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【PS3】Demon’s Souls(デモンズソウル) レビュー

発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメントオフィシャルサイト
発売日 2009-02-05
価格 6980円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクションRPG
■ プレイ人数:オフラインモード:1人 / オンラインモード:最大4人

【廉価版】
■ 発売日:2010/02/25
■ 価格:3,800円

総合ポイント
89
(難易度)
3.90
レビュー数
164
スコアチャート Demon’s Souls(デモンズソウル)レビューチャート

Demon's Souls(デモンズソウル) 購入する
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【60点以上】
86%
【標準偏差】
17.44


デフォルト:新着順

507人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 3pt 5pt 5pt 5pt 4pt
総合点
95pt

GOOD!

ここでの評価が非常に高く、動画を見る限りでは自分には合わないかも・・・と思いつつ、ダメもとで購入した者です。自分と同じ事を思っている人のために投稿します。

※自分としては高評価として投稿しましたが・・・5時間ぐらいでの評価は20点ぐらいで投稿したと思います・・・やり込んだ今でも低評価の人の考えも理解できる立場での評価です。それをふまえて読んでもらいたいです。

オリジナリティー 5点
RPGとなっていますが、自分に言わせるとRPG要素は無いと思います・・・面クリアタイプのアクションと思ってください。青(ファントム協力プレイの仲間のこと)黒(ファントム敵プレイヤー)このタイプは非常に斬新。確かに他のゲームのパクリの要素もあるが・・・よく出来たゲームシステムだと思える。
5点の理由は、色々とあるゲームの中でもっとも協力プレイをしている感じを得ることが出来るからです。(これ非常に重要です。元々自分は対戦プレイは嫌いで協力プレイしかやりません)このことにより自分としては満点になりました。

グラフィックス 4点
画面自体は綺麗です。独特の世界観のキャラではあるが、1部のキャラのデザインがグロイ・・・センスを疑う・・・嫌いな人は受け付けないと思う。(そのために減点しました)

サウンド 3点
基本的にBGMはありません・・・そこがどうしてでも納得は出来ないです。また、ホラー調の曲で嫌いな人はダメでしょう。ただし、逆に言えば怖い演出の曲で良く出来ているといえます(自分はホラー映画とかは嫌いです・・・そのために2点減点)

熱中度 5点 難易度 4点の理由
1面で50回は死んだと思います、ザコ敵に3撃殴られると死にます。初めはバリバリ進むアクションを考えていたので、何度かコントローラーを投げました(笑)心が折れました・・・が、それでも、どうにか進んで攻略してやろうとする気持ちになるゲームです。
難易度は激ムズです。実際には攻略してみるとそれほど理不尽な難易度でもありませんが・・・挫折させやすいポイントは、死ぬとその場復活できないことです。死ぬとスタート地点に戻されます。つまり死ぬと、何度も、何度も同じことの繰り返しになり・・・それによって、飽きてくる・・イライラしてくるのです。その点が1番の問題システムですね・・・(それがヤル気を無くなす・・・)
ですが、そのシステムをふまえて落ち着いてプレイをすると案外楽にクリアできます。


満足度 5点
150時間プレイしています。ヤル気をなくして売ろうと思いながらも・・・売らなくて良かったと思います。値段分は遊びました。1週目は30時間ぐらいでクリアしたと思いますが、現在は青でお助けプレイばかりやっています。

快適さ 5点
ロードはありますが、気になりません。このゲームで1番の快感は自分がホストをして青を召喚して巨大なボスを倒したとき。特にプレイ中、黒に進入されて、その黒を自分と青2人で助け合って倒したときの達成感はハンパ無いです。また、黒に進入されない時でも、いつ黒に進入されるかと、ヒヤヒヤしながらプレイしているドキドキ感は他にはない快感ですね。

BAD/REQUEST

上にも書きましたが、世界観、キャラ、が非常にダークで嫌いな人には受け付けないでしょう。(正直自分も好きではないです・・・)

自分はバリバリのアクションが好きです。このゲームはチクリ、チクリと地味に敵の体力を削り取っていくゲームです。そして、オンライン前提のゲームと思ったほうがいいです。
もちろん、オフラインでも高評価をしている人はいますが・・・自分ではオフラインでプレイすると、50点ぐらいになったと思います。
その点で人を選びます・・・・

ゲームの用語が説明書だけではほとんど意味がわかりません・・・(武器、アイテム、メニュー画面、ほとんど全部です)これも挫折の要因になっています。

また、逆にオンラインは非常に面白いのですが、マナーの悪いプレイヤーがいます。もちろん黒でプレイする人自体は問題ないです。(むしろありがたいです)しかし、黒で進入してくるプレイヤーで、明らかに初心者狩りのようなことをしてくる人が許せないです・・・

COMMENT

トータルとして高評価になった理由です。
自分は1面クリアするまで5時間くらいか、かったと思います・・・挫折して、「腹立つーーーぜんぜん面白くないぞーー」このクソゲー売ろうと思いました・・・その時にプレステに登録しているフレンドにメールで「もしや、挫折したのではないのか?」とのメールが送られてきました。
「その通り・・・売ろうと思う・・」とメールすると、経験者の彼が青で助っ人協力プレイで助けてくれました。たぶん、この助けがないと正反対の評価になったことでしょう。初めは自分と彼の2人でプレイしていましたが、何度も黒の進入や、巨大なボスの1撃にやられて・・死にまくり、さらに、もう1人の青を召喚して3人で面クリアした時の達成感はすごかったです。

このゲームでは、ジェスチャーが用意されています。そのアクションで意思の疎通をとるのですが、シンプルながらも、そのプレイヤーの人間性がわかるような気がします。シンプルながら奥深い感じでしょうか。自分としては他のゲームには無い、デモンズ特有の協力プレイをしている感じが好きです。自分の登録しているフレンドの中にはデモンズばかり毎日プレイしている人もいます。(自分はそこまでのめり込んではいませんが(笑)
自分は150時間プレイし高評価として投稿しましたが・・・このゲーム合わない人はトコトン合わない非常にクセのあるゲームでしょう。

このサイトの評価が高いからといって鵜呑みにしないほうがいいですし、経験者の友達や、攻略サイト、そして、まずは1面クリアをして、3人の協力プレイをすることをおススメします。
(自分のフレンド2人はクリアしないまま挫折して売っています・・・)

だだし、その苦痛を乗り越えるとこのゲームの真の楽しさがわかるはずです。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
心折れかけて・・踏みとどまりマンさん  [2011-02-06 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

570人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 3pt 5pt 5pt 5pt 4pt
総合点
95pt

GOOD!

※現在PSN不調の為、オフラインでのプレイしか体験していません。
※攻略サイトその他の攻略情報は利用しませんでした。

●オリジナリティー
大きく括るとアクションRPGというジャンルですが、明らかに他のソフトと比べて一線を画していると感じたものが二点ほど。

1.ゲームでありながらも、リアリティのあるシステム
「取り返しのつかないこと」をしてしまうと本当に「取り返しがつかなくなってしまう」。
例を挙げると、商人を殺害してしまうと今後一切その商店を利用できなくなってしまう、といった点。
更に手持ちアイテムの売却というシステムが存在しない点。
これには、「確かに冒険者も碌に居ない、この狭い神殿内でアイテムを買い取る余裕は無いのだろうな」と納得させられました(笑)
昨今の良心的なゲームとは違い、プレイヤーに全く媚びず、尚且つ救済しない、という性質は非常に個性的で、このゲームの良さを引き立てています。

2.ソウルの設定
ゲーム内『通貨』であり、尚且つ特定のNPCに話しかけることによって『経験値』としても機能する、このソウル。
この設定が絶妙だと思っています。
死にゲーという性質上、随時「現在必要なのは物資なのか、強化なのか、魔法なのか、経験なのか」といった取捨選択を余儀なくされ、サバイバルにも似た「生き残る術を見極める」能力が培われていくのを感じます。
また死んだ際にソウルを全て失いますが、それを次回挑戦時のみ回収出来るということや、いざという時の為にソウルに換算出来るアイテムが存在していることにも、考案者の創意工夫が見て取れました。

オリジナリティーは5点を付けさせて頂きます。

●グラフィックス
迫力がありました。
最初、遠くに佇む竜を観たときには「いやどう考えても勝てない。」と思わせるほどの。
マップのグラフィックにおいても、このゲームの世界観を如実に表わしていると思います。

グラフィックスは4点を付けさせて頂きます。

●サウンド
特に印象に残った項目ではありませんでした。
というよりは、ゲーム中に殆どサウンドがありません。強いて言うならばボス戦くらいでしょうか。
但しそれによって評価が低くなるようなゲームでもありません。
むしろその静かさがマップ攻略時には更なる緊張感をもたらしているとさえ言えるかもしれません。

特筆すべき点ではない、という意味合いでサウンドは3点を付けさせて頂きます。

●熱中度
文句無しです。
前述の『死亡時ソウルを置いてくる』というシステムに、ソウル自体の重要性が相俟って、何度死んでもすぐさま再挑戦してしまいました。
またその死に方というのも大半が『自分の注意不足、あるいはミス』によるもので、「次はああすれば行けるハズ」と思わせる仕組みになっているのもまた見事。
しかし、あまりに実力が足りないと感じたら、ひとまずソウル稼ぎを・・・といった具合に。
自分で解決策を探りながら、見出しながらの攻略は非常に楽しかったです。

熱中度は5点を付けさせて頂きます。

●快適さ
これはゲーム中盤から終盤にかけて感じたことですが・・・
とにかくマップが広い!ということです。
更に敵の数も定位置とはいえ、多くの数がマップ上に存在しています。
その割には、ロードはマップに入る際の一回のみ。
この事実に気付いた時には、スタッフの多大なる努力が垣間見えました。

快適さは5点を付けさせて頂きます。

BAD/REQUEST

※オフラインプレイのみの為、オンラインでのBAD/Requestについては記載しかねます。ご了承ください。

●グラフィックス
これをBADとするかは非常に悩みました。
しかし、注意勧告といった意味もあるかと思うので記述させて頂きます。

それは・・・グロテスクな敵が多いことです。

世界観には非常によくマッチしているので、むしろGOOD!な気がしますが。
一部の敵、特に昆虫類が気持ち悪いです(笑)
情けない話ですが私は虫が大の苦手なので、特大サイズの虫族モンスター達を前に肌が粟立つことも少なくありませんでした。
これに関してはお気を付け下さい、としか言えませんが・・・。

●その他
もう一つだけ気になっている点があります。
取得ソウルの偏りです。
あるマップでは雑魚敵一匹あたり400ソウル前後獲得できるのに対して、
別のマップでは40ソウル程度しか獲得できない、といった状況でした。
必然的に儲かるマップばかりプレイしてしまい、自然と装備やステータスその他が整い、その後に別のマップに行くと敵が弱すぎる、こちらはほぼ死なない、といった体験をしました。
私としては、マップ毎にそこまで顕著な差は要らなかったのではないか、と思っています。

COMMENT

最近はRPG離れが進んでいた私にとって、従来のRPGの殆どを根底から覆すようなこのゲームは新鮮で、夢中になってクリアしてしまいました。
やはり難しいゲームであっただけに、終わった後は達成感が強いです。
とても満足のいく、素晴らしいゲームでした。私がゲームのレビューを書きたいと思ったのはこれが初めてです。

しかし非常に個性の強いこのゲーム、やはり万人にお勧めする、というわけにもいきません。
むしろ、これほど人を選ぶゲームも中々無いのではないか、とさえ思います。

ゲームの特徴を知り、尚やりたい、と思った方。
これは勿論文句なしにお勧め出来ます。
買って後悔することは無いだろう、と思っています。

また昨今のRPGがクリアに至る前に飽きてしまう、もしくは買う気も起きない、という方。
個人的にはお勧めしたいです。
私がまさにそうだったように、このゲームを斬新だと感じる可能性が高いと思うからです。

敵をバッタバッタと倒していくような、爽快なゲームが好きだ、という方。
正直に言いまして、お勧め出来ません。
なぜならDemon’s Soulsにそのような要素が全く無いからです。
きっとイライラすること請け合いです(笑)


これから始めてみよう、という方には、是非攻略情報を見ずにやれるだけやってみるのをお勧めさせて頂きます。

というのも、このゲーム、要所要所にプレイヤーを一喜一憂させる製作者側の計らいが見られるからです。
ならば初回の攻略は己が感性に任せ、試行錯誤しながら進めていくのがDemon’s Soulsを楽しむ最良の方法と言えるのではないでしょうか。

 
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
虫さん  [2011-05-12 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

552人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 5pt 4pt 5pt 5pt 4pt
総合点
94pt

GOOD!

<オリジナリティー>5点

血文字によるメッセージ交換や血痕での戦死者リプレイは、ただ攻略のヒントになるだけでなく、緊張感をあおる効果も併せ持っている。細い一本道、暗い部屋、曲がり角などに文字や血痕があると、「絶対なにかあるぞ・・・」とそこに近づくにつれ心拍数が上がります。

ソウル召還や進入システムについては、必ずシステムを活用しなければならない(楽しめない)わけでもなく、オフラインでのプレイにも支障はありません。
ただ、利用するとさらに楽しめる追加要素的な存在が心地よいです。


<グラフィックス>4点

特別感動的なグラフィックというわけでもありませんが、がっかりというレベルでもありません。
ただ、場面場面の暗さ明るさ、煙や霧などの演出がこのゲーム独特の雰囲気を盛り上げているように思います。

<サウンド>5点

曲、と言われても、思いあたらないのがこのゲームのように思います。
音楽がないことがよい効果を生んだ成功例といえるのではないでしょうか。


<熱中度>4点

難易度にも関係するかもしれませんが、正直簡単ではありません。
何かをしながらだら〜っとプレイしていたり、まぁいいかという油断を持っていると、あっという間に死ねます。最も難易度の低いステージでも、ちょっとお茶を飲みに離席した間に絶命しています。お金と経験値が共用のポイントとなっている点もゲームと、一見不便なようでポイントの使い道について試行錯誤する楽しさがあります。
ただ、なんとなくプレイしていて報われるゲームではありませんが、工夫した分、努力した分は実感的な喜びとなって返ってきてくれるので、ついつい時間を忘れてプレイしてしまいます。

<満足感>5点

まだプレイ中なので満足しきっていませんが、<熱中度>でも述べたように、うまくなっていく自分、強くなっていく自分が分身であるキャラクターのいる画面を通じて実感できます。ゲームに対しては変な表現かもしれませんが、向上心の湧くゲームです。
ただ単にダメージ値やHPの数値に無理矢理成長を認識させられる大手RPGにはないおもしろさがあります。

<快適さ>5点

召還するソウルで、知り合いなど特定の者を呼び出せないのも、賛否あるでしょうが、私は大賛成です。オンライン上の知り合いがいる人だけが楽しめて、逆にいない人は疎外感を感じてしまうような(私のコミュニケーション能力がないのかもしれませんけど・・・)ゲームが多いように思っていたので、自分には合っているかな、と思いました。

また、ジェスチャーや定型文しかないメッセージにも好感を覚えました。
自由に動けたら、自由に話せたら、という要望もあるのかもしれませんが、動ける・話せるということは、ある意味ではコミュニケーションを強要されるということでもあるように思います。その点、このゲームでは限られたサインしか用意されておらず、変な気を遣うことなくゲームを楽しむことができます。(私は、ですが)

BAD/REQUEST

<グラフィックス>

時々死体が引っかかって、しばらくキャラの肩にのしかかったまま(酔っぱらいを介抱しているかのように)進んでいくことがあります。死んだ敵にここまで動かせる判定?を持たせる必要があったのでしょうか。よってマイナス1点しています。


<熱中度>

若干ストーリーが稀薄に感じます。
コントローラーを置いてしばらく鑑賞するような映画的ゲームが良いとは思いませんが、もう少しステージとステージの間になんらかのストーリーがあっても良いかなと思います。
よってマイナス1点しています。

COMMENT

シャドウタワーに似ているという方が多いようですが、自分はPS2のエヴァークレイスがぴったりくると感じました。(雰囲気でいうとシャドウなのかもしれませんが)

近頃PS3のソフトを買っても長続きせず、クリアを待たずして埃をかぶっているタイトルが後を絶たなかったのですが、このゲームとは長いおつきあいが出来そうです。

PS3の看板タイトルとしても、十分役目を果たしてくれるのではないでしょうか。

   
プレイ時間:15時間以上30時間未満(未クリア)
DAIさん  [2009-02-14 掲載]

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512人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 5pt 5pt 5pt 4pt 5pt 4pt
総合点
94pt

GOOD!

■緊張感・高揚感
「死にやすさ」「死んだ時のリスクの高さ」「取り返しのつかない要素(周回でリセットできますが)」が心地よく、ヒヤヒヤドキドキが絶えないゲームです。

正直、近年のゲームメーカーが掲げる「お手軽」「広く浅く」より、こちらの方が個人的に好ましく思えます。プレイ中の興奮度が段違いですので。


■ソウルシステム
「プレイヤーが死ぬ」という条件を元に、生身とソウル状態を行き来することになりますが、これがかなり目新しい要素になっています。

ソウル状態は最大体力50%(装備品枠を一つ使って75%)と厳しいのですが、死にまくるゲーム故に、ほとんどソウル状態でプレイすることになるかと思います。

「マゾい」と一言で終わらせればそれまでですが、「死ぬこと」に対して意味とリスクを持たせた面白い要素だと思います。


■各種デザイン・雰囲気
マップ・モンスター・ボス・アクション・装備品、どれを取っても非常に良い出来です。その中でも、特に絶賛したいのは「各マップのデザイン」。

とりわけ、「ラトリアの塔」と「腐れ谷」の二つは、本当にひどいぐらいおぞましい。(褒め言葉です。)

単なる見た目の話だけでなく、マップ構成、高低差、暗さ、不気味なモンスター、それらの総合力が非常に高い。ゲームでこれだけの「恐怖」を感じたのは何年ぶりでしょうか。

もうひとつ、このゲームに「無双必殺技」みたいなものはなく、アクションはそれぞれ地味なモーションが用意されているだけですが、「斬り方」「ガードの仕方」「転がり方」などひとつひとつが丁寧に作られており、かなり人間っぽい動きを見せてくれます。

宣伝用に打ち出されたコンセプト通りのつくりです。


■BGM・効果音
BGMも秀逸ですが、それ以上に、悲鳴、雄叫び、鈴の音、足音等々の「効果音」の使い方がすばらしい。上記の「マップデザイン」と合わせ、怖さと緊張感の表現が抜き出ています。

この点については、はっきり「傑作」と言い切れるものですし、やれば納得できると思います。


■操作性
操作系はかなり洗練されています。視点移動もかなり良好で、ちょっと慣れればほぼ思い通り動かせると思います。

アイテム・魔法の種類選びだけが少し手間ですが、コントローラーのボタン数を考えると、このあたりがベストだと思います。


■成長システム
8つのステータスに自由に1ずつ割り振っていくタイプです。1上げてもたいして強くならないバランスですが、各ステータスごとの効果のバランスは中々良いので、「何から上げていくか」で、かなり楽しめます。


■オンラインシステム
かなり独自性の高いシステムで、他のプレイヤーがMAP中に配置してくれた「ゲーム進行のヒント」を見ることが出来たり、他のキャラの壮絶な「死に様」を見たりすることができます。

このシステムはかなり楽しいですし、一人オンラインプレイの攻略がはっきりと楽になります。新しい試みだと思いますが、非常に上手く機能していると思います。

※共同プレイ、PKプレイ等もありますが、そちらの詳細は「悪い所」で書きます。


■グラフィック
霊体を表現する為に「半透明」「光源」が上手く使われており、かなり綺麗です。荒い部分もあるにはありますが、PS3基準でも高レベルですので、まあ不満を感じることはないと思います。

BAD/REQUEST

■オンラインPTプレイの不自由さ
共同プレイ自体はかなり楽しいですが、問題は「マッチング」です。

「まだそのMAPをクリアしてない生身のプレイヤー」「同レベル帯(±10まで)」という条件に加え、「ロビーも何もなし」ですので、決まった友人と毎回一緒にプレイはほぼ不可能です。

そして、特にきついのがレベル規制。

このゲームのレベルは、「稼ぎ場」を見つけると、本当にあっという間に上がります。レベル限界は100どころではないので、±10という狭い範囲が大きな枷になっています。

ようするに、調子に乗ってガンガン上げると、他のプレイヤー層とレベル帯がズレてしまい、1時間待とうか2時間待とうが誰とも出会えない状況に陥るわけです。

今後のプレイヤー人数次第、プレイヤーのレベル帯の底上げ次第なのですが、基本的にどんなオンラインゲームでも人は減っていくだけだと思いますので、高レベル帯ではLV差制限を広げるなど、もう少しマッチングしやすいような調整が必要だと思います。


■傾向上下の不自由さ
上のオンラインの問題点を、「まあ基本は一人プレイだからいいじゃん」で解決しようとした時に、やっかいになるのが「傾向」システムです。

この傾向を最高値・最低値にすることが、特殊なアイテムを入手する為の条件になっていますが、「最高値(真っ白)」の方は、オンラインの共同プレイ・対戦プレイの要素を利用しないと相当厳しいです。

又、傾向を上げるのに最も手っ取り早いのは、「PKとして他プレイヤーに挑み、わざと負けること」ですので、自殺志願者が多数のおかしな状態になっています。


■対人戦での武器・魔法のバランス
PK、PvPでは、「特定武器が強すぎる」「特定魔法が強すぎる」といった粗がかなり目立ちます。

又、「お互い完全フェアな状態で対戦」という条件も作りにくいです。(出現地点で即殺したり、多対1になったり、そもそも相手に戦う気がなかったりなど。)

ガード、パリィ、回避による駆け引き等はそこそこしっかりしていますが、「対戦ツールとしての緻密なバランス」には程遠いです。



※以下は「悪い所」というほどでもなく、「次回作に期待」程度の内容です。

■装備の収集・強化
最上位の装備は、「運次第でドロップ」ではなく、「入手法が固定で確実に取れるもの」が殆どです。(今、把握してるものについては、です。)

又、武器の成長分岐は比較的単純で、強化数値は固定、強化できるのは武器・盾だけです。

ですので、「真のレアアイテムを求めて延々と周回プレイ」といった、マゾマゾアイテム収集要素はそこまで高くないです。オンラインマッチングのLV制限の話もありますので、どちらかというと新しいキャラで始めたほうが面白いくらいです。

システムや雰囲気から、PCゲームの傑作「ディ○ブロシリーズ」をイメージする人がいるかもしれませんが、あそこまでのアイテム収集要素を期待すると、少々肩透かしを食らうかもしれません。


■ストーリー
よっぽどしっかりと読み解いていかない限り、何が何なのかよくわからず、?なまま終わると思います。

もともとストーリー性は薄く、雰囲気でプレイしていけばいい系統のゲームですが、ストーリーを重視する人は不満に思うかもしれません。


■プロファイルの管理画面
非常に小さな話ですが、キャラクターを複数作った場合に、そのキャラデータの順番を変えられません。3人も4人も作ると、ロードの際にちょっと不便です。


■共同プレイでのコミュニケーション
チャット一切なしで、エモーション(一礼・指差し)だけでしか表現できません。かなり不自由ですので、その不自由さによる事故も多いです。

これはこれで笑える部分もあるのですが、エモーションの種類自体はもう少し増やして欲しいですね。


■フェイスメイキング
調整できる項目は非常に多いのですが、「日本人が好みそうな顔」にはしにくいです。(洋ゲーに比べれば、随分マシですが。)日本のメーカーのゲームですので、もう少しなんとか出来ないものかなと思いました。

又、顔の項目が非常に細かいのに対して、髪型が非常に少なく、体系は変えられません。


■鎧の種類の少なさ
武器はまあそこそこありますが、鎧は特殊なのを含めて20セット程度で、「強さ」より「重さ」で決めることが多いこともあって、最初から最後まで同じ鎧、なんてこともよくあると思います。

ですので、誰と会っても似たような格好ですし、個性を出す為に見た目を凝るのも難しいです。

COMMENT

■オリジナリティ:5点。
「簡単・親切」なゲームが当たり前の時代に、「不親切・死にまくりゲーム」を出したことが一番です。

それを抜きにしても、ソウルシステム、オンラインシステム等、非常に独自性の高いものです。他のゲームでは味わえない要素がたっぷりです。


■グラフィック:5点
単に「綺麗か」「細かいか」という話だけなら、PS3基準で考えれば4点です。

ただ、良い所で述べた「各種デザイン・雰囲気」の要素を加えると、話は変わってきます。「マップとモンスターをデザインしたヤツ、ちょっと出て来い!!」という言葉を、褒め言葉で使いたいぐらいです。


■サウンド:5点
良い所で書いた通りです。他のゲームと違うのは、「曲が良い」だけでなく、「効果音の使い方が素晴らしい」という点です。「ラトリアの塔」ではぜひ堪能してほしい。


■熱中度:5点
良い所で書いた内容の総合力です。2キャラはクリア済み、3キャラ目と周回プレイをしているぐらいですから。


■満足感:4点
悪い所で書いた通り、「荒い部分」はいくつかあり、気に入って長々とやると、いろいろ気になる部分もあるかと思います。

それでも4点以下になるわけではないですが。


■快適さ:5点
操作感は快適ですし、多くの「マゾ」要素は、快適さを損なうものではないです。ロードも「神殿」から「攻略マップ」に以降する際だけですので、これもたいして気にならないです。

ゲームのシステムがシステムですので、何度何度も同じところを繰り返しプレイさせられたりするのですが、少なくても「快適さ」で不満を感じることはなかったです。

一作目でこれだけの操作性を実現したということもあり、5点にしておきました。


■難易度:4点
このゲームは経験値とお金が一体化しているのですが、それを短い時間で大量に稼げる「稼ぎ場」が存在しますので、とにかくそこにたどり着ければ、後は一気に楽になります。

又、一部の強力な装備品(指輪や魔法の武器など)を、はやめに狙って取りに行くのも有効です。

更に、遠距離攻撃(特に魔法)は、クリアに関しては非常に楽です。

ということで、攻略法さえしっかり把握しておけば、誰でもちゃんとクリアできる程度の難易度だと思います。もちろん、何度も何度も死にまくるのが前提での話ですが。


■総括
ごく個人的な感想を述べますと、PS3のゲームの中で、戦○ァルと並び1、2を争う傑作の部類だと思っています。

とにかく、このゲーム固有の「良い部分」は飛びぬけていますので、ヘビーユーザーならぜひとも触っておくべきだと思います。

ライトな人は「覚悟」が必要だと思いますが、興味を持ったのならオススメしておきます。

「序盤が一番キツイ」という認識をもって、がんばってそこさえ抜けてしまえば、あとは大丈夫だと思います。ダメな時は、LV差制限に気をつけつつ仲間に頼りましょう。



さて、基本は絶賛ということになるのですが、「冒険作ゆえ、一作目ゆえの荒さ、未完成な部分」もあります。

特に気になるのは、クリア後のダラダラプレイのモチベーションを保つのに重要な、「協力・対戦プレイ」に関わる部分です。

この点については、DLC(ダウンロードコンテンツ)や次回作に、期待しすぎない程度に期待しておきます。



悪い部分ばかり目立つように書きましたが、「気に入ったからこそ」という意味であることは、点数を見ていただければ分かるかと思います。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
ponさん  [2009-02-25 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: hide
レビュー日: 2017-04-26
某動画サイトでただの暇つぶしのつもりでプレイ動画を見始め、
数十分後にはいてもたってもいられず本体ごと買うことを決めていた、そんなゲームです
そして、実際に遊んでみてさらに衝撃を受けました
動画で見たところをなぞっているだけなのに面白い
いうまでもなく初見のエリアはもっと面白いわけです
死にゲーと言われますが、ただ理不尽に殺してくるゲームではありません
死んだらはっきりと自分の悪かった点が浮かび上がり、繰り返すたびに自分のプレイの上達が感じ取れる
職人芸的ともいえるゲームデザインが光っているのです
ある程度人を選ぶゲームではありますが、ハマる人はとことん心に残るゲームとなるでしょう

【PS3】Demon’s Souls(デモンズソウル)
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  • 「GOOD!」「BAD/Request」の欄は、何がどう良かったのか(悪かったのか)最低何かひとつでも”ゲーム中身”とその 理由を具体的に記載して下さい。例えば「グラフィックが良い」”のみ”の記載は、他にゲーム内容が書かれていなければ50文字以上でも「ゲーム内容記載漏 れに抵触」と削除依頼されます。この場合「どうグラフィックが良いのか」「どの部分でグラフィックスが良いと思ったのか」”中身”を記載して下さい。
  • 批判ではなく誹謗・中傷。他レビュアーに対する批判。ネタバレ等はしないようよろしくお願いします。(該当部分を削除する事もあります)

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「廉価版や中古により、定価より安く買えた」「高く売れたから」などの理由で”加点”するのは禁止となっています


独自性。過去にない斬新なアイデア

綺麗な画像、ムービー、キャラクターなど

BGM、音楽、効果音など

飽きがなくどれだけ長く遊べるか

一通りプレイして面白かったか。総合的な評価

ゲームバランス、操作性や分かりやすさなど

プレイ時間:通算プレイ時間です。クリア時間ではありません
「クリア済」:原則「エンディングまでたどりついた」が基準です

「Demon’s Souls(デモンズソウル)」の”特徴”や、”良い”と思ったものにチェックして下さい。

■ 投稿すると、掲載基準の規約(削除ガイドライン)や注意事項に同意したとしています。