【PS4】人喰いの大鷲トリコ レビュー
発売元 | ソニー・インタラクティブエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2016-12-06 |
価格 | 7452円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション・アドベンチャー ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 60
- (難易度)
- 2.10
- レビュー数
- 10
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 3pt | 5pt | 2pt | 1pt |
78pt
GOOD!
【トリコのリアリティ】
今作の要となる「トリコに魅力を感じられるかどうか」においては、しっかり成功していると言えます。
過度に可愛い表現をしていない事がリアルさを生み、逆に可愛いと思えるように作られています。
コリジョンの処理にも気を使っていて、耳や尻尾がマップにめり込むような事もなく、本当に生きたトリコが画面の中にいるような感覚でプレイできます。
【前2作を超える上質なストーリー】
ICO、ワンダでも言語表現を削りに削ったシンプルながらも心に響くストーリーが特徴でしたが、今作でも健在。
見せ方の面では前2作を上回っており、それでいて抑えも効いているので自然に感動できる点も〇。
【全ての場面が絵になるグラフィック】
グラフィックの精緻さでは昨今のAAAタイトルには及びませんが、建築物のデザインや陰影の使い方でそれらにも負けない印象的な画面作りがされています。
特に夕焼けの描写が素晴らしく、スクショを何枚も撮りたくなりました。
BAD/REQUEST
【カメラの挙動】
カメラの操作性は悪いです。反応が鈍く、最近のゲームに慣れているとストレスを感じる事も多々ありました。
狭い場所が多い+巨体のトリコが常に側にある、という要素のせいもあり、カメラが自動で接近し過ぎて何が何だかわからなくなることがしょっちゅう。
【トリコへの指示が伝わらない】
ゲームの大部分はトリコと少年の共同作業ですが、トリコへの指示がなかなか伝わらず、攻略がわかってもそのせいで進めない時間がかなりあります。
コツを掴めば割と素直に指示を聞いてくれますが、ゲーム内での指示の出し方のTIPSが抽象的なので終盤でようやくなんとなくコツを掴める程度。
トリコとの連携のコツをプレイヤーが少しずつ理解していくのもゲームデザインのうちかもしれませんが、もう少し親切でもよかった気がします。【パズルが単調】
基本的にはパズルを解いて先に進む、ICOと同じタイプのゲームですが、パズル部分はかなり単調です。
ギミックを解くよりも「どこから先に進めるのか」のルート探しがメインで、少年を操作する場面なのかトリコを操作する場面なのかゲーム上の情報で判別しにくく、総当りでやることになるため、先に進んでもスッキリできません。
ギミック部分もかなり易しいため、解けた時の達成感はほぼ皆無でした。
COMMENT
総評としては、ICOワンダよりさらに尖っていますが、前2作にハマった人なら満足できる出来です。
逆にそれらが合わなかった人にはおすすめできません。
気になる点は少なくなかったものの、世界観とストーリーがとにかく秀逸なので、エンディングを見た後は「何だかんだでいいゲームだった」と思える作品です。
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-07-09
しかしこんな私でもクリア出来たのは全てトリコが一緒にいてくれたからです。
トリコのためなら頑張れました。
トリコも感謝しきれない程たくさん救ってくれました。
色々な攻略サイトでここでこう指示を出すと載っているところでも、私のトリコは指示なしでも不思議と自分からそう動いてくれたり、まさに自分だけのトリコでした。
とても愛おしく何度もしばらく撫でていたりしました。
皆さんも皆さんだけのトリコと冒険出来ると思います。
エンディング後はしばらく涙が止まりませんでした。
プレイしていたのは5日程でしたが本当に濃い5日間で、終えてしまうと現実世界の自分の近くにトリコがいないことに心にポッカリ穴があいた様なトリコロスの感覚に陥りました。
ファミコン時代から今までかなりの量のゲームをこなして来ましたが、ここまで強く深く心に染み入るゲームはそうありません。
ぜひ自分だけのトリコを体験してください。
GOOD!
オリジナリティ…主人公より何倍もの大きさの生き物と一緒に冒険をするゲームは他には体験できません。これは唯一無二の要素であるといえるでしょう。
ストーリー…言葉では意思疎通出来ない者同士の絆を感じることが出来る、まず間違いなくプレイヤーに受け入れられるであろうしっかりしたものとなっていると思います。
音楽…環境音が殆どであったと思います。逆に音楽があったら変に感じてしまうと思うので「普通」としました。
満足感…いわゆる雰囲気ゲーとして文句はありません。
BAD/REQUEST
カメラ…製作者側で「主人公とトリコを同時に映したい」という考えがあるせいか、謎解きのためにカメラを動かしていてもスティックをニュートラルに戻すと勝手に動いてしまいます。つまり謎解きのために周りの様子をじっくりみる際はその方向にカメラを細かく入れ直し続けないといけません。これは酔う人はとことん酔う要素でしょう。また、例外なくこのゲームも壁際や狭いところでのカメラはクソです。
操作性…主人公が自分で、動かしたい相手は言葉を伝えることが出来ない動物ですので、ジェスチャーで指示しても思った通りの動きをしてくれないのはわかります。しかしながらそれを考慮しても指示を聞いてくれない感があります。
また、仕掛けをクリアしていてもバグで進んでくれなくなる状況が何回かありました。(リセット・リトライはすぐ出来て、良い点ではあった)バグで進めなくなった場合、これは仕掛けが解けていないのか、それともバグで進めないのかよくわからない状態に陥ってしまいます。
これはメタ的な話になりますが、謎を解いて先に進むゲームなので、AIで動くトリコは答えを知っていて、それ以外の行動はほとんどしてくれないようになっているのでしょう。だから、プレイヤーがあそこに行くのかな?と思って間違った場所への指示を出してもトリコはそこにアプローチするプログラムはされていないので絶対にそこには行ってくれません。ここがプレイヤーに「なかなか指示通りに動いてくれない」と感じさせてしまう要因になってしまっているのではと思いました。このことから、小さい箱庭にあるパズルを自由に動き回って考えてクリアして先に進むというよりは、製作者側の答えを探していくだけのリニア的な窮屈なゲームだったかなと思います。
フレームレート…屋内はそうでもないのですが、屋外に出ると相当カクカクします。体感30以下まで落ち込みます。また、主人公たちを邪魔する物達が少し多く出現するだけでもカクカクしました。最適化不足なのか、技術不足なのか…グラフィックの割にはカクカクするなぁといった感じです。
飽き…正直途中で飽きます。クリアは15時間かかりませんが、基本は塔などの建物を登っていって何らかが原因でまた下から登ってって感じで、あまり代わり映えしない謎と風景が続きます。必ず飽きが来ます。もうちょっといろんなシチュエーションを取り入れることができなかったのかなとは思います。icoはあの短さだったからそんなことは一切感じませんでしたが。
COMMENT
正直、出るのがおそすぎたゲームだなと思いました。
ps3時代であれば、カメラや操作性やグラフィックその他諸々の不満点を許せたのかもしれません。
ps4時代の特に海外のゲームメーカーが力を伸ばしている今では、古臭くなってしまっています。
まぁ、雰囲気ゲーとストーリーという部分ではいいほうだと思いますので、そういうのが好きな方には楽しめるゲームなのかなとは思います。相変わらず人を選ぶゲームですね。過去作品より人を選ぶんじゃないかと思います。
上田作品であえて比較すればICOに近いゲームかなと思います。決してワンダ寄りでは無いと思います。参考までに。