PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

もう八年もこのゲームを追いかけています。とても好きなキャラクター達がいるので。なので、ゲーム面についてはおいて、その立場から感想を述べたいと思います。
正直に言って、ストーリーとキャラクター描写の劣化が下げ止まらず、非常に困惑しています。３までその部分を仕切っていらした非常に優れたスタッフさんが抜けたことは知っています。その後、外部から複数のライターを招きつつ、最近のインタビューによるとどうやらストーリーや世界観は山本Ｄが考えられているとのこと。山本さんは以前、宴のＯＣＷで今後積極的に派生作品の内容をゲームに取り入れていくとおっしゃっていました。その時点で抱いていた危惧は、やはりその通りになりました。派生というのは、所詮派生です。しっかりと揺るがぬ原作があって、なおかつその原作側からのしっかりとした監修があって始めて、派生には価値が出てきます。けれども昨今の派生作品のクオリティは嘆く以外にありません。そんなものから何を取り入れていこうというのか。実際、今作や前作でも、過去作でしっかりと自立した個性を持っていたキャラ達は、もうどこにもいません。いえ、それらしいものは存在していますが、彼らに感じていた憧れやかっこよさは、ここ数年感じられないものになってしまいました。
それでも、やっぱり好きなキャラクターの新たな展開を見たいと思うのがファンです。そのために、公式が展開する派生にも惜しまずお金を払ってきました。それが良いことだと信じていました。ですが、今は間違っていたのかもしれないとすら思います。納得のいかない作品を作るチームに対してお金を払うことは、その内容を認めているということです。私は意図せず、大好きなキャラクター達と世界観の劣化に加担していたのだと思うと愕然としました。
一本通った筋もないのに、言うことだけは大きいキャラ達。戦国というシビアな世界をそれぞれの矜持をぶつけ合いながらそれぞれに光っていた武将達。彼らはどこへ行ってしまったのでしょうか？もう思い出だけを大切にして、シリーズを離れるべきなのでしょうか？
山本Ｄはじめスタッフの皆さんが努力されていないとは思いません。ですが、適材適所という言葉もあるように、キャラクターとストーリーをかっこよく、最低限の破綻なく、またえこひいきもなく描く能力のある方を見つけるべきだと思います。山本Ｄはかつて裏方に徹しておられた時代、素晴らしいお仕事をされる職人肌の方と感じておりましたが、過去作品におけるBASARAの世界観よりもご自分の趣味を優先されておられるような昨今のお姿にはため息しか出ません。どうしてこんなことになったのだろうと悲しむばかりです。
先日の十周年の記念日に小林Pはこれからもみんなが諦めなければBASARAは続くとおっしゃいました。けれども、私から申し上げたいのは、私達にBASARAを諦めさせないでほしいということです。辛い思いをしながらシリーズを追いかけたくはないと、この数年でBASARAを離れてしまった友人もたくさんおります。実際に、かつてBASARAにたくさんの支援をしてきたファン達の多くが離れていることを感じていらっしゃるのではないでしょうか。それは飽きたということばかりではなく、ずっと応援したかったけれどもう無理だと悲しい思いで離れていった人達も多いのです。どうかそのことを、今いちどお考えいただけたらと思います。