【PS4】ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期 レビュー
発売元 | スパイク・チュンソフト (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2017-01-12 |
価格 | 7992円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 恋愛 セクシャル 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 |
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タイトル概要 |
■ ジャンル:ハイスピード推理アクション ■ プレイ人数:1人 |

- 総合ポイント
- 69
- (難易度)
- 1.78
- レビュー数
- 9
スコアチャート
Amazonレビュー
レビュー者: 日和
レビュー日: 2017-01-15
レビュー日: 2017-01-15
1、2、リロード、絶対絶望少女、全てクリアしております。
今回のV3も発売まで大変楽しみにしていました。本編をクリアしたので感想を綴っていきます。
まずはネタバレにならない部分から。
評価点
・キャラクターの濃さや、予測のつかないシナリオ、奇想天外なトリック、キャラクターが死んでしまう喪失感、悪趣味に満ちた犯人の処刑執行など、過去作品の持ち味はこのV3でも衰えていません。
一度始めるとストーリーが気になって辞められなくなる魅力は健在です。
・過去作で指摘されていたシステム面の問題はほとんど解消している点も好感が持てます。
キャラクターとの親密度を上げることで見られる通信簿イベントも、メニューから好きな時に見返せるようになりました。各章のやり直しも自由時間からプレイ可能となり、イベント回収も楽になりました。
他にもUIなど様々な面で工夫されており、操作にストレスを感じることは全くありませんでした。
・PS4/VITAということで、演出面もかなり強化されています。ぬるぬる動く裁判シーンは、豪華声優陣の好演もあって迫力満点です。
・本編クリア後にプレイできるオマケモードはどれも作り込まれていて、これだけで別売りしても成立するんじゃないかというくらいボリュームがあります。
問題点
・フリーズやグラフィックのチラつきなど、バグがたまに見られます。進行不能になる程の重大なものではないので気にならない人は大丈夫だとは思います。
・ダンロンシリーズ恒例ですが、今回もかなり誤字脱字があります。また、モノクマーズやエグイサルなど作中用語のイントネーションが統一されておらず、少し気になりました。
・VITA版は容量の関係でかなり音質が悪いです。ただ、後日に音質向上パッチが配布されるそうですので、PS4を持っていない方はわざわざV3のためにPS4を買う必要はないと思います。
※ここからは薄いネタバレを含みます。もちろん核心には触れませんが、本編を真っさらな状態で楽しみたい方はご注意ください。
本編クリア後の感想。
5章までのストーリーはとても面白かったです。久しぶりの学級裁判ということで色々と気合が入っており、次に誰が死ぬのか予測できない展開には本当にワクワクさせられました。キャラクターもみな魅力的で、本編が終わってからオマケモードや通信簿イベントなどで親睦を深めることを楽しみにプレイしていました。
しかしそのワクワクは、5章まで、でした。
6章で明かされるこの物語の真相は、恐らく賛否両論が巻き起こると思います。私はこの結末に対して、否を唱えます。
制作スタッフの方がこのオチを通して何を伝えたかったのか、何がやりたかったのか、それはハッキリと分かります。
しかし私はダンガンロンパに、そんな説教くさいメッセージや深い考察を促すような結末を求めてはいません。エンタメ作品としてゲームやキャラクターを楽しみたいのであり、そのことを否定されるような結末に少し虚しさや憤りを覚えました。
「プレイヤーの意表を突きたい」「予想を裏切りたい」
恐らくその想いが先行してこの様な結末になったのではないでしょうか。確かに、真相明かしが始まるまでにあのオチに辿り着くのは至難の技でしょう。予想を裏切ることには成功しています。
しかしこのオチは、それ以上に期待も大きく裏切っています。ラストまでプレイして愛着を持ったキャラクターをあんな風に扱われてしまうことに、多大なる空虚感を抱いたのは私だけではないハズです。
それこそ「今までやって来たことは何だったんだ」と言いたくなる気分です。制作スタッフの方は、プレイヤーにこんな思いをさせるためにこの作品を世に出したのでしょうか?
「これがダンガンロンパらしさだ!」などと開き直るなら、それもいいと思います。しかし少なくとも私は、今回の作品を機にシリーズに見切りをつけるレベルで落胆しました。
制作スタッフの「こんな展開って斬新でしょ?」「こんな展開やっちゃう俺ら凄いでしょ?」というドヤ顔が見たくてプレイしていた訳ではないからです。
そして制作スタッフも「このオチには賛否両論あると思う」などとコメントしていますが、私にすれば作り手がそんな事を言うのはただの言い訳です。1番いいのは「皆が面白かったと言える作品」でしょう。賛否両論というのは結果的にそうなるものであって、目指すものではありません。否の部分があると分かっていて発売したのなら、それは恥ずべきことだと思います。
ただ、オチまでのストーリーやキャラクターは本当に素晴らしいだけに、それを粉々に破壊する最悪のオチに、ただ空虚感と残念さだけが積もりました。
厳しい意見になりましたが、5章までの面白さは紛れもなく本物です。5章までなら最高のダンガンロンパと言えるかもしれません。
それだけに、あのオチを許せるかで作品の評価が大きく変わるのですが、何せオチだけに口外できないことがもどかしい……
これまでのダンガンロンパに大して思い入れが無かったり、途中が面白ければ結末なんて気にしないというスタンスの方ならば問題はない思います。
本当にダンガンロンパのファンでしたが、流石にこの後では続編が出ても買うことはないと思います。
最後に。
私は無理でしたが、スタッフの方々はこんな仕打ちを受けても付いてきてくれるファンを、これからはちゃんと大事にしてください。自分たちが作りたいものと、ファンが望んでいるものを、しっかり分別してください。この思いが少しでも制作スタッフの方々に届くことを願っています。
拙い感想ですが役に立ったなら幸いです。
今回のV3も発売まで大変楽しみにしていました。本編をクリアしたので感想を綴っていきます。
まずはネタバレにならない部分から。
評価点
・キャラクターの濃さや、予測のつかないシナリオ、奇想天外なトリック、キャラクターが死んでしまう喪失感、悪趣味に満ちた犯人の処刑執行など、過去作品の持ち味はこのV3でも衰えていません。
一度始めるとストーリーが気になって辞められなくなる魅力は健在です。
・過去作で指摘されていたシステム面の問題はほとんど解消している点も好感が持てます。
キャラクターとの親密度を上げることで見られる通信簿イベントも、メニューから好きな時に見返せるようになりました。各章のやり直しも自由時間からプレイ可能となり、イベント回収も楽になりました。
他にもUIなど様々な面で工夫されており、操作にストレスを感じることは全くありませんでした。
・PS4/VITAということで、演出面もかなり強化されています。ぬるぬる動く裁判シーンは、豪華声優陣の好演もあって迫力満点です。
・本編クリア後にプレイできるオマケモードはどれも作り込まれていて、これだけで別売りしても成立するんじゃないかというくらいボリュームがあります。
問題点
・フリーズやグラフィックのチラつきなど、バグがたまに見られます。進行不能になる程の重大なものではないので気にならない人は大丈夫だとは思います。
・ダンロンシリーズ恒例ですが、今回もかなり誤字脱字があります。また、モノクマーズやエグイサルなど作中用語のイントネーションが統一されておらず、少し気になりました。
・VITA版は容量の関係でかなり音質が悪いです。ただ、後日に音質向上パッチが配布されるそうですので、PS4を持っていない方はわざわざV3のためにPS4を買う必要はないと思います。
※ここからは薄いネタバレを含みます。もちろん核心には触れませんが、本編を真っさらな状態で楽しみたい方はご注意ください。
本編クリア後の感想。
5章までのストーリーはとても面白かったです。久しぶりの学級裁判ということで色々と気合が入っており、次に誰が死ぬのか予測できない展開には本当にワクワクさせられました。キャラクターもみな魅力的で、本編が終わってからオマケモードや通信簿イベントなどで親睦を深めることを楽しみにプレイしていました。
しかしそのワクワクは、5章まで、でした。
6章で明かされるこの物語の真相は、恐らく賛否両論が巻き起こると思います。私はこの結末に対して、否を唱えます。
制作スタッフの方がこのオチを通して何を伝えたかったのか、何がやりたかったのか、それはハッキリと分かります。
しかし私はダンガンロンパに、そんな説教くさいメッセージや深い考察を促すような結末を求めてはいません。エンタメ作品としてゲームやキャラクターを楽しみたいのであり、そのことを否定されるような結末に少し虚しさや憤りを覚えました。
「プレイヤーの意表を突きたい」「予想を裏切りたい」
恐らくその想いが先行してこの様な結末になったのではないでしょうか。確かに、真相明かしが始まるまでにあのオチに辿り着くのは至難の技でしょう。予想を裏切ることには成功しています。
しかしこのオチは、それ以上に期待も大きく裏切っています。ラストまでプレイして愛着を持ったキャラクターをあんな風に扱われてしまうことに、多大なる空虚感を抱いたのは私だけではないハズです。
それこそ「今までやって来たことは何だったんだ」と言いたくなる気分です。制作スタッフの方は、プレイヤーにこんな思いをさせるためにこの作品を世に出したのでしょうか?
「これがダンガンロンパらしさだ!」などと開き直るなら、それもいいと思います。しかし少なくとも私は、今回の作品を機にシリーズに見切りをつけるレベルで落胆しました。
制作スタッフの「こんな展開って斬新でしょ?」「こんな展開やっちゃう俺ら凄いでしょ?」というドヤ顔が見たくてプレイしていた訳ではないからです。
そして制作スタッフも「このオチには賛否両論あると思う」などとコメントしていますが、私にすれば作り手がそんな事を言うのはただの言い訳です。1番いいのは「皆が面白かったと言える作品」でしょう。賛否両論というのは結果的にそうなるものであって、目指すものではありません。否の部分があると分かっていて発売したのなら、それは恥ずべきことだと思います。
ただ、オチまでのストーリーやキャラクターは本当に素晴らしいだけに、それを粉々に破壊する最悪のオチに、ただ空虚感と残念さだけが積もりました。
厳しい意見になりましたが、5章までの面白さは紛れもなく本物です。5章までなら最高のダンガンロンパと言えるかもしれません。
それだけに、あのオチを許せるかで作品の評価が大きく変わるのですが、何せオチだけに口外できないことがもどかしい……
これまでのダンガンロンパに大して思い入れが無かったり、途中が面白ければ結末なんて気にしないというスタンスの方ならば問題はない思います。
本当にダンガンロンパのファンでしたが、流石にこの後では続編が出ても買うことはないと思います。
最後に。
私は無理でしたが、スタッフの方々はこんな仕打ちを受けても付いてきてくれるファンを、これからはちゃんと大事にしてください。自分たちが作りたいものと、ファンが望んでいるものを、しっかり分別してください。この思いが少しでも制作スタッフの方々に届くことを願っています。
拙い感想ですが役に立ったなら幸いです。
GOOD!
〇世界観を一新した新作
『ダンガンロンパ』『スーパーダンガンロンパ2』に続くダンガンロンパシリーズの最新作。
とはいえ過去作から世界観を新たにしており、過去作とはまた違った作品に仕上がっている。
しかし全体的な雰囲気やシステムなどは前作までを踏襲しており、シリーズ経験者も新規プレイヤーも楽しめる作りになっているのではないだろうか。
特にダンガンロンパの魅力である個性的なキャラクタは健在であり、疑心暗鬼する物語でありながらも、どこかキャラに感情移入してしまう、そんな作品になっている。
荒唐無稽なトリックも相変わらずで、ダンガンロンパという作品だからこそ可能なトリックも多い。
新要素も多くあり、順当に作品として洗練されつつある。
〇クリア後の要素
ちょっとしたオマケ要素もちょこちょことある。
まあオマケの域は出ないものの、それなりにボリュームもあるし、やり込みを求める人には良いのではないだろうか。
BAD/REQUEST
〇なんだかんだで前作必須
GOODで世界観を一新と書いたものの、作品の根底にはシリーズの旧作があるので、前作をやってないと面白さが半減する部分もある。
小ネタも含めて、旧作ネタも多い為、これから初めてやる人には、とりあえずゲームでもアニメでもいいので旧作を把握する事をオススメする。
〇オマケ要素について
一部のオマケがオートセーブが付いてたり付いてなかったりするのが地味に面倒。
細かい部分ではあるが、一括でオートセーブ有りにしてもらいたかったところ。
〇人を選ぶ表現
今更このシリーズの表現にとやかく言うつもりもないが、本作は下ネタが非常に多い。
旧作に比べると直接的かつ表現が大胆なので、人によっては快不快の分かれるところかもしれない。
まあこんなゲームを家人と一緒にやる人も少ないだろうが、人前でやるのだけは止めた方がいいだろう。
COMMENT
総じて見ると、ダンガンロンパの新作に相応しい作品に仕上がっている。
推理ゲーという間口の狭いゲームながらも人気シリーズになり、どうしても期待される三作目ではあったが、見事にそのハードルを越えたのではないかと思う。
逆にあんな終わり方で次回作はどうするんだ、と逆にこちらが不安になってしまうレベルではある。
推理面に関しては、旧作並~やや簡単と言ったところか。
むしろこの手のミステリーや謎解きに詳しい人間なら、日常編のパートの段階でトリックが分かってしまう部分もあるかもしれない。
実際私もいくつかは日常編の段階でトリックが読めてしまった部分もある。
トリックの為に用意した舞台装置のせいで、トリックが読めてしまうというか、中々難しいところではある。
また一部のトリックに関しては冷静に考えると「それ出来なくね?」と突っ込んでしまう部分もあるが、まあ本作と逆転裁判のトリックを突っ込む方が無粋、という言葉もあるので、その辺は笑って流しておこう。
裁判要素では、一番の目玉は本作のテーマの一つでもある『嘘』だろう。
今までは真実で戦ってきたが、本作ではあえて嘘をつき、裁判を誘導する事も出来るようになっており、嘘というのが全体を通して重要視されている。
また嘘をつくと若干展開が変わるというのも面白い試みだと思う。
個人的にはキャラの性格や嘘をつくという展開が今一つマッチしていないようにも感じたが、この辺は次作移行にも繋げてほしいところではある。
シリーズを刷新した結果、非常に面白い作品になったと思う。
特に張り巡らされた伏線に気付いた時は、今までになかった感動を覚えると思う。
タイトルやOPにまでこだわった部分は見事の一言。
ぜひとも推理ゲーム好きや、あるいはそれ以外の人にもプレイしてほしいところではある。