【PS3】ARMORED CORE V(アーマード・コア ファイブ) レビュー
発売元 | フロム・ソフトウェア (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2012-01-26 |
価格 | 7800円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:メカカスタマイズアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン時 同時戦闘:1〜10人/チーム人数:1〜20人) |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 3pt | 3pt | 1pt | 1pt | 1pt | 2pt |
33pt
GOOD!
まずソロプレイとアセンブル(機体構築)、そしてACシリーズをある程度やっているものとしての評価です。
壁蹴り、キック、肩部ユニット、スキャンモード、オペレーター、領地などこれまでのACとは違い新しいことへと挑戦している姿勢はよかったと思います。
なかでもオーバードウェポンは高評価です。
装備するだけで機体のシルエットが一変する上、多くのデメリットがあるにせよ一発逆転できるだけの威力があり、当てられた時は爽快でしょう。
ガレージでは出来上がった機体を眺めるだけでなく構えさせたり歩かせたりできます。
普段見れなかった正面から動作を見れるのはうれしいです。
前作でなにかと問題だったラグが今作では起きないようになってる点も評価できます。
BAD/REQUEST
非常に多いです。
オンライン周りの問題、領地システム、ストーリーの薄さ、オーダーミッションなどについては他の方々がさんざん書かれてるのでそちらを参考にしてください。
・アセンブル
一番驚いたのは2からfAまでにあった熱(4系ではPA)の要素の消滅です。
ACというゲームは脚部ごとに性能が大きく違いジャンケンになってしまいますが、先の要素のおかげでパランスがとっていました。今作で熱はオーバードウェポンの使用時のみ発生するようになったため、単なる使用制限でしかありません。
今作ではKE、CE、TE属性で3つになりました。
しかしパーツごとに高い防御属性が決まっていて残りの二つの属性が異常なほど低いです。
しかも脚部→コア→腕部→頭部の順に防御力が高いので、脚部の弱点をどんなに消そうとしても消えません。
加えてなんと脚部ごとにどの防御属性が高いかが固定。
例えばタンクを見れば必ずTEに強く、KEとCEをせめればいいという具合になります。
おかげでスキャンモードで弱点なんて調べる必要ないです。
ジャンケンゲームここに極まるといった具合です。
武器バランスもあまりほめられたものではありません。
ガトリングやショットガンが強すぎたりバトルライフルが便利すぎたりと何かと問題です。
腕武器の性能変化も問題です。正直いらないと思いました。
第一世代と第二世代のパーツですが、第二世代の方がだいたい勝ってます。
パーツの数が多いのは魅力でしょうがこの問題のせいで半減です。形状も似てますし。
あまり言われてませんが武器腕がないのも地味にショックでした。システム上しかたないんでしょうが。
そしてとどめのレギュレーションの廃止です。パーツの追加はあってもずっとこのままです。
はっきり言ってアセンを考える気が起きません。
・カラーリング
機体の色分けなのですが今回は4つまでしか分けられません。1つはカメラアイなどセンサー等の部分なので実質3つまでしか色分けできません。
かわりというようにエンブレムとデカールのレイヤーの数が増えて職人さんなどにはよかったんでしょうが、ライトユーザーやデカールを貼らない人には辛いでしょう。
・ユーザインターフェイス
4系でクイックブーストが増えて操作が大変になったんですが今作はそれ以上です。
クイックブーストはハイブーストとなり続投。ブーストはブースト起動とジャンプにわかれ、新要素のスキャンモードの使用頻度も少なくなく、これまで以上に指は大忙しです。
とは言っても今回はチーム戦メインで死角をとったりすることもほとんどなく、ただただ正面からの撃ち合いが多いので操作自体は難しくはないです。
今作ではレーダーが無いので敵を見つけるのが大変です。ここは悪い点ととらえるかは人によるでしょう。
いわゆる体力や弾数、残りエネルギーがロックオンサイトの周りにあり、ちょっと見にくいです。
衝撃力の高い攻撃を受けると画面にノイズが走り非常に見にくくなります。人によっては不快でしょう。
腕武器を買う際に変化傾向を決めるのですが、買った後どの変化傾向にしたかは数値でしか判別できません。
買った後放置したりして忘れると、どの変化傾向にしたかは成長させないとわかりません。
したがってとりあえずお金があるから武器を買うということができません。
・対戦
レーダーがないのでバトルロイヤルは破綻しています。他の敵を探すのも大変ですしそもそも漁夫の利が最も効率的な戦法なので楽しくないです。
一対一はゲーム全体がチームが前提のためもちろん満足のいくものではないです。
チーム戦とバトルロイヤルにあった死んだあと、他の人の画面が見れるいわゆる背後霊がなくなったのはかなりりショックです。
COMMENT
TVは32インチでHDMIでプレイ。
ストーリーミッション、オーダーミッションは全クリア。
ACシリーズはクリア済みは初代、3、ネクサス、LR、4、fAです。
発売は発表されていたころからずいぶん経っていましたし、βテストもしていてよほどしっかりした作りなんだろうと思い購入しました。
ソロプレイ中心だからしょうがないところも多々あるのでしょうが、残念な出来と言わざるを得ません。
このゲームは今までのACとはかなり違います。製作者がACのナンバリングをためらったのもよくわかりました。
アップデートでオンライン周りが改善されていけば、チームでわいわいしながらやる分には問題なく遊べるようになると思います。
ただシリーズファンのレイヴン、リンクスの方々でこれからの購入を考えている方は、自分がACの何が好きだったのかを少し考えた上での検討をお勧めします。
ストーリー上、次回作がACVシリーズで出そうな感じなのですが一対一を追求してきた自分は買うことはないでしょう。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 3pt | 4pt | 3pt | 3pt | 2pt | 2pt |
62pt
GOOD!
○フリー対戦が楽しい
ACVで一番楽しいのはこれです。今回のACは5mと小さく、地形を利用したロボット戦になります。またレーダーもなくなっており索敵も自分で行う必要があるので、いわゆる「かくれんぼ」的な戦いになります。闇討ち、物陰から狙撃、味方と連携など従来にはなかった戦いが気軽にできて楽しいです。こういう新しいアイデアがGOODです。
○音楽
今回もテンション上がる曲が多いと思います。
デフォルトの設定ではBGMが小さくSEが大きいので少し設定をいじると良いでしょう。
BAD/REQUEST
○ストーリーが酷すぎ
パッケージ裏には「シリーズ最大級のボリュームを誇るドラマ性の高いシングルプレイ」と書いてありますが、明らかに嘘です。ストーリーの物足りなさと消化不良感を非常に感じます。
○オンライン環境が悪い
中々始まらない傭兵プレイや領地戦、またシングルプレイ中にサーバーダウンすると強制的にリセットされるというあり得ない仕様などなど…。(フリー対戦は別サーバーなため不安定さはありません。)
他の方が多く書かれてますが、とくに目立つ欠点はこの2点ですね…
COMMENT
シリーズは3、3SL、NX、4、fAをプレイ済み。
今回のVではPS2作品のアリーナ、4系の空中戦にはなかった「地形を利用した泥臭いかくれんぼ的な戦い」をチーム戦で楽しむことができ、それが結構楽しいものに仕上がっているのでアイデアは非常に良いと思います。
が、その面白さを削いでしまう「粗」(BADに書いたような部分)が多いのが残念です。
今後のパッチ等での修正に期待です。
アイデアは面白いのになんだか惜しい作品です。
今回はとくにシングルプレイのボリュームが少ないのでそれ目的なら4かfAやった方がいい気がします。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 2pt | 3pt |
54pt
GOOD!
・操作周りの一新、レーダーの排除
最初こそ戸惑いましたが単純に操作自体楽しく、地形を活かせる良い物に仕上がってると思います
トグル式のブーストなどの変更点も慣れていくうちにゲームに合わせて作られているのだと感心しました
初期のキー配置はちょっとおすすめできませんが、全キーカスタマイズ可能ですしね
・演出や重量感
良い点でも悪い点でもありますが今作は割と演出に力が入っています
ダメージを受けると画面がブレたり、スキャンモードやオーバードウエポンの演出は単純にかっこいいです
敵ユニットや自機から感じられる重量感もなかなかのものかと
BAD/REQUEST
・バランス
まあ、いつものフロムですが3つの属性により更にひどくなりました
特にそのせいでアセンの幅が狭くなってしまったのが痛いです、脚部の種類で属性が変わるのが残念でなりません
・領地戦、チームシステム
マッチング不具合などの多さはありますが元々のデザインから破綻しています
例とするなら全チームの3割程度が領地を手に入れられるなど防衛をするチーム<侵攻をするチームとなるのに解決策がまるで無い、など挙げたらキリが無いでしょう
まあフリー対戦があるのでそこまでこだわらなくて良いのは救いです
・演出
対人を主点に考えると少し演出過剰です
見辛いUIも合わせて快適さは低いでしょう
・ストーリー、ブリーフィング
そこまで悪い出来では無いですが、主人公が傭兵といっても一勢力にだけ雇われているのはACらしくないですね
ブリーフィングは何故無くなったんでしょう、非常に残念です
COMMENT
領地戦はひどい出来ですがゲーム自体はおもしろいです
ただバランスの悪さとパーツが少なめなことでメインコンテンツとも言えるアセンの幅が狭いのが痛い
単品では凡作か駄作ですが次回作には期待しています
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-03-24
GOOD!
・オリジナリティ
様々なパーツから一機のロボットを組み上げ、多彩なシステムを駆使して
思うがままに動かす、というアーマードコアシリーズの売りは健在。
この点においては本作も他のゲームが及ぶものでは無いと断言できる。
本作から壁を蹴って高速移動という要素が増え、今までとは違った
動きができるようになった。
・グラフィック
OPはまさに実写と見紛う「なんだ実写か」のレベル。本作最大の評価点。
ロボットの作り込みは相当なもので、大型銃を構えるとパイルが出てきて
地面に固定する足があったりとかなり気合が入っている。
本作のポイントの一つであるオーバード・ウェポンの展開は必見。
ただ、ミッション中に使用すると視界がノイズだらけになり、
しかも機体のモーションを見る事が出来るガレージにおいて、
オーバード・ウェポンだけは使用できないため、
精巧なギミックをじっくり見ることが出来ない謎仕様になっている。
なんてもったいない・・・
BAD/REQUEST
・オンライン
チーム組んでやりこんでいないのでここについてはさわりだけしか言えないが非常に不安定。
NAT3は非推奨とはあるがNAT2でも良く切れる。
・パーツバランス
非常に悪い。KE(運動エネルギー弾)CE(HEAT、炸裂系)TE(レーザー系)
と防御属性が分かれているが、殆どのパーツがこのうち一つが高くあとは
無いも同然といった感じとなっている。
重量パーツはAP(耐久性)が高く設定されているが素の攻撃力が高い上に
属性の影響がとても強く、苦手属性を突くと大目のAPもあっという間
(ものによっては数秒)で吹っ飛んでしまう。
しかも機体構成の土台である脚部がカテゴリによって得意属性が
固定されている為、見ただけで弱点がバレる。
その結果重量パーツ=硬いという構図があまり成立せず、
重量2脚やタンクと言った低速な機体は硬くも無く、弱い。
重量2脚は大型火器を構える事により防御が大幅に向上するが、
構え状態では動けず敵の集中砲火を受けてしまうため、状況は改善しない。
脚部以外で補おうとしても、頭部、胸部、腕部は元々脚より防御値が低く、
防御性能よりカメラ性能(敵ロックオン距離に影響)や
射撃安定(命中精度に影響)等、それぞれの部位に防御より考えなければ
ならない要素があり、脚部の防御を他の部位で補うのは困難。
また、根本的にパーツバランスが偏っており
同カテゴリ内でも選択肢が少ない。
部位ごとの要素にも偏りがあり、基本が腕武器の本作では射撃安定が高い
CE防御型腕部がほぼ一択となっている。
・敵機体について
オーダーミッションで何十体もの敵ACと戦う事になるが…弱い。
地形を利用して壁を蹴って移動する事が重要な本作において
AIの作り込みが甘いせいか敵は殆ど壁蹴りが出来ず、動きが鈍い。
そしてパーツバランスの項の通り防御属性が極端な為、
両腕に違う属性の武器を持てばどちらかは大抵敵の弱点となり、
あとは適当に攻撃を叩き込めば簡単に落ちてしまう。
凄腕揃いの部隊という触れ込みのAC部隊もこの括りからそう外れず、
凄腕という触れ込みを実感するのは困難。
また動きが鈍い、更には遠くに居ると棒立ちすらする敵もいる為、
長距離狙撃兵器であるスナイパーキャノンで狙撃して数発叩き込む…
たったこれだけで8割方の敵は倒せてしまう。
ACシリーズの敵と言えば個性が強く印象に残る敵が多いのだが、
今回はあまりに簡単に倒せ、かつ絡みも少なく人物説明もない為
殆ど記憶に残る相手が居ない。精々ストーリーの主敵である主任くらいか。
・快適さ
今までのシリーズにはあったレーダーが無くリコンという偵察機を使用して
敵の接近を判断できるようになっているが、レーダーに比べて不便である。
オンラインチーム戦ならば多少不便な方が敵から隠れたりといった立ち位置を
考える要因になるから良いのかもしれないが、
シングルプレイにおいては完全に足を引っ張る要素になっている。
80以上あるオーダーミッションの殆どが敵の全滅をクリア条件をしており、
地形が入り組んだ所ばかりである為小さく殆ど動かない敵が発見できない場合が
頻繁に生じる。
マップが広く入り組んでいる為、不便なリコン程度ではとても対応できず、
延々とマップを捜索する羽目になる。
ゲームはオンライン環境を前提にしているとあるからなのか不明だが、
オンラインを介さない通常プレイでも通信の為の読み込みロードがかかる。
ミッション選択画面ではオーダーミッションはアイコンが表示されるだけ、
80以上も種類があるのに何番目がどのアイコンかはカーソルを
合わせるまで分からない。
壁蹴りは良いのだが代わりにブーストで殆ど飛べなくなった。
また、今まではボタンを押している間ブースト稼動だったのが、
ブーストボタンを押すとON/OFFが切り替わるスイッチ仕様に代わっており、
過去作をやった人間にとってはこの違いにイライラさせられる。
・満足感
話がちゃんとあるストーリーミッションはたったの9個、
この短さで主要な敵が複数回登場する。
80以上あるオーダーミッションは敵を全滅させる任務のみであり、
AC戦は先の通りに単調であり、
雑魚敵戦は代わり映えのしない構成がわらわら寄ってくるだけで
更に単調であり、おまけに上記の通りレーダーが無く残敵掃討に
イライラさせられる事態多発。
「シングルプレイは過去最大のボリューム」という触れ込みは
明確な大嘘であり、正確には
「過去最小のボリュームを過去最大まで水増し」でしかない。
情報誌等で紹介されていた巨大兵器戦だが、
5種類ある内シングルプレイで対決できるのは2種類のみ。
残りはオンライン領地戦をやり込んで評価を得た上でしか
プレイできないエクストラミッションでしか戦えない。
しかもストーリーで戦う2体のうち1体は2回も出てくる。
なぜ同じ奴と2回も戦わせる位なら他の奴を出さないのか。
おまけにストーリーで出てくる2体はモーションが非常に乏しく
多彩な攻撃を繰り出すエクストラミッション仕様と比べると
段違いに見所が無い。強弱はステータスで変えれば済むんじゃないのか?
このように、オンラインチームプレイにばかり目を向けた仕様のため
シングルプレイは完全に割を喰っており、
シングルプレイ中心の自分のような人間にはロクに楽しめない。
COMMENT
オンラインは殆どやっていないので、オンラインチーム戦をのぞいた評価としてお考えを。
シングルプレイを中心に考える人間に思いっきり喧嘩を売ってくれる本作。
シングルなんてどうだって良い、兎に角オンラインチーム戦をやりたい、
そういう人以外にはとてもお勧めできない。
自分はACシリーズを2からFAまで全て、10年に渡って楽しんできた。
にも関わらず今回こんな採点しか下せない事には非常に残念である。
発売を2年も遅らせた上で嘘の売り文句をもってこんな物を買わせた
フロムには猛省を促したい。