オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 5pt | 3pt | 3pt |
82pt
GOOD!
・再現度
『エイリアン』一作目のファンの為に作られたと言ってもいい、あの映画の世界の再現度の高さ。これだけでも満足な出来。
ギーガーがデザインした遺棄船を自分で探索できたり、絶対に倒す事の出来ないエイリアンから逃げ廻ったり、ダクトの開閉音、タイプ音のうるさいキーボード、オープンリールのレコーダー、不便だけど命綱になる動体探知機、火炎放射器…etc
’79年当時から見たレトロ・フューチャーは、近年の使いまわされたSF世界よりもリアリティがある。映画『エイリアン』が大好きだ!というプレイヤーには堪らない、この上無い「映画をプレイする」疑似体験が出来る、かも。
何より、『エイリアン』のノストロモ号で起きた惨劇の中盤から終盤を追体験できるモードが収録されているのが嬉しい。声優は当時の役者達が声を当てたらしく、やはりファンアイテムとしての価値はあると思う。
・恐怖
SFホラーの金字塔と言われた映画版に負けず劣らずのホラー要素が多い。
武器は手に入るが、それでエイリアンを倒す事は不可能(対人・対アンドロイド用のみ)。唯一の対抗手段である火炎放射器も、一時的に追い返すだけ。エイリアンに見付かったら最後絶対に逃げられず死亡確定という、命懸けの隠れんぼの緊迫感は中々緊張感がある。殆ど最初から最後までこの隠れんぼが基本になるが、不思議と回を重ねてもこの緊迫感が薄れる事があまりない。(勿論ここは人によるでしょうが…)
エイリアンのAI開発に手間をかけたというスタッフの証言の通り、特定の演出を除いては、エイリアンがどう行動するか、というのが分からないのも面白い。大抵のNPCやAIであれば、「このチャプター始まってから何秒経ったらあいつがあれするから、ここをこうすれば…」といった戦略も可能な場合が多いが、エイリアンはそれと違い、すぐに別の場所へ離れていく事もあれば、長時間プレイヤーの近くをうろつく場合もある。アイテムを使ってどうやって見つからずに逃げるかを考える必要がある。
秩序が崩壊して孤立した宇宙ステーションが舞台なため、物資も限られている。弾薬やアイテム作成パーツも限られていて、その中で生き抜かなければならないのも緊張感がある。
BAD/REQUEST
・快適さ
エリア移動のローディングがちょっと長い。マップの広さとグラフィックの出来を考えたら仕方ないかもしれないが。
或るミッションや難易度だと何度も死にまくる場合があるので、次第にイライラしてくる。本作のゲーム性や映画の再現度を重視した結果だろうか。「100回死亡する」という実績解除があった点で、制作者も狙ってやったのだろう。
・作業的
工夫はされているが、基本的には発電機や解錠作業を繰り返して進んで行くだけなので、酷く手間が掛かったり、回りくどい印象を受ける。よくあるおつかいゲーになってしまってるのが残念。
そういう意味でも、かなりファン向けに作られたキャラゲーと言えなくもない。
・その他
基本はステルスアクションゲームなので、戦闘をなるべく避けるようにしていれば、実は結構弾薬やアイテムが残る(実績にノーキルクリアがある。アンドロイドは例外)上、攻略上どうしてもアイテムを浪費しなければならない時にはパーツや弾薬が大量に置いてある。発煙筒と火炎放射器の残量にだけ気をつけていれば、アイテムが不足して詰む、という事は無い。
COMMENT
メインキャンペーン2週クリア
その他、サバイバルモード以外は一回ずつクリア
或る意味キャラゲーとも言える、原作映画ファン向けのゲーム。「オリジナルの映画は観た事無い」「他のエイリアンゲームやったり、他シリーズのエイリアンは観た事ある」という人には、作中のギミックや設定などで興奮する、という事はあまりないかも知れない。
しかしその世界観の再現は見事で、「決して倒せない」という恐怖や絶望感を上手く表現している。
PS4で骨太なホラーをやりたい、という人にはいいと思う。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-11-15
これに同意できる方には迷わずおすすめできる1本です
エイリアンという強大な生命体に対して武器を持ってしてもいかに人間が無力か
これをしっかりと表現した作品です、存分に体感できます
往年の名作であるエイリアントリロジーのように銃をぶっぱなしてエイリアンをなぎ倒す作品ではありません
エイリアンの支配する宇宙ステーションという絶望的な状況下で無力な人間が「生きのこる」作品なのです
GOOD!
・緊張感抜群のステルスホラー
敵を感知する道具は動体探知機のみ。
自分の目と耳に頼るしかないため、見つかる危険を冒してドアを開け通路の先を覗くなど緊張感がすさまじい。
慣れていない頃はエイリアンがダクトに入るまでロッカーから出ることができなかった。
エイリアンは基本的に1体しか出現しないものの、倒すことはできず足も圧倒的に速いため見つかれば死亡がほぼ確定する。
そのため常にエイリアンの気配を探りながら過ごすことになり、ダクトを移動する音や動体探知機の警報が恐怖感をあおる。
・容赦ないエイリアン
パソコンのログを読むことでストーリーの枝葉を知ることができるのだが、エイリアンはそういった作業中でも平気で襲ってくる。
私自身は未経験だがセーブ中でも襲ってくるとか。
エイリアンには学習能力があり、ロッカーの中や机の下などプレーヤーがよく使う隠れ場所を覚えて重点的に調べるようになってくる。
おとり用に音の出る機械や発煙筒があるのだが、これらのアイテムも同じものを何度も使っていると効果が薄くなる。
・時限イベント
今時珍しく急がなければいけないイベントにきちんと制限時間が設定されている。
演出だけ急がなければいけないように見せかけて実際は数時間放置しようが問題ないゲームが増えている中でこれはよかった。
BAD/REQUEST
・単調なゲーム性
指定の場所に移動してオブジェクトにアクセスするだけの作業。
L2R2でレンチをはめてスティックでボルトを回し…ボタン連打で発電機を動かし…
エイリアンに見つからないよう注意してやる場面ではそれなりに緊張感もあるのだが、ゲーム全体これでは単調さは否めない。
・人間とアンドロイドの存在
箸休めとして入れたのかもしれないがおもしろくない。
上記したように自身の感覚で隠れるしかない本作では複数体の敵から隠れるのが難しく、またこれらの敵は見つかっても割と楽に対処できてしまうため緊張感がない。
アンドロイドに至っては隠れるのを放棄して走り抜けた方が早いステージすらあった。
エイリアンに見つかったらほぼ死亡確定というシステム上チュートリアルを十分に確保したかったのだろうが、最初にエイリアンが出てくるまでも長すぎる。
・一部モードでマップが表示されない
探索の手間が増えるためゲームオーバーのリスクも上がるということなのだろうが、この縛りはちょっと違うだろう
具体的にはキャンペーンの最高難易度とおまけのサバイバルモードで、前者は他にも制限がつくのだが、周回プレイのはずだからゲーム内容を覚えておけという調整は疑問。
後者については別項目で扱う。
・サバイバルモード
まったく初めてのステージなのに、マップを見ることができない。
動体探知機についているコンパスでクリア条件の方向こそわかるものの、サブ目標についてはどこでなにをすればいいのか一切わからない。
サブ目標の存在しないステージもあるのだが、その場合ギブアップも可能とはいえ10個の目標を連続でクリアしなければいけないためゲームオーバー時の脱力感が非常に強い。
またクリアタイムに応じて得点が変わるのだが、エイリアンの予測不能な行動で大幅に所要時間が変わる本作にはそぐわない要素だろう。
結局面倒で途中までしか遊ばなかった。
・火炎放射器出現後の調整がやや雑。エイリアンがいきなり目の前に出現するなど
・死亡頻度が高いわりにチェックポイントの感覚がやや広め
・オートセーブじゃないうえ妙に時間のかかるセーブ
・説明書に攻略のヒントが載っているのだが、ロッカーで息を止めるとHPが減るなど肝心な情報が書かれていない
・民間人の敵味方を見分けようとヒントにあるのだが細かいセリフでは字幕が出ないため見分けようがない
・接近してくるちっちゃい的を倒せなければ即ゲームオーバーというフェイスハガー
COMMENT
42型プラズマテレビ
HDMI接続
SRS-5スピーカー使用
トロフィー取得率80%
上記の状態で書いたレビューです。
エイリアンのファングッズとしては二重丸、ゲームとしてはやや微妙といったところでしょうか。
エイリアンを雑魚キャラとして扱うゲームが多かったため、映画の1や3のようにステーション内で絶対強者として君臨する姿は胸躍るものがあります。
映画の1を基にしたおまけも収録されているのですが、自爆まで時間がなく視界不良の中エイリアンに見つかる危険を冒して移動するリプリーの「私のお星さま」に祈るしかない絶望感を見事に体感させてくれました。
口に雑誌を突っ込まれて死んでいるモブがいると聞いてニヤリとできるならおすすめです。
ゲームとしてはエイリアンが出てくる場面はおもしろいものの、他の部分が大きく足を引っ張っています。