【PS3】Deus Ex(デウスエクス) レビュー
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2011-10-20 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションRPG ■ プレイ人数:1人 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 3pt |
77pt
GOOD!
・ボリューム 5点
メイン、サブすべてのクエストをこなすと20時間以上のボリュームがある。
トロフィーコンプ目指すと30時間以上。
・グラフィック 3点
特別綺麗ではないが十分な出来。ヘイシャの街の雰囲気がよかった。
・ゲーム性 4点
メタルギア風のFPSといった感じ。目的地までのルートがいくつかあり自由に選べるのが良い。
主人公もかっこよかった。
・操作性 4点
特に違和感も問題もなかった。一般的なFPSの操作性と変わらずスムーズにプレイできる。
武器の種類も豊富でGOOD。
BAD/REQUEST
あまりないが、あえて挙げるなら
・パソコンのハッキングが多くて少し面倒だった。
・出てくる用語が難しすぎてよくわからなかったが、プレイ自体に影響はあまりない。
・、このゲームは基本ステルス主体のゲームなので
人によってはつまらないと感じるかもしれない。
・エンディングがあっさりしてる。
BADといえるのはこのくらいです。
COMMENT
全体的に満足のいく作品でした。メタルギアなどが好きな人には
是非プレイして欲しい作品です。
一般的なFPSはストーリー性が薄いですがこのゲームはちゃんとした
ストーリーがあり、キャラクターもいい味が出てます。
海外で売れてると聞いて購入しましたが買ってよかったと思える作品でした。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
76pt
GOOD!
●FPSの潜入ゲーム
個人的には初めての種類のゲームでした。
他の方も書かれていますが、潜入中の雰囲気はメタルギアソリッドそのものですが、
FPSになるだけで、ここまで臨場感、緊張感が出るものかと驚きました。
●世界観の作りこみ
オーグメンテーション(人体拡張機能)と呼ばれる、人間の機械化が可能になった近未来。
オーグメンテーションは事故などで手足を失った人達に救いの道を与えると言った良い面もありますが、
医療の幅を超えて、超人的な能力を人に持たせられる(=人の限界を超える)面もあります。
オーグメンテーションの賛成派、反対派で世論が揺れる世界が舞台です。
近未来が舞台ではありますが、メディアや民衆、企業のお互いの価値観のせめぎあいは、
現在と同じで、本当に近い将来同じことが起こりうるのでは?と錯覚させるリアリティがあります。
新聞、電子ブック、ポスター、TV、民衆の会話etc...様々な小物やイベントが世界観を築きます。
(画像は格別きれいではないですが、世界観を築きあげる画像はすごい為、5点つけました)
●主人公自身を成長させる。
全身オーグメンテーションの主人公は、経験値を溜め、オーグメンテーションをアップグレード
させることで能力UPができます。
最初はかなり貧弱な主人公も、どんどん超人的になっていき、
物語を進め方の幅も増えてきて、楽しくなってきます。
(この特性上、序盤は難易度高→後半難易度易。と言った変わったゲームになります)
オススメは。。。
・3mジャンプ可能
・壁を殴って壊せる
・ダッシュ速度1.5倍
・どんな高さからもダメージなしで着地可能
等の身体的な成長。
FPSの視点も手伝って、スーパーマンになった気分になれます。
●潜入の自由度の高さ
ストーリーは基本的に一本道ですが、
その一本道の歩み方はとても自由度が高いです。
・ハッキングや、上記の身体的能力UPを駆使してありとあらゆる所に安全に侵入。
・交渉術を駆使して穏便に解決。
・敵を倒しまくりながら進む。
などがあります。
●ボリューム満点+飽きがこない
私は初プレイでは約30時間かかりました。
街中さまよったり、サブミッションをクリアしたりと寄り道をたくさんしていますが、
メインストーリーだけでも15時間程度はあると思います。
ストーリーも、二転三転とハプニングがほどよく続きながら
どんどん核心へ近づくよう作られており、良い意味で止めるタイミングが難しいです。
BAD/REQUEST
●専門用語、固有名詞が多すぎる
世界観を作り込んだ故だと思いますが、専門用語(医療的なものや、オーグメンテーション技術関連の言葉)や固有名詞(企業名やそれに関わる社員・社長等)が多く、
覚えるのに一苦労します。
字幕有りを推奨します。
●字幕がいけてない
吹替えがメインで、字幕はおまけみたいな扱いと思われます。
・会話のタイミングと微妙にずれている
・会話と字幕が若干異なる。(意味合いは同じですが、言い回しが異なる点がチラホラ)
・字幕の改行が悪い。
・一回の字幕が長い。
●2周目への引継ぎ要素なし
主人公の能力を苦労してUPさせ、2周目では無双だ!
と意気こんでいたのですが、
残念ながら引き継ぎ要素は一切ないようです。
またまた弱い主人公に逆戻り・・・
世界観をより深く理解する為にも、2周目をぜひやりたいところに、
モチベーションを下げる一撃でした。
今はしぶしぶ2周目やってます。
●持てるアイテムが少ない+アイテム保管場所がない
・武器をたくさん持ちたいのに持てない。
・保管場所もないから、捨てたら二度と手に入らない可能性もあり。
COMMENT
痒いところに手が届かない悪い点は散見されますが、
総合的にはかなりの超大作。おもしろい!
と感じました。
ただ人は選ぶかも。。。
購入を迷っている人の一助になれば幸いです。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 3pt | 3pt | 5pt | 4pt | 3pt | 2pt |
76pt
GOOD!
1)物語をスマートにまとめあげた点
攻殻機動隊チックな内容の本作はテキストの量が多めで、序盤から専門用語がビシバシと飛び交います。最初のうちは話の展開にやや置いてけぼりを喰らいましたが、テキストをじっくり読むようにしていたら、徐々に話の輪郭が見えてきました。そこからが本当に楽しかったです。
本作のストーリーはクドくて長いムービーなどではなく、自分の足で稼いだ情報や自らが置かれている状況などからおおよそ理解できるようになっています。なお細かい世界観などは各所にあるPCをハッキングしたり、電子新聞を読んだりする事でわかります。
積極的に知ろうとしない限りは細かいことは判りませんが、あえて寄り道をしなくても話の大筋は理解できると思います。
本作は1周するのにせいぜい15〜20時間程度ですが、その中で膨大な情報を上手く纏めあげていると思いました。必要な情報をプレイヤーに提供し、後は想像に任せる。(あるいは自分で調べさせる)。そのスマートさに好感が持てました。
2)撃ち合いを否定するかのようなゲームデザイン
敵の銃撃が非常に痛いので、基本的にはステルスで進んでいきます。主人公の各種スキルはステルス行動を補助する物が多く、
(壁破壊、光学迷彩、ハッキング、身体能力強化、壁の透視、…etc.)
取得したスキルによって攻略の幅が広がるのが良いですね。
3)ソーシャルバトル
一般人から犯罪者、大物科学者に至るまで、多くのNPCと舌戦を行うシステム。会話の選択肢によってその後の展開に影響をおよぼすので、安易な選択はできません。
正解の選択肢はそれまでの自分の行動によって変わるらしいです。
(私はソーシャルバトルを有利に進めるスキルを使っていたので、正直よくわかりませんでした)
-----------------
テキストを読んだり、聞きこみをしたり、ステルス行動をしたり…食事やトイレに行くのも忘れてハマったゲームは久しぶりでした。ゴリ押しが効かない点がステルスの重要性を高めていて、侵入手段やスキルの割り振りを考えつつ進むのが楽しいです。
BAD/REQUEST
1)敵の聴覚が鋭すぎる
遠くにいる敵がちょっとした物音で反応するので、簡単に釣れてしまいます。
近くの壁にダンボールやゴミ箱をぶつける→様子を見に来た敵をステルスキル を繰り返し。
中盤以降はさすがにここまで簡単には行きませんが。
2)ハッキングの重要度が高すぎる
取得できる経験値が高い、アイテムが手に入る、ドアロック解除、タレット乗っ取り、監視カメラ等の無効化など、ハッキングによって得られる恩恵は多いです。
本作では用意されているスキルを全て取得することはほぼ不可能なので、どうしても取捨選択を迫られます。ところがハッキングが便利すぎるので、自然とハッキング系スキルに割り振るポイントが増え、他のスキルを諦めざるを得なくなります。
便利というより、ほぼ必須スキル。
3)一部のボスが空気
このゲームには2種類のボスがいます。一つはソーシャルバトルで戦う名士達。もう一つは傭兵部隊の3人の幹部達。
問題は後者。ストーリーの立ち位置的にも地味な彼らと唐突にバトルが始まったと思ったら、そのバトルが恐ろしくつまらない。グレネードを数発投げれば片がつくボスなど面白いはずがない。
紅一点の女ボスに至っては笑うしかありません。わざわざ声優を当てているのに、寡黙なカマキリ女ときている。(ビックリするほど喋らない。)おまけに光学迷彩で動き回るので面倒極まりないです。
4)街の移動が面倒
2つの大きな区画を幾つかの細い通路で繋いだかのような造りになっていて、事件の聞きこみの為に区画の間を何往復もさせられます。
COMMENT
何か特別目新しい事をやっているわけではない。ですが、本作はメタルギアソリッド(PS1)のような昔ながらのステルスアクションの、一つの完成形とも言える気がします。
個人的には、エルードやホールドアップができればなお良かったと思います。
(特に、ホールドアップで情報を引き出す事ができたら、先に述べたハッキングの重要度を下げることが出来たのではないでしょうか。)
人体拡張を施された男が、その人体拡張技術の是非をめぐる対立に巻き込まれていくというストーリーに惹かれました。主人公アダムはアクション面でも、会話中でも、あらゆる局面で選択を迫られます。エンディングですら選択制で、どのエンディングをグッドエンドとするかはプレイヤーの価値観によるでしょう。
主人公=プレイヤーなんだという事を実感しつつ最後までプレイできた、素晴らしいゲームでした。
Amazonレビュー
レビュー日: 2015-01-12
メタルギアのような三人称視点かと思いましたが、主観視点FPSスタイル
海外版の初回特典は標準で組み込まれているようです。(ミッション、武器)
最近のステルスゲームよりも遥かに敵の視界はシビア
囲まれたらほぼ即死。
ゲーム序盤は特別な能力が使えず、
テイクダウンに何故電池を要するのかも疑問を持たれるかもしれません
ハッキングも意味が分からないまま失敗し、警報を鳴らされてしてしまうと思います
強制的に戦闘をさせられる最初のボスも分けがわからず殺されて心が折れるかもしれません
リトライ時に入る長いロードもイライラする思います
しかし能力が使えるようになり、システムに成れた中盤頃から
あまりの中毒性に辞められなくなります
箱庭ではないですが、シームレスで建物に入り屋上から隣の建物に移動したり
市民の自宅の鍵を開けて部屋を徘徊したり移動の自由度はとても高いですね
一般人全てと会話できるのも嬉しい。
一度クリアした後、面白さを見出せなかった序盤をもう一度プレイすると
その精密に構築されたゲームシステムとバランス、そしてまったく異なる潜入ルートの数々
色んなことに気が付き、2週目なのに1周目めよりも面白いという現象に。
また特定のボス以外はテイクダウンとスタンガンで全て攻略可能
無理にランボープレイをするとかえって難しくなりますし
ゲーム本来の楽しみが失われます。
星を一つ減らした理由はロード時間の長さ、エリア移動・セーブデータロードを頻繁に行うため
ロード時間がかなり気になります
マップ表示も縮小できないので場所が把握しにくいですね。
実績はwikiに載っていないものが多数追加されているようです、+マークが付いています。
コンプリートはとても大変
GOOD!
これはステルスの要素ゆえに、メタルギアソリッド系統とよく比較されると思うが、自分はどちらかと言うとこの作品のムードは同じ小島秀夫監督作品で言うなら「スナッチャー」「ポリスノーツ」あたりのアドベンチャーゲームを、現代版に進化させたように見える。
本作は近未来ということでブレードランナー、攻殻機動隊とも比較されると思うが、ビデオゲームの中で繰り広げられる近未来光景ってことでは、初期プレステの見せたCGによる「ファイナルファンタジー7」のミッドガル、クーロンズゲートのネオンサインの禍々しさという近未来の光景に直結していて、デウスエクスの都市光景はある意味ではミッドガルの光景や、クーロンズゲートの光景が現代の技術で仮にリメイクされたとしたらこうなるのではないかと見えた。特に上海の上層と下層にヒエラルキーが分かれた都市の作り込みはミッドガル的な光景とクーロンズゲート的な光景のミックスにすら見え、かつてのプレステ時代が見せた近未来の光景に思い入れがあるだけに圧巻だった。
本作は思うに現代の技術でアドベンチャーゲームを作ったら、という意味で見れば非常に優れているものと思え、「LAノワール」がその意味で2011年に鳴り物入りでリリースされ、確かに挑戦を感じる出来であるが、アクション・レース・探索などなど全てのゲームジャンルを飲みこめば飲みこむほど輝くだろうオープンワールドのベースでは新たな仕様が窮屈なように見える中では、本作は調べてみれば歴史あるPCゲームなのだがそちらの流れの方がずっと上手くいっているのでは?と感じた。
そういう意味で本作のディテールの細かさは凄まじく、プレイヤー自らで新聞から、落ちている本から、TVから、街角で話し合う人々の会話から、ラジオから、パソコンをハッキングしてメールを盗み見ながら世界と変化する時代状況を知りつつ、様々なイベントをこなす中で最終的にこの作品が提示する命題に対してどういった結末をプレイヤーは求めるのか?を考えさせ、あらゆる想定される結末と想定される世界と時代を作り込んでるあたりも北米ゲームの良質なストーリーの味あわせ方だと思った。
以上の感想ゆえに、アクションの快感というより、どちらかというとアドベンチャーゲームの快感に近く、実はスナッチャーやクーロンズゲート、場合によっちゃイブ・バーストエラーとか神宮司が好きという人にさえ強く喚起させる可能性が高い。
BAD/REQUEST
ボス戦。ここまで多彩なシナリオ攻略方法を許容するスタイルでありながら、ここでは戦闘用に成長させてないと行き詰り易いように思う。単純にボスとの駆け引きが面白くなくてここで難易度を下げてしまって、やはりデウスエクスの世界と時代をハッキングやTV、本や人々の会話などで推察していくという方向にシフトした方が楽しめると思った。もうmk2内でも「アクションゲームとしては辛い」という意見が出ているがそれは正しく、繰り返すが本作は「進化したアドベンチャーゲームを遊びたい」という人の方が親和性高いと思う。メタルギアとかCOD:MW期待してると肩透かし食うぞ!というか。LAノワールに残尿感があったと言う人ならスッキリするかもよ!というか。
が、ちょっと字が小さいっつう問題が!これ最近のワールドワイドにリリースされるゲームゆえの言語の問題で、世界各国の言語を変換して乗せられるようにするため文字の大きさを平均値にするとこうなるせいなのか?と邪推するんだが、ここはちょっとネックではあった。
あとは本作でシリーズに興味を持っても、話が繋がってるという初代デウスエクスが出回ってなくて買いにくいことか。
COMMENT
アニメとか漫画とかでサイボーグですよなんつってももはや新味は無いが、極めてリアリスティックに社会全体に人体を機械化していく技術が導入され始める時代の社会の様々な階層の思惑や反応を描いたことで、本作全体で提示されるテーマというのは非常に今日的なもので、日本ではタイムリーなリリースになったと思う。
というのも、実際日本で原発事故が起こり、そこで巻き起こった様々なサイドの議論のテーマの中心に「原子力という制御可能かどうか怪しいオーバーテクノロジーの成否」があったのだと思われ、あんまり現実の社会問題とゲームを照らし合わせるのは読んでて冷めるところがあるかもしれないが、本作のそうした未来に関わるオーバーテクノロジーの可否という命題に対し、目の前にある世界と時代状況のシミュレーションの能力は非常に優れており、最終的にプレイヤー自身がそうした命題に対して結論付けさせるように意識参加させる構成は、ほんのすこしマイケル・サンデル教授の正義に関する議論に似た感銘がある。
まあそういう構成の堅苦しさとか、そういう命題が鼻に付くというもっと細かい好き嫌いもあるとはいえ、人体拡張技術の可否という命題を中心に様々なゲームシステムと世界観が一体になり、真相を探り結論を考えさせるという作品全体の出来は、自分はこれが一番進化したアドベンチャーゲームだと感じた。
惜しむらくは、何か反・人体拡張技術俳優みたいのがいるとして「絶対機械化なんてしないナチュラルボディのオレと喧嘩で勝負しろ」という山本太郎さんみたいのがアダム・ジェンセンに吹っかけてこないくらいだった。