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【PS3】テイルズ オブ エクシリア2

発売元 バンダイナムコゲームスオフィシャルサイト
発売日 2012-11-01
価格 8380円(税込)
レーティング 【C】15才以上対象 暴力 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:選択が未来を紡ぐRPG
■ プレイ人数:1人(戦闘時のみ最大4人)



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 3pt 3pt 3pt 4pt 3pt 1pt
総合点
70pt

GOOD!

◆全シリーズプレイ済みのうえでの感想です。
(そのため、過去作(とくに前作)との比較の多いレビューとなっております。)


【オリジナリティ】 
(※ 5点満点つけました)
テイルズ作品は毎作ごとにいろいろと新しい要素が盛り込まれていますが、今作はその新しさと斬新さがとくにあらわれていたように感じました。
箇条書きであげてゆくと

●旅、冒険をしない。
(あるノルマをクリアすることでいくつかの拠点地から他の街やダンジョンへの道が開通する仕組み)
→まったくあたらしい物語だとこの形式は難しいと思ったので、続編というものをうまく利用したやりかただと思いました。
※これの欠点に関してはBADで後述

●主人公が喋らない。
(戦闘での術技詠唱以外では、”ことば”をほぼ発しない)
→キャラゲーとも言われるテイルズ作品で完全に会話をしない(プレイヤーには聞こえない)主人公が出てきたことはとても新しく感じました。チャット内でも空気のようなルドガーにはじめは違和感と不満しか感じませんでしたが、終盤の某イベントを含め、主人公を喋らせないことにはたしかにとても大きな意味があることに気づいたとともに、制作側の意図や覚悟が伝わりました。

●選択肢制
(プレイヤーが選んだ選択肢によってストーリーが変化する。マルチエンディング。)

●仲間の好感度システムが再登場
(シンフォニア以来のおよそ10年ぶり)

●戦闘の複雑化
(LRキー、LRスティック、それらと他キーとの組み合わせ等、コントローラー全体を使った操作)
→これも、続編(前作をはじめとするテイルズ作品既プレイ者の購入確率が高い)でないとここまで複雑化しにくかったのではないでしょうか。

●ショッキングな表現
(倒れているモブキャラの周りにちゃんと血だまりができている/吐血時の表現/血にまつわるステータス異常がある/少しホラーな演出/など)
→血が画面にうつることすらテイルズでは稀なのに、今回はムービーやアニメ、戦闘などさまざまな面で血液をつかった表現がみられました。
自分はそういった要素には割と耐性のあるほうですが、血塗れで白目をむいて死亡している人や気色悪い模様のアイテム、びっくり系演出を見たときはさすがにゾクっとしました。
決してグロテスクなお話ではないのですがCEROがCなのもうなずけます。

など。
これらの要素から、今作は、前作エクシリアだけでなく過去のテイルズ作品とはひとあじ違う、実験的な試みの多い作品だと感じました。
実験的というのは裏を返せば賛否両論、人によってそれぞれの評価が大きくわかれる危険性を伴うということですが、いままでのテイルズ作品ではありえなかった(ありえてはいけなかった?)要素を取り入れたという点で作品の斬新さ、独自性を感じたので高評価としました。
また、この新しさは『2(続編)』という立場をうまく利用したものが多く、今作のような作品でないと実現しえなかったのではないかと思ったのも独自性という点での高評価の理由です。


【戦闘】
戦闘が楽しすぎて、レベル上げでなくただ戦闘をするためだけに敵とエンカウントしていました。
街をあるく気分でダンジョンを気ままに散歩したゲームは初めてです。

●弱点連携が楽しい!
→前作をプレイした感想として「弱点連携がなければACシステム戦闘の意味が無い」と考えていたので、今作での弱点連携の登場により自由な組み合わせで攻撃できるようになったのはいちばんの進化だと感じました。
前作ではCC制より良さが際立たず陰にかくれてしまっていたAC制も、今作では "消費ポイントがすべて1である" というACのメリットを最大に生かした爽快感のある戦闘へと進化し、CC制とは完全に別物のシステムとして確立できたのではないかと思います。

●リンクアーツが楽しめる!
→引き続きあるシステムですが、どんな術技からも必ず何かしらのリンクアーツを発生させられるようになったのは良かったです。前作ではその楽しさを見いだせず私はほとんど使わずにプレイしていましたが、今作では発動でキャラとの親密度もあがるなどの効果もあり、OVL時のリンクアーツチェインの気持ちよさにも気づくことができました。

●グレイセスっぽい?
→ガード状態をためた時の三段階効果や左右ステップが重要視されるなど、戦闘に定評のあるグレイセスの特徴を取り入れていたのは良いなと思いました。
横ステップ回避での戦闘が好きな方や、すこし操作の複雑な戦闘をしてみたい方にはおすすめです。


【キャラクター】

『キャラクターイベント(レジェンディアのキャラクタークエストをサブイベ形式で小分けに挟んだもの)』のおかげで、とくに前作では好きになれなかったミュゼやジュード、アルヴィンに好感を持てたことが嬉しかったです。
親密度があがると本編中にボーナスムービーが挿入されることに以外と達成感がありました。

BAD/REQUEST

【難易度】
戦闘が楽しかったので序盤からハードでプレイしましたが、戦闘を楽しみすぎたせいか終盤はほぼ手応えなく進んでしまいました。
今作はハードの上がアンノウン(2周目から)だそうなのですが、その間にイヴィルあたりを設けて、ハードでの戦闘回数で一周目から高難易度が解放されるような仕組みにしてほしかったです。


【お遊び要素が少ない】
川下り、配膳、音ゲー、シューティングなど、過去作には様々なミニゲームがありますが、今作はポーカーしか遊び要素がありませんでした。
せっかくの猫が関わる作品なので、いろいろと楽しみにしていたのですが・・・
また、前作に引き続きBGMを聞くサービスに巡りあえなかったのも残念でした。


【ロード問題】
店やクエストの人、街のモブキャラが表示されるまでの時間が相変わらず長いです。
今回はウイングドブーツ(すごく速く走ることのできるシステム)もあるので、せめて話しかけられる人だけでもはやく表示するなど改善してほしかったです。
また、混戦になると動きが2〜3倍ほどスローモーションになるだけでなく、ムービーでの派手な演出の際にも少し画面がカクつくなど、かなり気になってしまい熱中できない時がありました。
私のPS3が古いせいかもしれませんが、戦闘が派手なグレイセスでもここまで酷くはありませんでした。古いPS3をお持ちの方は注意が必要かもしれません。
マップの切り替えなどのロード時間はとくに問題ありませんでした。


【旅、冒険をしないことについて】
今回訪れる街やダンジョンの8割が前作で旅をした場所なので、前作プレイ済の場合いろいろと新鮮味がないことは確かです。ただ、BGMが改良されていたり上記のウイングドブーツシステムが追加されたりなどプレイヤーをイライラさせない工夫は施されています。
個人的には、続編なので知っているダンジョンを歩けるのは助かったのですが、つまらないと感じる人も多いのではないかと思います。

COMMENT

(投稿者・20代/マザーシップタイトルのものは全てプレイ済)
(難易度・ハード   本編結末・トゥルーエンディング)

発売前の印象が微妙だったのと前作が酷かったため正直なところ何も期待しないでプレイし始めたのですが、面白かったです。総合的にみれば最近のテイルズ作品のなかではずばぬけて良いのではと感じました。「悪い意味でのテイルズっぽさ」があまりない作品のような気がします。
いままでの作品と比べて根本的な部分での異色要素(選択肢制、無口主人公など)が際立つので、プレイヤーによって楽しめるか楽しめないかの差が大きい作品だということは注意が必要かもしれません。

また、戦闘の複雑化や上記の異色要素などの理由から、テイルズ作品をプレイしたことのない人にはオススメしません。ファン向け作品だなあとも思います。
前作との繋がりに関しては、エクシリアを知らない人にも理解できるサービス(専門用語辞典や前作のストーリー解説映像)はありますが、なじみのない言葉が序盤からどんどん使われるので、やはり前作プレイ推奨です。

1周目からやりこみ系プレイをする人や、サブイベントなどゆっくりじっくり進めるのが好きな人に向いているゲームだと思います。

   
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
まりそさん(Webサイト)  [2012-11-14 掲載]

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総合ポイント
71
(難易度)
1.98
レビュー数
42
スコアチャート テイルズ オブ エクシリア2レビューチャート

テイルズ オブ エクシリア2 購入する
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7.1%
40-49
11.9%
50-59
11.9%
60-69
45.2%
70-79
9.5%
80-89
2.4%
90-100
【60点以上】
69%
【標準偏差】
16.76