【PS2】S.Y.K 〜新説西遊記〜 レビュー
発売元 | アイディアファクトリー (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2009-08-20 |
価格 | 7140円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:天竺道中恋愛AVG ■ プレイ人数:1人 ■ 限定版:9,240円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 3pt | 2pt | 3pt | 2pt | 3pt | 2pt |
54pt
GOOD!
1 シナリオ前半のコミカルな展開が乙女ゲームにしては斬新
2 一本道の読み進め方アドベンチャーではなく、街の人を助けて回るというシステムがぐぅ!
3 西遊記という、ある意味ありそうでなかった視点でのゲーム化がいい。
4 キャラ一人ひとりの個性がしっかりとしていてとても印象的!
BAD/REQUEST
1 後半(個人ルート)に入ると選択肢が全くないので少々飽きます
2 他の人のルートで各自のネタばれがあるので、最後まで見なくても結末が大体読める。
3 主人公の設定がどうしても歴代のオトメイト作品の主人公等とかぶるため
最終的には同じパターンといった印象。
COMMENT
最初は”オトメイト”にしてはイラストがちょっとな、と感じたのですがプレイしてみてそんな違和感はキレイに消えました。
内容もコミカルでとても笑えました!けれどもそれも前半の話で、全体通してみると繰り返しプレイには結構きついです。
何故かと言えば個人ルートがかなりボリュームがある反面、選択肢がいっさいない状態なのでただ小説を読んでいる形になります。
フィールドを移動して人材を選び、人助けをするという新しいシステムは大いに評価します!
またキャラの濃い設定が乙女ゲームとしては斬新だったので面白かったです。
けれど後半の選択肢なしと、糖分が低めなのが気になりました。
GOOD!
■システム
快適の一言です。クイックセーブ・ロード、読み返し機能、強制&既読スキップ完備のため
周回プレイも苦ではありません。
またアニメ仕立てでOPムービー→本編→EDムービー→次回予告と1話1話に区切りがあるし、CG1枚ポン+シナリオを読むだけでなく、チビキャラが出てきたりと所々に可愛らしい演出がされており長時間のプレイでも飽きない様工夫がなされているところは良い。
またクリア後の特典が充実している点も高い。ギャラリーだけでなく、外伝小説やキャラの一問一答、オマケイラストなど。
攻略対象は基本4人+隠しと少ないものの、その少なさを補えるほど攻略キャラの遊び要素が盛りだくさんであり、キャラクターの設定はしっかりしている為攻略のし甲斐があります。
■独特の世界観
「西遊記」を題材にしている為、当然ながら「西遊記」に出てくる人物と同じ名前を持つキャラクターが出てきます。
しかし「新説西遊記」とのタイトルがあるように、「西遊記」とは違う物語である為意外な展開があったりと独特な世界観が生まれていると思います。
ドラマや簡単な小説でしか「西遊記」を知らない私ですが、それでもメインキャラクターなどは知っています。
その一風変わったキャラクター達設定は「新説西遊記」の名前のとうり、今までのイメージとは違うキャラクター像が見れて楽しめました。とりあえず「悟空」は猿であり、如意棒を持って筋斗雲に乗ってるイメージだったのに口を開けば「めんどくさい、ダルイ」などというキャラクターのイメージはまったくなかったですから。
■声優が豪華!
言うまでもありません。豪華です、とっても。
BAD/REQUEST
■攻略条件
これは個々の趣味の問題やも知れませんが、まず主人公=三蔵法師であり、メインヒーローが悟空である為個人的にはまず「悟空」を攻略したかったのです。
しかし悟空を攻略するための条件が「○○○」であり、初見で悟空は攻略不可です。
シナリオは悪くはありませんが、目的が「天竺に行って経典を授かる」ということは一環しています。その為似たような展開がありダレてくる場合もあります。
なのによりにもよってメインヒーローを攻略する制限があるのはいただけなかったです。
■主人公の設定が細かくなされている
私はこの主人公=三蔵法師というのは面白い試みであったと思います。個人的には楽しめたのでグッドでも良かったのですが、恋愛アドベンチャーの主人公としてみた場合、ちょっと主人公の設定が細かすぎるのもどうかな?と感じました。
つまりある程度「三蔵法師」としての前世や、キャラクター設定がなされているため、「主人公」として感情移入出来るか?という事です。
(一人のキャラクターとして見てプレイする方にはさほど気にならないでしょうが)
また「三蔵法師」が主人公で攻略対象がその「従者」です。戦う術のない主人公が当たり前に「従者」である攻略対象に傅かれ、場合によっては命令をする立場である以上、当然主人公は物語の要所要所で出張ってきます。
おそらく好き嫌いが分かれるタイプの主人公であり、主人公が受け付けられなかった場合ゲーム自体投げてしまう可能性があります。
とりあえず「無個性な主人公が良い!」という方には鬼門だと思われます。
■選択肢が少ない
ED数はバッドを含めて25と攻略キャラクターの数に比べて多いですが、特に後半に入ると選択肢がほとんどなくテキストを読み進める作業になりがちです。
もうちょっと選択肢を増やしてくれれば…。
■商法
う〜ん…。このレヴューを書いている現在ではファンディスクの発売が決定してますよね。
ゲームを発売日に購入して時間がなかったので暫くプレイしていなかった為余計にそう思うのかも知れませんが。
あれ?ここら辺でもうちょっとイベント入れても良かったのでは?→ああファンディスクで補完するのか
うん?このキャラクターのお話もうちょっと欲しいな→ああファンディスクで補完…
なんでこのキャラクター攻略出来ないのかなぁ…→ああファンディスク…
こんな感じですかね。一言で言うなら「あと少し手を加えてくれたら良いのに…」
COMMENT
BADのところで書きましたが、とりあえず何よりも「主人公」が受け付けられるか否か、です。
個人的には西遊記という題材、三蔵法師という主人公の試みが面白く、またシナリオの進行によってOP/EDムービーが2種類用意されていたり、シリアスな場面の後SDキャラによる次回予告の掛け合いを楽しめたりと随所に遊び要素があった為楽しめました。
西遊記が題材とはいえ西遊記を全く知らない方でも楽しめるストーリー仕立てであるので、そこらも安心してプレイ出来るポイントだと思います。