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【PS2】School Days L×H(スクールデイズ エル アンド エイチ)

発売元 ガンホー・ワークスオフィシャルサイト
発売日 2008-01-17
価格 7140円(税込)
レーティング 【C】15才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 フルアニメーションADV
PC版で人気を博したフルアニメーションアドベンチャーゲームがPS2で登場だ。
移植に際して、エンディングやシーンの追加、シナリオ改変に合わせたアニメーションの追加など新要素の多数盛り込まれている。
追加されるエンディングには、PC版エンディングの後日談も含まれており、PC版をプレイした人でも再度楽しむことが可能だ。



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 3pt 1pt 1pt 2pt 3pt
総合点
39pt

GOOD!

一応いくつか列挙します。
・オリジナリティーは、あると言えばある。
・アニメーションはかなりの量があって、TVアニメとほとんど変わらないクオリティーがある。
・エンディングの数が多く、メインヒロイン2人(言葉と世界)とのハーレムエンドや、サブヒロイン(刹那と乙女)とのエンディングなど、TVアニメにないものが楽しめる。
・BGMやボーカル曲は何気に豊富に用意されていて、1周クリアするだけでほとんどが音楽鑑賞モードで聴くことができる。
・セーブ・ロード時間は短いし、字幕の履歴があって親切。ランダムで選択肢を勝手に選んでくれるモードにすることができ、TVアニメ感覚で楽しめる。

BAD/REQUEST

一応できるだけまとめてみました。
・グラフィックス
フルアニメーションとうたっているが、実際には静止画が多く、キャラがまったく瞬き(目パチ)をしないので違和感がある。また、口パクがボイスに全然合っていないことが多く、不自然なキャラの動きや背景カットもいくつか目に付いた。特に、あるエンディングで、弁当に芋しか入っていないのには失笑した。これは原作で指摘されていた有名な欠陥なのだが、なぜ移植にあたって改善しなかったのだろうか。
・音楽、プレイ環境
他の方の指摘通り、BGMやボイスの音量調節がないのがたいへんいただけない。BGMやボイスの音量よりも、人ごみの雑音ばかり耳に残る。モノラルTVでは、かなりTVの音量を上げないとボイスを聴き取れないことが多い。
また、通常のテキスト型のAVGではないので、既読スキップみたいなのまでは求めないが、フローチャート機能くらいは用意してほしかった。
・熱中度、ストーリー
エンディングリストにあるエンディングの数そのものは多いが、中身としては辿ってきたルートが違うだけで、ほとんど同じ話(言葉が誠のために弁当作る→言葉が乙女たちにいじめられる→その事実を知って誠が覚醒!のやつとか・・・)のものもある。中には強引なルート分岐もいくつか見られ、シナリオの整合性のとれてない箇所も見受けられた。無理にルート分岐を増やしすぎだと思う。
メインヒロイン2人のどちらに気持ちが傾いているかの好感度ゲージが存在し、選択肢によって変動してルート分岐に影響するシステムになっている。しかし、この好感度ゲージの偏りに関係なく、主人公はヒロインたちを裏切る不誠実な言動と行動を連発するので、プレイヤーは主人公に感情移入できないどころか、殺意に近い嫌悪感を覚える。これがTVアニメならまだ「誠○ね」と罵倒していればいいが、ゲームの場合は主人公=プレイヤーなので嫌悪感が増すばかり。主人公が最低なのはプレイする前から十分わかっていたことだが、さすがに全エンディングをコンプリートしようという意欲はまったくわかない。
・満足度、その他
移植が発表されたときから懸念されていたことだが、このゲームのメインである狂気ともいえる愛憎劇のストーリーは、PS2の規制にのっとった程度の描写ではやはり物足りない。性的な描写はやむを得ないとはいえ、場面のカットと前後の会話での言い回しを無理やり修正しただけで、展開は原作そのままなので話の説得力に欠けるどころか、つじつままで合わなくなっていることもある。また、残虐なシーンも出血や傷口がまったく見えないようになっていて、何が起こったのかわからなくなっている。
PS2では新たにエンディングの後日談のようなものが追加されているが、余計に後味が悪さを残すものが多かった。ある意味このゲームの醍醐味と言えばそうだが、よほどの「鬱ゲー」好きの人でなければ受け付けられないだろう。

COMMENT

話題作なのにレビュー数が少ないなと思いつつプレイしてみました。はっきり言って、PS2のゲームとしての面白さはほとんどなく、TVアニメから入った人にオススメする要素はあまりありません。PCの原作は動画サイトにいくつかアップロードされているので、それらを視聴したら十分だと思います。
まずいないとは思いますが、この手のゲームの基本通り、ヒロインを絞ってプレイしたいという人は絶対回避してください。主人公である誠は、プレイヤーの常識をはるかに超越した思考回路をもっており、意図をもってプレイすればするほどストレスや鬱がたまります。プレイヤーの意図しないエンディングを迎えることも多く、難易度は高めです。エンディングに至るまでに、主人公への嫌悪感ばかりを募らせ、耐えきれなくなって途中で投げ出す可能性も高いと思います。主人公はもちろん、メインヒロイン2人を含め、どの登場キャラにも肩入れしないでプレイすることを推奨します。
あと、移植にあたってサブヒロインの光のルートおよびエンディングは削除されているので要注意です。

 
プレイ時間:05時間以上15時間未満(クリア済)
かめきちかめたさん(Webサイト)  [2008-03-13 掲載]

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総合ポイント
39
(難易度)
2.67
レビュー数
3
スコアチャート School Days L×H(スクールデイズ エル アンド エイチ)レビューチャート

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0-9
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10-19
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30-39
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40-49
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50-59
33.3%
60-69
0%
70-79
0%
80-89
0%
90-100
【60点以上】
33.3%
【標準偏差】
11.34