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【PS3】北斗無双 レビュー

発売元 コーエーオフィシャルサイト
発売日 2010-03-25
価格 8190円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazonニュース
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクション
■ プレイ人数:1〜2人
■ トレジャーBOX版:13,440円

総合ポイント
67
(難易度)
2.50
レビュー数
36
スコアチャート 北斗無双レビューチャート

北斗無双 購入する
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90-100
【60点以上】
55.6%
【標準偏差】
20.48


デフォルト:新着順

617人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
2pt 4pt 4pt 1pt 2pt 3pt 2pt
総合点
46pt

GOOD!

無双シリーズはこれより過去のものは猛将伝やエンパイアを除きほぼ全てプレイしています。北斗の拳に関してはアニメに熱中した世代です。


■グラフィックス

キャラクターの再現度はかなり高いと思います。ケンシロウだけは少々顔が微妙ですが・・・。
荒廃した世界観もよく表現できていますし、いろんな物が壊れたりするのは北斗らしいと思いました。


■サウンド

全体的に北斗の拳のイメージに合った曲が多いです。違和感はほとんどありませんでした。
よく言われるボイスに関してですが、たしかに声が変わってしまったこと自体は残念に思いました。しかし、アニメ放映からの時間経過を考えれば受け入れざるを得ない時期に来ているのだと思います。何気にキャスティングも豪華ですしね。


■満足度

原作再現度が高いと思います。あくまでエピソードのみですが・・・。
伝説編(ストーリーモード)ではケンシロウだけでも14話もあり、それ以外のキャラも含めればラオウを倒すまでの原作ストーリーのほとんどを網羅していると言っていいんじゃないでしょうか。
あくまでエピソードのみと言ったのは、各エピソードの名シーン全てが再現されているわけではないという事です。北斗の拳をあまり知らない人なら大筋のストーリーは理解できる、ディープなファンなら不満が残るという感じでしょうか。
この点を良いと感じるかどうかはプレイヤーの原作愛に左右されるでしょう。


■快適さ

ロードの長さが気になることはありませんでした。
あと、伝説編のオートセーブ機能は地味に便利です。

BAD/REQUEST

悪い点はかなり多いです。1作目(シリーズ化するなら)なのでしょうがない部分もあるとは思いますが・・・。


■オリジナリティー

北斗の拳らしさを出そうとしている部分はたしかに見て取れるが、どれも練り込み不足の感が否めない。
成長システムである経絡究明図は一見斬新だが、獲得できるスキルなどが同じでパラメータも全キャラMAXまで育てる事が可能なので最終的に個人差など無くなる。
せめて北斗タイプ、南斗タイプ、特殊タイプそれぞれスキルを分けたりして差別化を図るくらいはして欲しかった。
その他にミッションポイントなどがあるが、演出が北斗っぽいというだけで別に目新しさは無いと言っていい。


■熱中度

とても熱中できる代物ではない。
まず、何よりも問題なのは爽快感の無さ、次に移動の不便さ、この二つが過去の無双シリーズでも類を見ないほど悪い。
最初に感じるのは操作性のもっさり感と敵の強さであろう。
このゲームは基本的に敵が異常に強く尚且つアグレッシブ。雑魚は全てボウガン標準装備で常に遠距離攻撃の脅威に晒される上に爆弾や火炎瓶まで投げてくる。
指揮官レベルになるとガードが固い敵とハイパーアーマー装備の敵の2種類がいるが、これらは攻撃速度がこちらよりも速い上に無敵時間まである攻撃も持っているのでこっちが攻撃してても簡単に割り込まれる。しかもこれらの攻撃は一発入ると連撃全段ヒットがほぼ確定する。さらに体力が減ると無敵とふっとばし効果のある本気モードが発動、これのせいで畳み掛けていても無敵時間に攻撃を透かされ、さらにふっとばしでダメージまで喰らう事になる。
こんな感じで特に敵の多い幻闘編では常に吹っ飛ばされながら闘うことになりがち。
ボスが強いのは良いが、せめてそこに至るまでの過程は爽快感重視にして欲しかった。

次に移動の不便さについてだが、このゲームはマップが非常に広い。しかしそれに対してキャラの移動速度が極端に遅いのだ。
一応バイクと黒王号という移動手段は有るが特定のステージにしかバイクは無いし、黒王号は基本ラオウ専用である。
ミッションポイントや技能ポイントを重視してステージをクリアする場合、ステージの隅から隅まで行ったり来たりする必要があるのでステージクリアにかなり時間がかかる。

やり込み要素が少ないという点も無双シリーズらしからぬ点。
装備品を集めるなどの要素は無く、全キャラで伝説編・幻闘編をクリアすればもう終わりといった感じ。やるとすれば全キャラMAX強化と全ステージSランククリアくらいだがここまでするほどのモチベーションを保てるとは思えない。


■満足感

伝説編の無双闘武というシステムがかなり不満。
無双闘武とは伝説編でボスを倒した際にランダムで現れるボタン入力を成功させることでボス敵に奥義でトドメを刺すというものであるが・・・、
これをミスるとせっかく減らしたボスの体力が回復してしまうのである。要するにこれを成功させない限りボスを倒せないのだ。
しかも、発動させた奥義はほとんど同じものばかりの使いまわしという体たらく。
強制させるからには原作の決着シーンを再現するとかこだわりを見せて欲しかった。それが出来ないならば成功すれば技能ポイントボーナスが貰えるという程度のものでよかった。

使用できるキャラがたったの8人だけというのもかなり不満。
これもまた無双シリーズでは類を見ない少なさですが、せめてユダ、シュウ、リュウガ、ジュウザ、フドウの5人は入れるべきだったでしょう。これらがモブ扱いというのは納得出来ません。
DLCでハートと無法者が使えるようになりますが、パッケージ版に入ってないので数には数えません。

細かいことかもしれませんが、敵のやられボイスのパターンの少なさとインパクトの無さには少々ガッカリしました。
「あべし!」や「ひでぶ!」に代表されるやられボイスは北斗の拳に於いて手を抜いてはいけない重要なポイントだと思うのですが・・・、自分だけでしょうか?



□闘い方が単調になりがち。

上で述べた敵のガードの固さに加え、こちらの攻撃パターンの少なさも相まって非常に単調になりがちです。
北斗キャラならガードブレイクして連続攻撃、南斗キャラなら見切りから連続攻撃、特殊キャラなら射撃をメインに攻撃という感じで大体それぞれのキャラで戦い方が固定化してしまいます。
これは今に始まったことではなく最近の無双シリーズは大体この傾向にあります。


□プレイヤーキャラとしてのマミヤの必要性

はっきり言って必要無いんじゃないでしょうか?
伝説編もすごいテキトー感溢れる出来ですし、本来なら他のキャラとは比較対照にするのもおこがましいほどの実力差があるはずなんですけどね。
女性キャラの存在が不可欠というのも分からなくはないですが・・・。


□ケンシロウが一番の不遇キャラ

一通り全キャラ使ってみた上での感想ですが、主人公のケンシロウが一番性能面で不遇すぎるキャラでした。
他のキャラはみんな雑魚をまとめて倒せるような広範囲技や遠距離技があったんですが、ケンシロウはひたすら肉弾戦オンリー。
ちなみに伝説編の最終話で黒王号に乗れるのだが、その圧倒的な破壊能力と移動速度に今までケンシロウを使ってここまで進めてきたことが馬鹿らしく思えた。



□幻闘編のストーリーは必要でした?

ネタバレになるので言えませんが、あのオチなら最初からストーリー性なんて無くても良かったんじゃないかと思いますね。


□DLCが悪質。

どれも最初からソフトに入ってて当たり前の内容。
それを後出しした挙句にコスチューム1着に300円とか正気でしょうか?
今は全て値下げされましたがそれでも買う気にはなれません。
そもそも衣装チェンジなんて今までのシリーズならデフォルトで搭載されてたし、ハートと無法者も使用キャラの少なさを考えれば始めから入ってて当然と言える。

COMMENT

◆トロフィー関連◆
トロフィーコンプはかなり容易な部類に入ると思われる。
最初から全ての獲得条件がオープンになっているうえ、伝説編・幻闘編を全キャラでクリアすれば9割方獲得可能。類型撃破数系トロフィーを意識したプレイをするならば全キャラクリアでコンプ可能。
コンプにかかる時間は30時間以上50時間未満といったところ。プレイ時間30時間というトロフィーがあるので30時間未満は不可能。


◆総評・感想など。

以前、何かのゲーム雑誌で「この作品は従来の無双とは違い一騎当千の爽快感ではなく一撃当千の爽快感を目指した」という開発者インタビューの記事を見た覚えがあるのだが、このゲームの何処にそれがあったのかは結局分からずじまいであった。

無双シリーズとしては間違い無く駄作。北斗ファンにも満足していただける内容とはとても思えない。
そもそもケンシロウを始めとした北斗キャラがボウガンの連射に吹っ飛ばされたり、名も無い雑魚に攻撃をあっさりガードされた上に攻撃の合間に割って入られて棍棒でボコボコにされたり、挙句の果てには放り投げられてパイルドライバーを喰らわせられたりする姿をファンが望んでいる訳が無い。
ラオウがパイルドライバー喰らう姿を見たときには涙が出そうだった。

シリーズ化するつもりならかなり課題が多い出来でした。無双ならではの爽快感を感じれるような調整と、ゲーム全体のテンポアップが一番の課題だと思います。

トロフィー目的でもない限りはスルー推奨。
北斗ファンの方は不快感を感じる恐れがあるので覚悟してプレイしたほうが良いでしょう。

プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
じゃがーさん(Webサイト)  [2011-04-16 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

454人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 4pt 3pt 2pt 2pt 2pt 2pt
総合点
47pt

GOOD!

さすがは最新鋭機だけあって、過去に何作も出た北斗ゲームの中でも屈指のグラフィック。

微妙にエロさも付け加えられていて、マミヤファンにはたまらない
ダメージを受けると服装が破れるので、まずは大ダメージを受けてからゲームを進めるのが良いだろう。

BAD/REQUEST

ゲームシステムは無双っぽいのだが、微妙にキャラの動作が無双していない。

△ボタンでチャージ攻撃を行うと必ずスローモーションになる演出が入り、かなりうざったい。
ゲームの流れがそこで1回止まってしまい、スピーディーさが失われてしまう。
他の無双シリーズにはこういう演出はあまり無く、北斗無双が他の無双と比べて非常にモッサリに感じるのはこの点にあるのかもしれない。

「百列券」などの必殺技を出すたびに3方向からのアップのカットインが入り、これまたかなりうざったい。
ボスを倒すのに数回は必殺技を出すこともあるので、その度にカットインが入る。
こういう演出はボスを倒した後1回ぐらいで良いと思う。
あまりにも安売りして出すと、逆に面倒に感じるようになる。

他にも全体的に、攻撃を出した後に武器をしまう動作とか構えに戻る動作などがあって、ザコ相手でも連続して攻撃を加えられない。
なんとも爽快感を感じられない攻撃ばかりである。

COMMENT

声優や服装の変更等はそんなに気にはなりませんでした。

色々と惜しい部分が目立つゲームです。
特にチャージ攻撃後に必ずスローモーションが入るのと、攻撃後の無駄な動作を無くすだけで
相当マシになると思います。

次回作がいかにも出そうなゲームですが、そのあたりを何とかして欲しいところです。

 
プレイ時間:わからない(クリア済)
じじいゲーマーさん  [2010-03-30 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

418人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
2pt 2pt 2pt 4pt 3pt 1pt 2pt
総合点
52pt

GOOD!

 プラチナトロフィー獲得済み。
 私は少年ジャンプで原作を読んでいました。アニメは見たことがありません。

<ゲーム紹介>
 本ゲームには以下のモードがあります。
 ・伝説編…原作ストーリーを追うアクションアドベンチャー。全5キャラ。
 ・幻闘編…無双ゲームです。全8キャラ。
 ・挑戦編…1対1で戦う。オンラインランキング対応。
 ・入門編…練習モード。
 ・ギャラリー…北斗事典、ムービー、サウンド

 操作できる登場キャラクターは8人です。その他、敵として何人かいます。
 ・北斗タイプ…ケンシロウ、トキ、ラオウ
 ・南斗タイプ…レイ、シン、サウザー
 ・特殊タイプ…マミヤ、ジャギ

 本作は、北斗の拳の世界観を表現するために、「従来の無双」+「ボスとの1対1アクション」という2つの要素の融合を目指したものだと思います。


<良い所>
◎“北斗の拳”の世界を表現できている
 北斗のゲームははじめてやりましたが、本作は十分、原作の世界を表現できています。各キャラの技やモーション、伝承奥義(必殺技)もそれぞれ雰囲気が出ていて良かったと思いました。 
 ゲームですから、原作と全く同じかどうかではなく、雰囲気を受け継いでいることが大事だと思います。中でもラオウ、レイ、サウザー辺りは特に素晴らしい出来だと思いました。トキはもうちょっとがんばって欲しかったです。
 
○挑発
 L1+L3同時押しで出せる挑発は、本作ではかなり実用的な意味があります。挑発をすると敵が一箇所に集まり、その後一斉に攻撃してきます。その一箇所に集まった時に範囲の広い攻撃をぶちあてると、気持ちがいいです。

○伝承奥義
 挑発からの奥義は、このゲームの一番面白いところかもしれません。
 奥義とは、他のゲームでいう、MP(本作では闘気)を使っての必殺技のようなものです。ちなみに本作での必殺ゲージというものは、真・伝承奥義のレベル(1〜3)のことを指し別物です。
 真・伝承奥義とは、まず残り闘気ゲージを全部使って、戦闘能力が高い状態にします(闘気覚醒)。その上で奥義を使うと特別な奥義が出るというものです。これが強く、残りゲージが1の時は迷わずこちらを使ったほうがいいです。サウザーの真・奥義は演出も含めて特に良かったです。


【各編について】

・伝説編
 もちろん原作全部を再現するわけにはいきませんので、省略はあるのですが、原作で印象に残ったシーンは上手く再現できていたと思います。“ケンシロウ対ラオウ”“トキ対ラオウ”などは特に良かったです。サウザーの最後はもうちょっとがんばって欲しかったです。

・幻闘編
 ミッション遂行型の戦国無双系に似ています。そのため、別キャラで同一ステージを使っても全く同じになりません。これは伝説編も同じで、同じステージを通っても、ルートや行動が違っています。この辺りのちょっとした工夫が嬉しかったです(ただし、使い回し量自体が多く、ステージ中盤以降の展開が同じになることもよく有りました)。
 また、両編ともキャラ同士のかけあいが面白かったです。

BAD/REQUEST

<悪い所>
 長くなりますが、メーカーさんに対しても書いておく必要があると思いましたので、書きます。一言でまとめると、“テンポが悪い”です。

【演出に関して】

(1)「動きが重い」
 移動のはじめに変な“重み”がついています。回転に関しても同様に重く、キャラの立ち位置や角度を微調整することが難しいです。これは過去の無双ゲームにもあるものなのですが、本作は特に重いです。北斗の拳の世界を表現するためにワザとそうしたと思いますが、不快です。
 ただし、少し走り続けると、走り方が変わり、移動スピードがアップするところは良かったです。

(2)「遅いモーション」
 はじめから使える主人公のケンシロウが、元々パワー系の遅キャラです。それにつけても遅い!
 成長すると無意味に思えたチャージ攻撃の間(ま)に連続蹴りなどが挿入されるので、はじめほど遅くは感じなくなるのですが、1、2発目のパンチがスローなことは変わりません。全体的に1.5〜2倍速でよかったと思います。

(3)「遅い演出」
 キャラの起き上がりがとんでもなく遅いです。ノロノロノロノロ“もうフラフラっす”という感じで起き上がります。時間制限イベントなどではとてもイライラします。

 奥義を決めたあと、バン、バン、バン、と3方向からキメカットと技名が入ります。はじめの一回だけか、ボスや中ボスに止めを刺したときだけでよかったのではと思います。
 さらに、多くのキャラはそのキメカットの後に、まだそこから隙があります。例えば、マミヤの初期奥義では、髪をかき上げるカットが入ります。敵が先に起き上がって、こちらの無敵が切れるの待っているぐらいです。

 ステージオブジェクトがアップになるカットシーンがよく入ります(ここを弓で撃てという合図など)。その時、自キャラは操作不能になりますが、飛んできている矢や、敵は(攻撃はできないものの)動いています。どうして、全部を一瞬停止するようにしなかったのでしょうか。

 顔有りキャラと遭遇するたびにショートムービーが流れます。会ってすぐ流れるのならいいのですが、すでに連続攻撃に入っている最中でも容赦なく分断されます。また、それが専用のムービーではなく、ある程度汎用性のあるもので、同じキャラに対してはどこで会っても同じセリフをいいます。オプションでキャンセルできるべきだったと思います。


【戦闘に関して】

(1)テンポの悪さ
 キャラの動きや演出以外に、戦闘自体に関してもテンポが悪いです。
 顔有りキャラや中ボスは、こちらが2回連続攻撃を決めたり、奥義を決めた後、起き上がりに必ず無敵状態で全方位にふっとばし攻撃をします。よって、一気に畳み込めず、待っていなければなりません。やるなら、ピンチになった一回だけにするとかでないと。

(2)敵の奥義
 ボス系の敵は、こちらが攻撃を加えると頻繁に闘気覚醒状態や奥義を使ってきます。
 前者はこちらも闘気覚醒すれば対抗できるのですが、ゲージを全部使いますので毎回はやっていられません。逃げ回ったり弓を構えたりして時間が過ぎるのを待ちます。
 後者は、敵のゲージが溜まっているのは腕が光ることで認識できます。そして、奥義中の無敵を利用してこちらの攻撃にかぶせてくるのは見え見えです。しかし、分かっていても攻めるしか選択肢がなく、取れる対策は、せいぜい時間の長い奥義で互いに空かすぐらいです。

(3)敵のガードの堅さ
 本作は、回避技と呼べるものを持っているのは、ケンとレイしかいません。よって、敵の攻撃を待っていてはジリ貧に陥ってしまい、こちらから敵を崩す必要があります。しかし、中ボス以上のガードは堅く、崩し方を知っておかないと、ただ殴りかかるだけのとんでもなく単調なゲームになってしまいます。

 “顔有りキャラ”は、基本的にジャンプ攻撃でガードを破れます(×押してすぐに□)。しかし、攻撃後の隙が大きいキャラは続いての攻撃が間に合いません。トキやマミヤは割と安定して入ります。
 ケンシロウは、ダッシュ攻撃が強いです。無双シリーズ伝統どうり、7歩走ればダッシュ攻撃が出ます。どちらも駄目なキャラはもう奥義で勝負です。通常技から投げにつなげるのも時々通ります。

 “中ボス(太め&巨人タイプ)”は特にガードが堅く、更にこちらの攻撃モーションを無視して技を重ねてくる強敵です。正直、ちょっと強すぎるのではないかと感じました。
 特殊系は、マミヤは通常攻撃で安定して、またジャギもチャージ3で崩せます。南斗系は見切りに集中してなんとかする。北斗系はラオウはチャージ3で強引にいけますが、ケンは危なくなったら回避、トキは奥義で対抗するしかないかも。

 というように、いくつか対抗策はあります。しかしです、こんなやり方はそんなに面白い勝負ではありません。こちらの攻撃の隙はジャンプキャンセルで消せるので、一応テクニカルに戦うことはできます。しかし、回避としては少し弱く、何より頻繁にピョンピョン飛ぶのは雰囲気がそがれます。
 そこで、まず中ボスはガードを固めるのではなく攻めさせる。そして、ケンやレイのような回避行動を全キャラ標準装備しておけば、アクションゲームとして成立していたのではないかと思います。


【各編について】

■伝説編
 ボスを倒した後に必要な○×□△入力は、私も他の方々と同一の評価です。私はそこそこできる方なのですが、少なくとも面白いとは感じませんでした。1個でもミスすると、敵の体力が最終形態まで全回復するというのは、プレイヤーのやる気をそぐに十分です。

■幻闘編
 ケンシロウやサウザーなどは、「スローな動き+攻撃範囲狭い」なので、多数の敵を倒すには通常攻撃ではやっていられないです。挑発を使って、一箇所にまとめ、奥義で葬るしかありません。
 結局、いかにゲージを溜めて奥義を使うかというゲームになっています(幸い、奥義自体は使っていて気持ちがいいです)。通常攻撃の速度と範囲をもう少し上げるべきだと思います。

 また、私が無双シリーズで気に入らないのは、体力(HP)や闘気(MP)回復アイテムを持てないことです。一々回復アイテム探しの旅に出なければなりません。ストックしておいて、「周りに敵がいない時に使える」というようにならないものでしょうか。
 さらに、本作は回復アイテムが尽きるととんでもなく厳しくなります(体力が減ってもMPが自動回復しない)。ご利用は計画的に。

■挑戦編
 2つのモードがあります。「北斗四連破」と「南斗五連破」。顔有りキャラと1対1の勝負をします。
 敵の強さは、体感で難易度ハードの“死闘の兆し”と同じだと思います。ところが、闘気ゲージが0ではじまるうえに、回復アイテムが0なので、難しさははるかに上回ります。
 4〜5回チャレンジしてみたのですが、実はどちらも一人目に勝てませんでした。オンラインランキングを見てみると…何も表示されないのですが、誰もクリアしていないということでしょうか!?本腰入れてがんばったとしても…自信は限りなく無いです。
 一応、このモードはキャラを鍛える目的として入れたのだと思いますが、残念ながらないものと考えた方がいいかもしれません。

▲死闘の兆し
 伝説編で1度やったステージを再度やると、7つ目に「死闘の兆し」という項目が加わります。そして7つのミッションに成功すると「強敵(ステージボス)が全力で襲いかかってくるようになる。技量ポイントを大量に獲得する。」という効果がある、とのことです。この死闘の兆しにはびっくりすることが3つありました。

(1)ボスの攻撃力がかなり高くなります。難易度ハードでやると、攻撃を正面から食らおうものなら一撃死もありえます。また、防御力も高く、戦闘時間が長くなります。

(2)○×△□入力が凄いことになります。通常は、ハード1面だと4→4→4ぐらいです(1セットの入力は4秒以内ぐらいかな)。難易度ハードで、死闘の兆し状態にするといきなり8コきました。「まさか、8コ×3〜4セットくるのか!?」と覚悟はしましたがまだ甘かった。7セット目に入り動揺を隠し切れず撃沈。数回やりましたが駄目でした。

 後日、難易度ノーマルで再挑戦。今度は並びが“□△□△○□○×”などで多少規則性があります(ハードはおそらくランダム)。たぶん8コ×8セットで終了だっと思いますが、ノーマルですらもう2度とやりたくないですね。真の最強敵は○×入力というのがカオス!メインイベントはどっちなのかよく考えて!

(3)最後にもう一度驚かされました。通常、もらえる技術ポイントは合計で100なら少ない、300ならまあいいというぐらいの感覚です(999でカンスト)。
 死闘の兆しの説明には技術ポイントが大量に入ると書いてあるので「これだけの難易度なのだから600ポイントぐらいもらえるのかな。いやいや贅沢はいえません」とほくそえんでいました。
 で、「最強敵撃破成功!+30ポイント獲得」。ある意味、衝撃的でした(笑)


【グラフィクス】
 全体的に、他の会社の進歩に追いついていないな、という印象を受けました。ただし、エンディングにはセンスを感じました。

・コスチュームについて
 初回特典として、ケンシロウの原作コスチュームがダウンロードできました。初回でなくとも300円でDLできます。しかし、本編のコスチュームが良く出来ていることもあって、しょぼく見えました。また、ほとんどのキャラクターは2つ目のコスチュームを持っていません(髪が白いだとか、上半身が裸だとかその程度)。気分を変えてプレイすることができませんでした。

・キャラクター
 表情や、顔色はよくできていたと思います(これは良い点)。ただし、髪が固定なのです。最近のゲームは髪がさらさらしているものが多いと思いますが、本作は一世代前のグラフィックスだと感じました。

・ステージ
 ステージの各箇所に多くの使いまわしがあります。それはいいのですが、見分けが付きにくく道に迷うことがありました。また、世紀末の荒廃した世界を描いているため、全編に渡って茶色く、気分のよいものではありませんでした(世界観を表現するうえでは仕方がないことだと思いますが)。


【音楽】
 私は、音楽にはこだわりがない方なのですが、本作に関しては全体的に今ひとつだと感じました。ただし、幻闘編エンディングの谷村奈南さん“FAR AWAY”は北斗の拳の世界観とマッチしていて良かったと思います。

・効果音
 全体的によくなかったです。
 ?バイクや馬で敵をひいた時の音が軽すぎ。?北斗有情拳を決めた時の音が、太い中ボスにガードされたときの「ぽよん」と全く同じで、敵を倒している気がしない。?壁を登る時のグラフィックもひどいが、「ペッタペッタ」という音がさらに悲しい。


【その他】
・初期状態が弱い
 完成形から、能力を削っていって初期状態のキャラクターを作っていると思いますが、削りすぎだと思います。私もはじめ「なんだこのゲーム…地雷踏んじゃったか!?」と思いましたもの。ジャンプやダッシュによる敵の崩し方に気が付くまで、ただ単に殴りかかる以外にやることがありません。ゲーム序盤がとても単調なのです。

・トゲ付きの中ボス
 殴りかかってもこちらがダメージを受けるだけの相手です。倒すには物で殴るか、貴重な奥義ゲージを使用しなければなりません。これは必要のないキャラでした。

・カメラワーク
 シン戦などで気付いた方も多いと思いますが、敵がケンシロウの背中で完全に隠れています。また、他にも地面スレスレのところにカメラが移動したり、全般的にアングルが不安定でした。

・ジャンプ
 画像では足まで完全に飛び越え、さらに余裕があっても飛び乗れなかったりします。
 例外として、レイはジャンプ攻撃をすると少し高く飛んで後ろに下がります。これを利用すると直接ジャンプで上がれないはずのところに登れたりして楽しいです。

COMMENT

<感想>
 プラチナトロフィーを獲得するまでやっておきながら、微妙な評価です。いろんなところでバランスがおかしいです。

 振り返ってみて、このゲームの面白かったところの8割が「北斗の拳の面白さ」だったかもしれません。「1対1アクション」として、あまり出来のいいものではありません。また、不快な要素が多々あり「無双ゲーム」としても今ひとつです。
 しかし、それでもです、北斗の拳のキャラクターの雰囲気が十分出ており、それを自分の手で動かせるということは、この上もない喜びでした(あとシュウが使いたい)。

 メーカーさんは、1対1アクションに関して研究が不足していると思います。昔、三國無双2で呂布がちょっとした隙に体力全回復するというのがありましたが、今回の○×△□入力にもその系統の臭いを感じました。
 「ただ難しくする」ということにばかりに捉われるのではなく、「そのイベントによって、ユーザーが何か少しでも楽しめるのか?」を真剣に考えて欲しいと思います。ボタン入力はあってもいいですが、だからといって最終形態の体力が全回復するというのは、誰がどう考えても面白いことではないはずです。入力失敗による“罰”を与えるのではなく、入力成功によりフィニッシュの演出が変わるなどの“褒美”を与えるようにしなければ。

 一方、本作には光るところもありました。特に、南斗系の“見切り”からの連続攻撃はなかなか爽快でした。レイの空中連続技は最終的に8回と表示されるのですが、表示が6回の時点で14回攻撃できていました。バグなのか仕様なのかは分かりませんが、“見切り”→“地上7発+蹴り上げ”→“空中13発+強1発”→“地上7発+強2発”などの連続技は、気持ちが良かったです。この辺りの仕組みを軸に、今後がんばっていって欲しいと思いました。期待はしています。

 最後に本作がお勧めかどうか言っておきます。

 純粋にアクションゲーム、あるいは無双ゲームとして見ると…北斗ファンとしては苦渋の決断ですが、私は強くお勧めはできません。
 しかし、キャラクターはよく考えて作られており(ゲームの快適さを捨ててまでも)、私自身はそれなりに熱中しました。キャラクターゲームとしては良く出来ている方で、原作ファンにはお勧めしてもいいのではと思います。

   
プレイ時間:100時間以上(クリア済)
ゲッチュー上田さん(Webサイト)  [2010-04-10 掲載]

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680人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
2pt 2pt 3pt 3pt 3pt 3pt 2pt
総合点
56pt

GOOD!

<サウンド>
・愛を取り戻せがBGMである。

<満足度>
・主要キャラが揃っている。

・血飛沫が画面に飛び散るのが良い。

・原作をある程度フォローしており原作ファンである自身も納得できる内容。

・声に関してはオリジナルにこした事はないが、映画などに比べると許せるレベル。

・技の出が遅く何をするにも硬直があり「よくこんなの商品化したな」と思うほど、とにかくアクションゲームの命である爽快感がまるで無い。成長すればある程度解消されるがある程度でしかない。がしかし、これはケンシロウに限った事で、その他のキャラでは爽快感を味わう事ができる。なぜ主役をこういうバランスにしたのかは疑問。

<熱中度>
・モードが2つあるので、それをキャラ分プレイする事ができ、さらにSを目指すとなるとかなりの時間プレイする事ができる。難点は苦労してSとってもトロフィーに反映されない事。なぜ?

BAD/REQUEST

<オリジナリティ>
・コーエー御家芸の焼き増しパターン

<満足度>
・「キャラがモサモサしている」「投げが常軌を逸した遅さ」「程度走らないとダッシュする事が出来ない」など操作性は良いとは言えない。

・以下の理由からボス戦が楽しくない。最後のフィニッシュがコマンド式なのは許せるとしても入力に失敗してしまうと体力が半分まで回復してしまうのはどうかと思う。しかも体力が半分をきると徐々に体力が回復していく仕様があるため1回失敗してしまうと、必殺技を使い切っている事から元に戻す作業が至難の技というか面倒極まりない。

<グラフィック>
キャラは満足できるレベルだが、背景などは並レベル。

COMMENT

何かと批判の多い作品だが、やる事が多くかなりの時間楽しむ事ができた。問題視されている爽快感もキャラによって幅はあるものの十分に堪能する事が出来た。敵を挑発で集めておいて一気に超必殺技で蒸発させるのはなかなかの爽快感。今ならファンならずも買って損はない作品。

プレイ時間:15時間以上30時間未満(クリア済)
民芸品さん  [2011-08-19 掲載]

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Amazonレビュー

レビュー者: メタルスライム
レビュー日: 2017-06-18
買って売っての繰り返しで、3度目の購入。
幻闘編でシンを使いたかったので格安で購入しました。
真・北斗無双よりこちらのほうが面白いです。
ヒマな時に息抜き程度でプレイするのが良いでしょう。
PS3を起動する機会も減りましたが、買って損はないと思います。

【PS3】北斗無双
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レビュアーID>レビュアー登録によりレビュアーIDが発行され、レビュアーの嗜好などを紹介したページへリンクされます。仮登録された方で本登録が完了 していない方は「仮登録中」とご記入ください。レビュアーID登録者はパスワードを記入しないようご注意ください。
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注意事項
  • 「GOOD!」「BAD/Request」の欄は、何がどう良かったのか(悪かったのか)最低何かひとつでも”ゲーム中身”とその 理由を具体的に記載して下さい。例えば「グラフィックが良い」”のみ”の記載は、他にゲーム内容が書かれていなければ50文字以上でも「ゲーム内容記載漏 れに抵触」と削除依頼されます。この場合「どうグラフィックが良いのか」「どの部分でグラフィックスが良いと思ったのか」”中身”を記載して下さい。
  • 批判ではなく誹謗・中傷。他レビュアーに対する批判。ネタバレ等はしないようよろしくお願いします。(該当部分を削除する事もあります)

  入力文字数:0

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総評として該当ソフトの感想・自分の嗜好・プレイ環境や購入動機等


  入力文字数:0
点数に関する注意事項

ソフトに対する満足度に関わらず、項目に沿った判断で採点して下さい。 総合点計算機計算機
「廉価版や中古により、定価より安く買えた」「高く売れたから」などの理由で”加点”するのは禁止となっています


独自性。過去にない斬新なアイデア

綺麗な画像、ムービー、キャラクターなど

BGM、音楽、効果音など

飽きがなくどれだけ長く遊べるか

一通りプレイして面白かったか。総合的な評価

ゲームバランス、操作性や分かりやすさなど

プレイ時間:通算プレイ時間です。クリア時間ではありません
「クリア済」:原則「エンディングまでたどりついた」が基準です

「北斗無双」の”特徴”や、”良い”と思ったものにチェックして下さい。

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