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【PS3】Demon’s Souls(デモンズソウル) レビュー

発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメントオフィシャルサイト
発売日 2009-02-05
価格 6980円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクションRPG
■ プレイ人数:オフラインモード:1人 / オンラインモード:最大4人

【廉価版】
■ 発売日:2010/02/25
■ 価格:3,800円

総合ポイント
89
(難易度)
3.90
レビュー数
164
スコアチャート Demon’s Souls(デモンズソウル)レビューチャート

Demon's Souls(デモンズソウル) 購入する
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【60点以上】
86%
【標準偏差】
17.44


デフォルト:新着順

1212人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 2pt 2pt 4pt 3pt 3pt 3pt
総合点
61pt

GOOD!

<快適さ>
・1つのワールドに入ると出るまでロード知らずなので快適さは高め

<熱中度>
・序盤は死ぬ事でリアル経験値を上げクリアを目指すというゲームスタイルなので「次はこう行こう」など熱中度が非常に高い。

・武器の種類が豊富で強化法も多岐に渡るので一応やり込み要素はあるといえる

<満足度>
・キャラのカスタマイズでは1回作ってしまうと同じ物ができないぐらい細かな設定が可能

・武器の種類、片手・両手持ち、魔法、スタミナ、受けなどの概念で戦闘に幅がある

BAD/REQUEST

<オリジナリティー>
・プレイヤーのメッセージ、死に様が見れるという斬新なシステムも目新しいのは最初だけで、大した試みではない

<グラフィック>
・今となれば並のレベル

<サウンド>
・雰囲気を重視するのは分かるがBGMがないのはいただけない。街を舞台にしているならいざ知らずこれはただの手抜き。ボス戦のBGMは古臭い感じがなんともGOODなのだが

<満足度>
・キャラが床を滑っているような感じで操作性は良いとは言えない。全体的にモサモサしている印象

・オンライン
協力プレイ
発売から日にち経過しているからか本当の意味の協力プレイはできず、ただただ経験者の後ろを付いていく寄生プレイがほとんどで、これを1回経験してしまうと苦労して攻略していくのがバカバカしくなる。

敵対プレイ
右も左もわからない時に装備をボロボロにされ莫大な修理費を支払うハメに、仕様だからしかたないのだが低レベルのマッチングは大いに改善の余地あり

他のプレイヤーのメッセージ、死に様が見れるという特色も楽しいのは最初だけで、PC侵入の危険性、ソウル傾向の維持、また上記の事からオンラインである事が煩わしいと思う事が多々ある。

よかった事と言えばエリアボスがPCを召還したボスだった事。これは今までに無い緊張感と達成感を味わう事が出来た。

COMMENT

難しいという触れ込みだが難しいのは最初だけで後半になればなるほど楽になってく珍しいゲーム。

よって本作のウリである達成感もさほどなく無く正直期待ハズレに終わった。とは言ってもアクションゲームとしてはとてもよく出来ており普通に楽しむ事ができる良作。ただただ評価され過ぎという感想

プレイ時間:15時間以上30時間未満(クリア済)
民芸品さん  [2011-07-21 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

650人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 5pt 4pt 5pt 5pt 4pt 4pt
総合点
95pt

GOOD!

★高い達成感

このゲーム、敵やトラップが凶悪なんだけど、単にそれだけじゃない。
まず、死ぬとステージの最初からリトライなので、プレイヤーの行動が自然と大局的になり、アクションの腕だけじゃなく普段ゲームでは使わないような思考力も引き出される。
また、一度も死ぬことなく数々の障害を突破しなければいけないので、巧く倒せたり倒せなかったりという曖昧な腕ではなく、確かな腕が要求される。
その上、「死ぬとソウル(お金みたいなもの)を全て失う」というシステムによる恐怖と、リアルでダークなステージの恐怖によって、難易度とは違う所で心理的なハードルが上がってる。

そんなステージを見事攻略した際の達成感は、他のゲームでは有り得ないレベルに達してる。相当気持ち良い。

そして「ゲーム巧い人しか楽しめない」という事もない。一般的なアクションの腕があれば問題なく楽しめる。
何故かと言うと、「覚えゲー」的な面が強いからだ。
このゲームは、どれだけ操作が巧いかよりも、敵の配置や行動パターン等に対する知識の有無が生死を分ける局面が多い。
そのため、操作が巧くても初見のステージで慎重さを欠けば瞬殺されるし、特別アクションが得意じゃなくてもパターンを学習すれば鮮やかに立ち回れる。
つまり、ゲーム巧い人とそうでない人の両方が緊張感を維持出来て、両方が上達感に酔いつつ最終的に強敵を倒せる、なかなか懐の深いバランスになってる。

また、改善点が解り易いため死んでもモチベーションが途切れにくいのも、覚えゲー故だ。
腕次第では初挑戦でもクリア可能なバランスであるのも良い。
否定的なニュアンスで使われることもある「覚えゲー」だが、このゲームの場合は高度な計算に因るものだろう。

★引きの強いゲーム展開

各エリアは雰囲気も登場モンスターもそれぞれ異なり、立体的な作りのステージは先に進む度に景色や作りが変化し、その至る所に演出やアイテムが散らばっている。

ステージに隠された装備品の中には、ユニークな特性のものが多い。また、ゲーム全体に程良い自由度があるため、一本道的なゲームのように入手武器の強さが直線的な段階を踏む事もない。
なので、次に発見する武器がどのようなものか読めず、期待値が高い。

ステージのトリを飾る各ボスとのバトルシーンには特に力が入っていて、実に多彩でドラマチック。一つとして被ったり地味だったりするボスはいないと言って良く、特に「塔のラトリア」の最終ボスは、今までこんなに興奮するボス戦は見たことがないというレベル。
「次のボスはどんな相手なのか」という興味が尽きない。

全体的にゲームの底が読めない作りにされていて、最後まで新鮮さや好奇心、期待感といったものを強く感じつつプレイ出来る。
良ゲーは大抵ここを抑えてるが、それらと比べても高レベル。

★独特なオンライン要素

最大3人でのco-opは、ホストを他PCが守るというチームワークが自然に生まれて面白い。ソロでクリア出来ない人への救済処置としても機能してる。
他PCの世界に侵入しソウルを強奪出来るPK要素は、侵入する方にもされる方にもリスクとリターンがあるので、かなりドキドキな戦いになる。しっかり駆け引きがあるのも良い。激闘の末に見事相手を打ち負かした時の快感は、病みつきになるレベル。
また、「他PCの死に様をリプレイする”血痕”」「同じステージにいる他PCが幻影として見える”徘徊幻影”」「定型文から作成するメッセージ」「メッセージの評価システム」などのおかげで、ソロプレイ中も常に他人と影響を与え合っている感覚がある。

そしてこれらの要素が、ゲームの中にシームレスに溶け込んでる。

さらにこれだけオン要素が濃いのに、co-op前提のデザインだったり、チャットしたりと言う事がないので、オンゲーにありがちな煩わしさが少ない。
なにより、恐怖感や孤独感に支配された世界観が損なわれていないのが良い。だからこそ、オン要素が一層引き立つんだろう。
腐れ谷の底等で一人心が折れそうな時には、徘徊幻影を見ただけで闘志が沸いてくる上、なぜかその人と戦友気分になる。

やはりソーシャルな要素が強い中でのゲームプレイは、俄然モチベーションが沸く。このゲームの高い難易度設定も、オンライン要素があるからこそ問題なく成立しているんだろう。
プレイする際は、ソロで己を試すにしろ他PCと力を合わせるにしろ、ネットに繋ぐことを勧める。

★良好なプレイアビリティ

操作のレスポンスが良く理不尽な攻撃もないので、死んでも自分の不注意だと納得出来、やる気が削がれない。

ステージは意外にシンプルな作りになっていて、しかも一度特定の地点まで進んでギミックを作動させれば、次からはショートカット出来る場合が多い。また、一部の強敵は倒せばリスポーンしないし、取得したアイテムは死んでもロストしない。
つまり、途中で死んでスタート地点に戻っても、「前進している」という実感が沸くようになっている。
ちなみに死亡時のソウルのロストも、再び死なない限りは取り戻せるチャンスがある。

また、緊張感あるゲームとは言え、終始そんな状況に置かれる事はない。「楔の神殿」と言う、ソウルを使ってパラメータを上げたり武器や魔法を取得出来る安全な場所があって、ここを拠点に各ステージへアクセスする事になる。
ここには癒し系のNPCが多く、そういった意味でも心が安らぐ。

さらに、ボス撃破の度にご褒美が挟まれるので、能動的にプレイ出来るサイクルが生まれている。
まだ見ぬステージへの好奇心と相まって、止め時を見失う。

★豊富なロールプレイ要素

プレイヤーを現実に引き戻すような、物語世界と乖離感のあるシステムが、このゲームにはあまり無い。
なのでプレイ中は常にゲーム世界や操作キャラへの高い没入感がある。

特に効果的に機能してるのは、前述の高難易度と重いペナルティから生まれる緊張感あるゲームプレイが、ダークファンタジーの物語設定と絶妙に噛み合ってる点。
微かな音にも耳を傾けながら、暗がりの中を盾を構えつつ慎重に進み、友好的な人間との出会いには安心し、ボスと闘いでは死の恐怖と威圧感に足がすくむ。一連のプレイを通して生まれるこういった状況や心境は、おそらく劇中の主人公のそれとかなり近い位置にある。
加えて、PS3らしい表現力が、そういった場面を構成する要素全体にリアリティをもたらしてる。

そのため、「ダークファンタジーの物語の主人公」というヒーロー像を、想像力で補わずともゲーム的な行為の中で自然にロールプレイ出来るようになっていて、場面によってはなかなかの陶酔感を味わえる。

キャラメイクや「生まれ」の選択、伸ばすパラメータや装備や魔法によってガラリと変わる立ち回り、数々の個性的な衣装など、ロールプレイの楽しさを堪能出来る要素は他にも見られる。
戦士や魔法使いは勿論、重装備に身を固め防御主体で戦う騎士、気配を消し後ろから急所を突く暗殺者、魔力の宿った剣と魔法を駆使する魔法剣士、鋼の肉体と信仰の技をもつ僧兵などなど、数々のファンタジーらしいヒーロー像をゲーム的な行為の中でロールプレイ出来る。

さらに三人称視点なので、ヒロイックな格好でそれらしいアクションを行う自分を視認出来、一層酔える。

★迫力ある景観

ステージには地に足の着いていない浮ついた造形物がなく、うそ臭さの無い重厚なファンタジー世界が構築されている。
と言っても教科書通りの面白味の無いものになっている訳ではなく、独特な雰囲気を表現出来てる。
楔の神殿の神秘的さとスケール感、腐れ谷の見事な腐れっぷり、塔のラトリアの荘厳さと邪悪さのミスマッチが生む不気味さなどなど、ステージの景色がゲームプレイをしっかり盛り上げる。

見た目だけじゃなく、作りも良い。
エリアはシームレスで結構広く、見えない壁で通路が途切れていたりする事がない上、全方位遠くまで描かれている。
なのでステージには絵としてではなく空間としてのリアリティがあり、ゲーム世界の実在感はさらに増してる。

また、それらを人間の視点に近い自由なビハインドカメラで捉える事になるので、実在感あるファンタジー世界に入り込んだかのような臨場感がある。
この低めのカメラは、ボスや建造物の巨大さを直感的に伝えることにも成功していて、ゲームにさらなる迫力が加わっている。

★味わい深い物語性

ムービーで物語を語ることはほとんど無い。
しかし、NPC達の台詞の端やアイテムの解説文、ステージの構成などの中に、起伏の設けられたドラマがしっかり存在している。しかも日本のゲームらしい繊細な情緒がある。

また、物語にゲームならではの臨場感がある。
映画等の物語は「見た目」や「心理描写」等のリアリティを高める事でより真に迫ろうとするが、このゲームには「リアルタイム性」「人間の視点」と言った、ゲームならではのリアリティもある。なので物語は映画等とは別の方向で真に迫り、独特な物語体験を提供してくれる。
凝ったストーリーラインがある訳ではないし、映画的な物語にあるダイナミックさもないが、しっかりプレイヤーの心に迫るものになってる。

さらに、物語の全容はあえて伏せつつ、そこら中に物語の断片を散りばめる事で、プレイヤーの想像力を巧く刺激している。
ゲーム内で表現された部分を越えた所にもゲーム世界の息遣いが感じられ、ゲーム世界の実在感や深みはさらに増す。

BAD/REQUEST

ゲームの掴みでもある最初のステージでは、パラメータ強化もco-opも出来ないため、下手したらここが一番キツいかもしれない。不安な人は「貴族」でスタートするのがお勧め。

また、最大の魅力でもあるオンライン要素だが、残念なことに勝率稼ぎ目的の悪質なPCもいるらしい。
対処法が無いわけではないけど。

あと、アクションがやや地味め。
不出来と言う話ではないし、レスポンスやSEが良くて動かしていて気持ち良いんだけど、PVだけで判断されると辛い。

他にも、ロックオンの仕様には疑問が残るし、オストラヴァもいつの間にか撲殺される。

COMMENT

自分から見て高いハードルを越えたときの強烈な達成感、底が解らないからこその新鮮さや好奇心、ソーシャルな要因。
ゲームが流行った頃や子供の頃、つまり、アホみたいにゲームに熱中した頃にあった要素の大部分がこのゲームにはある。
実際自分はこのゲーム、小学生の時と同じように寝食を忘れて熱中したんだけど、おそらく制作者の意図の内なんだろう。
また、チェックポイント無しの高難易度ゲームとは言え、今の時代にもフィットするように色々と趣向が凝らされている。

没入感、臨場感もレベルが高い。
操作を通じて画面内に表現された世界やキャラに深く没入出来るという要素は、映画などのメディアは勿論、競技としてのゲームにも真似出来ない、ビデオゲーム最大の強みだ。
このゲームはその強みを様々な部分で活かしている。
また、フィクションで人の心に迫ろうとする時リアリティはどうしても必要になるけど、それは双方向であるゲームも例外じゃない。
リアリティが高いため今までに無い真に迫った体験を味わえるゲームが、ハードの表現力の向上に比例して増えているけど、このゲームもその系譜と言って良い。
見た目のリアリティを追求する事で映画的な迫力は増す一方、実質のリアリティには手を加えないためゲーム体験としては従来的、そんな安心感のある進化を辿るゲームもあるが、そういうものとはまた違う。

雰囲気の好みやプレイスタイルで人を選ぶゲームではあるけど、コアで次世代機らしい日本産RPGを待ち望んでいたゲーマーにとっては、 5年に一本レベルの傑作となるだろう。

   
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
白さん  [2010-02-01 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

572人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 5pt 5pt 5pt 5pt 4pt 4pt
総合点
96pt

GOOD!

オリジナリティー:5点
私が思うこのゲームの一番のポイントは「緊張感」だと思う。視界が狭い。下手したらすぐに死ぬ。敵もさるもので、闇に潜んで不意打ちを狙ってくる。死んでも終わりじゃないが、手はますます抜けなくなる。ソウルを残してきたのではやく取り返さなきゃ、なんて少しでも焦ると必ず手痛い目にあう。常に緊張感をもってプレーしなきゃならない。これがあるからこのゲームは面白い。いくらストーリーがよくてこぎみよいアクションがあるゲームでも、マンネリ化したら面白くなくなる。だがこのゲームはなかなかマンネリ化しない。強くなって成長しても次があって、また緊張する。考える。そしてそれがシステム周りのせいではなく、あくまで自己責任としてかぶさってくる。これはあんまりだ、と思えるような死に方をしても、こっちの工夫次第でいくらでも乗り切れる。だから飽きない。だから面白い。

グラフィック:5点
雰囲気が最高にいい。薄暗い、暗雲立ちこめる空の下。一寸先は闇の洞窟。遠くでぼーっと光る敵の目玉などなど、技術うんぬんではなく、世界全体の雰囲気がすばらしい。少し話はそれるが、各ステージの要所にチェックポイント的な霧が張っており、霧の向こうに行くかどうかの選択ののち、通過していかねばならない。もうその霧自体がちょっと怖い。少し心の準備がいる。必ず強い敵が待ちかまえているから。
海外ゲームの方が技術的には優れているだろう。このゲームのグラフィックの良さは、メーカーの職人魂が生んだ芸術点。
しかし、よく何のためらいもなく主人公の顔をすっぽり頭の装備で隠してしまうなぁ。もちろんいい意味で。
何カ所か自分の進んできた道のりの全景が見渡せる場所があって自分の成長を確認できたり、遠くにアイテムが落ちているのが見え、どうやって取得できるのか考えさせられることがよくある。これもおそらく制作者の計算のうちだろう。

サウンド:5点
これも雰囲気作り的な意味で5点。オープニングの曲もおどろおどろしくていいし、ステージは基本BGNMなし。それはもちろん敵の様々な音がゲーム攻略の手がかりにもなるから。そして孤独感が出るからだと思う。絶命時の敵の悲鳴がなんかおっさんくさいのばかりだった点を除き、あとは雰囲気と完全にマッチしてたように思う。

熱中度:5点
今まで熱中したゲームはいっぱいあった。私は社会人なので、それほどゲームに時間がとれるわけではない。よって多少熱中して、2周目があり、ヤリ込み要素があったとしてもだいたいはそこでおさらばだった。だがこのゲームに限り、2周目に実際に夢中だ。まだまだやろうと思うし、まだ魔法剣士でしかやってないので、戦士系もさらに育てるつもりだ。これからどういう武器を作っていこうか考えるのも面白い。楽しみ方はまだ尽きそうにないです。

満足度:5点
上に書いた内容を読んでいただければわかると思うが、これだけいい作品なので満足度は5点。

その他「独特のオンラインシステムがすばらしい。」
 ボイスチャットがなくて私はよかった。
開発者インタビューでもその点に触れられており、会話じゃなく、メール的なコミュニケーションにすることで、ゲーマーのオンラインに対する負荷を軽くするということだったが、まさにその通りだ。へたしても実際に文句言われるわけでもない(低い評価をつけられるのはしかたがない)。味方同士が傷つけあうこともない。だから気軽に協力プレーができる。そしてまた、しゃべれないってのがこのゲームの趣旨にもあってる。生身の人間とソウル体が何らかの手段で細かなコミュニケーションをとれたらなんだか違和感がある。
 血痕システムが斬新。
薄暗いエリアに恐る恐る進入すると、必ず血痕がある。それに何度救われたことか。だれかが死ぬ瞬間に残したメッセージってのがいい。別にこっちのためにしてくれてるわけじゃないけれど、うまく言葉に表現できないプレイヤーの一体感がある。あくまで自分の世界、自分の次元でプレーするのだが、確かに他人からの干渉があり、死と再生をテーマとしてゲーム性と、あまりにもジャストフィットしている。

BAD/REQUEST

エリア間移動のロードが長い。神殿からエリアに移動しようとしてロードしたところで忘れ物に気づいたときが痛い。長いロードをさらに2回経なければならない。でもこのゲームは、ステージに入ったら、たまにムービーシーンがある程度でスタートからボスまでシームレス。なので「快適さ」を4点にとどめました。

たまに処理落ちがある。木箱?がらくたの山?にダイブしたり、あと、一部すごく大きな敵がビッグアクションをとると処理落ちする。でもそれでゲーム性が損なわれることはないです。

×ボタンでダッシュすると右スティックから親指が離れてしまうため、方向転換ができなくなる。私の場合はその間右手の人差し指をアナログスティックにのばして操作するのだが。ここはこうするしかなかったのだろうか。いずれにしても、まっすぐしか走りづらいのはちょっと不自然でした。

COMMENT

間違いなく、自分の中でPS3ナンバーワンのゲーム。

1周をなんとか乗り切り2周目。ほぼネタはあがっている。1周目ほどのワクワク感はないだろう・・・と思ったら大間違い。2周目以降も決して敵に対し大きく優位に立てるわけではない。1周目から引き継いだ武器や魔法をどこでどう使い分けるかを考えながら進めることになる。おもに敵攻略が醍醐味となり、そこでまた新しい発見が見つかる。さらに、違うタイプのキャラならどう戦うかという想像もふくらむ。だからやみつきになる。

世界観、戦闘システム、血痕、協力プレー、ファントムの概念、シームレスなどこのゲームを彩る要素が単体として際だってるのではなく、他の要素と絡み合って全体でデモンズソウルの世界を紡ぎ上げているところが最高だと思う。例えば黒ファントムのシステムが一つないだけでこのゲームからは緊張感がなくなると思う。

本当にこのゲームはすばらしいと思う。決してプログラマーのコンピューティング技術だけではなく、制作者の優れたゲームデザイナー魂、そして創意工夫、アイディアが生んだ名作RPGであることは間違いないだろう。最近は日本のゲームは海外の技術に後れをとっていると言われ続けているが、そんなことを気にかけるのがあまりにもあほらしいと思える作品だ。やっぱり日本のゲームはアイディアが違う。最高におもしろい!

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
なるほど大帝さん  [2009-04-04 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

587人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 3pt 4pt 5pt 5pt 4pt 3pt
総合点
91pt

GOOD!

■オリジナリティ
斬新なオンラインシステムと、中毒性の高いゲームシステム、練り込まれたマップデザイン、個性的なキャラクター、ダークファンタジーな雰囲気、全てが上手く組み合わさって独特の世界観を形成している。
最近はゲームシステムと世界観が完全に断絶しているようなゲームが多い中、ゲームシステムと世界観が密接につながっているゲームは珍しい。

■キャラクターメイキング
洋ゲーでは割と当たり前にあるキャラクターメイキングだが、和ゲーではあまりなかった。あったとしてもオマケ程度なものだが、このゲームでは洋ゲーと同じくらい顔をカスタマイズすることが出来る。
もちろん何も弄らなければ酷い顔になるのだが、オブリビオンのような洋ゲーと比べ割と簡単に美形にすることも可能。
またレベルUP時にステータスの能力値を自分で自由にあげることが可能なため、武器や防具と合わせて好きなようにキャラを育成することが出来る。またキャラの育成の方向性によって戦い方もガラリと変わる。

■操作性
キャラの動きが適度にキビキビ動き、適度にモッサリしていて丁度良い。
また武器やアイテムの切り替えもスムーズに行え、ステータス画面へのレスポンスも良い。
このゲームはステータス画面を開いていてもゲームは中断されないため、レスポンスの良さは非常に重要だった。

■オンラインシステム
☆血痕、メッセージ、幻影
デモンズは基本的に一人でダンジョンをクリアしていくゲームだが、これらのオンライン要素によってまるで他の人と一緒に攻略している気分になれる。
例えば幻影は、リアルタイムで同じマップで遊んでいる他のプレイヤーの白い幻が見えるので「今ここにいるのは自分だけじゃないんだ」という気分が味わえる。
またプレイヤーが残したメッセージが他のプレイヤーにも反映されて表示される。そのため「この先、罠に気を付けろ!」みたいなヒントを書いてくれてたりすることもあって楽しい。時々嘘メッセージや罠メッセージを書く人もいて、それがまた逆に生々しい。
血痕については他のプレイヤーが死亡した場所に出来るのだが、死亡寸前の一連の動きを再生することが出来、他の人がどこでどうやって死んでいるのかヒントになる。時々お馬鹿な死に方をしている人もいて楽しい。
☆共闘
他プレイヤーを召喚しCOOPも出来るので、アクション苦手でもどうにかなる。
☆敵対
ある一定の条件で他のプレイヤーの世界に侵入し、敵になることが出来る。普通にダンジョンにいる敵と一緒にプレイヤーを倒しに行くことが出来る。逆に侵入される側の緊張感も凄くて、ダンジョン攻略中に「○○が侵入しました」というメッセージが出てくると、汗がどっと出てくる。心臓の悪い人には辛いシステムだけど、侵入されないようにすることも可能。
☆ボイチャやテキストチャットは無し
このゲームはCOOPする際にもチャットのようなものは基本的になく、意思疎通はあらかじめ用意されたリアクションだけである。しかしこれが現在のゲームに良く見られる猥雑なコミュニケーションを解消しており、チャットとか好きじゃない人にとってもCOOPなどがやり易くなっている。


■ゲームバランス
非常に死に易いゲームになっているが、死ぬのが最初から当たり前のバランスになっているので、難易度が高いわけではない。
例えば集めたソウル(お金のようなもの)は一度死ぬと全て失ってしまうのだが、再開し以前に死んだ場所に行くとソウルを取り戻せるようになっている。
また敵キャラの場所と行動パターンはあらかじめ決まっているので、「次は気を付けよう」とプレイヤーが注意すればクリア出来るようになっている。なので、プレイヤー自身が成長すれば自然とクリアできるバランスである。

BAD/REQUEST

■ロード
一つのダンジョン内でロードが入ることはないが、本拠点からダンジョンにワープするときに非常に長いロードが入る。ダンジョン自体とても広いので仕方ないことかもしれないが。

■対人戦の時のラグ
敵対プレイをするときにラグが非常に多い。このゲームは相手の背後から攻撃するとクリティカルみたいになるのだが、ラグによって相手が目の前にいるのに気づいたら後ろから攻撃されてたみたいなことが起きる。元々対人戦にむいてないゲームなのだろうが、もう少しなんとかして欲しかった。

■ソウル傾向システム
このゲームは他の人のプレイ状況が、さらに他のプレイヤーに影響を与える。例えばそのエリアのボスを倒すと、そのエリアの傾向が変わる。そのエリアの傾向変化によって行ける場所が増えたりする。
しかし逆にそれは自分でエリア状況をコントロールし難くなるということであり、最初は目新しさで楽しめるが、後になると鬱陶しくなる。

■エリアの雰囲気がかぶってる
全部で5つのステージがあるが、いくつかのエリアは雰囲気が被っており、ちょっとつまらなく感じてしまう。

■プレイヤーマナー
これはどのゲームでも問題になっているが、このゲームも例外ではない。
特に敵対プレイでは初心者狩りや、嫌がらせのようなプレイが多いし、自分のルールを他人に押し付けるようなプレイヤーがよく目につく。

■多くを語らない世界
大まかなストーリーはあっても、それぞれちゃんと説明がされるわけではなく、プレイヤーがちゃんと情報を仕入れて補完しなければならない。逆にストーリーなどというものを気にしない人にとっては純粋にダンジョンを攻略できるため良い点かもしれないが、ストーリーに重点を置いている人にとってはかなり淡泊に見えるだろう。

COMMENT

wii PS3 XBOX360という次世代ゲーム機の中で最もハマったゲームになった。
独特のオンライン要素も、死に易いゲーム性も、全てが新鮮で、なおかつ面白い。
「押し付けがましいオンライン要素は鬱陶しい、でも今どき完全オフラインゲームもなんだか寂しい」という微妙な感覚を完璧に満たしてくれた。

決してゲームとして完成度が凄いわけじゃない。荒削りな部分もとても多い。
ダンジョン攻略という点に関しては昔ながらの古いゲームだし、世界観も新しいわけじゃない。グラフィックの質も普通くらいである。
でもそれらの素材をオンラインという次世代ゲーム機ならではの要素と組み合わせることで、こんなにも新鮮に見えるとは驚きである。

高度なグラフィック、圧倒的な物量、新感覚コントローラー、そういうものだけがゲームの進化では無いということが、このデモンズソウルからは感じられた。
まぎれもない傑作である。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
まこにゃんさん  [2011-02-11 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: hide
レビュー日: 2017-04-26
某動画サイトでただの暇つぶしのつもりでプレイ動画を見始め、
数十分後にはいてもたってもいられず本体ごと買うことを決めていた、そんなゲームです
そして、実際に遊んでみてさらに衝撃を受けました
動画で見たところをなぞっているだけなのに面白い
いうまでもなく初見のエリアはもっと面白いわけです
死にゲーと言われますが、ただ理不尽に殺してくるゲームではありません
死んだらはっきりと自分の悪かった点が浮かび上がり、繰り返すたびに自分のプレイの上達が感じ取れる
職人芸的ともいえるゲームデザインが光っているのです
ある程度人を選ぶゲームではありますが、ハマる人はとことん心に残るゲームとなるでしょう

【PS3】Demon’s Souls(デモンズソウル)
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独自性。過去にない斬新なアイデア

綺麗な画像、ムービー、キャラクターなど

BGM、音楽、効果音など

飽きがなくどれだけ長く遊べるか

一通りプレイして面白かったか。総合的な評価

ゲームバランス、操作性や分かりやすさなど

プレイ時間:通算プレイ時間です。クリア時間ではありません
「クリア済」:原則「エンディングまでたどりついた」が基準です

「Demon’s Souls(デモンズソウル)」の”特徴”や、”良い”と思ったものにチェックして下さい。

■ 投稿すると、掲載基準の規約(削除ガイドライン)や注意事項に同意したとしています。