【PS3】信長の野望 天道 レビュー
発売元 | コーエー (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010-03-04 |
価格 | 9240円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:歴史シミュレーションゲーム ■ プレイ人数:1人 【廉価版】 ■ 発売日:2012/01/19 ■ 価格:5,040円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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2pt | 3pt | 3pt | 2pt | 1pt | 3pt | 2pt |
41pt
GOOD!
☆チュートリアル
一通りやれば説明書ナシでも大丈夫なくらい良くできています。
内容も堅苦しいものではなく、ところどころに笑えたりするので
消化をするのが苦にならないのも良いところでしょう。
☆ゲームバランス
シミュレーションゲームにありがちなコンピューターの頭の弱さが
あまり感じられませんでした。
油断をすると足元をすくわれるので、その辺はやり応えがあります。
☆広大な1枚マップ
道を敷いて支配領域を広げていくゲームだけあって
マップの作り込みは細かいところまで良くできていると思います。
BAD/REQUEST
☆ゲームシステム(戦闘)
こういうゲームの華であるはずの合戦が極めて地味です。
武将1人あたりの特技は1種類しかないし、複数人編成の「軍勢」では
能力の高い者のステータスが優先されるので、どこの国と戦っても
似たり寄ったりになります。
☆ゲームシステム(戦略)
道が繋がっている町や諸勢力の入口に兵を進めるだけで、
簡単に占領下に入ってしまいます。
中立地帯とかの町ならまだしも敵勢力の支配下である場所が
数百人の兵士でころっと落ちてしまうのはどうかと…。
☆ゲームシステム(政略)
外交・計略の要素があってないようなもの。
政治が高い武将ならまだ内政面で活躍できますが
知略の高い武将はほとんど仕事がありません。
COMMENT
信長の野望シリーズはSFCのものと蒼天録をやったことがあったので
それらと比較してレビューさせて頂きました。
リアルタイムで箱庭のごとく勢力を発展させていくという内容自体は良いのですが…。
「歴史シミュレーション」というジャンルを遊びたくて購入した私には
システム面でかなりの物足りなさを感じました。
リアルタイムで町を発展させて戦争するってゲームは他にいくらでもあるので、
もう少し信長の野望らしさというものを次作には出して欲しいですね。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-12-04
長めのチュートリアルを終え(強制ではないので飛ばすことも出来ます)、全国モードをやるか、地方平定を目指す群雄覇権モードをやるか悩みましたが、まずは狭い地域で練習しようと、群雄覇権モードの毛利家を選びました。あっという間に長宗我部に滅ぼされました。「ああ、なるほど、兵力差があると攻め込まれるんだ」と、2回目のプレイは募兵量を増やすべく、道場を多めに建てようとしましたが、今度はカネがない。商館とかもバランスよく建てないとなー、と考えてるうちに、三好と同盟を組んだ長宗我部が襲来。またしても滅ぼされる。3回目は兵力も十分、カネも確保できて、1.5倍の兵力で長宗我部に進行しましたが、敵の足軽が異様に強い。なるほど、技術研究すれば各兵科が強くなるのか、と学びつつも、兵糧が切れてあえなく撤退。追撃を受けて滅亡。
「何だよ、滅ぼされてばかりでつまらん」とさすがに心が折れかけましたが、踏ん張って4回目に突入。今度は逆に長宗我部と同盟を組んだところ、これが的中。後方から攻められる憂いがなくなり、東に集中できました。まずは宇喜多に侵攻。持ち城が増えて、収入も一気にアップ。そのまま尼子を滅ぼし、山陽・山陰は制覇。捕虜になった両家の良将たちを家臣に加え、武将の質もアップ。金山や二期作のおかげで、カネや兵糧も余るくらい。調子こいて次は長宗我部だ、と同盟破棄したところ、民忠がなくなり一揆が大量発生。今も昔も信頼ってのは大事だな(笑)と痛感しつつ、一揆を鎮圧。その後、徐々に長宗我部領に侵攻。技術研究のおかげで、天弓戦法が効くわ効くわ。敵将を一人、また一人と捕縛。その調子で長宗我部を滅ぼし、ついに瀬戸内を平定しました。
と、このようにかなり七難八苦を与えられましたが(笑)それを乗り越えたときには完全にハマっていました。その後、群雄覇権モード全てのシナリオ、全ての勢力でプレイしましたが、難易度も絶妙で、毛利家のような初心者向けもあれば、真田家のような超絶上級者向けの勢力まで幅広くあります。真田家でクリアしたときの達成感はすごかった…
序盤は一大勢力にすべく、いろいろと工夫しながら進めることが出来ますが、そうなってしまえば後は兵力差で押し切るだけなので、後半は作業になりがちです。特に全国モードは城の数が多い分、作業も多くなりますが、マンネリを防ぐためか、定期的に包囲網が形成され、周りの城から一気に攻められる時があります。それも各城から防衛隊を出陣させなければいけないので、結局は作業になってしまうのですがね。
それでも面白さが忘れられず、今でもたまに棚から出して、群雄覇権モードをやっています。「今回は同盟なしでやってみよう」「最初にあの人を引き抜いておこうか」「鉄砲隊を主力に攻めて行こう」「ここに支城を建てたらどうなるかな?」など、いろいろ変化を加えながらやると、また新しい発見があったりします。
少なくとも、中古で安くなった今の値段以上の価値はあると思いますので、興味がある人は一度やってみるといいと思います。
GOOD!
始めに、同作品のレビューをなされているカレーピラフ氏が良し悪しを上手くまとめてレビューされており、同意だったので捕捉として個人的に感じた点を意見させて頂きます。基本的にはこれまでのシリーズをやっている人向けで。
今作は前作「革新」のシステムを基本的に習っており、前作では届かなかった痒い所に手が届いている作りになっているかと思います。人によっては簡略化がマイナスにもなっているでしょうが……。
■武将エディタで顔グラフィックの数が増加したこと■
史実武将だけで楽しむ層には何ら関係のない点ですが、一般的な遊び方に飽きている人はこの武将作りは重要なファクターです。グラフィックがいいのが少ないなーなんてこともありましたが、ぼちぼち増えてちょっとうれしい感じです。ただし悪い点もあり、それはBADにて触れます。
■軒並みシステムの簡略化やバランスの介入、補助機能の追加■
〜町並み〜
前作では町並みの一区画の場所を決めるのも何をその枠の中に建てていくのかもプレイヤーが選択、でした。例えば技術革新に必要な施設を立てまくって必要数の施設が立ったら技術を覚えてその後に壊してという風にです。基本的に深い戦略性が求められたシステムまで昇華していなかったので、細々として面倒なだけだった印象です。そして、その一区画の町並みの中枢などが破壊されるとその復旧など面倒に面倒が上塗りされた感じ。
しかし、今作では町並み一区画が固定になっており、一揆などが起こって壊されない限りは町並みが破壊されるということはなくなりました。そして区画の入り口が敵に攻められるとそっくりその区画が相手の領土になるという感じです。技術革新を覚える為の要素も簡略化し領土の侵攻面を活かす、小競り合い感を出すことに繋がる簡略化になっているのではないかと思います。
相手の領土を取ったときにCOMの作ったはちゃめちゃな町並みを立て直すみたいな前作であった作業も無くなったのはうれしいです。これも序盤であれば立て直す面白みがありますが、だれてからの中盤以降は面倒でしかないですからね。
〜戦闘面〜
陸地でも港でもそうですが、半端ない数の軍勢が押し寄せることでの難易度バランスや次から次へと港を利用して攻め込んでくることで溜まるストレスが軽減されています。
そういうのがなくなりました。
当然、町並みに鉄砲の防護壁を包囲するように設置して、頭の悪い敵が押し寄せて壊滅作戦みたいなものも出来ないようになったので、そういう面も良かった点なのではないでしょうか。
加えて、1部隊に5人まで武将を組んで陣形だ何だと特性を持たせている点も個人的には良かったです。後半だれてくると前作は1部隊が持てる限界の兵数などが少なく感じ、何部隊も投入して領土を広げていく面倒さがありましたが、今作ではその作業になってからの面倒さが軽減している気がします。
〜補助機能の追加〜
奉行というコマンドが増えて、これにより城毎に定期的に兵数や生産を自動的に武将を指定して行わせることが出来るようになりました。後半になってくると兵数を増やしたり馬や鉄砲などを生産するのは苦痛な作業でしかありません。自動でやってくれるのでこれは有難い。
■繰り返し飽きずに遊ぶための仕掛けがあること■
ゲーム開始時の勢力選択の際に国替えコマンドで勢力位置をランダムで変えることが出来るため、一部イベントはなくなる可能性があるが何度でも楽しむための配慮が見られる。
BAD/REQUEST
■武将エディタでの問題点■
まず各史実武将のデータを変更出来なくなった点。追加版を出してそれで解禁とかお粗末なことをするつもりでしょうか。元々、初期のシナリオでスタートした際に伸びてきて欲しい大名がすぐに潰されてしまうなど史実通りに進んできて欲しい身としてはバランスが悪かったという想いがあります。そういうのを武将の能力値のてこ入れで補正したりするのも楽しみだった身からするとないのは……。
そして、名前などを適当に決めてくれる任意システムなどもなくなっている?点。武将作りが面倒になってくると名前はお任せでもいいやとなってくる所、ちまちま名前を打ち込まないといけないストレス。また、例えば史実武将の顔グラを選ぶとその史実武将のデータが全て反映されるとかあれば良かった。そこから波状させて新規武将を作れたほうが手間が省ける人は多かったでしょう。
等価交換ではないですが、顔グラが増えた代わりに面倒が増えた気がします。
■史実イベントに合わせたバランスが欲しい■
史実イベントを入れるのならばそれに合わせた国の成長のバランスが欲しいです。
COMの話ですが大名毎の成長のバランスが決められていたらつまらないとも思えそうですが、この辺りをもう少し明確なバランスにして欲しかったです。
例えば中国地方、毛利家が全く伸びてこないです。ある程度時期が経過したら中国地方を統一するくらいのバランスがあってもいい。
東北地方、伊達家が3国取った辺りで成長を止めます。これもある程度したら東北全土を取ってくれるくらいのバランスが欲しい。
九州地方は無難に島津家が伸びてくるのでまぁよいかなとは思います。
また、武田家無双なのが今作も変わらずなのが……。上杉も善戦はするのですがちょっとな、と。
そして織田家が全く伸びません。3国くらいで止まってしまい、せめて武田家が6カ国取る頃には近畿地方に勢力を移してあの辺りを全て統一していて欲しい。
じゃぁシナリオを進めてやればいいと思う人もいるでしょうが、尾張統一辺りのシナリオで楽しみたい自分としては勢力図のバランスはもっと配慮して欲しかったです。
■外交面の簡易さが……■
捕虜した武将がいたとして、次々と返還を他国の大名が請求してきて、名声、敵国の家宝が分捕り放題なのはどうにかならないかと。
また、小国になったらもっと勧告に従ってくれてもいい。あってないようなコマンドだなぁと。
同盟にしても既に同盟同士になっている国に割っていくことは難しいとかそもそも親密度上げれないので交渉の妙も何もない。他国に金銭を払って親密度を上げて、その結果として同盟なども出来ればいいですが、同盟し合っているから自国はそこに割っていけないとか外交コマンドが活きてない感じがします。
小国時代はこの外交コマンドを駆使して領土を広げていくというのも醍醐味になりえるはずなのにどうなのかなと思います。
■新たな概念である道の概念、敷設が……■
今作は国と国との道がないので、それを工作というコマンドから道を敷いていき、国を繋げて攻め込むというシステムがあります。道を敷くと敷いていない状態での行軍よりも早いって感じです。
しかしこの道のシステムがほとんど深みも出さないし意味のない要素にしかなっていない。
後半になればほとんど道がどの国でも出来てますしね。
それなら作業になるのを嫌う層は騎馬隊に統一して技術で行軍スピードを上げて、攻め込むだけだろうし、この天道というようにタイトルにもなっている推しポイントが空(から)という有様。
■ブラウン管TVへの配慮は彼方へ■
HDのTVでは素晴らしい映像美を堪能できますが、ブラウン管TVでは文字が潰れてきつい。それも遊べるけどきついというよりは遊べないレベルに近いです。
来年の11年の7月で地デジへ移行ということで1年くらいだからで施行されたのでしょうかね。
詳しくはわかりませんが、仕方ないにせよ遊べないレベルで文字が潰れるわけですから旧式のTVを未だ現役で使用している人達に優しくはありません。
COMMENT
総じて、どの項目も普通という感じです。
皆さんが毎回感じている
「初期から数カ国まで領土を広げている時は面白いけれど中盤から中だるみしすぎて作業ゲーにしかならず苦痛」
というのも習っている感じでした。
極端な話をしてしまえば三国志みたいに大国同士になったら大決戦みたいなシステム搭載で、取捨選択ももちろん出来てそれを行えば画面切り替えで大勝負、それに買ったら領土全て獲得クリアみたいなものがあってもいい。
無論そんな放棄するみたいなことをせずとも一通り統一までだれないゲームバランスなどがあればベストなのでしょうが。
革新から意見を取り入れてまずは次世代機では様子見で、あまりシステムを変えることなく出してみましたって感じなのでしょうか。
シリーズを待ってた人にしてはおーい!という感情も大きそうではありますが、次作がどうなるのかの期待というのは踊らされている感はありながらしてしまいます。
思うに、このシリーズに付いて来ている層はもう固定なんだろうし、やりこんでいるユーザーがよろしくないと思った点や改善点を購入時のハガキで出してみたり、そういう地道な活動をしたほうがよいのかも知れませんね。
その効力があるのかないのかは別問題にしても、です。
シミュレーションのこのシリーズは発売後は値段もかなり高いですし、なかなか満足とした評価は出来ないのが率直な感想です。
シリーズは全て行ってきていますが、良いと思ったシステムは切り捨てて前へ前へ突き進んでいくこのシリーズに付いていってる人がどれくらい残っているのか、そんな心配もしながら革新が肌にあっていた自分としては簡略化が良い具合に効いて、それなりに楽しめました。