【PS4】マフィア III レビュー
発売元 | テイクツー・インタラクティブ・ジャパン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2016-10-27 |
価格 | 8532円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:オープンワールド・アクションアドベンチャー ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 59
- (難易度)
- 1.83
- レビュー数
- 6
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 4pt | 3pt | 2pt | 2pt | 2pt | 2pt |
45pt
GOOD!
60年代のアメリカを巧みに表現してるグラフィックや空気感に圧巻。
映画なんかでその時代設定のハリウッド映画なんかみたりするが、本当見事に描かれてる。
復讐に皆殺しを心がけたある男のお話。
かなり映画的な演出が入ってるし、ムービーも気合入ってて
グイグイ引き込まれてしまう。車やら小道具もやたら凝ってて職人劇を感じる。
特に映画好きとか復讐劇に萌える人には打ってつけとなるだろう。
BAD/REQUEST
ミッション過程なんかはかなり淡々と進んでいくので、ゲーム自体にあんまりメリハリがない
そしてオープンワールドであるのにファストトラベルがないので、いちいち車で移動せにゃならない
最初こそドライブ兼ねて走る分にもいいけど、さいごまで移動ばっかして
単調なミッションを淡々とこなしていってという感じなので、ゲーム部はけっこうしんどくなる出来。
盛り上がるムービーと薄味なゲーム内容の落差が激しすぎないか
COMMENT
シリーズは初プレイ。ぶっちゃけオープンワールドドライブするムービーゲーのと言ってもいいほどの内容かな。いろんな場に行って、いろんなミッションこなして、あれこれ集めてとかいうこともなく同じようなミッションを淡々と遂行していくだけだから、期待したオープンワールドとはほど遠かった。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 2pt | 4pt | 3pt | 3pt | 2pt | 1pt |
56pt
GOOD!
良い点
■戦闘
単調ではありますが、銃撃戦のやりごたえはアリです。またステルスモードもあるので、いかに銃弾とHPを無駄にせず効率よく攻めるか、といった戦略性も楽しめます。
■BGM
当時の音楽をたっぷり楽しめます。60年代洋楽が好きな方にはたまらないでしょう。
また、銃や車のSEも良いです。
■ストーリー性
物語に重きを置いているようで、ストーリーが素晴らしい。まるで映画のようで面白いです。
BAD/REQUEST
悪い点
■グラフィック
ムービーのグラフィックはキレイですが、プレイ中はあまりよくないです。汚いわけではないですが、GTA等に比べれば雑。
雨や水の表現、車がぶつかってもへこみ傷が出ない、車がのっぺりしている、などなど。細かいですが、鏡に自分が映らないなども。
■操作性
全体的にのっぺりしています。ジャンプができないので、ちょっとした段差などが登れず不便。
また、大切な操作方法が説明されない、もしくは説明が遅いなど、制作側の気遣いの無さが目立ちます。
■プレイ内容
実に単調です。敵拠点を攻め取る、車や荷物を盗んで届ける、くらいしかありません。
特に荷物を届ける任務がしんどいです。遠方まで移動させられ、敵から荷物を奪い、ボートもしくはトラックで届ける。酷い時はボートで荷物を盗み、遠方まで移動、さらにそこからトラック、といった流れも多いです。
■アイテム
武器の種類があまり多くないです。そして二種類しか装備できないので、いろいろ装備して戦う、といった戦術ができないのが寂しいです。
■住民&警察
住民の通報がとても煩わしいです。車を盗むだけで通報。いちいち通報するのを阻止するために走らなければいけません。また、警察の前で交通事故を起こしてしまうと、追い掛け回されます。しかもパトカーが高性能すぎるので、なかなか逃げられません。
このようなことがあるため、車を盗むのも周りの目を気にしなければいけませんし、警察が近くにいる場合、ビクビクしながら運転せざるを得ない、全然マフィアできないです。
COMMENT
悪い点が目立ちましたが、物語としては面白いし、シンプルに戦闘を楽しめます。
やりこみ要素も多く、なんといっても古き良き時代を上手に再現されているのでとても雰囲気が良いです。
GTA等に比べるとどうしても見劣りはしますが、そこそこに楽しめるかと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt | 2pt |
62pt
GOOD!
〇濃厚なストーリー
私はオープンワールドのゲームが好きで、日本で発売されているOWゲーはほとんどプレイしているといっても過言ではない。
その中に置いて、数々のOWゲーの中で傑作と言えるのは『GTA5』であり、広い世界と設定をあれほど上手く使っているゲームは他にはない。
本作『マフィア3』はその性質上、どうしても『GTA』と比較される事が宿命づけられている。それは同じOWだからというだけではなく、作品の持つ世界観や雰囲気なども含めての事だ。
やや前置きが長くなってしまったが、本作は1960年代後半のアメリカ南部の都市を舞台とした物語である。
この時代はアメリカにとっても波乱の時代であり、本作の中でも多く表現されている。ベトナム帰還兵や人種問題、そういったアメリカにとっていわば黒歴史の時代を描いた作品であり、単純にマフィアのドンパチを描いた作品とも言い難い部分もある。
本作の主人公リンカーン・クレイはベトナムからの帰還兵である。
黒人である彼は、故郷ニューボルドーに帰って来て仲間たちと過ごしていると、地元のマフィアであるサル・マルカリーノの命令で銀行強盗を実行し、成功したものの、サルによって仲間ともども殺されてしまうところから物語は始まっている。
つまり本作はリンカーンの復讐の物語になっており、前作『マフィア2』のような抗争めいた感じはなく、どちらかと言えばハリウッド映画的な主人公がファミリーの連中を皆殺しにしていく話になっている。
一応、同じくサルに復讐する仲間(腹心)はいるものの、こちらはファミリーという感じは薄く、あくまで協力者でしかない。
そういう訳で、前作のような感じをイメージすると少し肩透かしを食らうものの、全体的な雰囲気というかダークさは薄れていない。
むしろ淡々と殺戮を繰り広げていく様は、まさしく殺し屋といったところだろうか。
BAD/REQUEST
〇GTA5に比べると……
上述の通り、『犯罪』をテーマにしたOWというだけあり、全体的な雰囲気はGTAに似ている。しかし細かい部分を比べると、どうしても劣っている部分が見受けられる。
まず一番のマイナスはファストトラベルがない、これに尽きる。
マップはそこそこ広く、GTA5とまではいかないものの、OWゲーの中ではまあまあ広い方とは言える。しかしファストトラベルがないので、えっちらおっちらと車で移動する事を強いられる。
そして特に道中ランダムイベントが起きるという事はない。時折、敵対組織がヒットマンを差し向けてくる事があるくらいで、特に何も起きない。
この手のゲームのクエストは基本的にお使いだから、色々なところに移動する事が多いが、そのすべてが車で移動しなくてはいけないからたまったものではない。
そして大抵が「敵のトラックを奪って来い」だの「取引のブツを拾って来い」だのと、本当にお使いなのである。
こうして画面の端でクエストを引き受けて、画面の端に行って敵のトラックを奪って、画面の端に戻ってくるような任務ばかりなのだ。
なぜ昨今の潮流を無視してファストトラベル機能をつけなかったのか、そこのところを私は詳しく知りたい。別にあったって本作のプレイ時間が多少減るくらいしかないだろうに。
その他、様々な点に置いても比較すると見劣りがする。
さすがに『GTA5』のように、街中の娼婦を車でピックアップしてそのままベッドインするようなゲームを作れとは言わないが、これだけ裏稼業をモチーフにしてる割りに、出来る事はシマを腹心に分配して利益を得る事だけ。
街中は楽しめるかと言えば、店はあるものの、特に買い物とか出来る訳ではなく、『有色人種お断り』の張り紙と共に追い出されるくらい。
もう少しオープンワールドを生かした作りを見せてほしかったところ。
ちなみにオープンワールドゲーのお馴染みである収集要素として、『プレイボーイ』などの雑誌を集める事が出来る。
というメインストーリー以外にやる事はこの収集要素を集めるくらいで、他にやる事はないので必然的にプレイ時間の大半は収集になってくる。
COMMENT
総評としては悪くはないが、良くもない、と言ったところ。
始めてオープンワールドをやる人にはオススメは出来ない。これをやるならGTA5をやった方が良い。
一本のストーリーとしては単純ながらも分かりやすく、復讐してマフィアを追い詰めていく様が上手く描かれている。
しかしゲームとして見ると、出来る事が少なく、プレイヤーは割と早々に同じ事の繰り返しを悟ると思う。
ゲーム部分はまあ割と単純であり、激しい銃撃戦は出来るものの、敵が結構強く、数発食らうだけで死んでしまう。
なので基本的には隠れて戦うのが前提であり、むしろ見つかってしまうとダメ。
つまるところステルスアクションなのであり、敵を一人ずつ口笛でおびき出して物陰でサックリとやるゲームである。
そういう訳でマフィアというか完全に『ヒットマン』なのだが、まあこれはこれで面白いのでGOODでもBADでもない部分とも言える。
あと味方の腹心の一人に、前作の主人公のヴィトがいるのがファンは嬉しいのかもしれない。
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-05-25
もう一つ。
マフィアシリーズは、もしかすると4で大化けする。3のDLCに大化けする可能性を見たのです。
youtubeにある「『マフィア III』トレーラー「戻る道なき者」 」をどうぞ。
追記:他レビューに車の改造は出来ないとあるのですが、現在、車の改造は出来ます。カラーリングからエンジン、タイヤホイール、バンパー、ウイング、外装、内装、ナンバープレート、エトセトラエトセトラ。つまり、アップデートされて改造できるようになりました。
GOOD!
前作の2をプレイ済みです。
・演出
本作はマフィアのボスに家族を皆殺しにされた主人公の復讐の物語です。いきなり本命を殺して終わり、ではなく仲間から先に皆殺しにして徐々に追い詰めて全てを奪われる苦しみを味わわせてからトドメさしてやる!ということでマフィアの幹部から狙っていくことになるわけですが、そうして幹部連中を、また最終的にボスを殺して復讐を完遂しても「やったー、カタキ討ったぜ!」という気持ちにはなりません。それはひとえに演出のなせる業かなと。殺害の描写が妙に生々しいのと、敵連中の表情やセリフから漂う人間臭さに、ゲームの中でとはいえ人を殺してしまった……という苦々しさがプレイヤーの胸中に残ります。
ただ、ストーリーがいい!というわけではありません。ここ重要です。
・ショットガンが強い
近距離での破壊力は大きいが距離が開くと威力が激減……というゲームは多いと思いますが、本作ではある程度距離があっても大きなダメージを与えられます。その分、敵が使用してきたときも恐ろしい武器となるわけですが、シャッガン好きにこの仕様は嬉しいです。
・主人公の強さの説得力
主人公は身長2メートル近くある筋肉ムッキムキの巨漢、しかもベトナム戦争で勲章ももらった元軍人です。こんなのが銃を持って襲い掛かってきたらそりゃもうどうしようもない。マフィア相手に一人で無双できるわけです。
・1968年の雰囲気
音楽にしろ、頻発する差別用語にしろ、世界観にしろ、この時代の空気は良く描けていると思います(当時を直接知っているわけではありませんが)。車のデザインもシックな感じで良いと思います。
BAD/REQUEST
・挙動
本作にジャンプボタンはありません。段差の前で△ボタンを押すと上ってくれますが、この判定がおかしく、自分の身長以上のところにしがみついてよじ登ってくれることもあれば、膝下以下の段差を乗り越えられないときもあります。素直にジャンプでよかったのに。また木の茂みなども通り抜けられないので、うっかり変なところに入ってしまい脱出できなくなってしまって焦ることもありました。
・日本語訳
本作は日本語ボイスはなく英語ボイスで字幕のみです。この字幕の文字が読みづらい。セリフの字幕などはまだしも、メモなどの翻訳は字が小さすぎて拡大鏡でも持ってこないと読めないレベルです。40インチ以下のテレビの人は判読を諦めましょう。字幕のセリフを切る場所も中途半端で読みづらかったり、イベント中に字幕が表示されない場面もありました(英語ボイスなのでなんとなく理解はできますが)。
また最初だけなのでそこを乗り切れば後は登場しませんが、チュートリアル中に「この動作をするにはこのボタン」という説明が出る際、「△ボタン」「□ボタン」等ではなく「さんかくボタン」「しかくボタン」と表示されます。そこはもうちょっとさ、頑張ろうよ……。
・オープンワールドの意味がない
本作はニューボルドーという街一つ丸ごとを舞台としていますが、オープンワールドゲーにつきもののファストトラベルがありません。めちゃくちゃ広いというわけでもないので別にいいんですけど、サイドミッションなどはマップの隅の方に配置されており、しかも行って奪ってから更に目的地まで戻ってこなければならないという意地の悪さを感じさせる仕様になっています。車も、舞台である1968年に合わせたのか、決して性能が高くはないので余計にストレスが溜まります。
前作では冷蔵庫からサンドイッチを取り出して食べたりできましたが、本作に食事の要素はありません。コスチュームチェンジもできません。敵の拠点を奪って味方の拠点にすることはできますが、例えばそこで寝て時間を経過させたりすることもできません。街中にはレストランや酒場などたくさんあり、またイベント中にやたらウイスキーやらバーボンやら飲みまくるくせに、どうしてプレイヤーにはさせてくれないのか……。
もういっそオープンワールドじゃなくてステージクリア型のTPSで良かったんじゃないですか?
・超ワンパターン
まずは幹部から血祭りだ、ということで敵マフィアのシマを切り取っていくわけですが、やることは目的地まで行って誰か殺す、目的地まで行って何か奪う、目的地まで行って壊す、の3パターンだけ。その合間にできることと言ったらコレクションアイテム的なものを拾うか、盗聴器をセット(マップにコレクションアイテムが表示されるようになる)することくらい。単調すぎてすぐに飽きます。エンディングは分岐ありですが、二周目をやろうとか、とてもじゃないですが思えません。
・敵がバカすぎる
銃を片手に突入してランボープレイもできますが、そこは多勢に無勢、一発食らうとダメージもでかいため、ステルスで一人一人片付けていくというのも重要になります。というわけで、こっそり物陰に隠れながら口笛を吹くと、それを聞きつけた敵がなぜか一人でホイホイやってきてくれるのでナイフでステルスキル。一人片付けたらまた口笛吹いてステルスキル……。なんとこんな単純なテクニックが最後まで通用しちゃいます。敵に見つかっても一旦逃げればそのうち警戒も解除されますのでまた同じ手が使えます。ゲノム兵ですか?
ストーリー上も、シマをどんどん奪われていっているのにもかかわらず何も対策をしない(せいぜい襲撃部隊がたまーに襲ってくるくらい)で一方的にやられていくマフィアたちに萎えまくりです。2とかだともっと恐ろしい存在として描かれていたと思うんですけどねえ……。
・仲間(?)
三人の腹心(うち一人は前作主人公)が登場しますが、どいつもこいつも最後までいつ裏切ってもおかしくないような連中ばかりで和ゲーでいう「仲間」のような和気藹々さは微塵もありません。それは別にどうでもいいんですが(むしろGOOD)、腹心にできることはシマやシノギを割り振ると能力ボーナスが得られる、それだけです。名前付きのモブと大して変わりません。腹心を呼び出して一緒に敵拠点に突入して戦ったりとか、せめてシマをどんな風に切り盛りしてるとか見られればまた印象も違ったんでしょうけど。
・説明不足
これはもう洋ゲーの宿命ですかね……。キャラクターについても操作方法についても。
COMMENT
GOODでもBADでもない点はこちらに。
・小さいバグが多い
幸いプレイに支障をきたすほどのものには遭遇しませんでしたが、決して褒められたものではないです。
・スタッフロール
エンディングに到達するとスタッフロールが流れますが、なぜかその最中ずっと画面右上に「オートセーブ中だから電源切るなよ」のマークが表示され続けます(本当にセーブしているのかどうかはわかりませんが)。スキップもできないので見続けることしかできないわけですが、なんでしょうこれ、スタッフからの「電源を切ることもできずに俺らの名前をじっくり見ろ」というアピールでしょうか? もしかしたらこれもバグだったのかもしれませんが。
総評としては、とにかく単調、同じことの繰り返し、やれることが少ない、すぐ飽きる、です。戦闘自体はそこそこ楽しめる部分もありますが……。とりあえずオープンワールドにしとけ、みたいな風潮はやめてほしいです。いくら広かろうが、建物の内部まで作り込まれていようが、できることが少ないならそんな街は単なる背景でしかありません。
PVを見た段階では期待していたんですけど……。新品で買うのはオススメしません。