【PS4】Horizon Zero Dawn レビュー
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2017-03-02 |
価格 | 7452円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:オープンワールド・アクションRPG ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 78
- (難易度)
- 2.21
- レビュー数
- 28
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 4pt | 5pt | 3pt | 2pt |
86pt
GOOD!
●オリジナリティー
文明が崩壊し人々が原始的な生活をしているのにメカメカしい機械の獣がそこらを闊歩しているというリアルともファンタジーとも違う世界観が独創的。一見ミスマッチにも思える設定だが、それが出来てしまうのがゲームだと改めて実感しました。
●グラフィック
現行のPS4のゲームの中でも間違いなくトップレベルの圧倒的クオリティ。木々の揺れや水の質感、天候の変化などとてもリアルにフィールドが作り込まれています。
●サウンド
BGMはさほど印象には残りませんでしたが効果音は凄く細かく作られています。
●快適さ
ロードが長いという意見も見られますが、ファストトラベルやコンティニューを使わなければゲーム起動時以外のロードはほぼ無しです。ゲームのクオリティを考えれば十分凄い事だと思います。
○ストーリー
あくまで自分の偏見ですが洋ゲー、特にオープンワールドタイプのゲームはストーリーが大味で物語よりも戦闘を楽しめればいいという印象でしたが、この作品はストーリーも良く出来ていて先が気になってどんどん進めたくなるほどでした。
○戦闘
戦闘は弓など原始的な武器を使用するので銃の様に撃ったら即着弾とはなりませんが、ちゃんとスキルでサポートしてくれるのでTPSが好きな人でも違和感なく楽しめると思います。弓以外にも罠を張ったり敵を操ったりとか幅広い戦い方が出来るのも良かったです。
○破壊のバリエーション
機械の獣のどこを攻撃したかでいろいろな壊れ方をしてくれます。装甲版が剥がれるとか角が折れるみたいな単純な破壊だけでなく燃料タンクや動力源をを攻撃して周囲を巻き込む爆発を起こさせたりと多彩。実戦でやる機会はなかったもののゲーム内の試練には腹部のパーツを破壊してそこから露出した弱点を撃つなんてのもありました。
BAD/REQUEST
●快適さ
現在はアプデで解消されたもののカメラ操作の変更がY軸のみで、「いつのゲームだよ?」とリアルで口をついて出てしまいました。上下左右反転で操作するのに慣れているので序盤は本当に操作がおぼつかなくて大変でした。対応された後も変な癖がついてしまって結局操作が馴染まないままゲームが終わってしまいました。プレイヤーがカメラを操作するタイプのゲームでは自由なカメラコンフィグは標準装備にしてほしいですね。
○アイテム所持数が少なすぎる
所持数を最大まで拡張してもプレイ時間が20時間に差し掛かったあたりから常にカツカツの状態に。矢を作る材料が大量にあるけど持てる矢の数は多くない、作り置きもできない、道具を預ける倉庫なんてのもない。素材一つのスタック数が少なくすぐに枠を埋めていくなどアイテムの管理は劣悪と言っていいです。せめてアイテムのスタック数を999個に出来なかったものかと。
○クライムアクション
壁を登る時に掴める場所が分かり辛い。フォーカスで見た時に登れるルートが表示されたりとかあればよかった。
○ボリュームが少ない
オープンワールドゲームとしてはクエストも少なく武器防具も上位の物が簡単に手に入ってしまうためやることが無くなるのが早い。
COMMENT
◆トロフィー関連◆
オープンワールドとしてはボリュームが少なく取り返しがつかなくなる要素も無いのでトロコンは容易な部類。トロフィー目的に絞ったプレイなら30時間程度でコンプ可能。自分は寄り道ばかりしてたので55時間ほどかかりましたが。
◆総評・感想など◆
多少の不満はあるものの完成度の高い良作です。オープンワールドはバグ満載なのが当たり前みたいな風潮ですが、発売日に買ったのに致命的なバグに遭遇することもなく終えられたので丁寧に開発したのが見て取れます。
洋ゲーはフリプか評判の高い物しかプレイしないんですけど、この作品は十分にやって良かったと思える出来でした。続編もしくは追加コンテンツの制作をほのめかす発言があったようでそちらも買うと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 5pt | 4pt | 2pt |
86pt
GOOD!
オープンワールドと呼ばれる系のゲームは比較的苦手で、唯一プレイしたGTA5やウィッチャー3も、サブクエスト消化中にクリア前に飽きてしまいました。
自由度に惹かれるタイプではなく、やりこみやコレクションといった要素もあまり興味ありません。
そんな自分が、ホライゾンに関しては楽しすぎて、テキスト系やアイテム系を除いて、ほぼコンプリート(85%)して無事クリアしました。
他のレビューを見ても、割と似たような意見を見る事があり、他のオープンワールドと何が違うんだろうと思いました。
自分なりに続いた理由を考えてみました。
■最後まで気になるストーリー
何よりもここが大きいとは思います。
正直最初のチュートリアルは面白くなかったです。
メタルギアのようなステルスゲームが苦手で、世界観(最初の村限定)も特殊なので最初の印象はとても悪く、その時はこんなにはまるなんて思ってもみなかったです。
ところが序盤の試練のところで目が覚め、そこからオーバーライドできるように、大きな街にたどり着いてからの怒涛のストリー展開で最後まで、まったくテンションが下がる事なく楽しむ事ができました。
世界観がとてもよく、ちょっとしたメモも全部読みたくなるくらい、興味惹かれる世界観でした。
■世界観を補うサブクエスト
他のゲームだとサブクエスト中に飽きる事がほとんどなのですが、すべてのサブクエストをやっても飽きなかったのは、すべてがメインストーリー並に濃い内容だったからかと思います。
ゲームの内容自体はいわゆるお使いに近いものもあったりしますが、そこに関連するシナリオ会話がとてもよく、サブクエストをすればするほどホライゾンの世界観を広げる事につながるので、やらない手はありません。
声優さんの仕事もとてもよく、サブクエストのお手本のようなゲームだと思います。
ウィッチャー3の時も似たような意見だったのですが、向こうはよくあるファンタジーの世界での会話でしたが、こちらはそもそもの世界観自体が謎として引っ張るので、そこでどんな人がどういう想いで生活しているのかという事自体がとても興味深かったので、似ているようで全然違うと感じました。
■欲しいときに欲しいものが解除されるバランス
プレイに慣れてくると、これがあればもっと便利なのにとか、ここがストレスで非常にもったいないと思う事がちらほら出てきます。
そういったときに、アイテムやスキルでその問題を解決するものがちょうど手に入ったり覚えたりするのがとても気持ち良かったです。
■美しい世界観と機械
最近のゲームは基本的に綺麗な見た目が多いと思うのですが、それらを知っていたとしても、ホライゾンの美しい景色と機械達がおりなす世界は、息をのむものがあります。
フォトモードというのがあるのですが、これがなぜかただのおまけとは思えないくらいクオリティが高く、
被写界深度や時間帯まで変える事が出来、素人でも公式のようなスクリーンショットが撮れます。
被写体が良いためか、そんじょそこらの写真ゲームよりも、よっぽど良い仕事している気がします。
■魅力的な女主人公
最終的に主人公のアーロイが大好きになりました。
最初の印象で人を決めてはいけないと思いました。
最初はどうしても見た目に抵抗があったのですが、今はなぜそんな事を思っていたのかも不思議なくらい魅力的に見えます。
とにかく嫌な感じが全然ありません。
声優さんの力もあるかとは思いますが、会話のちょっとした抑揚一つ取ってみても、とても優しい性格であることがわかります。
それにかっこよいです。まさにリーダー気質といった感じで、みんながアーロイを頼るのも納得です。
主人公が女性というのも、GTAやウィッチャーと違い、モチベーションを維持する一つだったのかなとも思います。
■敵を倒すのが気持ちいい
最後まで続けられた理由の大きなところでこれがあげられます。
敵が生身ではなく機械、武器が銃や剣ではなく弓と槍というのが、とてもよい味を出しています。
機会なので、パーツを壊したり、弱点を壊したりするのが、見た目的にも聴覚的にもとても気持ち良いです。
銃とは違い、もっと繊細に鋭い弓であるから、狙い澄まして当てたときの気持ちよさは格別なのだと思います。
人と戦うシーンもありますが、機械と戦う方が楽しかったです。
難易度もイージーがあるので、こういうゲームが苦手な自分でも楽しめたのが良かったです。
洋ゲー=難しいというイメージがあったので、間違いだったことがわかって良かったです。
スキルでスローにできるのも、簡単になるのと、かっこよくなるのが合わさっているので、また戦いたいと中毒になりました。
BAD/REQUEST
あえて言うならといったレベルで、ほとんど不満はありません。
確実に続編が出ると思うので、更に改善されればと思います。
■後ろに振り向きにくい
こういったゲームには良くある、「後ろを振り向く」という操作がありません。
なので、後ろに敵が回った時に、ぐりーっとカメラを回す必要があり、その間隙だらけなので、ひたすら回避しながらカメラ操作をしていました。
後ろを振り向く操作があれば、さらに良いと思いました。
■アイテムがすぐにいっぱいになる
所持枠を最大まで拡張しても、アイテムはすぐにいっぱいになってしまいます。
特に資源についてですが、1マスに対してちょっとしか持てないものや、
レアアイテム系は数が少ないくせにマスを埋めていく上、なかなか売りにくいと、やっかいでした。
終盤の装備で必要だったレアアイテムを、何回売ってしまったかわかりません。心臓とか。
できれば倉庫的なものがあればよいなと思いました。
■テキスト系の場所がわからない
骨董品は地図を購入することで大体の位置がわかり、コレクションにそこまで困らないのですが、
テキストログやメモ系はさっぱりわからないので、探しに行こうにも、どこを探せばよいのかわかりません。
何かしらわかる手段がほしいと思いました。
■ファストトラベルのロードが長い
どうしようもないかもしれませんが、もう少し短ければ完璧だと思いました。
■大型機械や空飛ぶ機会にも乗りたい
今回は乗れるのは牛や馬といった機械だけでした。
次回作が出るなら、是非大型や空飛ぶ機械に乗りたいと思いました。
大型は道幅的に移動用には使えないと思いますが、上から小さな敵を一掃とかしたいです。
この世界で空が飛べたらどんだけ楽しいかと思います。
■アーロイは素敵だが、できれば美人主人公を
アーロイは大好きです。
続編にも出てくるとは思います。
だとしても、見た目的にも魅力的な別の女主人公を期待せざるを得ません。
いろんな衣装がありましたが、アーロイが着る為、見た目的な期待感はありませんでした。
綺麗な女性が戦うのは違和感あるという意見もありますが、洋画の戦う女性はほとんどが美人です。
アーロイは大好きです。
99%、続編の主人公はアーロイになるとしても、残りの1%を期待する人は多いと思います。
COMMENT
最初の印象からかなり変わりました。
ここまで面白いとは思わなかったので、プレイしてよかったと思います。
思ったのは、オープンワールドというのはただの仕組みであって、これは純粋なRPGだと思いました。
オープンワールドだから面白いとか、自由度が高いから面白いとかではなく、単純にキャラクターや世界観、物語が楽しめるかどうか。
映画とは違い、自分がそこでアクションして没入でき、それらがとても高いクオリティでまとまっていただけなのだと思いました。
プレイし終わった後、とてもコンパクトなゲームだと思いました。
余計なものをそぎおとし、本当に必要なものだけを残したような印象を受けます。
いろんなシステムや要素を次から次に追加するゲームは多いですが、イコール面白さではないのだと感じました。
槍のように一点をひたすら尖らせる、こんなゲームがもっと増えればよいなと思います。
今作が面白すぎたので、続編は正直不安です。
今作は世界観の謎によってモチベーションを保てましたが、次回は解き明かされた世界観ありきで、新しい憎悪と戦っていくだけにならないかと…
また新しい手口で、この世界観をさらに楽しめるものができればと期待します。
こんなゲームを生んでくれて、本当に感謝です。
これが日本から出たゲームでないのが悔やまれます。
モンハンの将来は、まさしくホライゾンみたいなゲームになると思っていたのですが、今は見る影もありません。
FFも理解不能な方向に行ってしまい、海外のゲームのほうが、子供の頃に夢見た日本のゲームに近づいています。
日本にとっても、ターニングポイントとなるゲームになればと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 4pt | 3pt |
70pt
GOOD!
オープンワールド苦手で、よく比較されるウィッチャーなどは途中でやめてしまったものです。
でもARPGであり、ハンティング動画に心奪われ、購入を決意しました。前評判の良さで、決めた勢いもあります。
少し偏ったレビューになることをお許しください。
以下、良いと感じた点です。
・グラフィックが圧巻。景色は息を飲むほど綺麗。人物も目の輝きまで作りこまれている。
・戦闘がドキドキハラハラで、ノーマルでも油断するとすぐ死ぬ。よく狙わなくてはならない。ボタン連打ゲーではない。
・敵の弱点をつくと思わず「よっしゃ!」と言いたくなるシステム。
・ステルスで弱い敵なら瞬殺できる。強い敵でも条件が揃えば操ったり騎乗できる。これ便利。
・資源があちらこちらに落ちてるので、サブクエのついでに集められる。小動物なども資源になる。サブクエの寄り道が飽きにくい。
・レベルを上げると弓が同時3発まで撃てるようになる。これが強い。
・ストーリーはとても凝っていて、テキスト量が豊富。読み切れないくらい。
・乱戦、混戦でも処理落ちがない。
・ストーリーを進めなくとも、狩りをするだけで達成感が生まれやすい。
・ある道具を使って足跡を追跡していくことがあるが、これはなかなか楽しかった。
・セーブが早い。
これだけ良い点がありましたが、総合点が低い理由はBADで。
(GOODがBADな点もあります 汗)
BAD/REQUEST
ARPGでハンティング動画に心奪われましたが…
・レベルが上がっても、スキルポイントと体力が上がるのみで、攻撃力などステータスは上がらない。
…これは辛かったです。弱点を狙わなくとも倒せる敵が後半増えたら。。。と思い続けながらプレイしていたので。
唯一の近接武器の槍も、そんなに強くならないし。後半は弓と罠ばかり使っていました。楽しいかったけど。
・人物グラフィックは綺麗だが、表情が時々不自然で三白眼になる。
…没入感を削がれます。何かそういう固定の表情システムがあるのかな~と勘ぐってしまいました。
・テキストについて。翻訳は丁寧だが、「嫌いじゃない」など皮肉めいてたり素直じゃない。(ゲーム全体を通して)
…これもわかりにくくて没入感を削がれました。また、サブクエで旧年来の友人のように〇〇を助けて、と出る。
自分の責任もあるが、覚えきれない。洋画好きでない自分としては少し感情移入しづらかったです。
・アクションについて。
…結構なエイム能力を要求されます。RPGだからそのうちステアップしてなんとかなんだろレベルで挑んだ自分としては、
敷居が少し高かったです。レベルはマックスまで上げましたが、それでも体力は小物の一撃でもけっこう持ってかれます。
・翻訳、表情の不自然さの兼ね合いもあり、必ずしもグラフィックが良ければストーリーにのめり込めるという訳ではないと感じた。
・クライムアクション。爽快で単純だが、次に掴むものが分かりにくくてよく落下死した。
・アイテム管理。倉庫などがないので逼迫する。店売りは個数指定できるが、買いはいちいち一個ずつ買わなくてはならない。
COMMENT
結論としては買って損はないです。でも2週やるかと言われればお腹一杯で結構です。
ストレス発散するためにクリアデータをちょこちょこやるかな~、と思う程度です。
喩えるなら、瞬発力が必要で謎解きのないトゥームレイダーでしょうか。
自分はとにかくレベルアップの恩恵があまりないことにがっかりでした。
あとはストーリー。壮大で感動はしました。ただ翻訳やサブキャラが好きになれず…髭や似たような装飾の人多い。
ボイステキストもあり結構時間取られますしね。ラストオブアスの方が好みです。このゲームは人とのやり取りが多い分、
そちらより少し淡泊かなと。
最後にこれだけ主張したいです。
狩りしてる最中は時間を忘れて熱中できますよ。そこ、よくできてるゲームです。気づけばクリアまで70時間でした。
もちろん個人差はあると思いますが、クリアできてよかったと思える作品でした。
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-03-16
●キャラクター 登場キャラクターの表情、顔の種類、体系などそれぞれあってとてもリアル
●映像 ワールドの風景が美しい。時間帯や日光のあたり具合、天候や時間の変化による表現がよくできています
●アクション 基本は弓と槍だけなのですがアクションの組み合わせで動作がかっこいい
●操作性 近接攻撃、弓攻撃、回避、照準あわせなどモッサリ感がなく流れるように攻撃できます
●ストーリー オープンワールドにありがちなサイドクエがメインみたいなことにはならずメインの筋がしっかり立っています
悪いところ
●ボリューム まだクリアしていませんが40時間でレベルがカンストしました。サイドクエもそれほど多くはありません
●カスタマイズ レベルアップでスキル習得というシステムですがスキルの数が少ない。武器や防具のカスタマイズも幅広くはない
オープンワールドゲーはフォールアウト4以来です。300時間ほどプレイしました
こちらのゲームはそこまではボリュームはなさそうなので今後追加のクエやコンテンツが増えるといいなと期待しています
GOOD!
※オープンワールドARPGはウィッチャー3、ドラゴンズドグマダークアリズン、スカイリムをプレイ済。
※その他ARPGはソウルシリーズ全作+ブラッドボーン。オープンワールドゲームはRDR、ウォッチドッグス1・2などをプレイ。
※VERYHARD・ファストトラベルなしで多少のサブクエスト、全ての山賊拠点攻略をプレイ。クリア時レベル43。
■SF好き向けのストーリー
文明崩壊後の地球で、大自然の中を闊歩する機械獣の脅威に怯えながら生活する人々が暮らす中、自らの生い立ちを知らずに育てられた主人公が、世界を渡り歩きます。
幼い頃拾った万能スコープ「フォーカス」を手に育った彼女は、敵分析や巡回ルート推測など、様々なアシストを受けながら狩りを行なうことができます。また、このフォーカスを通じて、崩壊前の文明の名残を見つけたり、機械獣がはびこる原因や、これから世界に何が起ころうとしているかを知ることになります。
■アクションゲーム好き向け
多種モーションを持つ機械獣を、時には複数同時に相手しながら、その場その場で最適な行動を判断していく戦闘アクションです。スタミナの概念が無く、攻撃もダッシュもし放題ですので、走り回って戦況判断、チャンス時は射撃の連続で一方的に、という戦い方になります。逆にぼうっとしてるとなぶられて終わります。
一体をスタンさせて致命攻撃の無敵時間で別の敵の出方を観察したり、近接攻撃を繰り返したのち、敵の反撃をローリング回避の無敵判定でかわすなど、ソウルシリーズのような攻撃/回避のメリハリで立ち回る楽しさはもちろん、弱点属性などを理解して効果的な攻撃手段を選択していく楽しさもあります。
敵モーションは回転攻撃、突進、3連打、爆発、遠隔攻撃、等々々。「モーションを覚えて、うまく対処できると楽しい」作品に仕上がっています。
■射撃好き向け
武器は弓がメインとなり、近接攻撃には槍を使います。どちらもローコストで、かつ、明確に弱点を狙うための効果的な武器です。
広範囲に効果を出す投擲武器やショットガンのように連続で弾を出す武器もあり、また、動きを止めたり鈍らせる武器・手段や、スローモーションスキルもあるので、射撃が苦手な人でも、システムを理解し、武器やスキルの選択と矢弾補充のための消耗品の準備さえしっかりすれば大丈夫です。(射撃がダメだし工夫もキライ、と言う人には残念ながら向いてません)
■隠密・狙撃好き向け
およそ隠密ゲームにあるべき要素は全て揃っています。しかし「隠密ゲーム」ではないため、「ばれたら終わり」の設定はありません。大騒ぎになったらなったで大暴れしてしまってよし。メインクエもサブクエも「どちらでもどうぞ」の面が出てきます。
・分かりやすく仕様が明確な「警戒状態」「敵対状態」ゲージ。機械獣は目の色でも判断できます。
・巡回する機械獣や山賊を観察し、行動パターンと視界範囲を考慮し、隠れ場所から隠れ場所へと進む楽しさ。
・背後や草陰からの致命攻撃、高所からの攻撃など、アサクリ的アクション。
・オープンワールドでの狩りでもクエスト中でも、崖や斜面に登れる場合が多いです。アンチャ的なルートに沿った壁登りモーションだけでなく、スカイリム的な無理矢理登りができます。高所からの地形把握が容易にでき、狙撃メインでじっくりいきたければどうぞ、という場面多し。
・隠密行動中に敵にばれても、騒がれる前に処理すれば大丈夫。しかし長引くと援軍が来る、甘くなさ。
・「山賊の野営地」という、「これぞ隠密攻略ステージ」が複数用意されている。
■オープンワールド好き向け
風景がとても美しく、時間の概念と晴雨だけでなく雪、霧、砂嵐などもあります。また、草原、湿地、熱帯雨林、砂漠、雪山といった地域性の変化があり、見た目で飽きさせません。街や集落が幾つもあり、一番巨大な都市はウィッチャー3の各種の街のような壮大さがあります。
道中、群で行動している機械獣にでくわすだけでなく、山賊部隊と遭遇して交戦状態になるなどの展開もあります。
■その他のグラフィックと演出
機械獣の造詣は緻密で、合理性をよそにして機械部分をところどころむき出しにした「そそる」デザインです。そのパーツが幾つもはじけ飛び火花を散らし、破壊したあとの機械獣は炎上したり激しくガス噴出をしたり、マシンスペックを贅沢に使っています。
大型機械獣の迫力が見所で、戦闘中の興奮と戦闘後の心地よい疲労感は、ドラゴンズドグマのボス・中ボス戦やスカイリムのドラゴン戦などの延長線上にありかつダイナミックに進化しています。
■快適性
起動時・死亡時のロードが短めな上、プレイ中のロードは1秒未満のロード画面がごくたまに出る程度です。騎乗時のトップスピードで1分程度の距離にセーブポイントが点々と置いてあり、ここできるクイックセーブ・ディスクセーブも高速ですぐ終わります。初見でファストトラベルは使いませんでしたが、上記のような配置間隔ですので、望む場所への移動は非常に快適だと思われます。
BAD/REQUEST
■レベルが上がりすぎる
このゲームはレベルがあがるとスキルポイントが獲得ができるほか、HP上限が自動で上がっていきます。ファストトラベルなしで道中の狩りを楽しんでいたら、メインクエの推奨レベル20を30でプレイする、などの状況になっていました(ただし、上がってしまうのはHPだけなので、大型獣を瞬殺できるようになるというわけではありません)。敵を倒すことによる獲得経験値(特に、ヘッドショット時のボーナス値)が高すぎるのでしょう。
序盤は同じところで10回近く死なされていたのが、終盤はラスボス含め一発撃破~3回程度で済むように。瀕死まで追い込まれたけど耐えた、ということが多くなり、かつ、ラスボスで始めて気付いたのですが、瀕死で耐えれば1/4程度まではリジェネする模様。全然VERY HARD じゃなくなってしまいます。ウィッチャー3のブラッド&ハードコアやソウルシリーズの1周目程度の難しさでした。満足感を割ることは無かったですが、もっとドギつくしてくれても良かったです。
■アサクリアクション、あんまり入れやすくはない
落下攻撃のスキルを取ると、下に敵がいるときにR1で発動できます。しかしこの判定が厳しく、斜め下は無理なことも多々。アサクリほど手軽にできません。ジャンプしてから空中でR1受付が出来る場合があり、これでうまくいくと気持ちいい反面、うまくいかないとただポトリと落ちてしまいます。ソウルシリーズのように、空中R1で串刺しモーションになる方式でも良かったかもしれません。
下から引き摺り下ろす攻撃もありますが、敵が鋭敏(アンチャ4よりシビア)で気付かれやすく、発動しにくいです。できる場所もあんまりないし、スキルポイントがもったいない。
草陰・背後からの致命は入れやすくてグッドです。
■武器をあんまり装備できない
ホイール形の武器選択スロットに、最大4つまでしか入りません。しかし大型獣小型獣の入り混じった複数戦になると、相性に合わせた攻撃を行なうためにどうしても「あとひとつ」ということが多くなり、やむなくポーズして切り替える事態に。BGMも止まってしまうので、ちょっと気持ちが萎えます。ソウルシリーズのように、時間停止せずとも装備変更可能なシステムなら緊張感が持続したと思います。
■アイテム選択がしにくい
ソウルシリーズやウィッチャー3のようなスロット型ではなく、持っている消費アイテムが全てラインナップに出てしまいます。
武器選択のスローモーション時にアイテム選択もできるので、それで対処すればなんとかなりますが、L1でスローにし左スティックで走りながら十字キーで選択、は、全部左手に寄っているので無理が大きい。結果、立ち止まらざるを得ないのが厳しいです。
こんなところで、ゲーム性に疑問が出るほどおかしい点がなく、非常によく調整されていると思います。
COMMENT
2015のE3以降、同じソニータイトルでありながらアンチャーテッド4ほどの押し出しがなかったように思いますが、これも同様に素晴らしい完成度の作品で、しかも、諸々の要素が全て自分好みで大満足できました。
バグも少なく、60時間のプレイでフリーズと地形はまりがそれぞれ1回のみ。この規模の作品では驚異的だと思います。
ゲームへの時間のかけかたの変化もうまく調整されているように思います。強い弾薬を作る素材集めに、最初は狩猟や取引に頼らなければならないですが、これは練習がてら結局必要なこと。のちのちは狩猟の効率が上がっていき、中型機械獣の群を一網打尽にしてがっぽり稼ぐことができるようになります。(何故できるようになるかは、ネタバレ要素があるので控えておきます)
オリジナリティ:4点。弓・射撃メインでのゲームでこれほど激しいアクションに仕上がってるのが素晴らしいです。サブ武器の有用性が生きていますね。
グラフィックス:4点。風景、デザイン、演出、UI、どれもいいのですが、キャラクターが・・・もうワンランク上にいけるはず。4.8点くらいの4点です。
音楽:3点。戦闘中や隠密中はポーズ中もそのまま流して欲しかった。また、ごくたまに場面にあってないポップな曲が流れることがあったり、隠密行動時に流れる曲に機械獣と勘違いするような邪魔なSEがあって、当初困惑しました。
満足感:5点。個人的に大満足でしたし、これだけ色んな要素を持ちかつ個々を絶品に仕上げていれば、大抵の人にとって大きな裏切りがないものと思います。
快適さ:4点。ロードほぼなし、インベントリも軽快、キャラクターのモーションも自然でかつ自由度があり見事です。
難易度:BADに書いたように、VERY HARD でもレベル上げや慣れでさほどの難易度でもなくなりますので、NORMAL なら普通ぐらいじゃないかな、と思います。