
初老の男性ジョエルと14歳の女の子エリーが絆を深めていく描き方が驚異的。
まるでドキュメントを見ているかの様で、あまりゲームの世界に深く入り込むタイプではないのですが思わず感情移入してしまいました。
時として残酷で非情なジョエルは、極めて合理的な性格の持ち主であり、ゲームではあまり見ない主人公でした。
生意気でポジティブなエリーは常に重い雰囲気のストーリーを和ませてくれます。
子供らしい素直さと純粋さ、反面子供とは思えない逞しさも持ち合わせており、ジョエルとエリーは互いに助けあって生きていきます。
最初は距離があるこの二人が徐々に絆を深めていきます。
本当に徐々に、です。
自然と二人は親子の様な関係になり、プレイヤーもジョエルと同じくエリーを守りたい、と思うことでしょう。
○リアリティー
世界観、グラフィック、効果音、キャラクター等のリアリティーはどれか１つ欠けていても違和感を感じると思います。
違和感を感じることもなく、ムービーではキャラクターの表情などから感情を読み取ることで他のゲームにはない、圧倒的臨場感を生みだしています。
昨今のゲームのキャラクターはまるで「ストーリーを動かす為の駒」の様で突拍子も無い行動や言動が目立ちますが、TLoUは逆です。
まさしく「キャラクターがストーリーを動かしている」感覚があります。
○マルチプレイ
決して手放しで誉められる出来ではないですが、スローテンポで仲間と助け合いながら進行するマルチプレイは新鮮でした。
シングルプレイのサバイバル感も上手く表現出来ていると思います。
BAD/REQUEST
○オリジナリティ
私自身はゲームをプレイする際にオリジナリティを気にする方ではありませんが、斬新さ等は皆無と言ってもいいでしょう。
○快適さ(ロード)
最初のロードが長いです。
一度ロードしてしまえばその後ほぼロードを挟まないので快適ですが、正直このゲームは緊張感があるので、長時間プレイする気にはなれません。
○ストーリー
良い点で「キャラクターがストーリーを動かしている」と書きましたが、人によっては行き当たりバッタリで伏線やストーリーを読み解く楽しさがない、と言えるかも知れません。
○エンディング
賛否両論のエンディングですが、ジョエルとエリーに感情移入した身としては、何ともモヤモヤするエンディングでした。
世界観や主人公の立場的に勧善懲悪ではないのはわかっていましたが、「それでいいのか！？」と思ってしまいました。
○戦闘
選択肢が多い方が単純に面白そうですね。
利用出来るものは何でも利用しろ、と宣伝で聞いてたもので、レンガと瓶以外にも各オブジェクトを武器に出来れば良かったかも。
○AIの挙動
味方や敵のAIがお粗末かなと感じました。
自分が敵の目の前を通過しても気付かなかったり。
味方キャラクターが敵の目の前に行っても気付かれない点は不自然ですが、ゲームとしてはこっちの方が良いですね。
○マルチプレイ
ある程度レベルが上がってわかりましたが、明らかにレベルが高い方が有利なバランスです。
レベル差のある相手とやるときは、単純にハンディキャップを背負わされている気分になります。
○マルチプレイのトロフィー
好きなゲームはトロフィーコンプリートを目指したくなるのですが、マルチプレイのトロフィーがいくらなんでも時間が掛かりすぎます。
一試合平均10分のスローテンポのマルチプレイで、最低でも168回試合をしなければマルチプレイのトロフィーをコンプリート出来ません。
と言ってもたかがトロフィーなので採点には加味していません。
COMMENT
PSmk2のレビューを見ていて、「一本道」と言う不満の多さに驚きました。
一般的にTPSと言うジャンルはそう言うものだと認識されていると思ってました。
ホラー要素が少ないと言った意見も少々的外れの様な気もします。
サバイバルゲームであってゾンビゲームでもホラーゲームでもないのですから。
とは言ってもやはりどんなゲームを想定してプレイするかによって評価が分かれるのだと思います。
ラストオブアスはバイオハザードの様にゾンビを撃ちまくるゲームでは無いですし、オープンワールドのゲームでも有りません。
アンチャーテッドが好きなら買って損は無し！と言う程似てる訳ではありません。（実際アンチャーテッドは私には合いませんでした）
主人公は断じてヒーローではないので、そこもラストオブアスが人を選ぶ要因になっていると思います。
ただ世界観やキャラクターの作り込みは尋常ではないです。
買うかどうか迷っている人には文句無しにオススメ出来る位、ほぼ全てにおいて高水準な出来です。
正直自分でもここまでのめり込めるとは思っていなかったので、驚いています。
マリオやポケモンやDMCやダークソウル、デモンズソウル、FPS等も好んでプレイする雑食ゲーマーですが、参考になれば幸いです。