【PS3】L.A.ノワール レビュー
発売元 | ロックスター・ゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-07-07 |
価格 | 7770円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:クライムスリラー ■ プレイ人数:1人 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 5pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
80pt
GOOD!
・相手の表情を読んで嘘を見抜くという今までにない尋問システムがあります。相手の返答に対し嘘か本当かを判断するゲームは『逆転裁判』、さらに古くは『御神楽少女探偵団』がありますが、今作はさらに顔の表情や細かいしぐさ、目線の動きなども重要になります。
・上記のシステムを可能にしたのがモーションスキャンという技術で、これにより顔の表情がかつてないほどリアルで豊かになっています。ゲームもここまできたかと思わせるほどのクオリティです。
・1948年当時のロサンゼルスを約20万平方kmの広さで再現しており、実に細かいディテールまで再現しています。その当時の雰囲気をとても味わえました。
・ストーリーは後半になるにつれておもしろくなり、汚職や陰謀、麻薬、そして戦争の影にコールが立ち向かっていく一方で中盤のあの展開には度肝を抜かれました。また事件一つ一つもとてもおもしろかったです。
・音楽はジャズ調の素晴らしい曲で、なにより作品の世界観にも非常にマッチしていました。サントラは勿論購入しました。
・難易度は絶妙でした。役者さんがわかりやすく演技しているので、動揺しているさまは簡単にわかります。一方で狡猾な被疑者であれば心の機微をうまく隠してくるので状況に応じた判断も求められます。
・役者さん達の演技も素晴らしかったです。ただマイクに向かってしゃべるのではなく、体で演技しながらしゃべるので、一層真に迫る演技なっています。吹き替えでなくてよかったです。
BAD/REQUEST
・銃の残り弾数が分からないのはつらかったです。画面に表示するパラメータ類を排除したい意図は分かりますが…
・捜査は基本的にやることが一緒なのでややマンネリでした。
・なぜかとは言えませんが、中盤のある課がとてもつまらなかったです。
・金のフィルム缶やバッジ探索チャレンジといった収集要素がありますが、マップが非常に広く、屋内まで含めるととてもじゃないですが自力では無理でした。
・アクション性に乏しく、銃撃戦ぐらいしか楽しめませんでした。
・路上犯罪は退屈の極みでした。トロフィーがなかったらやらなかったと思います。
・リアリティを追及したおかげで面倒なところもあります。
COMMENT
40型HDTV使用です。またレビュー時に配信されていた追加コンテンツの事件は全てプレイしました。
ストーリー、音楽、グラフィックなどあらゆる面において職人芸と言うにふさわしい作品でした。とことんこだわりぬいた結果、良くも悪くも大人向けのゲームとなりました。このゲームをプレイして感じたことは、「持つべきものは友」ということですねw
またロックスターときいてGTAシリーズを連想する人も多いと思いますが、あのような自由度のあるゲームとはまったくの別物です。そもそも開発した会社も違うのですから、勝手にGTAと勘違いして肩すかしを食らわないように気をつけてくださいね。
開発を担当したTEAM BONDIは倒産してしまったらしいですが、ぜひ何かの形で続編を期待してきます。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 2pt | 2pt | 1pt |
47pt
GOOD!
■1940年代LAの世界観・雰囲気を箱庭で緻密に再現している点。
■キャラクターの表情が細かく、違和感のない点。
■オープングやチャプター間にインサートされる主人公にまつわる過去のシーンなどの映像クオリティが高く没入感を高めている。
BAD/REQUEST
■推理アドベンチャーゲームだから仕方ないのとしてもアクション操作のレスポンスが鈍く、思うように動いてくれないことが頻繁にあった。その割に銃撃戦やカーチェイスも多く、ストレスが溜まることもしばしば。一応アクションシーンは3回失敗するとスキップ可能にもなるが、なんだか逃げている仕様にしか思えない。
■参考人の調書・容疑者の取調べが3つの選択肢から1つを選択するシンプルさで、期待外れに感じた。表情の細かな変化を読み取ってアリバイを崩すといた面白味もほぼ無く、せっかくの高度なアニメーション技術ももったいない気がした。
■後半プレイキャラが切り替わることがあるのだが唐突感は否めず、ストーリー展開もかなり駆け足になるので粗さを感じた。プレイヤーの感情移入度といった点では失敗。
■広大な箱庭があるのに根本的に活かしきれていない。トロフィー目的で車探し、金のフィルム缶探しも結局、ゲーム自体と全く関係なし。トロフィーに興味ない人はどう楽しむのか理解に苦しむ。
COMMENT
「顔の表情がすごい」と感嘆するのも最初だけで、中身はよくあるオーソドックスな推理ADV。箱庭世界もただそこに在るだけで、ゲームの面白さと関係ありません。
この年代に興味があり、海外刑事ドラマが好きな方は面白いと感じるのかもしれません。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 4pt | 4pt | 1pt | 1pt |
73pt
GOOD!
●オリジナリティー
このゲーム一番のウリと言ってもいい、人物のリアルな表情。会話中の微妙なクセ
表情の変化を見つけ、供述のウソを暴く、というプレイスタイルは今まで体験した
事がなく、非常に斬新でした。逆転裁判の「意義あり!」に似ているようで、また
ちょっと違う感覚です。
●グラフィックス
顔の細かなシワ、自動車のボディの質感、40〜50年代のLAの町並みは見事。
事故れば車はへこむし、急ブレーキすればタイヤの跡が残る。イベントシーンでは
まるで本物の洋画を見ているようで、ツヤツヤ美形キャラの美麗グラフィックとは
また違った意味で実写のようでした。
●サウンド
カーステレオから40年代当時のジャズやR&Bなどが流れ、とても良い雰囲気。
事件が核心に迫ってくると、自然に盛り上げる曲へと変わり、緊張感が増します。
その他、現場調査中には専用のBGMが流れ、全ての証拠を集め終えると曲が自動
でストップする親切設計が便利。(これはオプションでON/OFFできます。)
●熱中度
各シナリオ完結タイプながら、本筋のストーリーも同時に進んで行きます。各事件
の裏に隠れた重大な陰謀が少しずつ見え隠れし始め、ぐいぐい引き込まれながらも
1シナリオ約1時間程度と区切りが良く、計画的に進める事ができます。
その他、自動車やランドマーク探しなどのコレクション要素や、本編には関係のな
い路上事件の解決などで楽しめます。
BAD/REQUEST
●快適さ
表情を読みながら暴くのがウリのはずなのに、顔色ひとつ変えずに嘘をついている
キャラクターが居たりする。表情はあくまで真相を聞きだす材料のひとつでしかない
という事らしいが・・・それだと難しいし、分からんw
上記理由により、尋問を間違える→リセット→また間違える→(ry
を繰り返したため、時間もかかりテンポも悪くなるので、結局攻略サイト頼りになる。
(特に間違えても進行に影響はないので、気にならない人はサクサク進めます。)
オートセーブのタイミングも微妙で、上記のような直前から再開したい場合にかなり前
まで戻されたり、ロードが長かったりでイライラ。
操作方法が複雑で、探索時、運転時、格闘時、射撃時でガラリと変わるため、普段ゲー
ムに慣れてない人にはかなり難しいと思います。
その反面、操作に慣れるとどれも作業的な単純操作ばかりになってしまうため、慣れる
頃には飽きてしまっている。
格闘は「アーバンチャンピオン」よろしくただ殴りあうだけのうえ、敵の強さも一緒。
蹴りや投げ技があったり、犯人がボクサーとかプロレスラーなどの強敵が居ればメリハ
リあってよかったと思う。射撃戦は、とにかく銃乱射してれば勝ててしまうので、一般
人や爆発物などの保護目標、撃ってはいけないものがあれば、もっと良かったと思う。
COMMENT
各種メディアでの前評判を発売日直前に知り、衝動買いしました。
GTAなどの同社他ゲームは一切未プレイ。購入の決め手は紹介ムービーでした。
洋ゲーではゴッド・オブ・ウォー3作、アリス・マッドネス・リターンズ、
デストロイ・オールヒューマンズなどのプレイ経験があります。
ジャンル:クライムスリラーとありますが、事件発生して調査(アドベンチャー)
から始まり、尋問、車で移動、カーチェイス(レースゲーム風)、犯人が逃げたら
走って追いかけ捕まえて、格闘(アクション)銃撃戦(FPS)そして逮捕までの
一連の流れを体験できるゲームです。死体の描写もそれほどキツくないので、Z指
定とはいえグロ苦手な人でも大丈夫だと思います。
購入をご検討中の方は、まず公式トレーラーを見る事をお勧めいたします。
40年代のLA。当時の音楽。雰囲気。そういったものが好きか嫌いかで決まると
思います。
Amazonレビュー
レビュー日: 2014-01-14
私は、現代的な科学捜査が浸透していない前時代の刑事もの、探偵ものが好きなんですが、LAノワールをプレイする前からシャーロック・ホームズやLAコンフィデンシャルが好きでした。
だからというわけでもないんですが、今作品は完璧な時代考証と雰囲気で一気にのめり込んでしまいました。
簡単にレビューすると、今作品は最後までプレイできる熱意かあるかないかで、評価がわかれる作品なんだと思います。ラストが気に食わない方もいるでしょうが、あのラストは個人的に最高にかっこいい男の生き様でした。RDRのジョン・マーストンもしかりですが、R☆は、漢が描ける数少ない会社だと思います。
開発のチームボンディが倒産してしまったのは、すごくやりきれない思いでいっぱいですが、ここまでの規模と雰囲気、時代考証のオープンワールドを製作したことだけでも敬意を表したいし賞賛に値します。
最後に、この言葉で締めくくらせて頂きます。
R☆最高!!!
チームボンダイすげえ!!!
では、よい週末を。
GOOD!
●オリジナリティー
不可能だった事を可能にしたゲームです。
最新CG技術を駆使し、半端じゃなくリアルな人間の表情が作られていて、その細かな表情から
感情を読み取り、心理合戦を繰り広げる事が出来ます。緊張感とスリルがたまりません。
●グラフィック
上記の人物の表情の作り込みの他に、かなり精巧に再現された古き良きロサンゼルスの
街並みや、レトロな車の数々等、渋い世界感がとても良く作られています。
ただブラブラ歩いたり、ドライブするだけでいろんな発見があり面白い。
また、証拠品等の小物にも力が入っており、雰囲気を演出しています。
●ストーリー
非常に重厚で奥が深いです。ただ謎の事件を解決するだけのストーリーではなく、
さまざまな人間模様や登場人物たちの葛藤が描かれていて、いろいろと考えさせられます。
また、伏線が何重にも張られていて、複雑に感じますが、クライマックスでそれらの伏線が一気につながっていくのは鳥肌ものでした。エンディングは一見の価値ありです。
音楽も素晴らしいです。特に、初めてゲームを起動して、タイトル及びメインメニュー画面で流れる音楽で即ノックダウンされた人も少なくないはず。
世界観に合う渋く、それでいてお洒落な曲の数々に魅了されました。
BAD/REQUEST
●オープンワールドだが自由度が低い
店で買い物したり、好きな建物に入ったりは出来ません。
ストーリーを前面に押し出した作風なので仕方ないのかも知れませんが、
せっかく街を作り込んでいるんだから買い物の要素くらいほしかった。
●一部ムービーが飛ばせない
このゲーム、尋問の難易度が結構高く、完璧主義者のプレイヤーは何度もやり直す
ことになると思いますが、ちょくちょくムービーが飛ばせないのでやきもきするかも。
COMMENT
グラセフシリーズやRDRのようなドンパチメインの作品を期待していたファンは
肩すかしをくらったかもしれません。なんせ全く毛色が異なりますから。
この作品は、プレイヤーにもある程度の知性、知識、想像力が求められます。
そういう意味でも大人のゲームです。
登場人物の一人ひとりがとても魅力的で、ストーリーも面白く、
映画さながらのクオリティーでした。
ぜひ、最後までプレイして頂きたい。ラストの結末には涙せずにはいられません。