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【PS3】戦場のヴァルキュリア レビュー

発売元 セガオフィシャルサイト
発売日 2008-04-24
価格 7980円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)オリジナル・サウンドトラック
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクティブ・シミュレーションRPG
■ プレイ人数:1人

【廉価版】
■ 発売日:2009/03/05
└ 価格:3,990円
■ 発売日:2011/06/30
└ 価格:2,940円

総合ポイント
80
(難易度)
2.75
レビュー数
93
スコアチャート 戦場のヴァルキュリアレビューチャート

戦場のヴァルキュリア 購入する
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24.7%
90-100
【60点以上】
81.7%
【標準偏差】
16.44


デフォルト:新着順

500人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 4pt 5pt 5pt 4pt 3pt
総合点
91pt

GOOD!

こんな戦争ゲームがやりたかった。

歩兵一人一人に人格があり、細かい判断や動作で戦局を考えながら進軍しつつ、傷ついたら回復したり、あるいは弾薬を補給させたりして敵を制圧してゆくというあたりが、人間が戦闘しているという感覚が体感できた。

アサルトライフル・グレネード・サブマシンガン・RPG・スナイパーライフル、といった近代的な白兵武器がほとんど使える上に、どれか一つだけ使っていれば勝てるというわけではなく、それぞれに使いどころがあって全て使いこなす必要があるし、全ての武器は操作していて楽しかった。

終始少人数しか戦場に配置できないが、ゲリラ戦だけではなく、チカラで押す必要があったり、または慎重さを要求されたり、さまざまなバリエーションの戦闘ができた。
どこかの要塞を制圧するような作戦のときは、日露戦争の旅順攻略になぞらえてプレイしたりした。

とにかく戦っている感じがしたし、敵にやられたときはともすれば悲痛さを感じたりもした。
このゲームはSRPGとかいう特異なジャンルのゲームではなく、れっきとしたシミュレーションゲームだと思っているが、数ある(または数少ない)、戦術シミュレーションの中で、もっとも優れた作品だと思う。

以上は、純然たるゲーム内容に対する総合評価であり、ほとんど完璧に近い。
オリジナリィ・熱中度・満足感・システム・快適さ、において満点の評価としたのは、多少の粗は見受けられるものの、それがこの作品の完成度に対して影響するほどのマイナス要因ではないということによる。

BAD/REQUEST

本編のストーリーは平凡だった。
好みによるとは思うが、こういうファンタジー系のストーリーは嫌いであり、萌え系のキャラクターも操作していて恥ずかしい。
広告やパッケージの絵を見て、やってみたいという気はおこらなかった。
本格的な緊張感のあるゲリラ戦をゲームで体感したいと思っているユーザーが、果たしてこれらの萌え系キャラに惹かれてプレイしようとするだろうか。

ただしストーリーもキャラクターも、ゲーム内容の面白さに較べて見劣りするというだけで、不愉快でもなんでもなく、それほどマイナス要因にはならない。

COMMENT

アリシアの「あたしのでばんね!」とか、
ロージーの「人気者はいそがしいね」とか、
チェリーの「いやーんロージーせんぱーい」
というようなせりふが印象的であった。。

このゲームはもっと売れるべきである。
そうして、このようなシステムと芸術性とそして誇りを持った作品が、多く世に出てくることになればいいと願うものである。

   
プレイ時間:わからない(未クリア)
中村さん  [2008-05-30 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

486人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 5pt 4pt 5pt 4pt 3pt 3pt
総合点
85pt

GOOD!

※3周して、おまけ要素等も一通りやり終えています。
※略語は、SLG(シミュレーションゲーム)、FPS(一人称視点ゲーム)、TPS(三人称視点ゲーム)、RTS(リアルタイムストラテジー)です。意味まではご勘弁を。

■ゲームシステム
真上から見た全体MAPで状況を確認し、動かす操作キャラを選ぶとそのままズイーっと3Dの自由操作画面になり、戦場を必死に駆け抜ける。弾はバンバン飛んでくるので、何も考えずに行動するとあっというまに蜂の巣。

PCゲームで一世代を築いたRTSや、他ハードにあるFPS風味のSLGと同じ方向性のゲームですが、「自由移動(TPS視点)のターン制SLG」と完全一致するものはなく、固有の「新らしさ」になっています。そして面白い。

又、SLGとしての仕組み(CP、AP、ユニット相性や三角関係、ターン制、弱点等々)も、続編ではない新作ゲームにも関わらずよく練られており、1つ1つが長めでバリエーション豊かなステージと、少々高めの難易度とあわせて、最後まで面白さを失わずに楽しめました。

■メインキャラクター
お決まり王道構成なのですが、特徴付けの一工夫が非常に良く効いており、個性と魅力がきっちり出ていると思います。その他、見た目的なキャラデザインも秀逸ですし、声優も豪華で上手で、感情移入がしやすいです。個人的に大変気に入りました。

■ストーリー
一本道です。断章というサブストーリーが間に入りますが、分岐などはないです。序盤から中盤にかけては中々に硬い内容で、いかにも「戦争もの」というイメージが強かったのですが、中盤から終盤にかけては、ファンタジー要素を絡めたゲーム的なド派手展開が多くなります。

正直なところ、大きなツッコミどころもけっこうあるのですが、クリアしてエンディングにたどり着いた時には、それらを忘れてしまえる「心地よさ」と「やさしさ」と「達成感」がありました。

「戦争・歴史・命・差別・恋愛」といった要素をきちんと処理し、いくつか「伏線」や「驚き」も用意し、ゲーム的な「バカ騒ぎ」も加え、王道パターンの流れを主軸にすえた、安定度の高いストーリーだと思います。

■グラフィック・視覚演出
水彩画を意識した独自の味付けになってます。特に影の付き方が特徴的です。これにあわせて、新聞記事っぽいストーリーチャート、本のようなメニュー、擬音表現(「ドドドド」「キュルキュル」など、音を文字で表現)等、もろもろの視覚的演出が非常に凝っており、どこかファンタジーな雰囲気を持つ、マンガチックなイメージを作り上げています。

単純に「グラフィックの細かさ・綺麗さ」だけを競ったら、海外のFPS作品などでよく見られるリアルさ重視の細かくテカテカしたグラフィックの方が綺麗だと思います。

ただ、「独特の雰囲気作りと演出の美しさ」という観点で見れば、このゲームのグラフィックもまた格別だと思います。こういう切り口は、日本のメーカーならではかもしれません。

■音楽
雰囲気に合った良い曲が揃っています。とりわけお気に入りは主題歌で、エンディングで流れた時はサビの部分で鳥肌がたちました。又、曲の良し悪しだけでなく、「使い方」「使うタイミング」も上手です。とにかくこのゲームは各種演出のレベルが高いです。

■味方の汎用キャラクター
顔つき声付きの汎用キャラが50人ぐらい用意されています。それぞれ「ポテンシャル」という項目で個性付けされており、キャラ個性に合わせた独自の専用セリフをしゃべってくれます。

あくまで汎用は汎用で、同じ兵科での動きの差や服装の違いなどはないのですが、セリフに関しては「よくここまでそろえた」と関心します。

又、ポテンシャルは「あると不利に働くもの」も山ほど入っており、見事に「ドジっ子」や「ダメな子」を作り上げています。新鮮です。

■各種辞典
人物・兵器・用語等の辞典テキストが設定資料集並にしっかり用意されており、読まないと分からない裏設定なども豊富です。上記の汎用キャラについても、性格説明や後日談などが一通り用意されており、なかなか面白かったです。

BAD/REQUEST

■育成システム
メインのSLG部分の仕組みは褒めちぎってますが、「キャラの成長」や「装備」に関する部分には不満があります。

まず、兵科ごとでレベルが共用な上、「キャラごとに贔屓(ひいき)して育てる」要素が非常に少ないこと。前者のレベル共用のおかげで、好きなキャラをすぐに参戦させられるのは良いのですが、それとは別にもうちょっと「個々に育てる要素」があってほしかったです。ポテンシャルとプロフィール2番目埋めは、わかってしまえば一人につき数分で済んでしまいますので。

次に、資金と経験値のバランス。経験値は序盤から大量に使いどころがあるので、レベルMAXまではいくらあっても足りないぐらいですが、それと同時に手に入る資金は、使いたくても使いどころが存在しない。正直、もらえる資金のケタ数を2,3ケタ下げても全然余裕なくらいの超絶的な余りっぷりで、「買えるものは迷いなくすべて総買い」状態です。

また、経験値についても、全兵科MAX(LV20)以降はほぼ価値がなくなります。序盤ではこのMAXは果てしなく遠いものの、終盤では取得経験値が爆発的に増えるので、案外すぐにたどり着いてしまいます。対戦ゲームではないので、もう少し限界値が高くてもよかったような気がします。

最後に装備品の選択肢の少なさ。いくつかバリエーション・強化分岐はありますが、迷う要素はほとんどありません。上で挙げた資金の余りっぷりも手伝い、「ストーリー進行にあわせて攻撃力+○、防御力+○」に近いです。

ということで、「育成に関する要素」はかなり浅いです。ライト向けにはいいかもしれませんが、個人的にはもう少し考えながら長々と楽しめる「深さ」があっても良かったと思います。

■ステージ評価の仕様と、偵察兵+オーダーの強さ
素の兵科バランスは中々良いのですが、「評価に影響するのはターン数だけ」「勝利条件は『殲滅』より『本拠地制圧』の方が圧倒的に多い」という理由により、必然的に「強力なオーダー+強力なポテンシャル持ちの偵察兵」の組み合わせが大活躍するバランスです。ハードモードを含め、大半の最速クリアはこれが基本となります。

そこそこ難しいゲームですので「初心者救済」ということになるとは思いますが、あくまで「多くの兵を動かしてこそのシミュレーションゲーム」ですので、若干バランスを崩してる感はあります。といいますか、単純に「殲滅戦」の方が、色々な兵科が生きて面白く感じます。

1周目ではあまり気にならないかもしれませんが、「やりこみ」の先で出てくるであろう不満です。

■おまけ要素
2周目以降のやりこみとしては、「強くてニューゲーム」「ほんのちょっとエピソード追加」「ハードーモード」「勲章集め」ぐらい(まだ確定なわけではないかもしれませんが)で、「分岐ルート」「アノ人が使える」「アノ特別な武器が使える」といった大きな目玉要素はなさそうです。

あくまで気に入ったからこその望みですが、もっと「エサ」があれば、まだまだ延々やり続けられると思います。そういう意味では、敵配置がランダムな特別モードなども欲しいですね。

■ロード時間
インストール状態でのロード時間は基本的には短めですが、唯一、戦闘中の中断データをロードするときはかなり長いロードになります。ユニットの位置情報の反映などを考えると長くなるのも仕方ない気もしますが、「こまめに中断セーブして何回もやり直す」という場合にはかなり気になると思います。

■操作性
細かい部分ですが、いくつか。

「ボタンを押した時の反応」「次にボタンを受けつけるタイミング」は、演出による若干のタイムラグがあります。又、何かしらボタンを押す度に毎回セリフが入る場合も多く、それらの演出のまるごとスキップはできません。必ず読まなくてはならない作戦説明なども気になります。

これらが「裏のロード時間のごまかしの為に必要な演出」ならしょうがないのですが、そうでないならショートカット機能が欲しいところです。

それから、「ある画面では資金・経験値が確認できない」「ある画面ではロードが出来ない」「ある画面ではやり直しスタートができない」等々、なぜか必要なものが各々1つずつ足りてないような気がします。どこかにはあるので致命的ではないのですが、わざわざ遠回りをさせられている感があります。

■戦闘時のリアリティ
あくまで「ボードゲームの延長線上にあたるSLG」であり、「リアリティを極力追求したFPS、TPS」ではありません。

例えば、土嚢(どのう)でしゃがんでいると「ヘッドショット無効、防御力強化」の効果がありますので、至近距離で頭に弾丸をガンガンブチ込んでも死にません。「手榴弾などで土嚢を破壊し、敵を立たせてから改めて頭を狙う」という、「このゲーム固有のルール」に則って対処することになります。

気になる人は気になるかもしれません。ただ、個人的には「ゲームとして面白いことの方が遥かに大事」だと思っていますので、大きなマイナス要素にはしていません。

COMMENT

■オリジナリティ
5点。良いところの通り。ゲームシステム、グラフィックの2大ポイントを筆頭に、節々で「新鮮さ」と「新らしさ」を感じました。同ジャンルの秀作ゲームと比較しても、何の憂いもなく5点をつけれるクオリティです。

■グラフィック
5点。良いところの通り。「他とは違う工夫」と「演出」を、大変高く評価しています。

■音楽
4点。良いところの通り。

■熱中度
5点。発売2日前に存在を知り、そう大きな期待もせず気軽な気持ちで買ったのですが、しばらくプレイして「面白い」と分かった後は、ネタバレが怖いのでインターネットでの情報収集を極力封印しました。

そのくらい気合の入った、久々の「ガチはまり真剣プレイ」をしました。何年ぶりだろう。

■満足感
4点。悪い所に書いたマイナス要素が少々響き4点。つまり、基準を5点で考えての4点ってことです。

■快適さ
3点。悪い所の通り。概ね良好とはいえ、いくつか不満があります。

■難易度
3点。難しいと思います。攻略情報を一切見ないガチ初見勝負は相当なやり応えです。また、1ステージにかかる時間も長いです。ただし、敵配置は固定ですので、覚えてしまえばどんどんラクになっていくかと思います。

■総括
続編ではない新しいタイトルであるにもかかわらず、この完成度は「素晴らしい」の一言。

「ゲーム性」「キャラ個性」「グラフィック」「音楽」「ストーリー」、そのうち1つ2つだけが優れたゲームはちょくちょく出会えます。ですが、すべてがきちんと立っているゲームは中々出会えません。このゲームには、そういった「総合力」があります。不満点もしっかりありますが、それらが隠れてしまうほどの安定感です。

個人的に「非常に面白かったゲーム」として名を覚えておきたい。「秀作」「傑作」の部類だと思います。

さて、他人へのオススメ度ですが、SLGが好きな人に対してはほぼ間違いなくオススメできると思います。その他、キャラクターやストーリーに興味がある人にもオススメできるかもしれません。SLGに慣れていない人にはそれなりに難しめだとは思いますが、駄目なら攻略サイトなどの力を借りればなんとかなると思います。

逆にオススメできない人がいるとすれば、「SLGではなくFPS・TPSを求めている人」かな? 「瞬時の判断」「素早い操作」などはほとんど必要なく、「戦略」や「オーダーの使い方」の方が遥かに大事な、じっくり腰を据えて試行錯誤を繰り返す「シミュレーションゲーム」です。そこだけは勘違いしないよう、注意をした方がいいと思います。

最後に不満点について。多くが「クリア後」「やりこみ」の部分に関わるものだと思います。そういった意味で、ダウンロードコンテンツ、追加ディスク等々の「あからさまな水増し商法」があれば、たとえ有料でもホイホイアホヅラでついていくと思います。それほどまでに気に入ったということで・・・ 良作をありがとう。

   
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
ぽんさん  [2008-05-07 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

493人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 5pt 2pt 3pt 3pt 2pt 2pt
総合点
60pt

GOOD!

システムが新しい。似たようなシステムの多いこの系統のゲームの中で,新しいことをやろうとしているのは,非常に評価できる。

グラフィックに関しては,単なるトゥーンシェーダーではなく,水彩画のようなタッチがなかなか新鮮で,他では見られない絵のため,5点を付けた。

BAD/REQUEST

散々他のレビュアーが書かれているが,ストーリーや演出がかなり稚拙。
架空ヨーロッパ戦記みたいな世界観だと思ってプレイしていると,ファンタジー世界が突如入ってきて,悪い意味で裏切られる。主人公達の行動や発現も失笑してしまうようなものが多く,中高生ならまだしも,成人が納得できるようなスクリプトではない。
かといって子供が楽しめるような内容でもないので,誰を対象にしたシナリオなのかよくわからない。
キャラも立っていないし,デザイン的にも萌えキャラなのか,リアル路線なのかよくわからない。
ユニットを動かした後などに,何パターンかのきまったボイスが入るが,これも変にキャラに色づけをしようとしていて,うすら寒い。

システム面ではロードの長さが気になる。またキャラごとに成長するわけではないので,育成という意味ではほとんど楽しみがない。
開発なども結局穴埋めしているだけ。

BGMは耳に残るものはなく,個人的にはOPの曲とのギャップがありすぎて萎えた。

COMMENT

新しいシステム自体は非常に評価できます。ただ,その上に乗っかっている世界観,キャラ,スクリプトのレベルが低いです。
私自身は,寒気がするレベルのシナリオに途中でプレイする意欲を失いました。キャラなんか関係ねえ,単なる数値を持ったユニットじゃねえか,って人は楽しめると思いますが,世界観などを重視する人にはお勧めできませんね。

ただ,シミュレーション好きは一度このシステムを見ておいても良いかもしれません。

このシステムを昇華させて,もっとレベルの高いシナリオを乗っけて欲しいものです。

プレイ時間:15時間以上30時間未満(未クリア)
fogy3さん  [2008-11-25 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

502人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 4pt 5pt 5pt 3pt 3pt
総合点
89pt

GOOD!

ほとんど被ってしまうのですが。

・戦闘システム
やはりこれが一番のポイントですね。
戦場の配置を見て指示をするのでもなく、一人のユニットとして動き回るだけでもなく、
その双方の面白さが両立できている、すばらしいものでした。
TPS部分では専門のFPS・TPSに劣る部分はありますが、
TPSという方式単体ではなく、ターン制など、その他諸々の要素との関連を考えれば、
納得のいく、まとまりのある感じに仕上がっていると思います。

・グラフィック
PS3のスペックを活かせばもっと綺麗なグラフィックにもできるでしょうが、
必ずしも美しい=良いというわけではないと思います。
色の濃淡や遠近での映り方の違いなど、綺麗過ぎないところが味があって良かったです。
キャラクターデザインに関しては好みの問題もあるでしょうが、
背景やオブジェクトとの調和が良く取れているデザインだと思います。
また発売前のPVで「擬音」が表示されるのはどうだ?と思っていましたが、
やってみると違和感は全く無く、逆にそのユニットから感じる存在感が増して好印象でした。

・サウンド
ストーリーを盛り上げる演出面での良さもありますが、
単体で聞くだけでも十分良い曲が揃っていました。
曲を聴くだけでプレイしている感覚がリアルに呼び起こされるのは、
どんな作品にも言える名曲の証であると思います。

・熱中度
画面から溢れ出す(見えない部分を含めた)情報量と、戦闘システムの優秀さ、
場面を盛り上げ、決してプレイのテンポを乱さないサウンド。
ジャンルや作品を問わず、これらの要素が優れているものは必ず熱中できます。
そして、この作品がまさしくそうでした。

・満足感
発売前の情報のみで既に購入を決めていたため、その時点で大きな期待を寄せていました。
そしてこの作品は、まさしく期待どうりのポテンシャルを見せ付けてくれました。
ちょっと期待しすぎていたせいか、それ以上である感触はありませんでしたが、
十分すぎる作品ではあったため、この評価となりました。

BAD/REQUEST

やはり、快適さの面で不満が出ますね。
ちなみに良い点でもないのですが、ロード時間や頻度に関しては普通だと思います。
その点において優れている他作品、他ハードの作品と比べると、劣るかもしれませんが。

ただ、ステージをやり直したいときにすぐやり直せないのは、厳しかったです。
当たるまで何度もリセットするのは緊張感を無くすので戦闘中にセーブはしないのですが、
仮にセーブをしていたとしてもこの障害は付きまとうため、どうにかして欲しかったです。
特に、できれば「ブリーフィング」ではなく「兵員配置」に戻れればよかったと思います。

兵科毎に一括成長という育成もそれ自体は全く問題はないのですが、
それにプラスして個々のキャラクター毎に行える何かが欲しかったです。
単純にそのキャラクターが強くなるシステムではなく、兵科の範囲内で持てる武器が増えるとか。

武器といえば、装備開発がほとんど一本道だったのもどうかと思いました。
それならストーリー経過毎に勝手に開発されるシステムでも良かったと思います。
また、鹵獲武器が弱すぎる点、貰える武器が強すぎる点も問題です。
その段階で一番強いもののみを使用する事になるので、あまり面白みがありません。
開発系図から外れた、はっちゃけた性能の武器があっても良かったように思います。
(一応、戦車のカスタマイズは良好でした)

さらに関連して一つ。
プレイヤーの好みに合わせて使用兵科の偏りが出る…というか出るはずなのですが、
クリアに要したターン数のみで評価が決定されるため、
「移動力の高い偵察兵をオーダーで強化して必要最低限の敵兵を倒して制圧する」
というパターンが非常に強力になっています。
兵科毎の特性は良く出ているし、その兵科の役割を考えれば優劣は存在しないのですが、
評価を決定する条件のせいで使われるユニットの比率に影響が出ているのが致命的。

COMMENT

総評としては、満足度のところでも書きましたが期待していたとうりの出来栄えでした。
出来が良すぎて、逆に続編を作って欲しくないとも思っています。
期待が大きくなりすぎて、その出来に萎えることが請け合いだからです。

さて、評価のところに書けなかった部分をいくつか。

・ストーリー
狙いすぎてる感はありますが、逆に安定して楽しめたと思います。
戦争だからといって殺伐としすぎていないのも、多くのプレイヤーに支持される所以かと。
敵キャラクターの魅力が特に高く、逆の立場でプレイしたい!と思わせるものでした。
(いるのはセルベリアのみとは言え、ダウンロードでできるようになりました)

・サブキャラクターの扱い
CPを増やすためにメインキャラは可能な限り出撃させたくなりますが、
サブキャラクターも負傷時の代行や、戦場の兵科バランスを変化させる際に出す事になるので、
一週目の時点では満遍なく使う事ができて良かったと思います。
ただ二週目になると負傷すること自体が稀になる上、力押しで勝ててしまうので、
小隊に入っているものの出撃することがないキャラクターがでてしまいました。

・敵戦力配置
状況にもよりますが、開始時の敵戦力の配置はわからないのが普通だと思います。
何故なら「その状態から偵察兵を派遣して配置を把握する」ためです。
もともと偵察兵の移動力はそのためのものですし。
偵察兵や支援兵にはオーダーの強化効果が乗りにくいとかあれば良かったかもしれません。

・難易度
やりごたえがあるという意味で、ハードのS評価狙いは難しいと思います。
もちろん、もっとも効率の良い方法で挑めばそれほど苦労する事もないのですが、
自分の好きな編成で好きなように戦った時の難しさは、挑戦する価値のあるものでした。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
ふぁるさん  [2009-03-26 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: 3回目
レビュー日: 2015-11-20
ストーリー、映像、ともに高い次元にまとまっています。
戦闘はゆるゆるなので、好みが分かれそう。

【PS3】戦場のヴァルキュリア
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