このソフトのレビューを書く

【PS3】End of Eternity(エンド オブ エタニティ) レビュー

発売元 セガオフィシャルサイト
発売日 2010-01-28
価格 7980円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:RPG
■ プレイ人数:1人

【廉価版】
■ 発売日:2010/12/09
■ 価格:3,990円

総合ポイント
77
(難易度)
3.12
レビュー数
73
スコアチャート End of Eternity(エンド オブ エタニティ) レビューチャート

End of Eternity(エンド オブ エタニティ) 購入する
0%
0-9
0%
10-19
2.7%
20-29
5.5%
30-39
8.2%
40-49
8.2%
50-59
8.2%
60-69
21.9%
70-79
27.4%
80-89
17.8%
90-100
【60点以上】
75.3%
【標準偏差】
19.31


デフォルト:新着順

666人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 3pt 4pt 4pt 4pt 3pt 4pt
総合点
77pt

GOOD!

○オリジナリティー
戦闘システムやマップシステムのオリジナリティーはとても高い。
ただ、類似するものが無ければそれが良いものかと言うとそう言うわけでもないが…。
単純に「斬新か」と言う点で見ればオリジナリティーは満点だろう。
パズルの様にマップを解いて行くワールドマップと、戦略性を重視しつつ
アクション性と爽快感を両立させた戦闘システムは見事だと思う。


○サウンド
各種SEが派手で良いと思う。戦闘中のレトロなプログレッシヴロックの雰囲気と、
ワールドマップや街でのやや退廃感の漂う壮大なBGMはうまく差別化が計られている。
丁寧に作り込んである印象。

○熱中度
ついついやり込んでしまう、と言うかストーリーを進めるルートそのものは
至極一本道な為、他の事をやりたくなり寄り道をしてしまう傾向。
昨今の「寄り道したくてもする道がそもそも存在しない」と言う状況ではなく、
一部ストーリー上行けないエリア以外はそれなりに散策する事が出来て楽しめた。
闘技場等もついつい長時間遊んでしまう。ルーチンワークだけど。

○満足感
フルプライスのソフトとして購入して損はないと感じた。
最近はゲームを買っても「やや未完成ですが、とりあえず発売しました」と言う感じの
ソフトを掴まされる事が多い中、荒削りではあるがしっかりと一本のゲームを
購入したと言う気分になれた。プレイ時間も長く(大半は煩雑な作業だったりするが
十分値段の分は楽しめるソフトだと思う。

BAD/REQUEST

全体的にシステムは荒削りな印象を受けた。

まず戦闘システムと言うか成長システムだが、武器が三種類のカテゴリしかなく、
三人のキャラクターそれぞれ三種類の武器レベルがあり、それらのレベルが上がると
キャラクターのHPが成長して行くと言うシステム。(攻撃力等は基本的には武器依存)

つまりHPを上げる為にはキャラクターに満遍なく武器を使用させる必要があり、
その為にいちいちキャラクター同士で武器交換をしなければならない。
「このキャラはハンドガン使いと言う役割で育てよう!」と思っても
結局マシンガンとグレネードのレベルを上げなければHPが大して上がらず、
どの道全部使わなきゃダメじゃないか、と言う状況に陥る。
その為、キャラクターごとの役割が非常に希薄になってしまう。
(その中でもグレネードだけ消費アイテム扱いと言うのもバランスが悪い。)

RPGにおいて、しかもパーティーが三人しかいないのにその中で役割分担をできない
(厳密には役割をローテーションさせてキャラクター間で定期的に交換する)と言う事になり、
設定上は非常に個性的なキャラクター達の、プレイ時間の8割を占める戦闘での
個性がほぼ皆無なのは非常に残念だった。基本的な攻撃力等は武器依存なので
武器を持ち替えさせれば、レベル差による多少の性能差はあるものの
誰もがほぼ同じ性能を発揮できる。その為、戦闘中のキャラクターへの認識は
ただのコマとでも言ったような感じだった。このキャラのこの部分を率先して育てよう、とか
そう言ったRPGにありがちな楽しみは一切生まれなかった。
それなのにヴァシュロンは基本的にHPが高く、リーンベルはHPが低いと言う
味付けがされているのも意図が不明過ぎた。これによって一体何をプレイヤーにさせたいのか
と言うポイントが非常に曖昧。

(一応レベルが上がると習得できるスキルには個人差があるものの、結局習得の順番が
やや異なる位で最終的には全員ほぼ同じスキルを習得する事になる為、尚更そう感じる。)

後、戦闘システムが三人で戦う事を基準に作られている作品において、
割と頻繁にストーリー上の都合で二人以下のパーティーで戦闘を強いられるのが
納得行かなかった(二人ではゲームのウリであるレゾナンスアタックが使用できない)。
勿論二人でも戦える事は戦えるのだが、このゲームにおける戦闘の戦略性は激減し、
縛りプレイをされているような気分に陥る。ゲーム中で一回だけ、やむを得ずなどの
理由で短期間そうなるのであればまだ納得もできるが、割と頻繁に、しかも長時間
その状態を強いられる事が多いのでその辺はかなりのストレスとなった。

先ほど言った「戦闘におけるキャラクター個性が皆無」と言う点は、
二人でも一人でも一応戦闘が可能な様に意図して作ってある可能性もあるが
正直ゲーム全体の魅力を半減させる要素になっているように思えてならない。

キャラクターそのものの個性付けはかなり強烈なのに、
この部分からは随分と「何が作りたいのか」と言うポイントがちぐはぐな印象を受ける。


全体的にシステムがわかりにくく、ある程度理解が深まれば色々考えつつ遊べるが
黄金パターンを確立してしまうと後は作業になってしまう、と言うのは
いつものトライエースの戦闘システムそのままだった(これに関してはいい所と悪いところがある)。
戦闘一回一回が長めなのも相まって、ダンジョン等で無駄に戦闘をさせられる感がややあった。
そもそもボスを倒した後ダンジョンを自力で戻ってこなければいけないのは苦痛。
逃げる事もできるが、まさか「帰りは面倒なので全部逃げて下さい」と言うのが
開発者の意図でもないだろう。全体的にダンジョンそのものが不便なのも加味されて
(装備変更が出来ない等)色々と目につくポイントである。

ワールドマップにおいてもいくつか思う所があった。
進行に必要の無い所の無色ヘキサを解放して行くと、確実に手持ちのヘキサが足りなくなって、
特定の敵を倒してヘキサを入手する以外にストーリーを進める手だてがなくなってしまう。
ストーリー進行に必要な分を使ってから寄り道する分には問題ないと思うが、
最初からある程度自由に寄り道できてしまう仕様な為に
間違った道を進んだら雑魚戦を大量にこなしてカバーして下さい、と言うのは
若干理不尽に感じた。正直、無色のヘキサがショップで購入できると何か不都合があるのだろうか?
とすら思わせる(中盤以降限定とかなら全く進行にも影響を与えないと思うのだが)。
色付きのヘキサはストーリーに沿ってマップをアンロックする目的に使われ、
必要に応じてNPCから配られたりするので無駄遣いの心配はないし…
と考えると、そもそも無色のヘキサの存在意義は?とすら思えてしまう。
人型の雑魚敵しかヘキサをドロップしない、と言うのも何故そうしたのかがわからない。

これに関しては、正直考案した人が「何の為に作ったのか」と言うのが
さっぱり見えてこないシステムで、「ただ新しいものを作ろう」として空回りしている感がとても強い。

もし次回作があるのであればその辺の練り込み不足、ブラッシュアップ不足なシステム周りを
改善して欲しい。大本のアイデアそのものはとても良いと思えるだけに。

COMMENT

BADの所に長文を書いてしまったが、あくまで「大本が良いだけに」と言う点から
浮かび上がって来る不満点なため、次回作に期待したい。

しかしゲームそのものとしての出来はとても良いと思うので
(システムの難解さから人をとても選ぶ作品だとは思うが)、
フルプライスで購入して後悔はない作品だと思う。

   
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
木刀魔人さん  [2011-01-06 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

655人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 3pt 3pt 4pt 4pt 4pt 2pt
総合点
77pt

GOOD!

・グラフィック

 街の作り込みが非常に丁寧。看板や電飾、街灯の他、風景として見える歯車は殆どが互いに咬み合って動いています。時間の移ろいによる色調変化や影、夜の描写は美しいと感じます。この作品は街の中での視点が固定されているのですが、キャラクターの移動に伴って動く遠景と近景の魅せ方も巧い。

 マップ(バーゼル)の下層の描き込みのバランスが取れています。上層部のマップを移動している際に下層部を見ることが出来るのですが、各層の遠近感や下層の建物や明かりなどを表現しています。夜に上層ブロック(1〜3層)から下層を見下ろせば、このバーゼルという世界の広さと高さが良く理解できます。

 マップ構成もよく考えられており、ターミナルと呼ばれるボーナス機能を有効活用すれば、戦闘を有利に進められたりレベル上げやアイテム収集の補助として使うことも可能です。


・脚本・演出

 「世界」と「日常」の関わり方がはっきりと分けて描かれている点が上手く機能しています。やたらと「世界を変える(救う)」というスローガンを掲げる中心的な人物を描く場合、生半可で稚拙な部分が有れば有るほど興醒めが加速するものですが、興醒めし得る要素を「日常」に、そして「世界」にシリアスな要素を配置して描き分け、「日常」と「世界」を交互に見せながら二つの物語を交差させて核心に迫っていく手法が効果的に用いられていると思います。

 「日常」パートにおける主要3人の関係性では、あらゆる場面で「イカしたお兄さん」がバランスをとっています。「反抗期の坊や」が暴走しそうになったところで渇を入れ、「夢見心地のお嬢さん」が現を抜かすと、暖かい沈黙やゲンキンな物言いで引き戻す。ぶっ飛んだ道化を演じつつも、最低限の「大人」としての振る舞いから逸脱しそうになると、必ず他の2人からツッコミが入って一線を越えないように描かれています。

 「世界」の描き方は、極力無駄な部分を削ぎ落としている為に一見すると訳がわからないかも知れませんが、各カットシーンにおける人物描写やキーワードに留意し、NPCの会話からそれらを解く鍵を見つけることで理解が深まります。例を挙げると、「反抗期の坊や」の台詞から彼の精神構造を考察し、過去の舞台の周辺で情報を集めてることで彼の過去を推察できるでしょう。

 NPCとの会話に情報を分散する手法は以前から使われているもので、こうした手法こそがゲームとしての利点であり演出なのです。単純に本編(メインミッション)のみを進めただけでは、理解できないのでは。

 「日常」と「世界」が交差して戦うべき相手が見えてくる後半の誘導は、なかなか見応えがあります。そもそも、この作品に「絶対的善悪」の設定はありません。従って誰が悪くて誰が正しい、という単純な図式は当てはまらず、真理とは別にそれぞれ相対的で主観的な意志を貫く者達のドラマが展開されます。私はこの物語を「世界のカタルシスと開放」という観点から解釈しました。


・音響

 本編に関わる人物の声優陣が、なかなかいい演技をしています。アニメや舞台演劇のような誇張された演技ではなく、ドラマや映画寄りのおかしな癖がない説得力有るボイスアクトだと感じました。「痛い」と見なせる部分が無い訳ではありませんが、キャラクターの設定上「夢見心地」であっても不合理ではないと考えられます。

 BGMは可もなく不可もなく。ただ、特権階級の上層部、重苦しい雰囲気の下層部、その中間である中層と、各層の特徴に沿った楽曲で構成されているので十分でしょう。戦闘BGMも同様です。


・戦闘システム

 非常に独特な手法ではありますが、3次元という特性を十分に生かしたシステムでしょう。単純なコマンド形式ではなく、ダイナミック且つ直線的な戦略性が求められます。加えて、攻撃にも確定ダメージと非確定ダメージの2種類が存在し、チャージによって付加効果が決まり、攻撃のヒットによって「追撃」のチャンスが生まれるなど多用な要素を含んでいます。

 リーダーアサルトという機能があり、敵のリーダーを倒せば戦闘が終了するようになっているので、例外を除いて雑魚敵を1体ずつ片付ける必要はありません。

BAD/REQUEST

かなり細かな部分になります。

・グラフィック

 街の風景が作り込まれているだけあって、視点や移動が限定されるのは勿体ない。1つの魅せ方として理解できますが、次世代機において360度カメラとフィールド構築による臨場感を捨てたことを、プレーヤーが是とするか非とするか。

 下層部で周囲の同階層の構造物を見た場合、自分が居る層の構造物は作り込んであっても、移動できない環境描写としての隣の層は、単純にテクスチャを貼っただけの薄っぺらな板であることが多いです。

 人物のモデリングに関して、まだまだぎこちなさが抜け切れていません。アニメや漫画のキャラクターを立体化している部分と現実的な顔の造型が入り交じっています。とくに女性はアニメ寄り、男性は現実寄りの傾向があり、バランスは崩壊していないものの少々違和感を感じました。幼い子どもを描く際はかなりアニメ要素が顕著であるように感じます。

 リップシンクは、唇が発音の形を成してはいるのですが、動きが微妙に台詞に追いつかなかったりデフォルメされていたりと少々違和感があります。

 コスチュームの柄が豊富にあるのですが、形状が2種類しかなく、2つの決められた形式の中で柄を選ぶ方式となります。街中の移動やカットシーン、戦闘に至るまでコスチュームの設定が反映されるので仕方がないとは思いますが、少々窮屈です。

 「夢見心地のお嬢さん」用のコスチュームに少々疑問が…。明らかに特定の層を狙ったもの(主にヘアバンド)が、他のものと比べて種類が豊富です。そこにこだわるよりも、他のデザインを増やして欲しいと個人的に思います。


・脚本・演出

 物語の核心を構成する1人に、シリアスな設定としては不似合いな外見のキャラクターが居ます。ファンタジーでありながら銃と機械という現実的な要素で構成された世界に、極端にファンタジー色の強いものを入れるのは如何なものかと思います。しかもこの人物(?)に関する描写が極端に少なく、過去と現在のギャップの原因に解釈の余地がありすぎます。大まかな位置づけは可能ですが、もう少し補完要素があってもいいのではないかと感じました。


・音響

 NPCに話しかけると特定の返答が音声で返ってくるのですが、結構な割合が「アニメ声」です。受け付けない方は音声OFFを推奨しますが、その設定のままイベントに入るとカットシーンの音声まで消えてしまっているので、ON/OFFの使い分けに要注意です。

 戦闘時に入る台詞に少々不似合いな(クサい)ものがあります。戦闘の冒頭と終わりにパーティーの3人がよく喋り、台詞の種類が豊富で同じものを何度も聞くうざったさは無いのですが、種類が多いだけに「痛い」台詞の数も多いです。これも音声のON/OFFで対処可能。


・戦闘システム

 戦闘システムのチュートリアルは文字による説明と味気ない実演で構成され、読み取って頭で考え理解する作業が求められます。一度のインビジブル・アクション(直線行動)で「追撃→打ち落とし」の流れが出来るようになれば、戦闘システムでの障害は無いに等しいでしょう。しかし、戦闘システムを理解する時間と追撃に慣れる時間に耐えられなければ、ストーリーを進めるのは難しいかと思います。

 さらに、追撃することで敵から換金アイテムを大量に取得できるのですが、そもそもこの戦闘システムにおいて報酬に金銭が無いため、追撃による換金アイテムの量=戦闘報酬金額という式が成り立ち、追撃が出来なければお金すら満足に手に入れられない状況に追い込まれます。お金はミッションをこなすことでも報酬として手に入りますが、敵を倒せなければ意味がありません。

 戦闘のリトライは可能ですが、費用が掛かるため何度もリトライすると資金が底を尽いて何も出来ず、八方塞がりになります。つまり戦闘システムを理解して使えなければ何も出来ないに等しいゲーム設計ですので、ゲーム的センスや反射神経に自信のない方は嫌でも闘技場のチュートリアルをやり込むか、リトライに掛かる金額の少ない序盤の敵で意識的に練習することをお勧めします。

 模範演技のようなものが有れば、また随分と違った印象になったのでしょうけれど…。

 追撃判定のルーレットが速すぎる気がします。慣れると問題ないと思いますが、リズム感と反射神経を使うので慣れるまでが大変なのでは。ただ、ルーレットの回転速度をあと0.5秒ほど遅くするだけで確実に簡単になるでしょうから、さじ加減が難しい部分だと思います。

 非確定ダメージ用の回復剤は豊富にあるのに、確定ダメージ用の回復剤がほとんど無く、しかも入手困難な代物であるのは少々酷ではないかと思います。それ故に非確定ダメージの後に確定ダメージへ移行する毒の状態異常が、度が過ぎるほど脅威となります。


・その他

 武器のカスタマイズをする際、全てのアタッチメントを外すコマンドが有りません。にもかかわらず、一つのアタッチメントを外す毎に、外したアタッチメントと同じカテゴリーの項目まで勝手にカーソルが飛んでしまい、外す際の使い勝手が非常に悪いです。ブロック単位でカーソルを移動させることも出来ず、アナログスティック(十時キー)を傾けてダラダラと行ったり来たりの繰り返しになります。

 中盤から後半に掛けて、最上部から最下部まで頻繁に行き来する必要が出てきますが、非常に移動が煩わしいです。全体として1層から12層に分かれており、上から下まで最短で11層を経なければなりません。各層ごとのマップを全開放するとセーブポイントを作りアジトまでワープすることが可能ですが、アジトから特定の階層(セーブポイント設置場所)に直接移動する、若しくはマップ上に設置したセーブポイント間を移動するような機能はありません。

COMMENT

 構築された世界を探索し情報を集めることで更に世界を補完する仕組みに、ランダム・エンカウント方式。奇抜な戦闘システムに目を奪われがちですが、かつては「RPGは戦闘システムが命」と謳われるほど様々な形式のシステムが求められた時期がありましたので(今もそう?)、この作品もご多分に漏れず極めてオーソドックスなRPGと言えるでしょう。

 グラフィックはリアリズム志向ではなく、どちらかというと印象派のような風合いです。「荒い」と指摘されている方は、リアリズム至上主義か、SDの映像をフルHDの大画面で再生している為にそう感じるのでしょう。SDをフルHDに引き延ばせば、かの有名な現代戦FPSでさえテクスチャの荒が目立つようになります。

 プロットの「語り」に関して、基本姿勢として、物語中に構築された世界と登場人物に割り当てられた役割を理解する方向性で見る人は、そこそこ楽しめるでしょう。そうではなく、キャラクターに感情移入することを優先する人は、切り取られた各場面ごとの人物描写に共感出来なければ意味不明なプロットにしかならず、物語構造の理解をおろそかにするリスクに足を取られた結果、訳が解らなくなるのだと思います。

 ゲームにおいて、カットシーンで全てを語らなければならないとする悪しき風潮は必然的に映像のテンポを破壊し、芸のない説明を垂れ流して見るに堪えない苦痛を生産するのみです。「語り」がリスクの高い一方通行に限定される為に解釈の自由度が失われ、にもかかわらずリスクに見合わない脚本・演出の稚拙さをダラダラと見せ続けるものだから、和製RPG(RPGに限らないかも)は「語り」の部分において閉塞的状況に陥っているように見えます。

 しかしこの作品は、そういった及第点にすら及ばない作品群よりも頭一つ抜け出て、大人でも「見ていられる」質に仕上がっていると思います。つまりドラマとしての最低限のレベルを保ちつつ、解釈の余地が与えられているのです。少なくとも対象年齢は中学生あたりではなく、二十代前後を狙っているのではないでしょうか。キャラクターを好きになれば子どもでも楽しめるとは思いますが、CERO B(12歳以上対象)を過信すべきではありません。

 私のクリア所用時間は80時間程度。

22インチ・フルHD・HDMI接続でプレー。

 
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
@カカシさん  [2010-02-25 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

694人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 3pt 4pt 4pt 4pt 4pt 3pt
総合点
78pt

GOOD!

結論を言いますと面白いの一言です。

戦闘Systemが文句なし!単純にキャラクターになりきってただボタンをひたすら押して行くゲームとは訳が違います。アクションとパズルが若干はいった内容です。

□戦闘System
戦闘フェイズが別になっていて戦闘MAPが戦略をかえます。
まずこれが1番でしょう。ターン制はありますがそれよりも3D映像のなかの位置的戦略!
カメラ視点をかえたりしながら敵との駆け引きで戦闘を進めていくのが面白い。
武器はハンドガンとマシンガンと投擲武器(手榴弾)を組み合わせていきますが順番が重要だったりします。レベルというものは各武器の使い込み度によるところもいいです。

□キャラクター
3人で進めていくストーリーですがシリアスありちょいギャグありで暗い世界観のなかではとても際立っています。個性もはっきりしていていいですね。なによりもムービーまでに適用される着せ替え可能のファッションは最高です!

□映像
PS3で出ているRPGの中でかんがえれば十分だとおもいます。ムービーも綺麗ですし自分は気になりませんでした。

□戦闘地形効果
パズル要素でMAPを開拓していきますが色やピースの形にも色々あり形を組み合わせながらやっていくのも楽しい。またその繋いだ色とターミナルという地形の特殊な場所をつなぐことで経験値2倍などの効果もあるので何を繋ぐか考えるのもいいです。

□武器カスタマイズ
これが結構重要だったりします。銃にスコープつけたりバレルをつけたりあり得ない形になったりしますがそれは銃を知らない人でも組み立てできるということでやりやすい要因になってると思います。

BAD/REQUEST

□ストーリー
難解ですね。
まず結論を言いますと
・自分探しが目的
・初期設定上の役割(仕事みたいなもん)が決まっていることからスタート
・敵とするものの真意があいまい
とこんな感じです。それぞれのキャラのかかわりも後半分かりますが、結局のところ謎が残る形になってしまいます。

□MAP
MAPを歩くというよりはパズルのピースをはめこむことで道が出来上がって行く感覚で目的地へGPSの矢印が着きましたよ!はい目的地!みたいな感じです。
MAPがかなりそっけなく街を行き来している感覚がありませんでした。

□世界観
暗いのと狭いのが印象。暗いのはキャラの際立つこともあり問題ありませんが、MAPが同じようなのの繰り返しでここは飽きてしまうかもしれません。

□武器
これだけしかないというのは結構思うことではないでしょうか。
自分は少ない分やり込みができていいですがもう少し欲しいでしょうかね。

COMMENT

思いつきでかいてみましたが、自分は楽しかったですね。

なによりも戦闘に特化して楽しめるのがいいです!
爽快感がたまらなく難易度もけっこう難しく戦略を練らなければならないので戦闘時間で雑魚敵にもかかることも楽しんでます。

フルHD37型 HDMI使用
プレイ時間 90時間

プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
Tapiopiさん  [2011-10-08 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

641人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 4pt 4pt 4pt 3pt 3pt
総合点
76pt

GOOD!

【オリジナリティ】
まずはこれに限ると思います。良くも悪くもシステムなど全体的なオリジナリティがこのゲームの最大の特徴かと。戦闘やヘキサ、ステーション、カスタマイズ等の理解は難しいが慣れた時に一気に楽しみが広がる。

【キャラクター】
主人公3人は個人的に今まで自分がやってきた中でも飛びぬけて愛着が強いです。シリアスなストーリーの中で、3人のかけあいがすごく面白く、MGSシリーズのシリーズのようにシリアスな展開に笑いが入ってくることが面白かったです。またストーリーにかかわる他のキャラクターも適度なインパクトと人数で存在感があって良いと思いました。

【サウンド】
良いです。耳に残るものが多く、サントラが欲しいくらいです。

【グラフィック】
他ゲームでこのゲームよりきれなものはありますが、十分きれいだと思います。キャラデザインも含めて。

【熱中度】
システムを理解してからの熱中度はかなり高いと思います。

BAD/REQUEST

・システムがわかりずらい。良いゲームもチュートリアルや説明書ではなかなか理解できないため、理解できずにプレイを止めた人が多いのでは?自分もなかなか理解が出来ず、本当に楽しみを持って取りかかるには時間がかかりました。

・キャラの衣装が色違いで多く見せている点がちょっと残念。

・何かダウンロードコンテンツは欲しかった。

COMMENT

【プレイ環境】
24型モニター・HDMI

【全体的な感想等】
ここ数年で自分がやったゲームの中で最高の出来と感じています。システムがわかりずらく、難易度も高めのため、万人向けとは言えないかもしれないですが、多くの人に楽しんでいただきたいと思っています。発売日に購入しましたが、FF13やゴッドイーターなど他のゲームを遊びながらだったので、本腰を入れて楽しむまでに時間がかかり、本格的にやりだした6月くらいから毎日数時間やり続けました。何度かやり直しをしていく中でどんどん楽しさが沸いてきた感じでした。
続編が出たら必ず購入したいと思っています。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
だいさん  [2010-10-06 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: Est09
レビュー日: 2010-02-16
おもしろいのですが、慣れる事が必要です。説明が難しいです。まだ15時間ぐらいですが感想を書きます。
ストーリー: いまいちまだ分からない。。。スタートはいきなりクエスト発生し、ちょっと戸惑いました。ちょっとずつ3人の謎がとけて行きます。がこれはこれで良いと思います。

マップ: ワールドマップはパズルみたいな感じですモンスター(ランダムバトル)が落とすピースで進めない場所をうめて進めるようにします。マップはカーソルで移動します、でカーソルがプレイヤー扱いでカーソルを動かすとランダムでバトルに入ります。町はFFなどに近い感じです。

バトル: 戦闘はなれればおもしろいです。ただ個人的にインビンシブルアタック中いちいちシーンが変わるのが気になります。攻撃中はシーンチェンジなしでゲージがたまりそのまんま攻撃できた方が良かったと思います(攻撃によってはシーンが変わるのはOKとおもいます、たとえば手榴弾を投げるなど、もしくはスローモーションにかわるとか)。

キャラ: そこそこ。。。リーンベルはかわいい。キャラの服装など変えれるのもよいです。

自分が悪いと思う点はマップのカーソルとショップのアイテム値段と最初のいきなり感。
あと久しぶりに説明書を読みました。普段はプレイしながら覚えたりチュウトリアルでやってます。やればやるほどはまっていきます。

【PS3】End of Eternity(エンド オブ エタニティ)
レビュー投稿フォーム

レビューを投稿する前に

レビューをご投稿して頂ける皆様には心より感謝しております。
あらかじめ下記注意事項のご確認をよろしくお願いいたします。

  • 投稿時、IPアドレス等も取得されます。
  • ゲーム関連会社・proxyサーバー・公共施設(ネットカフェ等)からの投稿が確認された場合、投稿内容に関係なく削除対象となります(多重や不正投稿の緩和のため)。ご自宅のパソコンからよろしくお願いします。
  • ルールにより、最低5時間以上プレイしてから投稿するようよろしくお願いします。(5時間未満が確認された場合、削除対象となります)
  • 改訂稿はこちらからよろしくお願いします。
  • 自分の名前(HN)が固定されていない方へ

「通りすがり」「匿名」「名無し」など……禁止です。

任意。非掲載時の連絡の際に使用されます。予期せぬ不備や事実誤認、誤って規約に抵触してしまい、それらによる削除依頼もありますので、アドレス記載を強く推奨します。(連絡するだけなのでフリーメールも可です)


ご自身のブログ等が無い方、レビュアー登録していない方は空欄。

PR URL>URLをご自由にご記入いただくことで、ブログ、おすすめのサイトやアフィリエイトなど、公序良俗に反しない範囲でリンクを設置することができます。
レビュアーID>レビュアー登録によりレビュアーIDが発行され、レビュアーの嗜好などを紹介したページへリンクされます。仮登録された方で本登録が完了 していない方は「仮登録中」とご記入ください。レビュアーID登録者はパスワードを記入しないようご注意ください。
レビュアー登録はこちら(別ウィンドウ)

注意事項
  • 「GOOD!」「BAD/Request」の欄は、何がどう良かったのか(悪かったのか)最低何かひとつでも”ゲーム中身”とその 理由を具体的に記載して下さい。例えば「グラフィックが良い」”のみ”の記載は、他にゲーム内容が書かれていなければ50文字以上でも「ゲーム内容記載漏 れに抵触」と削除依頼されます。この場合「どうグラフィックが良いのか」「どの部分でグラフィックスが良いと思ったのか」”中身”を記載して下さい。
  • 批判ではなく誹謗・中傷。他レビュアーに対する批判。ネタバレ等はしないようよろしくお願いします。(該当部分を削除する事もあります)

  入力文字数:0

  入力文字数:0

総評として該当ソフトの感想・自分の嗜好・プレイ環境や購入動機等


  入力文字数:0
点数に関する注意事項

ソフトに対する満足度に関わらず、項目に沿った判断で採点して下さい。 総合点計算機計算機
「廉価版や中古により、定価より安く買えた」「高く売れたから」などの理由で”加点”するのは禁止となっています


独自性。過去にない斬新なアイデア

綺麗な画像、ムービー、キャラクターなど

BGM、音楽、効果音など

飽きがなくどれだけ長く遊べるか

一通りプレイして面白かったか。総合的な評価

ゲームバランス、操作性や分かりやすさなど

プレイ時間:通算プレイ時間です。クリア時間ではありません
「クリア済」:原則「エンディングまでたどりついた」が基準です

「End of Eternity(エンド オブ エタニティ) 」の”特徴”や、”良い”と思ったものにチェックして下さい。

■ 投稿すると、掲載基準の規約(削除ガイドライン)や注意事項に同意したとしています。