【PS4】ザンキゼロ レビュー
発売元 | スパイク・チュンソフト (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2018-07-05 |
価格 | 7776円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ノンストップ残機サバイバルRPG ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 62
- (難易度)
- 3.33
- レビュー数
- 3
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 2pt | 2pt | 4pt | 3pt | 0pt | 4pt |
53pt
GOOD!
○斬新な要素やストーリー
正直、ダンジョン部分は遥か昔の名作とされている洋ゲーRPGの「ダンジョン・マスター」ほぼそのまま。
その部分に関しての新鮮味はダンジョンマスターシリーズをプレイ済みかどうかでかなり分かれると思う。
(個人的にはダンジョンマスターシリーズの大ファンなので、即断で購入してしまった。
ただダンジョンマスター自体がかなり人を選ぶ作品なので難しい所ではあるけども)
シガバネやエクステンドの部分については荒削り過ぎる所はあるものの、新鮮な気持ちでプレイできた。
難易度設定にもよるだろうが一撃死レベルの事故が本当に多く、死ぬと所持しているアイテムをばらまく為に
どうしても回収せねばと止め時がなかなか見つからずに一気にプレイしてしまった。
またストーリーも先が気になる所が多いので、そういう意味でも熱中して一気にプレイできた。
クリアして、ストーリーも強引な所はあるが良かったと思えたので概ね満足出来たと思う。
○戦闘の緊張感
これはダンジョンマスターと共通の良さとも言えるが、アイテム整理や回復のための休憩でも
ゲーム内の時間は止まらず、敵が襲いかかってくるし戦闘中もリアルタイムなためかなり緊張感がある。
これは不便と取るか良い緊張と取るか個人差があるとは思うが、個人的には楽しめた。
突然敵と遭遇して慌てて走って逃げて闘うのに有利な場所を探したりなど、常に緊張感が漂っていたのは良かった。
BAD/REQUEST
○グラフィック関連
グラフィックはVITAとの縦マルチなので、VITA基準。
正直昨今の据え置きゲームとしてはあまりグラフィックは良い方ではない(PS2.5くらい?)。
雰囲気作りは悪くはなく、プレイしている最中に気にはならなくなっていくが…。
キャラデザインは正直好みではなかった(一般向けっぽくしようとして若干滑りつつどこか薄っぺらい感じが…)が、
その辺はプレイしているうちに気にはならなくなったし、個別のエピソードを見ているうちに愛着は湧いた。
○音関連
あまり記憶に残ってはいない。
○システム面の煩雑さ、ダンジョンの難易度とストーリー進行の噛み合わなさ
勿論意図して不自由にしてある所もサバイバルと名打つだけあってあるのだが、色んな所が雑に思える。
アイテムの拾得や装備、受け渡しにいちいち大量のボタン操作を要求される事。
これはUIのデザインの問題や、元々マウス前提で作られているダンジョンマスターの操作性を
そのまま持ち込んだ事にあると思う。そこはコントローラ向けに何かしらのブラッシュアップは欲しかった所。
特に、よく使う倉庫などは一回の操作でスムーズに倉庫画面へ遷移させて欲しかった。
(直接倉庫まで行って倉庫を操作する方法もあるが)メニュー画面からだと
メニューを開く→ベースを選択→倉庫を選択→表示される謎の「倉庫」と言う画面→更にボタンを押して倉庫画面
など、とにかくUIに無駄な箇所が多い。メイン操作キャラの変更(攻撃すると勝手に変わってしまう)や
控えキャラとの交代などもとても面倒で荒削り感が強いと感じた。
○寿命システム
個人的にはこれが一番蛇足だと感じた所。
他のシステムである空腹度/ストレス/便意に関しては正直少しプレイすればほぼ無限に解消出来る方法があるため
ちっとも足かせにならず、これ自体も何のためにあるのか個人的にはよくわからなかった。
便意はペットボトルを持ち込めば心配する必要は皆無。ストレスは超序盤から安価に作成可能なハーブティー一発で全部解消。
空腹度はそこらへんの雑魚で肉を少し稼げば必要ないレベルまで食料が貯まるので持ち込むのみ。
だけども加齢による死亡、特に寝室で寝た場合に加齢するのは別に気にならないが
ダンジョンで階段を登るたびに加齢して、キャラクターが寿命で死ぬのがかなりのストレス。
ストーリーの設定上加齢は避けられないというのはわかるが、別にいくらでも何とかなったのではと思う部分。
ダンジョンの仕組み上、必ず最後にはザンキハッチと言うキャラクター全員が生存していないと開けられない扉があるので
一人でも死んでいると拠点まで戻って復活させてから再び挑まねばならないのだが、
そのシステムを組み込んだ上で階段が少ないダンジョン構造になっているなんて言う事はなく、
普通に攻略中に階段が大量にあるのでガシガシ加齢して行く。未踏のダンジョンだと何回層あるのかすらわからないし
謎解きなどに迷って行ったり来たりするとすぐキャラが死んでしまう。=出直し。
(なんとこの手のダンジョンRPGにありがちな落とし穴でも「フロア移動」にカウントされるらしく加齢する。さすがにひどい)
ので最終的にはまず寝室で寝続けて全員老衰死させ、全員同一タイミングで復活させて年齢を合わせ、
多少戦力ダウンするが幼年期のままダンジョンに突っ込む→戦闘で誰か死んだら戻って全員殺すのからやりなおし
という作業をずっと続けていた。正直楽しくはない。
○戦闘の理不尽さ、単調さ
とにかく敵の攻撃力が高すぎて基本一撃死が多すぎる事(これは難易度IVでずっとプレイしていた事もあるだろうが)。
シガバネを取得していようがなんだろうがお構いなしでほぼ一撃死である。
システム上、攻撃に当たらなければノーダメージなため対処法があるのは良いのだが問題はマップ構造。
ダンジョンマスターには豊富な飛び道具が魔法も含めて存在して、一本道で敵と遭遇した時も対処法が色々とあったが
(それ以上に敵と足を止めて殴り合いをしなければならないようなシチュエーションが極力発生しないような作りだった)
このゲームは狭い道が多い上普通に敵が出てくる。それどころかこっちの地理マネージメントを無力化するような
ワープする敵まで出る始末。飛び道具は消耗品な事から終盤までとても気軽に使えた物でもないし、一部のキャラしか
スキルを習得出来ないため雑魚戦で多用する気になれない。狭い通路でイノシシと出会ったら全力で逃げる以外に
何も出来ない。逃げても死ぬ。フロア移動した矢先に敵がいて移動出来ずに突然殺される事もある。
プレイヤー的にあそこはああすれば何とかなったかな、と感じる要素よりも理不尽に殺されるという印象が強かった。
このあたりはこちらの取れるアクションの少なさ(通常攻撃とチャージ攻撃のみ、違いは威力くらい)が原因かと。
例えば敵をノックバックさせられる攻撃などがあれば良かったのにと思う。唯一の魔法に当たるクリオネに
一個だけ敵をノックバックさせられるものがあるが、最終盤にならないと入手できない上に使用リスクが高すぎる割に
操作的に非常に使い辛いのでゲーム中通して回復系のものを一回使ったかどうかレベルなので正直…。
後は基本カニ歩きをしながらチャージか通常攻撃を入れるだけ。これがゲーム終了まで続く。
本家ダンジョンマスターも似たようなものではあるが…あちらは戦闘より謎解きに重点を置いていたり
色んな魔法を使ったり、敵の物量も少なくあまり気にならなかった。ザンキゼロは最新のゲームだからもう一捻り欲しかった所。
(戦闘システムに関して87年発売のダンマスより劣っているというのはどうなのだろうか)
ボス戦闘は初見殺しのものが多かったが、斜め方向に攻撃してきたり飛び道具を撃ってくるなど
行動パターンも楽しく、攻略しがいがあって楽しかった。雑魚戦闘が…単純に数が多すぎる割に種類がとても少なく耐久が高い。
攻撃パターンも物凄く少ないため理不尽な遭遇以外、だんだんと作業以外の何者でもなくなるのが残念。
色違いを含めないと雑魚は恐らく10種類程度。特に後半ステージは色違いばかりでそこはもうちょっと頑張って欲しかった。
○スキルシステム
個々人にスキルが存在し、レベルアップして能力を開放していくスタイル自体は良かったと思う。
しかしベースを拡張するためのリフォーマースキルや武器強化、アイテム工作などの誰が取得しても変わらないもの
なのに取得している人数が求められるために結局大体取らされるものや、無いとほぼ何も取得できない
サバイバルスキルなど、自由度はあまりない印象。違いと言えば武器スキルとキャラクターごとにわずかに存在する
個性付のスキルくらいで、戦闘におけるキャラクターごとの色付けがあまりないのは残念だった。
結局出来るのは誰しもカニ歩きして殴る事だけである。
後スキル画面のUIが劣悪。
・スキルを取得するまで効果がわからない(ポイント消費で振り直しは出来るものの…)
・スキルが一画面に収まらないどころか一瞥出来るのは全体の1/3程度なためどれが取得済みか非常に分かり辛い
・複数人数で取得を要求されるスキルは誰がどのくらい取得しているのかその場で確認が出来ず、一人一人個別に確認が必要
など問題点は多い。あのシステムならツリー状に一瞥出来るような画面だったらわかり易かったのだけども。
○ストーリーとシステムの整合性
細かいゲーム内のシステムとストーリー的な要素が基本的には結びつけてあるタイプのゲームなのだが
「ベースへ戻る」コマンドだけはあまり納得が行かなかった。途中で、ストーリー的に追いかけてくる敵が出現し
逃げられない!決死の覚悟で戦うしかない!というような流れが発生するのだが、いくらでもワープ出来るのに何故?
と感じてしまった。ワープ機能が何故か機能しない、でも何でもいいので理由があれば良かったのに。
単純なリスク付き救済措置なので存在自体は構わないのだけども、他の機能に色々と劇中で理由付けをするのに
何故ここだけ全くのスルーなのか?みたいに感じてしまった。これは気になる人もいればそうでない人もいると思う。
○とにかく下品な下ネタが大量
これも個人の好みが分かれる所だとは思うが、単純に性的なネタがとても多い。
個人的にはちょっと鼻につくレベルで下ネタが多いと感じた。
勿論下ネタに関してもある程度ぼかしたものなどで下品さを緩和する事は可能だと思うが、
出し方が完全に「オッサンが悪乗りで連発する空回り下ネタギャグ(周りドン引き)」レベルのものが大量に入っている。
キャラのバックストーリーなどにも常に性的な話が絡む。ゲーム中で入手可能な、ノベル形式でバックストーリーの補完をする
要素に関しても、ずっと性的な話題に事欠かない。これはシナリオ担当の人の趣味なんだろうか…?
個人的には必要であれば問題ないとは思うが、「これこの要素必要?」みたいなものが多かったように感じた。
とりあえず病院ステージで敵が「生理が来なくて…」と音声で呟いているのをひたすら聞かされるのは苦痛だった。
開発の人的にはこれが面白い要素だと思っているのだろうか…。
COMMENT
BADの方に大量に書き綴ってしまったが、総合すると楽しめたと思う。
全体を通して感じたのは惜しい、という点ばかり。荒削り過ぎて色々な点が
ゲームの魅力をかなり殺してしまっていると感じたので、単純に駄目なゲームと感じるよりも
「もうちょっと練りこめば素晴らしいゲームになったのになぁ」という思いの方が強かった。
是非続編や同じシステムで違う作品を出すのであれば色々を改善出来る所が大量にあると思うので、
そういう意味でももっと続けて欲しいシリーズではある。
個人的には下品なネタは無くても十分面白かったのにな、と残念に思う。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt |
62pt
GOOD!
クリアしたので感想を。
人類が残り数人、荒廃した世界、生き返り可能な主要人物等、非常に斬新な世界観を味わえました。
ゲーム内ではダンジョンを探索することが主な目的となりますが、
多くの要素がリアルタイムで変動し、よりサバイバル感を演出してくれます。
動けばおなかが減り、食べれば便意がたまり、ストレスも蓄積されていく。
道具の整理中にも敵は容赦なく襲ってくるし、がれきが降ってくるなどのアクシデントもあります。
何より階層を進むと時間が経過し、みるみる自分たちが老化していくのはきっついの一言。
老化するともちろんステータスが下がりますからね。
移動や攻撃方法、ダンジョンの作りはとてもシンプルですが、それとは裏腹に非常に思考を要求されます。
あとは何と言っても死んでも普通に生き返らせることのできる主人公たち。
モンスターに殺される→その死因に耐性を持って生き返るというのは面白いシステムだと感じました。
死んで強くなります。逆に強くするために主人公をわざと殺し始めましたが、
後で振り返ると異常ですね。でも世界観がそんな感じだから仕方ない。
ストーリーは、最初に絵から受ける印象からするととってもダークです。
主人公たちはストーリーが進むごとに裏の顔を見せられたり胸糞展開も満載です。
仲間内でもどろどろしていきそうな話もありますが、話が進むごとに一致団結していく様子も
人類が残り数人という設定のおかげで気になりませんでした。
早く他のキャラのストーリーが見たくてどんどん先に進めました。
独特なタッチの絵が気にならず、上記の説明内容に特にいやだなと思う要素がなければ、
やってみてもいいのではと思えるくらいには良作だと思います。
BAD/REQUEST
悪いとまではいいませんが、自分での難易度設定で緊張感が大きく変わります。変えられます。
あと絵やストーリーはやっぱり人によっては、という感じですね。
裏切り、性癖、いじめ等、人間のどろどろした部分が満載です。
COMMENT
色々人を選ぶ要素も多いですが、自分はやってよかった。
エンディングの余韻はすごかったです。
あんだけ人の命を軽く感じさせといて、うがったストーリーを見せておいてからの
あのエンディングは驚いたし寂しくなったしずるいと思います。いい意味で。
同じ開発元から出たダンガンロンパV3のあのエンディングのダメダメ具合で心配な人もいるかもしれませんが、
この作品では、自分は逆にあのエンディングで一気にザンキゼロを好きになりました。
気になったら、やってみてください。
GOOD!
・ストーリーがダンガンロンパみたいな犯人捜しではないが、
出だしから謎めいていて先が気になって仕方がなかった。
海外ドラマのLOST的なワクワク感があった。
・ダンジョン内を探索しながら最終的にBOSSのいる階を目指すの
だが、HPを回復するには休憩という方法があるが、休憩してい
ると画面が真っ暗になり回りが見えなくなり音だけか聞こえる
状態になる。その間にも敵が近づいてきたり襲ってくるし、
通常のRPGならアイテム画面等を開いている時には時間が止まっ
ている状態だが、ザンキゼロではそういう画面時でも敵が襲って
くるのでだれることなく常に緊張かある。
・敵にやられ死んでベース基地で復活させると死んだ原因となる
攻撃に耐性が付いた状態で復活できるので、わざと死んで復活
して強くするシステムが新鮮だった。
BAD/REQUEST
・メンバーそれぞれに活動できる期間があって、日数の経過により
幼年期から老年期まで4つの年代に変化していく。ダンジョン内
でもその階に2分以上とどまると次の階に移動した時に日数が
経過する。また、各年代で持てるアイテムの重量があり、重量
オーバーに4人メンバーの1人でもなってしまうと移動できなく
なってしまう。階を移動して次の階に着いた瞬間に日数が経過
し、1人の年代が変わって重量オーバーで移動できなくなった時
に敵が襲って来てやられた時が多々あったのでダンジョン内の
日数経過は勘弁してもらいたい。
・メンバーが死亡すると、持っていたアイテムが死ぬと同時にばら
撒かれてしまう。残りのメンバーでそのアイテムを拾っていると
襲われて全滅してしまうことも多々あったし、一旦基地にワープ
で戻っても、またダンジョンのばら撒かれた場所まで回収に行か
なくてはならないのは面倒くさい。死んでもアイテムを持ったま
ま復活する様にしてもらいたかった。
・ダンジョン内で行動するとスタミナが減っていくが、それを回復
するには食べ物をとればいいのだが、取りすぎると便意がおき
トイレにいきたくなる。このバランスが悪くて序盤は特に苦労さ
せられた。その為ダンジョン探索が落ち着いてできない。
・最強武器や最強防具を作成するのに苦労してアイテムを集め作っ
たが、その威力や防御力があまり感じられない。最強防具でも
一撃でやられた。
COMMENT
このサイトであまり点数が高くなかったので一旦は買うのをやめたが、ダンガンロンパシリーズを手掛けた方のソフトということでやってみた。大好きだったPS2の九龍妖魔学園記に似たダンジョン探索だったので最初からのめり込めた。ダンジョン内の雰囲気は全体的に暗くホラー系の感じで緊張してできた。
難易度も5段階ありいつでも自由に変えられるのが良かった。
最後の方のBOSSより最初の方の章のBOSSには何度もやられたが、その都度対策を考えて倒すのが楽しくもあった。
アイテム管理やスタミナと便意のバランスなどシステム面で改良されればもっと遊びやすくなると思う。
このサイトでB評価以下のソフトを初めてやってみたが、ストーリーの解明とダンジョン探索は充分楽しめた。